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国際熱核融合実験炉、いまだ建設地未定 121

ストーリー by yoosee
その箱に入っているのは希望か絶望か 部門より

voodoo 曰く、 "日本が積極的に誘致をめざしている、国際熱核融合実験炉(ITER: 原研サイト )の建設地選定が先送りされたそうだ。毎日新聞の「熱核融合実験炉: 建設地決定を先送り 閣僚級会合」や、「六ケ所村かフランスか誘致の調整つかず」といった記事によれば、建設地は12/20 に行われた会合で決定されるはずだったが、調整がつかずに先送りされた。 米韓が日本を支持したが、ロシア、中国などがフランス支持にまわり、決定が難航したようだ。イラク問題などでフランスに対抗された米国が日本支持にまわったとの話も。
核融合には懐疑的な意見もあるだろうし、「ITER誘致に「反対」見直し求め嘆願書-ノーベル賞受賞の小柴昌俊さん」のように誘致反対している人々もいる。一方で将来のエネルギー計画や技術の蓄積、青森の税金/雇用などに大きく影響するこの計画、日本にあったら良い? 悪い?"

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  • 微妙にまぢれすすると (スコア:5, すばらしい洞察)

    by kiyotan (3912) on 2003年12月23日 17時11分 (#460132) 日記

    ITER誘致に「反対」見直し求め嘆願書-ノーベル賞受賞の小柴昌俊さん

    リンク先にいろいろ書いてあるけど、ITERが来ちゃうと
    科学技術の予算をたくさんもってっちゃうから
    他の分野の人にはたまらないってのが本当のところなんだろうなぁ。
    先日も、
    科学技術・競争的研究資金の倍増計画、達成は絶望的
    [yahoo.co.jp]なんて
    記事が出てて、資金が増えない原因の1つにITER挙げられてたし。
    --
    Kiyotan
  • >部門名 (スコア:2, すばらしい洞察)

    by .mjt (13150) <reversethis-{gro.ntlc} {ta} {tjm}> on 2003年12月23日 16時24分 (#460107) 日記
    ドル箱だから ドル

    # 実際の所どうかは別として。
  • 正直な話 (スコア:2, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2003年12月23日 17時55分 (#460160)
    核融合のエネルギー資源としての将来性を本当に信じている人は、実際には研究者でさえほとんどいないのではないでしょうか。
    何年後に可能かを抜きにして語るのならば、核融合技術そのものの実現可能性を否定するつもりはありません。しかしながら少なくとも現時点では、本来なら実験炉を作る段階にさえ至っていないと思われますし、もしITERを作っても新たな課題が噴出するだけでしょう(‘現時点’では反対、という意見はこれ)。
    建前は’実現可能かを検証する施設’ですからそれはある意味実用化のためには必要な過程なのかもしれませんが、世間がそのような状態を長い目で暖かく見守ってくれるかは甚だ疑問です。
    ITERが予算配分に影響するのは確かかもしれませんが、それとは別に、ITERができることで、現状では当分(少なくとも数十年内には)実現は無理だということがはっきりして、核融合というキーワードに関わる全ての研究に否定的な烙印が押される最悪の状況を恐れている人も反対者には多いのではないでしょうか。
    核融合の研究というとごく一部という印象があるかもしれませんが、実際は非常に広範囲に渡る様々な研究分野と陰に陽にオーバーラップしています。したがって、ITERの(世間的な)失敗が結果的に将来の日本の科学研究全体に対しても、無視できないほどの悪影響を及ぼす可能性があります。
    核融合を僅かでも信じない人にとってメリットはなく、僅かながら信じている人に取ってさえメリットがない理由の一つがこういった理由です。
    いずれにせよ日本にできても長期的にも短期的にもメリットはないと思われるので、単なる意地で誘致するべき問題ではないと思っています。

    # 内容で判断して欲しいのでACで
    • by keybordist (3572) on 2003年12月23日 18時43分 (#460181) 日記
      >ITERができることで、現状では当分(少なくとも数十年内には)実現は無理だということがはっきりして、
      >核融合というキーワードに関わる全ての研究に否定的な烙印が押される最悪の状況を恐れている人も反対者には多いのではないでしょうか。

      商業的に核融合を実現するつもりなら、より大きな器は必須でしょ?
      ITERが出来て、商業化への道のりが多少ともはっきりするのなら、それは核融合研究に採ってはプラスになるんじゃ?
      現状の20年後か50年後か、はたまた100年後か、実用化時期が皆目検討つかない状態がマトモな状態と言えるんでしょうか?

      #結局、実現時期の期限を切らないで、ダラダラと研究を続けられる現状に満足してるような方が、
      #自分の定年までに食って行けなくなる可能性を恐れて、反対してるんでしょ?
      親コメント
      • Re:正直な話 (スコア:3, 参考になる)

        by Anonymous Coward on 2003年12月23日 19時11分 (#460193)
        違いますね。よく知らんとテキトーなこと言うな。

        最近の問題として浮上しているのが
        「ホントーに連続稼動できるのか?」
        「エネルギー収支的に見合うの?」
        「商業的に成功すんの?」
        等で、特に深刻なのが「炉壁の放射化」の問題です。

        核融合では反応が起こると超強力な中性子が発生するので
        その中性子が炉壁にぶち当たると壁が放射能を帯びてすぐに
        使い物にならなくなってしまいます。
        また、この放射化した炉壁は放射性廃棄物になってしまいます
        からその処理どーすんのよ、って問題もあります。

        放射化しない材質を求めて世界中の核融合系材料工学の研究者が
        血眼になっているハズですが、未だに十分条件を満たすような材料
        が開発されたとは過分にして聞いてません。

        個人的にはこの壁の放射化問題がクリアされるまではITERなど建設
        しても巨大な放射性廃棄物に化けるだけではないか、と思っています。

        #某旧帝大で核融合を専攻していたのでAC
        親コメント
        • by EUV (15336) on 2003年12月23日 21時14分 (#460269)
          トカマク自身が持つプラズマ加熱に関する連続運転の問題や二次加熱、
          エネルギー収支は、特に問題なくクリアできると私は思っています。
          放射化しない材料というものはまず存在しないでしょうから、
          いかに低放射化材料を見つけるかということになるでしょう。
          たしかにITERの運転により多くの廃棄物は出ますが、中性子照射施設との両立で、
          ある程度のブレイクスルーを得られるのではないかと思います。

          石油やウランの埋蔵量は多くないですし、ITER自身の問題とは別に、
          エネルギー源開発としても有意義と考えます。
          親コメント
          • by shiraga (14233) on 2003年12月23日 22時11分 (#460301)
            たしかにITERの運転により多くの廃棄物は出ますが、中性子照射施設との両立で、
              ある程度のブレイクスルーを得られるのではないかと思います。
            この部分、意味がわからないのでもう少し説明してもらえませんか?
            「中性子照射施設との両立」により、放射性廃棄物の総量が減るんですか?
            それとも
            「別の用途にも使えるんだから、廃棄物は我慢せい」
            ということですか?
            親コメント
      • Re:正直な話 (スコア:1, 興味深い)

        by Anonymous Coward on 2003年12月23日 21時10分 (#460264)
        分かりやすく書くとだな。

        手投げグライダーが飛んでないのに
        ライトフライヤーを作ろうってのが現状なんだよ。

        そんな大金つぎ込む前に詰めなければならない
        要素技術や基本技術がてんこもりなんだよ。
        親コメント
    • by Anonymous Coward
      >(世間的な)失敗が結果的に将来の日本の科学研究全体に対しても、無視できないほどの悪影響を及ぼす可能性があります。

      じゃあ、ロケットなんて打ち上げるのはもってのほかということでしょうか?
      • by Anonymous Coward
        ロケットは技術が確立されてるから、予想しうる範囲のコストで修正できるじゃん。
  • by qst (2019) on 2003年12月24日 9時04分 (#460476)
    作ることの是非はともかく、何時までも使い続けられるモノではないと思います。
    使えなくなった後の事(撤去費用,etc...)は計画に盛り込まれているのでしょうか?
  • タレコミ記事のリンク先が毎日のサーチエンジンになってるんで、Yahoo! Newsで補完

    国際核融合炉建設地、日仏譲らず決定持ち越し [yahoo.co.jp]
    核融合炉用地は決定先送り 閣僚級会合で日仏譲らず [yahoo.co.jp]

    #消えたらごめんね
  • by partial (18305) on 2003年12月23日 17時28分 (#460140)
    この費用は誰がどっから出すの?
  • 海洋温度差発電 [xenesys.com]。
    こっちの効率アップなどに研究費を回す事ってできないんですかね。
    水力、火力発電などと同レベルの発電量しか出ないかもしれないけど、
    エルニーニョすら有効活用する技術かも、と将来性に期待しているんですが。
  • 日本における農業とエネルギー -21世紀の食料事情を考える- [ocn.ne.jp]
    このあたりを読むと、遅くても2015年には石油の産出量がピークを迎えその後は減り始めると、複数の予測が提示されています
    とすると、人類が今の工業水準を保っていられるのもせいぜい2030年くらいまでではないかと思うわけです。

     もう核融合を実用化に移す猶予期間は僅かです。
    他の石油代替エネルギーも含めて、少しでも長く工業水準を保っている方法を開発しないと、
    人類がスターチャイルドに進化するチャンスは永遠に失われてしまいます。

    ちょっとトビックの趣旨から外れますが、日本でもフランスでもいいから、核融合研究を進めてほしいと思います。

    - 小生宇宙主義者 -
    --
    みんな幸せになればいいのに
    散歩師:漫画居士柴岡秀一
    http://www.toheart.to/%7Emanga
    • by take0m (4948) on 2003年12月24日 20時25分 (#460878) 日記
      木星周回軌道上のステーションや、木星以遠への大規模な有人探査などを行うまでは、核融合炉って必要ないと思うんですけど。

      現在のペースで行くと、月ステーションが2100年頃、火星ステーションが2150年頃、木星ステーションは2200年頃くらいでは? だとすると、あと200年もありますよ。

      地球上には核融合炉なんていらないと思うんですよね。太陽光発電衛星打ち上げたりするのではだめなんですかね? 核融合よりは実現早いと思うんですけど。水素での核融合なんて、目処すらたっていませんしねぇ。

      それとも、核融合じゃなけれぱならない理由って何かあるのかな?
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2003年12月23日 17時10分 (#460131)
    NMRがMRIになったような、「核」という言葉がついてるから全てダメとかいうようなアホな議論にはなって欲しくないな。
    #ま、ここにはそんな人はいないと思うが。
  • by Anonymous Coward on 2003年12月23日 17時36分 (#460144)
    教えて!!偉いひと!
    • 空気が炉に入った時点で反応が止まるから、しない。と思う。
      そのかわり普通に動かしてても高速中性子で炉が放射化&ぼろぼろになる。
      親コメント
      • とはいえ、それで発電しようとしているわけだから、それなりのエネルギーは
        持っているわけだし、高真空の問題とかを考えると地上でやるのは割に合わな
        いかも。

        かといって軌道上だと太陽電池の方が安そうだなぁ...補給要らないし。
        親コメント
    • メルトダウンするくらいプラズマが持続できれば
      良いのだが・・・・・
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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ

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