パスワードを忘れた? アカウント作成
12795769 story
テクノロジー

SpaceXのFalcon 9ロケット、ドローン船上への着陸・回収に3回連続で成功 22

ストーリー by headless
高速 部門より
SpaceXは27日、Falcon 9ロケット第1段のドローン船上への着陸・回収に3回連続で成功した(SpaceXのニュース記事The Vergeの記事The Washington Postの記事GeekWireの記事)。

Falcon 9はタイ・Thaicomの商用通信衛星「THAICOM 8」を搭載し、米国・フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。THAICOM 8は超同期トランスファー軌道に投入され、打ち上げは成功。Falcon 9ロケットの第1段はやや傾いたものの、大西洋上のドローン船「Of Course I Still Love You」に無事着陸した。

今回のミッションは衛星を高軌道に投入することから、ドローン船上への着陸は前回2回ミッションよりも難易度が高い。イーロン・マスク氏のツイートによれば着陸時の速度は設計上の最高速度に近く、Falcon 9の脚に組み込まれた衝撃吸収用のクラッシュコアが破損したようだ。クラッシュコアは容易に交換できるが、ケープカナベラルへの帰路でFalcon 9が倒れる可能性もあるとのこと。
12795708 story
NASA

米議会、NASAに恒星間探査機の開発を要請 67

ストーリー by headless
要請 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

共同通信の報道によると、米下院の予算委員会がNASAが要求していないにも関わらず、光速の10分の1の速度で航行できる恒星間探査機の研究開発費を2017年度予算に盛り込み、開発を求める異例の形となっているという(毎日新聞の記事)。

委員会の報告書には「太陽系から最も近い恒星系であるケンタウルス座アルファ星へ向かう無人科学探査機を、アポロ11号の月面着陸から100年となる2069年の打ち上げを目指して開発すべきだ」と記されているということで、なんとなく技術的難易度を理解せずに政治主導で要請が出されてしまったようにみえる。予算が実際に認められるには本会議や上院の承認も必要となるので確定ではないが、50年も先のこととはいえ、何か技術的な目途があっての話なのだろうか。

実際に予算委員会の報告書(PDF: 該当部分は60ページ)が求めているのは、光速の10分の1程度での航行が可能な推進技術の研究・開発だ。現在のところ、このような推進技術で技術的成熟レベル(TRL) 1~2を超えるものは存在しないが、概念上は光速の10分の1を実現可能な推進技術の研究にNASAも出資している。これを踏まえて、恒星間航行に向けた推進技術の評価報告書を2017年度中にまとめるよう求めている。Scienceの記事では、先日話題になったNanocraft計画を念頭に置いたものとみている。

12794531 story
国際宇宙ステーション

国際宇宙ステーションの膨張式活動モジュール、膨らまず(※2回目の試行で成功) 44

ストーリー by headless
膨張 部門より
NASAは26日(東部時間)、国際宇宙ステーション(ISS)でBigelow Aerospaceの膨張式活動モジュール「BEAM (Bigelow Expandable Activity Module)」の膨張を開始したが、予定通りには膨らまなかったため作業を一旦中止したそうだ(NASAのブログ記事[1][2][3]The Vergeの記事Ars Technicaの記事)。

BEAMは4月の補給ミッションでISSに届けられ、4月16日に設置が行われていた。26日には2時間ほどかけて空気を注入し、徐々に圧力を上げていったが、長さ・直径ともに数インチしか膨らまなかったとのこと。NASAは当初、早ければ27日朝にも作業を再開する計画だとしていたが、27日には作業を行わず、2回目の試行は28日午前9時(日本時間28日午後10時)から行う計画だ。作業の模様は日本時間28日午後9時45分からNASA TVで中継される。

追記: 2回目の試行は成功し、BEAMは日本時間29日午前5時10分にフルサイズまで膨張した。その後、モジュール内の気圧を0.8気圧まで上げてから作業を終了している。
12792803 story
バイオテック

独バイエル、米モンサントに買収提案 4

ストーリー by hylom
悪魔合体感 部門より

ドイツの化学工業・製薬会社バイエルが、遺伝子組み換え作物で知られる米モンサントに対し買収提案を行ったとのこと(ブルームバーグ)。

モンサント側は買収提案を拒否すると発表している(日経新聞)。この買収については、モンサント側にメリットがあるとの報道もある。

12792929 story
サイエンス

佐賀県など、養殖フグの肝を全頭検査した上で食用にすることは認めるべきと主張 122

ストーリー by hylom
まあ需要はありそうですが 部門より

毒性があるといわれているフグの肝を客に提供したとして大阪府のフグ料理店が摘発された(朝日新聞)。フグを飲食店で提供するには原則として資格が必要になり(資格を持った調理師が処理した部位のみを調理して提供するケースであれば資格無しで許される場合もあり)、またフグの肉および皮、精巣(白子)以外の提供は食品衛生法違反となる。しかし、最近では佐賀県や一部の養殖業者がフグの肝を食用として供することを認めるよう主張しているそうだ(朝日新聞)。

佐賀県および養殖業者の主張は「特定の餌で養殖したフグの肝には毒性がない」というもの。ただし、ふぐ毒の研究を行っている長崎大の荒川教授によると、「養殖フグなら無毒とは言い切れない」という。そのため、肝の全頭検査を行い、毒が検出されなかったもののみを食用とするという。

いっぽう、フグ料理店らの団体の「全国ふぐ連盟」は「絶対の安全はない」として解禁を反対しているという。

なお、毒性があるフグの卵巣をぬか漬けにしたものが河豚の卵巣の糠漬けとして販売されているが、こちらは出荷前に毒性検査が行われ、毒素が消失したことを確認した後に出荷されているそうだ。

12792711 story
JAXA

JAXA、「ひとみ」の異常事象調査報告書を公開 27

ストーリー by hylom
並ぶ文言に親近感 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

JAXAは24日、異常事象により通信途絶その後復旧を断念したX線天文衛星「ひとみ(ASTRO-H)」について、詳細な調査報告書を公開した(プレスリリースひとみ特設サイト)。

今回の報告書では、発生した事象についての記述もさることながら、特に直接の原因となった不適切なパラメータが設定された理由について詳細が記載されている。それによると「パラメータ変更作業はJAXAから運用支援業者に依頼する形で行われたが、運用計画を規定する文書に明確に記述されておらず詳細が共有されていなかった」「パラメータを入力するツールが設計を熟知した開発者用のもので手順書なども準備されていなかった」「計画にない作業を追加したことで業務が輻輳し、指示が曖昧になった」「検証の結果確認プロセスが明確化されておらず、パラメータの検証が行われなかった」といった多くの運用上の問題が重なり、今回の事象が発生したことが伺える。

報告書ではまた、問題が起こった設計/運用上の背景についての分析もなされている。なお、本調査報告を受けての対策とまとめは次回提示とされている。

12791692 story
宇宙

インドが再使用可能な宇宙船試験機打ち上げに成功、米国では謎の宇宙機「X-37B」の打ち上げが行われる 33

ストーリー by hylom
世界で進む宇宙開発 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

インド、米国、中国で宇宙開発関連の話題がまとめてあった。インドでは23日、インド版のスペースシャトルを初めて試験的に打ち上げることに成功した。打ち上げられたのは早ければ10年後の実用化を目指している機体よりも小さい、全長6メートル余りの無人の試験機。上空6万5000メートルに到達したあとインド洋の沖合に着水したという。機体を再利用することで人工衛星の打ち上げコストを従来の10分の1に抑えられるとしている(NHKTHE TIMES INDIA)。

米国では謎の多い宇宙機として知られる「X-37B」が話題に上った。2015年5月20日に3回目の打ち上げが行われたが、先日、同機の宇宙滞在期間が1年を超えたことが伝えられた。公式に認められている実験は、軌道上で電気推進式の新型スラスターのテスト、そしてMETISとして知られる試料材料の宇宙環境での露出試験だという。そのほかの積み荷については相変わらず非公開となっている(SPACEFLIGHT NOW)。

中国では新型宇宙ステーションの設計に関連する内容が公開された。同国では2011年にすでに打ち上げ済みのコアモジュール「天宮1号」が打ち上げ済み。無人宇宙実験室「天宮2号」の打ち上げが9月に決まった。同国では今年から有人スペースラボの飛行ミッションが本館化するとされ、10月には有人宇宙船「神舟11号」を打ち上げ、天宮2号とドッキング実験を行うという。宇宙ステーションは2018~2022年に完成を予定している。ハッブル宇宙望遠鏡よりも300倍の観測精度を持つ宇宙望遠鏡が打ち上げられる予定(Spaceflight InsiderChina Radio InternationalSlashdot)。

12791848 story
日本

日本学術会議、「軍事研究」の検討を行う委員会を設置へ 77

ストーリー by hylom
非軍事技術と軍事技術の境目とは 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

防衛省が去年、大学や研究機関などに研究費を提供する制度を始めたことで、科学者の間で賛否両論の意見が出ている(過去記事)。そんな中、日本学術会議が軍事技術の研究は行わないとする立場を見直すかどうかの検討委員会を設置して議論する方針を固めたようだ(NHK毎日新聞)。

同会議は昭和25年に「戦争を目的とする科学の研究には絶対に従わない」昭和42年に「軍事目的のための科学研究は行わない」との声明を出している。

12790270 story
宇宙

2020年のオリンピックで「人工流れ星」を流す計画が進行中 49

ストーリー by hylom
デブリをガンガン打ち落として流星にしよう 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

国内では特に話題になっていないようだが、日本企業のスタートアップ「Star-ALE」が、2020年に開催される東京オリンピックで「人工流れ星」を流す計画であるそうだ。この人工流れ星は、小型衛星からペレット(小球)を放出し「宇宙の花火」を展開するというものだという。放出されるペレットは化学物質で構成される人工物で、花火のような着色された炎を出すことができるとしている。放出数は500~1,000個ほど(AlternetWIREDSlashdot)。

成功した場合は東京だけでなく周辺100kmの距離からでも流れ星を見ることができるそうだ。もっともそのコストは安くないそうで、ペレットの製造コストは8,100ドルだそうだ。さらにこの中には小型衛星打ち上げにかかるコストは含まれていないとしている。

12789111 story
地球

地球全体の二酸化炭素月平均濃度、初めて400ppmを超える 59

ストーリー by hylom
最近暑いのはこのせいではないと思うが 部門より
northern 曰く、

地球全体の二酸化炭素の月平均濃度が初めて400ppmを超えたという。日本の観測衛星「いぶき」による観測で分かったそうだ(NHK日経新聞マイナビニュース)。

2015年12月に初めて400ppmを超える400.2ppmを記録、1月も401.1ppmという数値になっているという。地上観測点での二酸化炭素月平均濃度はすでに400ppmを超えていたそうだが、高度70kmの上空での観測で月平均濃度が400ppmを超えたのは今回が初だという。

5月なのに暑く温暖化が実感できていて、とっとと炭素税を導入してもらいたいものだ。

12788132 story
ビール

米国のクラフトビールメーカー、生分解性の缶ビール6本パック用ホルダーを開発 54

ストーリー by headless
分解 部門より
米国・フロリダ州デルレイビーチのクラフトビールメーカー、Saltwater Breweryが完全生分解性素材の缶ビール6本パック用ホルダーを開発したそうだ(The Vergeの記事Consumeristの記事Foodbeastの記事NextSharkの記事)。

6本パック用ホルダーは6つのプラスチック製リングがつながった形のもので、缶ビール以外の缶飲料でも使われる。米国で消費されるビールは主に缶入りであり、多くのリングが海に流されて海洋生物などに影響を与えているという。この6本パック用ホルダーは醸造の過程で残った大麦と小麦を含む素材から作られており、完全に生分解するだけでなく生物が食べても安全とのことだ。
12787893 story
宇宙

NASA、2機の超小型衛星「Nodes」を地球低軌道に投入 7

ストーリー by headless
投入 部門より
NASAは16日、2機の超小型衛星「Nodes」を国際宇宙ステーションから地球低軌道に投入した(NASAの記事The Registerの記事)。

Nodesは市販のAndroidスマートフォンの技術を拡張した小型衛星「PhoneSat」の成果を継ぐものであり、大きさは4×4×6インチ(約10×10×15cm)。2機は地球からおよそ402kmの軌道を周回し、搭載したセンサーで素粒子環境の変化に関するデータを収集する。また、小学生が作った超小型衛星(CubeSat)「STMSat-1」も同時に軌道へ投入されているそうだ。

2機のNodesが通信することで、地上からはどちらか1機とのみ通信すれば全体をコントロールできる。Nodesのミッションは、ネットワーク化された小型で低コストな衛星により、複雑な科学ミッションが可能になることの実証が目的だという。また、昨年Super Strypiの打ち上げ失敗で失われた8機の小型衛星によるEDSNミッションで予定されていた実証実験もNodesミッションの中で行われるとのこと。

2週間のミッションではサンタクララ大学が地上でのオペレーションを担当し、同大のWebサイトでダッシュボードが公開されている。また、2機のNodesはアマチュア無線周波数の437.1MHzを使用してデータパケットのビーコンを30秒または60秒おきに送信する。アマチュア無線のオペレーターはパケットを受信してサンタクララ大学へ送ることで、Nodesコミュニティーに参加できるとのことだ。
12784737 story
宇宙

日本の天文学プロジェクトチーム、クラウドファンディングで旅費80万円の調達に成功 38

ストーリー by hylom
分かりやすい説明のおかげということか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

ハワイまでの旅費80万円の予算が下りず、クラウドファンディングで調達を試みていた日本の天文学プロジェクトチームの話題がYahooニュースに取り上げられたところ、それまで59万8440円しか集まっていなかった出資額が一気に目標額を突破、クラウドファンディングに成功した。

クラウドファウンディング成功の第一条件は知ってもらうことということだろうか。ただし80万円では最低限の二人だけの旅費しかでず、実際は500万円、できれば1000万円調達したいのが本音らしい。

ほかにもエアコンが予算の問題で7月にならないと利用できず、昨年徳島大では十数名の学生が熱中症になったとか、ちょっと悲しくなる話題が盛りだくさんなので記事をぜひ読んでほしい。ちなみに、ぜひ寄付したいという方はクラウドファンディングページの「宇宙における星形成史を辿ってみたい!」をどうぞ。

12782175 story
宇宙

太陽の「重力レンズ」を用いた超巨大望遠鏡 63

ストーリー by hylom
夢はある 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

今日の技術では太陽系外惑星の表面を観測することなど夢物語であるが、太陽を「重力レンズ」として用いることで、全長数百天文単位にも上る超巨大な望遠鏡を作り出し観測するという途方もない案が考えられているようである(NEWS PICKSの記事MIT Technology Reviewの元記事)。

光が天体の重力により曲げられて生じる「重力レンズ」はブラックホールや銀河といった超巨大な天体でよく知られる現象であるが、太陽においてもわずかながら発生している。そこで、太陽の重力レンズの焦点となる太陽から550天文単位の位置に望遠鏡を設置することで、かつてない規模の超巨大な望遠鏡を作り上げることができるということである。この望遠鏡の性能は素晴らしく、すべてが順調に進めば光の強度は10万倍にもなり、地球から35光年離れた太陽系外惑星の表面を1kmの解像度で観測することが可能になるという。

もちろん実現のための課題は山積みであり、そもそもこの550天文単位と言う距離は人類がこれまで送り込んだ探査機で最遠のボイジャーの5倍近い値であり、レンズの角度を1度変更するためには望遠鏡を10天文単位も移動させなければならない。また観測対象の惑星自体も高速に運動しているため、その追従や発見も困難なものとなる。しかし、太陽系内にいながら他の恒星の惑星が観測できるというのは、それを補って余りあるメリットかもしれない。

12780849 story
日本

45歳以上に興味を持ってもらいたければ縦書き? 59

ストーリー by hylom
どうしてこうなった 部門より

トッパン・フォームズによる調査によると、45歳以上は縦書きの文書に対し脳の前頭葉が反応し、かつ文字情報をより注視する傾向がある一方、44歳以下の場合は前頭葉の活性化は起こらず、また文字情報にあまり注視しない、という傾向があるという(INTERNET Watch)。

被験者が45歳~67歳の男女7名と22歳~44歳の男女5名であり、また横書きの文書に対する結果が示されていない点はツッコミどころである。また、「45歳」で分けた理由も不明だが、縦書き・横書きの違いが人間に与える影響については興味深いので、ぜひちゃんと調査して論文化してほしいものである。

typodupeerror

アレゲは一日にしてならず -- アレゲ研究家

読み込み中...