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中国

中国、新型大型ロケット「長征5号」の初打ち上げに成功 82

ストーリー by headless
新型 部門より
AC0x01 曰く、

中国は3日夜、海南島の文昌発射場で大型ロケット「長征5号」の打ち上げ実験を初めて実施し、予定軌道に乗せることに成功した(産経ニュースの記事NHKニュースの記事YOMIURI ONLINEの記事時事ドットコムの記事)。

長征5号はアリアン5やデルタIV、ファルコン9、H-IIBといった機体と同クラスの大型ロケット。中国が開発中の次世代ロケットの中では最大の打ち上げ能力を持ち、低軌道で最大25t、静止トランスファー軌道で最大14tのペイロードを積載可能だ。第1段やブースターは既に打ち上げ済みの長征7号などと共通化されており、信頼性の向上やコスト削減に努めている。

今回の打ち上げには宇宙関係者の注目を引く部分が多く見られたようで、Twitter上では長征5号に用いられたが日本に無い技術として「酸素リッチ二段燃焼サイクルエンジン」「衛星経由の打ち上げ追跡」「アッパーステージ」「上段クラスタリング」「大容量の地上の推進剤供給系」そして何より「宇宙開発に対するビジョン」といった報告がなされている。

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宇宙

火星着陸実証機「スキアパレッリ」の激突の原因はソフトウェアの欠陥か 39

ストーリー by hylom
制御ソフトは難しい 部門より
taraiok曰く、

10月19日に欧州宇宙機関(ESA)の着陸実証機「Schiaparelli(スキアパレッリ)」が着陸に失敗、火星の表面に激突した(過去記事)。現在は原因把握が優先事項となっており、現在送られてきたデータを元に暫定的な分析を行っているのだが、トラブルの原因はソフトウェアの欠陥にあった可能性が高いようだ(NatureSlashdot)。

着陸船は機体の制動およびパラシュート展開といった操縦には成功していたようだ。しかし、途中で着陸船の熱シールドとパラシュートが切り離されてしまい墜落したという状況だった。これは、スキアパレッリのコンピュータが降下中にもかかわらず地面に到着したと判断、バラシュートなどを切り離したのではないかと考えられている。また減速用のスラスターは30秒噴射するはずだったが、データではわずか3秒間しか噴射していなかった。これもコンピューターが地面に到着した判断して停止させたものと推測されている。種々のセンサーから送られたデータのマージミスの可能性もあるという。

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地球

今まで言われてきた「20世紀の海面上昇率」は過小評価だった? 48

ストーリー by hylom
なるほど 部門より
taraiok曰く、

地球温暖化に由来する海面の上昇は長年議論されており、これまで20世紀の海面上昇率は10年ごとに0.6インチ(1.524センチメートル)であると言われていた。しかし、今月発表された新しい研究によると、0.6インチという数字は過小評価で実際には5.5インチ(13.97センチメートル)以上、おそらくは6.7インチ(19.558センチメートル)であることが判明したという。この矛盾はNASAのジェット推進研究所とハワイ大学の科学者によって発見された(MOTHERBOARD Geophysical Research Letter掲載論文Slashdot)。

今回の研究によると、世界各国で測定されている沿岸潮位計の測定値が実は指標として使えないことが分かったという。沿岸潮位計の測定値は、過去数十年間の海水面の変動を推定するプライマリ・データ・ソースとして利用されてきた。しかし、潮位計の設置場所の多くが北半球に偏っているという問題点があるという。

海面上昇の原因として海氷の溶融があるが、北半球と南半球では海氷損失率が異なっており、融解の効果は現地から離れたところ、とくに赤道付近でもっとも影響が大きいことが分かったという。そのため、赤道付近に設置する潮位系を増強する必要があるとしている。

また、潮、風、海流、および重力などの関係で、中国の水位の変化は、米国内またはアフリカで見られるものと異なるものになっているという話も出ている。

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サイエンス

熱エンジンについて、「効率を上げると出力が下がる」ことが証明される 74

ストーリー by hylom
分かるような分からないような 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

慶應義塾大学理工学部の齊藤圭司准教授らが熱エンジンについて、「効率を上げると出力が下がる」ことを証明したそうだ(慶應大学の発表PHYSICAL REVIEW LETTERS掲載論文)。

熱エンジンは、熱を動力などの別のエネルギーに変換するシステム。受け取った熱のうちどれだけを変換できるかは「効率」、単位時間当たりにどれだけのエネルギーを出力できるかは「仕事率」と呼ばれるが、今回の研究成果では効率を高めようとすると仕事率が低下することを示す関係式を導出できたという。これにより、効率を高めるほど単位時間当たりに得られる最大出力は低下するということが示されたという。

熱力学においてはいくつかの法則が発見されているが、今回の成果はそれに加わる新たな法則となる可能性があるという。

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サイエンス

2004年にイングランドで発見された化石は恐竜の脳のものだった 8

ストーリー by hylom
珍しい肉 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

英イングランドで2004年に発見された化石が、恐竜の脳のものだったことが判明した(CNN)。

恐竜の化石は骨だけのものが一般的で、それ以外の肉などの部分が残るのは珍しい。この化石はイグアノドンのものだが、「酸素濃度が低く酸性度が高い沼地のような環境」で死んだために組織が腐敗せず化石として残ったとみられるそうだ。

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サイエンス

頭が2つあるサメが発見される 20

ストーリー by hylom
ダブルヘッド・ジョーズは夢物語か 部門より

地中海で「頭が二つあるサメ」が発見された(ナショナルジオグラフィック)。

発見されたのは「アトランティック・ソーテール・キャットシャーク」という種の固体。ただし発見されたのは成体ではなく、胚段階のもの。心臓血管系の研究のために797個の胚を収集したところ発見されたそうだ。それぞれの頭部には口、両眼、脳、片側5つのえら穴が1組ずつ備わっていたという。

こうした固体が生き延びることは少なく、また生まれた後に外界にでたとしても目立つためすぐに捕食されてしまうため、実際に双頭のサメが外を泳ぐ姿を見られる可能性はほぼないようだ。

12967704 story
地球

世界の野生生物の個体数が1970年から2020年までの50年で67%減少するという予想 73

ストーリー by hylom
1/3に 部門より

世界自然保護基金(WWF)とロンドン動物学会(Zoological Society of London)が公開した報告書「生きている地球レポート2016」によると、世界の野生動物の個体数から算出した「生きている地球指数」が1970~2012年の間で58%減少しているそうだ。また、世界の野生生物の個体数は1970年から2020年の50年間で67%減少するとも予想している(AFPWIRED)。

報告書では過去40年間に人間が消費した自然資源が、地球全体が供給する生産力を上回っているのが原因と指摘、このままでは今後自然資源が枯渇し、人類の生活にも影響が出ると警告している。

また、日本についても言及もあり、日本は特に「交通」および「食糧」「住居・光熱費」のための資源消費が大きいと指摘されている。

12966400 story
医療

「O」と「0」の取り違えにより北米でのHIV感染者第1号とされた男性 21

ストーリー by headless
typo 部門より
北米にHIVを持ち込んだ患者第1号(Patient Zero)は、当時エア・カナダの客室乗務員で1984年にAIDSで死亡したカナダ人男性だと広く信じられていた。しかし、26日付のNatureに掲載された論文によると、この男性が患者第1号とされたのは文字の読み間違いが原因だったそうだ(論文Ars Technicaの記事NPRの記事)。

1980年代初めに米国で感染が拡大したAIDSは同性愛の男性の性交渉と感染の関連が指摘され、米疾病予防管理センター(CDC)がカリフォルニア州から追跡調査を行っていた。患者には連番が振られていたが、この男性はカリフォルニア州外(Outside of California)の患者だったことからPatient 「O」と呼ばれていたとのこと。ところが、感染者集団に発症日順の連番を振った担当者がアルファベットの「O」を数字の「0」と取り違えたことで、この男性が患者第1号と考えられるようになったという。
12966000 story
ゲーム

自律走行車が増えると強引に横断する歩行者が増える? 106

ストーリー by headless
義経 部門より
交通の安全性を高めると考えられている自律走行車だが、その安全性を期待して道路を横断する歩行者が増加し、走行速度が低下するという見方もあるようだ。これについてカリフォルニア大学サンタクルーズ校のAdam Millard-Ball氏がゲーム理論を使用した検討を行っている(論文アブストラクトThe Registerの記事論文マニュスクリプト: PDF)。

Millard-Ball氏によれば、歩行者は道路を横断する際にチキンゲームをプレイしているのだという。人間のドライバーはあえて歩行者を轢こうとはしないため、十分な距離がある場合に歩行者が道路に出てくれば減速したり、停止したりする。しかし、ドライバーが脇見をしていたり、酔っていたり、ソシオパスであったりする可能性もある。道路を無理に横断すれば速く移動できるが、事故にあった場合の損失は自動車よりも歩行者の方が大きい。そのため、歩行者は状況を見て横断するかどうかを決めている。

これに対し自律走行車では脇見運転などの可能性がなく、人間のドライバーよりも交通規則を守って走行する。また、十分な距離があれば停止することが期待されるため、強引に横断する歩行者が増加し、自律走行車の走行速度は低下することになる。特に都会の住宅密集地では速度低下が著しくなり、自律走行車は乗客を住宅地の外側の幹線道路で降ろして駐車場所へ向かうことになる。その結果、都市密度をさらに上げることが可能となり、歩行者の活動を増やす結果にもつながるとのこと。

このほか、交通規則や道路設計の変更により横断を減らすシナリオや、コストが同様であっても速度を優先して人間の運転する自動車を選ぶ人が残るというシナリオも考えられるという。また、同じメーカーの自律走行車には道を譲り、他メーカーの自律走行車には道を譲らないといったメーカー同士の競争にも言及している。
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宇宙

水を燃料として使用して月軌道を目指す小型衛星 43

ストーリー by hylom
太陽パワーで水から推力 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

コーネル大学が水を電気分解して燃料として使用する人工衛星を開発しているそうだ(コーネル大学の発表ScienceDailyThe Cornell Daily Sun)。

この衛星はL字型をしたブロックを2つ組み合わせた形状が特徴。上側には衛星本体、下側には水が貯蔵されているという。太陽電池で得られた電力を使って水を水素と酸素に分解し、これを燃料として利用する。打ち上げ後、生成された燃料を使い30分間隔で短時間の噴射をすることで、2つのL字ブロックは分離して距離を置いて回転を始める。この回転によってスピン角運動量が発生、長距離の移動が可能になるという。

2018年にNASAのSLSによって月と地球の間に打ち上げられる予定で、打ち上げ後は自力で月軌道に入る計画だという。

開発はNASAの元チーフを筆頭とした研究チーム「Cislunar Explorers」によって行われている。このチームはNASAが開催した小型衛星DEVTチャレンジで上位にランキング入りし、3万ドルの賞金を得ることに成功している。

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医療

スギ花粉症緩和米の臨床研究が開始される 55

ストーリー by hylom
食べて治療 部門より
KAMUI曰く、

国立研究開発法人農業・食品産業総合研究機構(農研機構)が提供する「スギ花粉症緩和米」を使った臨床研究がこの11月より大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターで開始されるそうだ(朝日新聞農業協同組合新聞農研機構のプレスリリース)。

スギ花粉症緩和米は、スギ花粉のアレルゲンであるタンパク質の遺伝子をイネに導入し、その種子(米)内にそのタンパク質が蓄積するように遺伝子組み換えを行ったもの。隔離された圃場での栽培に加えて実験にも厳しい制限が課せられているが、今回は民間企業や大学、研究機関などに研究用試料として提供して行なわれるもので、東京慈恵会医科大学及び大塚製薬にも提供されるとのこと。

緩和米については全農と農業生物資源研究所による屋外での試験栽培が中止になったのがもう12年前ですか……実用化への道はまだまだ遠いようです。

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火星

SpaceXの火星移住計画、現段階での構想が明かされる 23

ストーリー by hylom
未来絵図 部門より

Redditの名物コーナー「AMA(Ask Me Anything、何か質問ある?)」にイーロン・マスク氏が登場、SpaceXが開発に関わっている「火星移住計画」について質問に答えたそうだ(EngadgetGIGAZINEThe VergeSlashdot)。

構想はまだ初期段階だそうだが、まず無人の偵察用のミッションを行うとともに、メタンガスや酸素から水を作りだす方法を模索するとのこと。また、火星上で人類が住むための施設についても言及されており、カーボンファイバーとガラスでドーム状の構築物を作るという。こちらは人間が住むための空間となり、それとは別に鉱山作業やトンネル切削用のロボットを大量に導入して工業的な作業向けの加圧された施設を作るという。

具体的な今後の計画としては、まずは火星へと飛ばすロケットの数を倍増させると述べられている。

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JAXA

JAXAが「閉鎖環境適応訓練設備」への滞在実験被験者を募集 42

ストーリー by hylom
3回目 部門より

JAXAが宇宙を模擬した「閉鎖環境適応訓練設備」に13泊14日間滞在する被験者を募集している(募集ページ)。対象は20~55歳の健康な男性。38万円の協力費も支払われる。

「長期間閉鎖環境で暮らす際のココロの動きを調べる」のが目的だそうだ。応募期間は2016年10月13日~26日。JAXAは昨年末から今年初めにかけて今年7月にも同様の被験者を募集していた。

12960488 story
バイオテック

就職の際にDNA鑑定結果が必要となる時代が来る? 101

ストーリー by hylom
そこまで大きな影響があるのだろうか 部門より
taraiok曰く、

IT関連のコンサルタントや調査、研究を行っているガートナーで、DNAと仕事の関連性に関する研究が行われているそうだ。これによると、就職の際にDNA情報を調べて適性を判断する、といったことが近い将来行われるようになる可能性があるという(ComputerWorldSlashdot)。

米国では2008年に成立した遺伝情報差別禁止法により、雇用のためのDNA検査を行うことが違法となっている。しかし、企業側が必要な能力に関連する遺伝子を持つ人材を求めている可能性は十分にある。例えば、リーダーシップを持つ人材、スタートアップのための資金集めが得意な人材を探したい場合などだ。現在の法律の下でも、求職者側が仕事のための適切な適性を持っていることを実証する目的で自発的にDNA検査結果を提出することは可能だという。

この研究はいろいろな意味で問題があり、ガートナー内でも異端児扱いされているという。しかし、特定の遺伝的特徴に基づいた選択は軍事やスポーツ分野ではすでに一般的であることから必要な研究だと考えている模様。また遺伝子的特性に基づいて欲しい候補者を選別する方法論やテストの研究はしておくべきではないか、ということであるようだ。

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ニュース

「宇宙国家アスガルディア」、建国 109

ストーリー by hylom
地球民との争いが 部門より

研究者、エンジニア、弁護士、企業家からなる国際チームが、「宇宙国家アスガルディア」の建国を発表した(WIRED公式サイトITmedia)。

このプロジェクトでは人工衛星の打ち上げや宇宙ステーションの建設を計画しており、人類が地球から離れ宇宙へと進出することを目指すという。このプロジェクトは既存国家からは独立しており、将来は国連への参加も目指すという。また、「宇宙平和」という理念も掲げている。

国民になるための申請フォームも用意されており、ここで登録を行うことで国民になれるようだ。

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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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