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マイクロソフト

マイクロソフトリサーチ、病原体を運ぶ特定種の蚊だけを捕獲する蚊取り器を開発 27

ストーリー by hylom
OSはWindowsなのだろうか 部門より
caret 曰く、

Microsoft Researchが6月21日、ジカ熱を引き起こすジカウイルスなど、病原体を媒介する特定種の蚊だけを捕獲する流線型の新型蚊取り器のプロトタイプを開発したと発表した(MicrosoftのThe Fire Hoseブログへの投稿News CenterPC WatchCNN.co.jp)。

感染病対策を行う「Project Premonition」の一環で、同社はエボラ熱が流行していた2015年よりこの計画に取り組んでいた。全米第4の都市、ヒューストンを抱えるアメリカ合衆国テキサス州ハリス郡と共同して展開しており、これまでに仕掛けた従来型の蚊取り器数百個に加えて、今回開発した新型の蚊取り器10個を新たに試験配備し、7月上旬ごろに運用を開始するという。

新型蚊取り器はバッテリ駆動で、2つのマイクロプロセッサが搭載されており、クラウドへのダウンロードとアップロードが可能となっている。蚊取り器は高さ30cm ほどの三脚の上に設置され、内部は64の小部屋に分かれており、それぞれの小部屋で蚊を捕獲することができる。

二酸化炭素を放出して蚊を引き寄せ、搭載している機械学習機能によって蚊取り器に入ってきた昆虫がターゲット種の蚊か、ターゲットではない蚊か、あるいは蚊ではない昆虫かを判断する。ターゲットと判断されるとバネ仕掛けのシャッターが閉まって蚊を捕獲するとともに、捕獲時の日時、気温、湿度、光度、風速などを記録してクラウドにアップロードする。研究者たちはこれらのデータを活用することで、感染症を媒介する蚊の発生時期や蚊媒介感染症がどのように広がるかを研究するために役立てるという。

蚊の種類の判別は、初期段階ではジョンズホプキンス大学に依頼する。いずれは蚊に赤外線を照射し、反射具合によって蚊の種類を識別する考えだ。マイクロソフトリサーチのラボ内ではこの手法により、種類を判別できることを実証済みだという。いずれはジカ熱などを媒介する蚊が入ると、ハリス郡の公衆衛生局に自動的に通知できるようになるという。

蚊取り器を展開する場所の選定にはドローンを活用する。ドローン内のカメラとプロセッサで地形を調べたり、水たまりの場所や植生や構造物などの分布を解析して、蚊が移動する距離や集まる場所を特定し最適な設置場所を見極める。このドローンを使った調査は定期的に実施され、蚊が増えるような地形の変化があれば衛生当局がその地点に蚊取り器を迅速に展開できるようにする。また、長期的にはドローン本体に蚊取り器を設置することで、歩いて数時間かかるような山中にも迅速に蚊取り器を展開することを目指すという。

ハリス郡の公衆衛生局関係者は「これで意思決定が迅速化できる」と新型蚊取り器に期待を寄せているという。Microsoft ResearchではProject Premonition を通して、最新技術により予期しない感染症が発生するリスクを減少させられるかを見極めたい意向だという。

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宇宙

土星の環が一部破れる 10

ストーリー by hylom
不思議な感じ 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

土星の環に何かがあった模様。NASAが土星探査機カッシーニが撮影した土星の画像に、土星の環のひとつで、比較的外側にある細いF環の一部が崩れている様子が映っていたそうだ。NASAが6月13日に発表したこのような状況はジェットと呼ばれ、環の中に埋もれていた見えない物体の仕業と見られる。これは実は割とよくあることらしい(ナショナルジオグラフィック)。

原因は土星の衛星プロメテウスの引力によると考えられている。プロメテウスの軌道は完全な円ではないため、不均一な重力によってF環の内部に雪玉の塊が生じ、それがジェットとして噴き出すというのが研究者の見解であるらしい。カッシーニは2017年9月15日には運用終了予定であることから、こうしたジェットの拡大画像は以前にも増して貴重なものになりそうだという。

12822164 story
地球

適切に漁が管理されている地域では珊瑚礁も健全に維持される 21

ストーリー by hylom
生態系の不思議 部門より

世界的に珊瑚礁の破壊が問題となっているが、珊瑚礁で適切な漁を行うことで珊瑚礁の保護に役立つという調査結果が明らかになった(ナショナルジオグラフィック)。

珊瑚礁破壊の原因として、「白化」がある。白化は何らかの原因で珊瑚内から褐虫藻が抜けてしまい、珊瑚が白色になってしまう減少。調査では、漁獲量が最も高い海域では魚などの生物が最も少なく、サンゴ礁も大きく減少しているという。いっぽう、地元の漁師だけに漁が制限されている海域では珊瑚礁が最も健全だったという。逆にさまざまな場所から漁師がやってくる海域や、漁業の管理がずさんな海域は珊瑚礁のダメージが比較的大きかったという。

魚が乱獲されると藻類が繁殖しすぎて珊瑚が窒息してしまうため、漁の適切な制限が珊瑚の保護にも繋がるようだ。

12820842 story
サイエンス

カメレオンは舌から粘度が非常に高い粘液を分泌して獲物を捕まえる 14

ストーリー by hylom
ハエ取り紙的な 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

舌を伸ばして虫などを捕まえることで知られるカメレオンだが、獲物を捕まえた状態の舌どうやって高速で口の中に戻すかは謎のままだったという。しかし、ベルギーとフランスの研究チームが新たに発表した論文によると、カメレオンの舌の先端には粘度の高い粘液があり、これで獲物をくっつけた状態にすることで素早く舌を口の中に戻しているそうだ(AFP)。

この粘液は人の唾液のほぼ1000倍の粘度を持っており、大きな獲物でも引き寄せられるという。ただ、捕まえたあとに舌からどうやって獲物を離すのかはまだ分かっていないようだ。仮説として、口の中で粘度の少ない唾液を分泌して剥がす、もしくは粘着性が弱まるのを待つ、などが上げられている。

ちなみに、カメレオンの舌が飛び出す際の加速度は最大で重力の264倍だそうで、舌の内部にある弾力性のある特殊な組織をバネのように使うことでこのような素早い動作を実現しているそうだ(ナショナルジオグラフィック)。

12819680 story
宇宙

米国のレーザー検出器、2例目となる重力波の直接検出に成功 47

ストーリー by hylom
すごいエネルギー 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

米国が2例目となる重力波の直接検出に成功したそうだ(AstroArtsthe guardianPhysical Review LettersSlashdot)。

今年2月の発表(2015年9月の現象)に続くもの。検出を行ったのは米国のレーザー干渉計型重力波検出器「LIGO」で、2015年12月26日に測定されたものだという。

観察された重力波は、地球から14億光年離れた場所で「太陽質量の7.5倍と14.2倍のブラックホール」が合体したために生まれたものだと推測されている。合体後に太陽の20.8倍の質量を持つブラックホールができ、残りのエネルギーが重力波として放射されたという。今後観測例が増えれば、どのようにしてブラックホールが合体するのかといった疑問の答えが得られる可能性があるようだ。

12818301 story
地球

新たな地球近傍小惑星「2016 HO3」が発見される 10

ストーリー by hylom
建築物を建ててみたいですね 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

4月27日、地球の近傍に存在する惑星「2016 HO3」が新たに発見された。サイズは幅40~100メートルほどで、地球の近くで地球とともにで太陽を周回しているという(sorae.jpspace.com)。

ハワイのPan-STARRS 1望遠鏡によって発見されたとのこと。ほぼ100年近く地球の近くに存在し、今後数世紀はこの状態が続くようだ。地球と2016 HO3との距離は1450万~3860万kmとのことで、地球の重力の影響によってこの距離が保たれているという。

この規模の小惑星ならその内、軌道を修正しつつ半永久的に地球の衛星にしたり、月の(地球から見れば孫)衛星軌道に乗せたりもできよう。次のガンダムでは、出番もあるかも。

12816513 story
お金

ニワトリ10万羽で貧困国を救うビル・ゲイツ氏の計画にボリビアが反発 81

ストーリー by headless
反発 部門より
ビル・ゲイツ氏が人々を貧困から救うため、10万羽のニワトリを貧困国の人々に提供する計画を発表したのだが、この計画にボリビアが強く反発している(The Vergeの記事eju.tvの記事HispanTVの記事Correo del Surの記事ロイターの記事)。

ゲイツ氏の計画は、持続可能な家禽市場システムを現地に構築することで、貧困に苦しむ人々が育てたニワトリを売って収入を得られるようにするというもの。ニワトリを選んだ理由としてゲイツ氏は、世話がしやすく費用も少ない点や短期間で繁殖させられる点、卵の生産で子供たちを栄養失調から救える点、大型の家畜と比べて女性でも扱いやすく、女性の権利向上につながる点を挙げている。ゲイツ氏のブログ記事では提供先をサハラ以南としているが、Thomson Reuters Foundationの記事には西アフリカのブルキナファソから南米のボリビアまでと記載されている。

これについてボリビアの地方開発大臣セザール・コカリコ氏は、ゲイツ氏がボリビアの現実を知らないことを残念だとし、養鶏の盛んなボリビアにニワトリを贈ってもらう必要はないとの考えを示した。ボリビアは年に1億9,700万羽のニワトリを生産し、3,600万羽分の輸出能力もあるが、輸出するにはニューカッスル病清浄地域として認められる必要があるとのこと。コカリコ氏はボリビアを物乞いのように扱うのは無礼だと述べ、ゲイツ氏がボリビアのことをよく学んだら謝罪すべきだとも述べている。
12816505 story
宇宙

131億光年彼方の銀河に酸素が発見される 30

ストーリー by headless
酸素 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

国立天文台などの研究チームがアルマ望遠鏡を使った観測により、電離した酸素を地球から131億光年の距離にある銀河SXDF-NB1006-2で発見した。これは、これまでで最も遠く(最も古い)で見つかった酸素だという(国立天文台のプレスリリース)。

SXDF-NB1006-2は国立天文台すばる望遠鏡で2012年に発見された銀河で、当時発見されていた中では最も遠い銀河だった。131億光年の距離ということは、今回観測されたのは宇宙が誕生して7億年ごろに発せられた光となる。

宇宙誕生後数億年が経過すると天体が形成され、ビッグバン当初の電離状態を脱して生まれた原子(ほとんどが水素とヘリウム)が天体の発する光によってて再び電離されていった。この宇宙誕生からおよそ10億年ごろまで続く現象は「宇宙再電離」と呼ばれる。今回発見された酸素も電離されており、大量の巨大星から出る紫外線が原子を電離させたと考えられている。

具体的にどんな天体が宇宙再電離を引き起こしたのかは研究者の間でも議論がわかれているそうで、今回の発見は、大量の星を含む原始的な銀河が電離源であるという考えを裏付けるものといえそうだ。

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宇宙

SpaceXのFalcon 9ロケット、ドローン船上への着陸・回収に今回は失敗 22

ストーリー by headless
失敗 部門より
4月以降、ドローン船上への着陸・回収3回連続で成功していたSpaceXのFalcon 9ロケットだが、今回は失敗したようだ(The Vergeの記事Ars Technicaの記事動画: 着陸の場面は26分過ぎ)。

Falcon 9は2基の通信衛星、Eutelsat社のEUTELSAT 117 West BとABS社のABS-2Aを搭載し、15日に米国・フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。2基の通信衛星は予定通り静止トランスファー軌道に投入され、打ち上げは成功した(SpaceX Newsの記事)。

Falcon 9の第1段は大西洋上に浮かぶドローン船「Of Course I Still Love You」上に無事着陸したかのように見えたが、煙の中から炎が上がり、直後に船上のカメラがフリーズしている。イーロン・マスク氏のツイートによると、Falcon 9は破壊されてしまったようだ。その後マスク氏は、液体酸素がなくなったことでデッキに着陸する直前にエンジンが停止したと動画を添えてツイートしている。

Falcon 9の次の打ち上げは国際宇宙ステーション(ISS)への補給ミッションで、7月16日に予定されている。このミッションでFalcon 9の第1段はケープカナベラル空軍基地への着陸を試みるとのことだ。
12815654 story
サイエンス

ストライプは動きが遅く見える? 36

ストーリー by hylom
早く見せるのでは無く 部門より
shadowfire 曰く、

一部のトカゲは体に縞模様を持っているが、この模様にはトカゲ自身の動きを遅く見せる効果があるという(Sciencemother nature network)。

インド科学教育研究大学のGopal Murali氏が、捕食者が縞模様のトカゲの動きの速さをどのように認識するか、テストを行った。捕食者の役割の生徒達にコンピュータでレンダリングしたトカゲの前方部分をクリックするゲームをプレイさせたところ、縞模様がある場合はクリックできる率が25%落ちたという。

また、ゲーム内でトカゲの動きの速さを比較するゲームをプレイさせたところ、縞模様のトカゲは実際よりも遅く動いているように見えているという結果が出たそうだ。鳥などがトカゲを狙う際、縞模様のトカゲは実際よりも動きが遅く見えてしまい、本体を捕まえるのに失敗するという効果があるという。

この結果はスポーツやゲーム等にも応用出来るのではないかと考えると興味深い。

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携帯電話

2016年のスマートフォン販売台数、SonyやMicrosoftがトップ12から脱落するとの予測 27

ストーリー by hylom
ソニーもか 部門より
headless 曰く、

米国の半導体マーケット調査会社 IC Insightsによれば、2015年のスマートフォン販売台数でトップ12に入っていたベンダーのうち、2016年には3社がランク外に消えると予測されるそうだ(IC InsightsSoftpedia)。

予測は2016年第1四半期の販売台数を元に試算されたもので、Sony(340万台)、Microsoft(230万台)、Coolpad(400万台)がランク外になるとのこと。MicrosoftのLumiaは2016年全体でも1,500万台に届かないとの予測だ。

2016年第1四半期は中国のMeizuとインドのMicromaxが新たにトップ12入りし、12社中8社を中国企業が占める。なお、トップ12には2015年の1位~10位までが入っており、SonyとMicrosoft、Coolpadを加えると13社となるが、2015年のトップ12に関するデータがないため詳細は不明だ。

2016年の販売台数予測では、1位のSamsungが1%減の3億2,000万台、2位のAppleが3%減の2億2,500万台と上位2社が減少する一方、3位のHuaweiは29%増の1億3,500万台。特に伸びが大きいのは54%増で7,700万台のOPPO、48%増で6,000万台のVivo、74%増で2,500万台のMicromaxとなる。スマートフォン全体では5%増の15億台と予測されている。

12814511 story
サイエンス

世界最古のコンピュータは天文学者向けの教科書か 35

ストーリー by hylom
なんじゃこりゃ 部門より
taraiok 曰く、

1901年に沈没船から発見された「アンティキティラ島の機械」は、世界最古の機械式コンピュータと呼ばれている。この機械の解析・復元作業に関しては以前にNHKの宇宙科学番組で取り上げられたことがあるが、機械的な構造についてはほぼ再現されており、現在は機械の上に描かれていた文字の内容に注目した研究が進められているという(GIZMODOTHE BIG STORYGIGAZINESlashdot)。

これまでこの機械は太陽、月、惑星の位置に沿って、月面や日食を予測することができことから、天文学や占星術に使われてきたと考えられてきた。しかし、解析された約3500(文字全体の4分の1)の説明文によると、日食や月食の予兆となる色の変化などを伝える文字が記載されていたという。

古代ギリシャ人は天体の動きを生活にリンクさせていたことが知られている。このことからアンティキティラ島の機械は、天文学の教科書的な使い方がされていた可能性があるという。なおこの機械は1つだけではなく複数存在した可能性もある模様。

12811568 story
宇宙

SpaceX、今年9~10月に初の「再利用ロケット」打ち上げへ 10

ストーリー by hylom
リサイクル 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

最初は苦戦していた民間宇宙開発企業SpaceXによるロケットの海上回収だが、ここのところ3回連続で成功し安定化しつつある。これを受けて、回収したロケットを再利用したロケットを今年9〜10月に打ち上げる予定だという(ギズモード・ジャパン)。

イーロン・マスク氏が「4機目のロケットが格納庫に到着。9月、10月に初の再フライト決行予定」というツイートをしており、本格的に再利用打ち上げに乗り出すようだ。秋の再フライトに成功すれば、そこからどんどん機体回収から再利用までの期間短縮は進んでいくと見込まれている

12811547 story
宇宙

JAXAが世界最小のロケットを使った超小型衛星打ち上げを発表 38

ストーリー by hylom
小型衛星がポンポン打ち上げられるようになるかも? 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が、世界最小という小型ロケットを使って人工衛星を打ち上げる計画を発表した。詳細な打ち上げ時期は未公表だが、今年度内に打ち上げられる見込みだという(sorae.jp宇宙開発利用部会 調査・安全小委員会(第18回)配付資料)。

使用するロケットは固体推進剤を使用する2段式の観測用小型ロケット「SS-520」を改造したもので、これに第3段を追加して使用するという(ミッション概要PDF)。

衛星が軽く小さければ、人工衛星打ち上げは世間で思われているよりチョロいのかも知れない。こんな小型機でサクッと打ち上げられたら、北朝鮮や特に韓国が涙目かも。

12811293 story
サイエンス

農地における作物生育の差異から遺跡を発見 29

ストーリー by hylom
Google-Earthを見て遺跡を探そう 部門より

宮城県多賀城市で、農地にける作物の生育の違いから遺跡を発見することができたそうだ(河北新報)。

地下に埋まっている遺稿の影響で地表の土や作物に影響が発生することがあり、これを「クロップマーク」「ソイルマーク」などと呼ぶという。今回発見された遺跡では農地の航空写真ではっきりと線のようなものが見えており、実際にこの線に沿って堀の跡が見つかったそうだ。

発見された遺跡は室町時代後期の屋敷跡で、漆器のわん、すり鉢型の土器、木製のげた、ひしゃくなどが出土したという。

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あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

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