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> 1965年にGordon Mooreは、2年ごとにチップ上のトランジスタ密度が2倍になるというムーアの法則を発表した
実はそんな発表は存在してません.
1965年ごろの初出とされる文章ではThe complexity for minimum component costs has increased at a rate of roughly a factor of two per year.とあるだけで「トランジスタ密度」とは言っていませんでした.https://en.wikipedia.org/wiki/Moore's_law [wikipedia.org]
それがいつの間にかトランジスタの話にすり替わってまたx年ごとにy倍になる,といういろいろなバリエーションが出てきたものをまとめて「ムーアの法則」と呼んでる状況です.
分かりやすい例だと,初出だと「1年ごとに約2倍」なんですが,最近は「18か月ごとに約2倍」と数字が変わっています.結構デタラメです.
そして> ムーアの法則が物理的な限界から終了した場合、どうなるのだろうか?この質問ですが,本質的に大事なことはムーアの法則は経験則でしかない点です.
つまり,ムーアの法則に従って技術が進化してきた訳ではなくて過去の成長のデータを振り返ってみるとそれがx年ごとにy倍になるというという指数関数で近似できた,と言うだけの話です.
半導体には3次元化技術のような新しい手法がまだ沢山あります.今後も集積度は向上します.ただ,その発展は指数関数の形での近似が出来なくなるので,ムーアの法則が使えなくなるだけです.
あと10年ぐらいしたら別の数式で近似する新しい法則が誕生しているとおもいます.
ついでに、ムーアの法則が使えなくなったとしても、シリコン半導体は無くなりません。
シリコンの時代は「人類滅亡の日」まで続くhttps://eetimes.jp/ee/articles/1502/03/news019.html [eetimes.jp]
「人類滅亡の日」まで続くかどうかは別として、あと数十年の間に他の物に置き換わることは無さそうです。他の代替品とはコストが何桁も違うので。
>量子コンピュータやカーボンナノチューブトランジスタ、量子スピンを使った技術など、今後新しい技術が登場する可能性もあるものの
これらは素子単体の性能でSiを超えるものがありますが、コストの点ではSiを置き換えることができません。
> ついでに、ムーアの法則が使えなくなったとしても、シリコン半導体は無くなりません。
さすがにそんな誤解してる人は、ごく少数でしょう。
タレコミにも、> 我々が今後もより大きな演算能力を使い続けるためには入念な計画と研究開発は欠かせないとしている。とあります。
最近、「ペースが鈍ってきてる」と言う事を「ムーアの法則の終わり」って言ってるんでしょ。比喩ですよ。
【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】ムーアの法則“ページ3”に対応するDARPA - PC Watch [impress.co.jp]より引用
Moore氏自身は、ムーアの法則では、技術だけでなく経済性が制約となることにも気がついていた。そして、論文には3ページ目があり、そこでMoore氏は、自身のムーアの法則が制約された時の展望にも言及している。大きなシステムを、個別にパッケージされてインターコネクトされた小さな機能(ブロック)によって作る方がより経済的になるかもしれないと予言しているという。つまり、Moore氏自身が、ムーアの法則が際限なく続くのではなく、別なアプローチが台頭する可能性も示していた。
別のアプローチも最初から書かれていたらしいです。原文を読んだことがないのでアレですが。
そもそも経済性についての法則なんで経済性が当然だろう。という話は置いといても実際のところムーアの法則が自然法則か経験則かはどうでもいい。少なくとも続いている間はどっちでもいい。そもそも半導体業界からすれば努力目標(つまりムーアのオーダー)であって法則ではないし。ムーアの法則が法則になるのは周辺産業つまりソフトウェア産業やコンピュータ産業、そしてソフトウェアおよびコンピュータを使う産業。正直より複雑な半導体を低コストで作れるようになるってのはだいぶ前に事実に反するようになってるしムーアの法則はとっくに終わってる。
なるほど、倍々ゲームにもっともらしい式をあてるのがムーアの法則ならもうしばらくはこうやって続きそうですね。
ていうか最近(いつ?)まで指数関数で近似できていたことのほうがすげえ
倍々ゲームを40年続けたらどうなるかと言う唯一の成功例がこれですね。その結果、IC/LSIなしでは人類の文明が成り立たないレベルにまで普及した。
健全な精神は健全な肉体にうんちゃらと同じ話で、従業員にハッパをかけてたんでしょ
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ムーアの法則に関する誤解 (スコア:3, 興味深い)
> 1965年にGordon Mooreは、2年ごとにチップ上のトランジスタ密度が2倍になるというムーアの法則を発表した
実はそんな発表は存在してません.
1965年ごろの初出とされる文章では
The complexity for minimum component costs has increased at a rate of roughly a factor of two per year.
とあるだけで「トランジスタ密度」とは言っていませんでした.
https://en.wikipedia.org/wiki/Moore's_law [wikipedia.org]
それがいつの間にかトランジスタの話にすり替わって
またx年ごとにy倍になる,といういろいろなバリエーションが出てきたものを
まとめて「ムーアの法則」と呼んでる状況です.
分かりやすい例だと,初出だと「1年ごとに約2倍」なんですが,最近は「18か月ごとに約2倍」と数字が変わっています.結構デタラメです.
そして
> ムーアの法則が物理的な限界から終了した場合、どうなるのだろうか?
この質問ですが,本質的に大事なことはムーアの法則は経験則でしかない点です.
つまり,ムーアの法則に従って技術が進化してきた訳ではなくて
過去の成長のデータを振り返ってみるとそれがx年ごとにy倍になるというという指数関数で近似できた,と言うだけの話です.
半導体には3次元化技術のような新しい手法がまだ沢山あります.
今後も集積度は向上します.
ただ,その発展は指数関数の形での近似が出来なくなるので,ムーアの法則が使えなくなるだけです.
あと10年ぐらいしたら別の数式で近似する新しい法則が誕生しているとおもいます.
Re:ムーアの法則に関する誤解 (スコア:1)
ついでに、ムーアの法則が使えなくなったとしても、シリコン半導体は無くなりません。
シリコンの時代は「人類滅亡の日」まで続く
https://eetimes.jp/ee/articles/1502/03/news019.html [eetimes.jp]
「人類滅亡の日」まで続くかどうかは別として、あと数十年の間に他の物に置き換わることは無さそうです。
他の代替品とはコストが何桁も違うので。
>量子コンピュータやカーボンナノチューブトランジスタ、量子スピンを使った技術など、今後新しい技術が登場する可能性もあるものの
これらは素子単体の性能でSiを超えるものがありますが、コストの点ではSiを置き換えることができません。
Re: (スコア:0)
> ついでに、ムーアの法則が使えなくなったとしても、シリコン半導体は無くなりません。
さすがにそんな誤解してる人は、ごく少数でしょう。
タレコミにも、
> 我々が今後もより大きな演算能力を使い続けるためには入念な計画と研究開発は欠かせないとしている。
とあります。
最近、「ペースが鈍ってきてる」と言う事を「ムーアの法則の終わり」って言ってるんでしょ。
比喩ですよ。
Re: (スコア:0)
【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】ムーアの法則“ページ3”に対応するDARPA - PC Watch [impress.co.jp]より引用
別のアプローチも最初から書かれていたらしいです。
原文を読んだことがないのでアレですが。
Re: (スコア:0)
そもそも経済性についての法則なんで経済性が当然だろう。
という話は置いといても実際のところムーアの法則が自然法則か経験則かはどうでもいい。
少なくとも続いている間はどっちでもいい。そもそも半導体業界からすれば努力目標(つまりムーアのオーダー)であって法則ではないし。
ムーアの法則が法則になるのは周辺産業つまりソフトウェア産業やコンピュータ産業、そしてソフトウェアおよびコンピュータを使う産業。
正直より複雑な半導体を低コストで作れるようになるってのはだいぶ前に事実に反するようになってるしムーアの法則はとっくに終わってる。
Re: (スコア:0)
なるほど、倍々ゲームにもっともらしい式をあてるのがムーアの法則なら
もうしばらくはこうやって続きそうですね。
Re: (スコア:0)
ていうか最近(いつ?)まで指数関数で近似できていたことのほうがすげえ
Re: (スコア:0)
倍々ゲームを40年続けたらどうなるかと言う唯一の成功例がこれですね。
その結果、IC/LSIなしでは人類の文明が成り立たないレベルにまで普及した。
Re: (スコア:0)
健全な精神は健全な肉体にうんちゃらと同じ話で、従業員にハッパをかけてたんでしょ