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シェルピンスキーガスケットを無限に再帰させた場合に影ができるかどうか、自分ではわからなかったのでどなたか教えてください。
シェルピンスキーガスケットは無限に再帰させた場合、容積は0に漸近していきます。また、三角錐の各面の垂線上に太陽がある場合、光線を遮る面がありませんから、影はできません。では、斜めから日が差した場合には、影はできるのかできないのか? 底面から三角錐の他の面が見えない角度の場合は同様かと思いますが、それ以上浅い角度で差した場合にどうなるのでしょうか。パッと考えると影はできなさそうな気がするのですが、無限が絡むと直感を裏切られるのが常ですので…。
どんなに薄くても光を遮り得る素材の存在を仮定するか否かに依ると思います。
少し詳しく考えると、3次元上で容積が0に漸近するんですから、「ガスケットを通って目に入るような任意の光線rが通過する素材の厚み合計」が0に漸近します、で、光線rの通る部分の厚み合計が0に漸近なので影は見えないのでしょう。
逆に、ガスケットを透過して目に入る光線rが存在するとして、ガスケットがある場合とない場合の光線rの明るさの差が0に漸近しない(影がある)とすれば、そのガスケットはどんなに薄くても光を遮りうる素材でできていることになるでしょう。
面は必ず光を遮る、ということにした、数学的な問題としてはどうでしょうか。
この日よけがフラクタルであることに本当に意味があるのかについての考察をしたいので、まずは数学的解を知りたいのです。
微妙に勘違いしてましたが、シェルピンスキーのガスケット [wikipedia.org]に厚みをつけたような(3角柱の集合で表現されるような)形状と思っていたのですが、よく見るとシェルピンスキー4面体 [kyoto-u.ac.jp]だったのですね。# 勘違いの有無に関わらず「薄いと光を通すようになる場合は見えなくなる」と言う点では一緒ですが・・・
シェルピンスキー4面体は一回の再帰で各正四面体の真ん中を抜いて4つの正四面体が作られるような図形と思えば良いでしょうか。
で、特定の方向からならば100%光を遮るという話に入ります。図説がここ(PDF注意) [kyoto-u.ac.jp]にありますが、特定の方向から平行光線を当てたならば再帰を繰り返しても影の面積が減少しないようです。つまり無限に繰り返してもこの影は見えてしまう。これは数学的帰納法で証明できるでしょう。従って無限回繰り返しても影ができるようです。特定の方向から平行光線が当たったならば、ですが。
ただ、光の方向がズレるとほとんどの光線が隙間を通り抜けてしまって影がなくなるという不思議な物になると思われます。上記リンク先の写真でもシェルピンスキー4面体の向こう側が隙間から覗いていますが、再帰を繰り返すとその隙間がどんどん大きくなります。
もう少し詳しく考えてみましょう。無限に再帰を繰り返すと、光が上記の方向からずれていれば影の面積は0に漸近します(収束の早さは光の角度によって異なりますが、一回再帰を繰り返すと影の面積は等比級数のような形で減るのでこれはきっとすぐに証明できるでしょう)。この意味は、四面体の頂点や辺に正確に当たる光線は遮られてしまうのですが、頂点や辺から少しでもズレるとその光線の進路を妨げる面がなくなってしまうということです。この場合、辺や頂点に遮られる光線の集合を使って空でない集合である「影」を定義することはあるかもしれませんが、その影は面積を持たないようです。
おお、この向き(すべて遮る)が存在したのですね。ありがとうございました。
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン
無限に再帰させた場合は (スコア:2, 興味深い)
シェルピンスキーガスケットを無限に再帰させた場合に影ができるかどうか、自分ではわからなかったのでどなたか教えてください。
シェルピンスキーガスケットは無限に再帰させた場合、容積は0に漸近していきます。また、三角錐の各面の垂線上に太陽がある場合、光線を遮る面がありませんから、影はできません。では、斜めから日が差した場合には、影はできるのかできないのか? 底面から三角錐の他の面が見えない角度の場合は同様かと思いますが、それ以上浅い角度で差した場合にどうなるのでしょうか。パッと考えると影はできなさそうな気がするのですが、無限が絡むと直感を裏切られるのが常ですので…。
Re: (スコア:1)
どんなに薄くても光を遮り得る素材の存在を仮定するか否かに依ると思います。
少し詳しく考えると、3次元上で容積が0に漸近するんですから、
「ガスケットを通って目に入るような任意の光線rが通過する素材の厚み合計」が0に漸近します、
で、光線rの通る部分の厚み合計が0に漸近なので影は見えないのでしょう。
逆に、ガスケットを透過して目に入る光線rが存在するとして、
ガスケットがある場合とない場合の光線rの明るさの差が0に漸近しない(影がある)とすれば、
そのガスケットはどんなに薄くても光を遮りうる素材でできていることになるでしょう。
Re: (スコア:1)
面は必ず光を遮る、ということにした、数学的な問題としてはどうでしょうか。
この日よけがフラクタルであることに本当に意味があるのかについての考察をしたいので、まずは数学的解を知りたいのです。
特定の方向の光ならば100%遮るようです。 (スコア:1)
微妙に勘違いしてましたが、シェルピンスキーのガスケット [wikipedia.org]に厚みをつけたような(3角柱の集合で表現されるような)形状と思っていたのですが、よく見るとシェルピンスキー4面体 [kyoto-u.ac.jp]だったのですね。
# 勘違いの有無に関わらず「薄いと光を通すようになる場合は見えなくなる」と言う点では一緒ですが・・・
シェルピンスキー4面体は一回の再帰で各正四面体の真ん中を抜いて4つの正四面体が作られるような図形と思えば良いでしょうか。
で、特定の方向からならば100%光を遮るという話に入ります。図説がここ(PDF注意) [kyoto-u.ac.jp]にありますが、特定の方向から平行光線を当てたならば再帰を繰り返しても影の面積が減少しないようです。つまり無限に繰り返してもこの影は見えてしまう。これは数学的帰納法で証明できるでしょう。従って無限回繰り返しても影ができるようです。特定の方向から平行光線が当たったならば、ですが。
ただ、光の方向がズレるとほとんどの光線が隙間を通り抜けてしまって影がなくなるという不思議な物になると思われます。上記リンク先の写真でもシェルピンスキー4面体の向こう側が隙間から覗いていますが、再帰を繰り返すとその隙間がどんどん大きくなります。
もう少し詳しく考えてみましょう。無限に再帰を繰り返すと、光が上記の方向からずれていれば影の面積は0に漸近します(収束の早さは光の角度によって異なりますが、一回再帰を繰り返すと影の面積は等比級数のような形で減るのでこれはきっとすぐに証明できるでしょう)。この意味は、四面体の頂点や辺に正確に当たる光線は遮られてしまうのですが、頂点や辺から少しでもズレるとその光線の進路を妨げる面がなくなってしまうということです。この場合、辺や頂点に遮られる光線の集合を使って空でない集合である「影」を定義することはあるかもしれませんが、その影は面積を持たないようです。
Re:特定の方向の光ならば100%遮るようです。 (スコア:1)
おお、この向き(すべて遮る)が存在したのですね。ありがとうございました。