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タレコミ本文にもあるTechnobahnの記事 [technobahn.com]によると,振動の原因は,アレス1が固体燃料エンジンを採用していることのようです.
固体燃料エンジンでは,ガスが噴出される過程において超音速の渦が発生し,それがロケットを激しくゆさぶるそうです.そして,アレス1は固体燃料ロケットとしてはあまりに巨大であるため,NASAも渦による振動をシミュレートしきれなかったようです.
とりあえずでかいものを作っちゃおう,なんかやばそうだけど小さくせずにおもりをつけちゃおう,というのはとてもアメリカらしい発想だと思います.
JANの記事 [aviationnews.jp]によると,アレス1の全長はシャトルの2倍くらいある [cocolog-nifty.com]ようです.固体燃料エンジンの部分 [cocolog-nifty.com]は一回り大きい程度のようですが,シャトルに比べて大きいことは確かです.
シャトルでは本体の脇に並べていた燃料タンクを,アレス1では縦に積み上げたようで,それによって無理が生じているような予感もします.
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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson
ロケットと衛星と振動 (スコア:5, 興味深い)
そして、幾つかの周波数帯の振動の加速度、音響においても各帯域の音圧があってそれを元に、衛星設計において振動が共振してややこしいことにならないように、構造解析で共振せず耐えるように衛星は開発されるようです。
そして、試作段階でランダム振動試験で振動を与えて確認をしていきます。
大学が作っている超小型のキューブサットでは、サイズが小さい故に共振周波数が高くなってランダム振動に通るかどうかが見られるみたいですね。
衛星を作る視点がそうであると言うことは、ロケット開発においても衛星に無駄な剛性を持たせないように乗り心地の良いロケットが必要で、衛星関連の書籍でも、ロケットにより乗り心地の善し悪しがあると書かれています。
今回は、設計時のシミュレーションで洗いきれなかったのかなと思いました。
それか、色々と平行でやっていて確認のしようが無かったのかな?
振動をシミュレートできなかった原因 (スコア:4, 興味深い)
タレコミ本文にもあるTechnobahnの記事 [technobahn.com]によると,振動の原因は,アレス1が固体燃料エンジンを採用していることのようです.
固体燃料エンジンでは,ガスが噴出される過程において超音速の渦が発生し,それがロケットを激しくゆさぶるそうです.そして,アレス1は固体燃料ロケットとしてはあまりに巨大であるため,NASAも渦による振動をシミュレートしきれなかったようです.
とりあえずでかいものを作っちゃおう,なんかやばそうだけど小さくせずにおもりをつけちゃおう,というのはとてもアメリカらしい発想だと思います.
Re:振動をシミュレートできなかった原因 (スコア:2, 参考になる)
ここに激しい振動で、確か「ポッピング現象」とか言ったかな、そのせいで打ち上げたロケットが
空中分解するといった記述がありました。
これを抑えるためにショックアブソーバを入れるという話なのかな。
振動を軽減するにはどこかに力を逃がすクッションが必要なわけで、構造的に潰れない程度に振動に耐え、
なおかつ共振を防ぎながら振動を減衰させていく必要があるのでしょうね。
次世代ロケットは案外、某戦車のように「やわらかロケット」を目指したものになるのかも。
--
とにかく力でねじ伏せていくのはアメリカ人が好みそうなやり方だと思います。
だいたい、下手な技巧を凝らさずともパワー勝負で勝てばいいのなら、それが一番「分かりやすい」ってもんです。
# 加速勝負のゼロヨンレースが大人気なのもそういう理由だと思います。
イギリス人は非力なエンジンを徹底的に軽量化したボディで補ってセブンを作りましたが、 [yahoo.co.jp]
アメリカ人はさっさと大排気量のV8に積み換えてコブラを作りましたから。 [carview.co.jp]
Re: (スコア:0)
シャトルはそれを2発使っているんだけども、そっちもシミュレーションしてなかったんだろうか?
アレス1の巨大さ (スコア:3, 興味深い)
JANの記事 [aviationnews.jp]によると,アレス1の全長はシャトルの2倍くらいある [cocolog-nifty.com]ようです.固体燃料エンジンの部分 [cocolog-nifty.com]は一回り大きい程度のようですが,シャトルに比べて大きいことは確かです.
シャトルでは本体の脇に並べていた燃料タンクを,アレス1では縦に積み上げたようで,それによって無理が生じているような予感もします.
Re:振動をシミュレートできなかった原因 (スコア:3, 興味深い)
シャトルの場合、巨大な燃料タンクと、これまた巨大なオービター本体に付随するブースターだったから、問題にならなかったんでしょう。
シャトル本体の液体ロケットの方をスロットリングして、加速度の調節をすることもできたはずです。
一方のアレスの場合、固体燃料ロケットの上にのっかるのは、シャトルに比べたら相対的に微小なペイロードです。
シャトルのブースターに更に1セグメント追加して、燃焼時間も延ばしているはずです。
固体燃料ロケットの素の性質が強く出てしまうのでしょうね。
世界のロケットでは、H2Aはかなり揺れがおとなしいロケットだそうです。液体ロケットであることに加え、最初から有人飛行も可能なレベルの振動設計になっているそうです。
一方、終了しましたが同じく日本のMVの場合、極めて振動の大きいロケットでした。固体ロケットで極限まで性能を追求した結果でしょうが、搭載機器も頑丈に作らねばならず、どこか本末転倒気味だったのが面白い所ですね。
あり得ない話ですが、H2Bにカプセル詰んで有人飛行できたらいいですねぇ。
アリアン5は、ソユーズ改造の宇宙船乗せてやるって話がありますけどね。
アメリカも、アレスの開発に失敗したら、アトラスやデルタにカプセルくくりつけたりするかもね。
マーキュリー計画に逆戻り (スコア:1)
あれっ? (スコア:1, 興味深い)
あれっ?!三年前に筑波宇宙センターの一般公開の時にH2Aロケット関連展示の
説明員から聞いた話では、有人打ち上げに使うとしたら、二段目LE-5Bエンジンに
起因する振動がきついので自分は乗りたくないですねと語っていましたが・・・・。
もし有人打ち上げに使うのなら、信頼性向上と同時にLE-5Bエンジンの振動対策を
しないといけないとの事。
そういえば、次回打ち上げでは振動対策を施した改良型エンジンを搭載した二段目を
使って打ち上げるようですね。
http://www.jaxa.jp/press/2007/11/20071128_sac_le-5b2_j.html [www.jaxa.jp]
次は15号機です (スコア:2, 参考になる)