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なぜこんな単純にみえる方法で初期化できるのか。とっくの昔に誰かが見つけていてもよさそうなのですが、どのあたりが盲点だったのでしょう?
>なぜこんな単純にみえる方法で初期化できるのか。とっくの昔に誰かが見つけていてもよさそうなのですが、まさにおっしゃってること自体が盲点だったのだと思います。とっくの昔に誰かが見つけていたかもしれませんがそれを追試するに値するかを見極めてさらに上司を説得したり研究費も確保したり足場固めたりいろいろしたりで、実験以外のことも全てこなして成功できる世界なんですよね。
研究当初は「生物細胞学会の歴史への侮辱だ」とかなんとか言われてたらしいですね。コロンブスの卵というか、固定観念が目を曇らせていたというか。
コロンブスの卵というか、固定観念が目を曇らせていたというか。
「コロンブスの卵」だと、種明かしを聞けば、ああなるほど、と思えるのですが、今回のは、実験はたしかにそうかもしれないけれどもまだ理屈がわからないので、なにか別種の凄さを感じます。生きもの恐るべし。
コロンブスよりはガリレオを思い出しました。「それでも細胞は変化した」
報道によれば、なんとNatureの査読者が言ったらしいですね。海外にも信じられないような人がいるものだなあと。http://sankei.jp.msn.com/science/news/140129/scn14012921250003-n1.htm [msn.com]
生物細胞学会の信用の毀損というもっとたちの悪い結末でしたとさ。# すでに信用は地まで落ちているという話もあるが
>とっくの昔に誰かが見つけていたかもしれませんがそれを追試するに値するかを見極めてさらに上司を説得したり研究費>も確保したり足場固めたりいろいろしたりで、実験以外のことも全てこなして成功できる世界なんですよね。
「実験以外のことを全てこなして」というのはおっしゃるとおりなんですが、どうも世間の反応を眺めてると、「実行段階で力尽きてコケて悔しい」とか「根回し段階でどうも説得しきれなかった。残念」とかではなくて、みなさん「茫然自失」という感じなんですよね。
周りとしては「なんであの時に頑張ってやらなかったんだ」と後悔してる人はいなくて、後悔できるとしても「なんで思いつかなかったんだ」という身も蓋もない後悔になっちゃってる気がします。かろうじて「思いついたよ。でも貴重な研究時間を浪費する危険はおかせなかった。人生は短いんだ」という人はいたかも(←切実)。
つまり今回は実は「発想」と「根性」の段階で既に完敗だったんじゃないでしょか。
あとは、見つけた段階でまだ20代、しかも別分野の研究をしていたので、コケることを心配したとしても、数年コケても行く先が無いとは考えられなかったところでしょうか。
ただし博士号を剥奪されなければ
逆に不思議なんですけど、「~ではない」「~はありえない」とする定説の検証ってどこまでやってるんでしょうね。
まぁ否定されてたり結果が分かってる(と思い込んでる)ものを何度も繰り返すのは・・・拷問に等しいですが。
分野によってそれぞれです。要は「それを疑うことが、研究者にとって”おいしい”かどうか」で活発度合いが変わります。
例えば光速度不変に関わる実験などは何度も同じ実験を、あるいは実験の構成を変えて検証されていますが、これは何らかの条件で「不変」を破ることができたら大変”おいしい”からですね。
今回の話も、単に一段階だけ取り出して「細胞を弱酸化条件に置いて8割がた死滅させる」という部分だけ見たら何度も同じことはされていたでしょう。ただそれを「万能細胞を生み出す」という視点を持ち込み、また「多くの条件の中からうまくいく条件に出会う」という結果がなければいけなかった。
「適当な細胞をとにかく厳しい条件に置いたら続々と万能化した」、ではないですからね。端から見ると「単純に見える」かもしれないけれど、実際は砂漠の中に埋もれた古代遺跡を見つけるようなもの。手がかりが見つかるまでは「あるわけない」と判断されてもおかしくない話でした。
#とはいえ、まだまだ検証の必要がある話だということは肝に銘じておかなくては
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不思議 (スコア:3)
なぜこんな単純にみえる方法で初期化できるのか。とっくの昔に誰かが見つけていてもよさそうなのですが、どのあたりが盲点だったのでしょう?
Re:不思議 (スコア:1)
>なぜこんな単純にみえる方法で初期化できるのか。とっくの昔に誰かが見つけていてもよさそうなのですが、
まさにおっしゃってること自体が盲点だったのだと思います。
とっくの昔に誰かが見つけていたかもしれませんがそれを追試するに値するかを見極めてさらに上司を説得したり研究費も確保したり足場固めたりいろいろしたりで、実験以外のことも全てこなして成功できる世界なんですよね。
Re:不思議 (スコア:1)
研究当初は「生物細胞学会の歴史への侮辱だ」とかなんとか言われてたらしいですね。
コロンブスの卵というか、固定観念が目を曇らせていたというか。
一人以外は全員敗者
それでもあきらめるより熱くなれ
Re: (スコア:0)
コロンブスの卵というか、固定観念が目を曇らせていたというか。
「コロンブスの卵」だと、種明かしを聞けば、ああなるほど、と思えるのですが、今回のは、実験はたしかにそうかもしれないけれどもまだ理屈がわからないので、なにか別種の凄さを感じます。生きもの恐るべし。
Re: (スコア:0)
コロンブスよりはガリレオを思い出しました。
「それでも細胞は変化した」
Re: (スコア:0)
報道によれば、なんとNatureの査読者が言ったらしいですね。海外にも信じられないような人がいるものだなあと。
http://sankei.jp.msn.com/science/news/140129/scn14012921250003-n1.htm [msn.com]
Re: (スコア:0)
生物細胞学会の信用の毀損というもっとたちの悪い結末でしたとさ。
# すでに信用は地まで落ちているという話もあるが
Re:不思議 (スコア:1)
参考文献の参考文献になってる研究 [wiley.com]――両生類の消化管の原基を酸に浸すと神経へ分化する――は、1945年の論文のようです。
あくまで幼弱な発生初期の細胞の話ですが、遺伝子の組み込みなどなしで、シンプルに細胞それ自体がストレスに曝されると初期化する(少なくともちょっと違う方向へ分化する能力を取り戻す)ということ自体は半世紀近く前からあった知見のようです。
哺乳類の細胞ではこの現象が起こらない、少なくとも成立しにくいと思われていたところが盲点だったということなんでしょうね。
Re: (スコア:0)
>とっくの昔に誰かが見つけていたかもしれませんがそれを追試するに値するかを見極めてさらに上司を説得したり研究費
>も確保したり足場固めたりいろいろしたりで、実験以外のことも全てこなして成功できる世界なんですよね。
「実験以外のことを全てこなして」というのはおっしゃるとおりなんですが、どうも世間の反応を眺めてると、
「実行段階で力尽きてコケて悔しい」とか「根回し段階でどうも説得しきれなかった。残念」とかではなくて、
みなさん「茫然自失」という感じなんですよね。
周りとしては「なんであの時に頑張ってやらなかったんだ」と後悔してる人はいなくて、
後悔できるとしても「なんで思いつかなかったんだ」という身も蓋もない後悔になっちゃってる気がします。
かろうじて「思いついたよ。でも貴重な研究時間を浪費する危険はおかせなかった。人生は短いんだ」
という人はいたかも(←切実)。
つまり今回は実は「発想」と「根性」の段階で既に完敗だったんじゃないでしょか。
Re:不思議 (スコア:1)
あとは、
見つけた段階でまだ20代、しかも別分野の研究をしていたので、
コケることを心配したとしても、数年コケても行く先が無いとは考えられなかったところでしょうか。
Re: (スコア:0)
ただし博士号を剥奪されなければ
Re: (スコア:0)
逆に不思議なんですけど、「~ではない」「~はありえない」とする定説の検証ってどこまでやってるんでしょうね。
まぁ否定されてたり結果が分かってる(と思い込んでる)ものを何度も繰り返すのは・・・拷問に等しいですが。
Re:不思議 (スコア:1)
分野によってそれぞれです。
要は「それを疑うことが、研究者にとって”おいしい”かどうか」で活発度合いが変わります。
例えば光速度不変に関わる実験などは何度も同じ実験を、あるいは実験の構成を変えて検証されていますが、これは何らかの条件で「不変」を破ることができたら大変”おいしい”からですね。
今回の話も、単に一段階だけ取り出して「細胞を弱酸化条件に置いて8割がた死滅させる」という部分だけ見たら何度も同じことはされていたでしょう。
ただそれを「万能細胞を生み出す」という視点を持ち込み、また「多くの条件の中からうまくいく条件に出会う」という結果がなければいけなかった。
「適当な細胞をとにかく厳しい条件に置いたら続々と万能化した」、ではないですからね。
端から見ると「単純に見える」かもしれないけれど、実際は砂漠の中に埋もれた古代遺跡を見つけるようなもの。
手がかりが見つかるまでは「あるわけない」と判断されてもおかしくない話でした。
#とはいえ、まだまだ検証の必要がある話だということは肝に銘じておかなくては