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ピロリ菌がガンの原因のひとつであるとの研究結果が発表 51

ストーリー by nabeshin
小さいころ井戸水をけっこう飲んでいたような気が。。。 部門より

prankster 曰く、

北大の畠山教授らは、ピロリ菌が直接生物の体内でガンを引き起こすことを確かめたそうだ(研究所の報道アーカイブにある北海道新聞の記事毎日jpの記事)。
以前からピロリ菌は胃潰瘍、胃炎、十二指腸潰瘍などの消化器系の病気の原因であることは知られており、ガンの原因のひとつであるとも言われてきたが、それがほぼ証明されたことになる(ピロリ菌が発ガン性を持つという研究ではなく菌の作るタンパク質に発ガン性があるという研究なことに注意)。
ところがわが国の現状はWikipediaの記載によると、保険が適用されるのは胃・十二指腸潰瘍を発症している場合のみである。予防医療の立場からは無症状の人にも保険を適用して欲しいものだ。厚生労働省の迅速な対応を待ちたい。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by marble-mrk (21157) on 2008年01月09日 17時22分 (#1277691)
    説明するのは難しいですが、
    たとえピロリ菌が原因であることがほぼ確実としても、言えることは
    ピロリ菌に感染したら発癌を引き起こすということであって
    既に感染してる人を除菌することで発癌を抑制できるかどうかはまた別の問題です
    例えば、タバコは肺気腫の原因とされますが
    肺気腫になってしまった人がタバコをやめても、元の肺には戻りません。
    同じようにピロリ菌に感染したヒトが、体内で何らかの不可逆的な(除菌しても戻らない)
    状態になっており、それが発癌の原因となれば、除菌は無効となります。
    それがわからないため、原因と除菌は同義とはならないわけです。
    まぁ、印象として、実際はなんとなくピロリ菌は日本人の
    胃がんのそれなりの原因となっていて、
    除菌(特に早いうちに)することで、胃がんのある一部分の割合は
    減少するのではないかという気はしますが、これは未だ証明されていません。
    証明されていないうちは、もちろん保険適応がないのももっともかと思います。
  • by SteppingWind (2654) on 2008年01月09日 17時30分 (#1277700)

    この話を聞いたときに, フィビガーのガン寄生虫原因説を思い出しちゃったのですが, このあおりを食ってノーベル医学賞を逃しちゃったのが東大の山際博士と北大の市川博士なんですよね. そのため現在でも北大にはその時の人工ガンの標本 [hokudai.ac.jp]が残っているらしいです.

    今回は寄生虫ではありませんが, 同じように消化器中に住む生物(の分泌物)がガンの原因になることを確認したのが北大というところに, 歴史の皮肉を感じたりします.

    • by Anonymous Coward
      フィビガーの作ったという人工癌は癌ではなかったが、一部の癌は
      寄生虫によるものであることが分かっており、まったくの嘘だった
      訳ではない。
  • by pongchang (31613) on 2008年01月09日 20時09分 (#1277832) 日記
    ピロリ除菌で太る [jst.go.jp]のは今節常識です。寄生虫ダイエットと同じく、食がすすむ健康な胃を取り戻すのは、現在の日本人には痛し痒しです。別の指摘のように、胃酸はウレアーゼがなくなり増えるので、逆流性食道炎 [jges.net]や胸焼けは増えます。
    • by Anonymous Coward
      そうだったのか。

      十二指腸潰瘍にやられてピロリ除菌してから半年で体重が10kg落ちた俺はダメな奴だったんだorz。
      胸焼けとかもないなあ。
  • by Anonymous Coward on 2008年01月09日 15時45分 (#1277620)
    毎日のほうで除菌の有効性について触れてるけど、ピロリ菌を除菌すると食道腺ガンが増えるという調査結果もありますので、たんぱく質方面の対処でお願いします。
    • by imaic (31975) on 2008年01月09日 16時37分 (#1277659) 日記
      CagAによる癌化が確認されたということで、CagAは生成しないがウレアーゼは生成
      するという菌を作ればいいんじゃないか?
      あるいはCagAの生成を抑制する薬剤など。

      #ピロリ菌は悪くありませんよ。
      親コメント
      • by y_tambe (8218) on 2008年01月09日 19時46分 (#1277815) ホームページ 日記
        >CagAによる癌化が確認されたということで、CagAは生成しないがウレアーゼは生成するという菌を作ればいいんじゃないか?

        んん、つーかそもそもヘリコバクター・ピロリには、CagAを産生する菌株としない菌株が存在してます。現在、ピロリ保菌の検査は何種類かありますが、いずれも原則として胃粘膜でのウレアーゼ活性を(直接、間接に)指標としているものが多いのですが、保菌しているからといって必ずしも胃炎(急性胃炎、慢性胃炎)を起こすとは限らないし、胃癌の発生につながるとも限らない。で、畠山先生をはじめ、ピロリ研究者の中には、CagA陽性ピロリを診断することの方が重要なんじゃないか、と主張している人がいるわけです。

        ヒトや動物の胃には、CagA陽性/CagA陰性のピロリやピロリ以外のヘリコバクター属菌が常在していると言われてます。これらはいずれもウレアーゼを産生することで胃の酸性環境下で生存してまして、このウレアーゼによって胃粘膜中の尿素からアンモニアを生成し、それによって菌周囲の酸を中和することで定着を可能にしていると考えられてます。これらの菌の「保菌者」では、これらの菌が一種の常在菌として機能しており、これらが作り出すアンモニアによる中和効果コミで胃内の環境が調整されるため、宿主側が産生する胃酸の量が多いのではないか、と。だから除菌によって胃内のpHが低下し、それが食道に逆流することで逆流性食道炎を起こし、それが食道癌のリスクを上げるのではないか……という、そういう学説です。実際、除菌治療によって胃内pHが低下することは現象としても明らかになってて、だから胃酸分泌を抑制するH1ブロッカーなんかを併用したりするわけです。

        ただまぁ、ウレアーゼによって生成されるアンモニアや、それからさらに生じる活性酸素群も粘膜に対しては、そもそも炎症的に作用します。なので、本当にCagAだけが悪役なのか、というとそれは判らない部分もある。ただし炎症に関しては、CagAが炎症を惹起する活性が強いということはこれまでに明らかにされてきた(それこそ畠山先生のSHP2との関連についての研究とかが)ので、CagA陽性ピロリが「胃炎を起こしやすい強毒株」である、ということは確かです。

        問題になってたのは、やはり「がんとの関係」がどうかということ。原則的に、炎症が繰り返し起こると癌が発生しやすいということは、これまでにも多くの癌で知られてた現象なわけでして。胃癌とピロリの関連についても慢性胃炎を起こすことで、いわば間接的に胃癌のリスクを高めてるのだろう、ということは容易にコンセンサスが得られるでしょう。ただし、それ以外の機構として、CagAが直接、癌遺伝子ならぬ「癌タンパク質」として働く(CagAはピロリが宿主細胞にタンパク質を注入するため)のではないか、ということがこれまでにも示唆されていました。で、アポトーシス抑制能とかは見つかったんだけど、直接の決め手になるような証拠は、これまでなかなか得られなかったというわけです。例えばv-srcなどのような強力なウイルス癌遺伝子とかだと、正常細胞に導入すると、明らかに正常とは異なる、癌細胞特有の性状を示すようになるんですが、CagAではそういう現象が見られたという報告はなかったかと(というか、そういう現象を起こせない以上は「癌遺伝子/癌タンパク質」とは呼べなかったわけです)。

        で、新聞記事のサマリを読んだところ、CagAを発現するTgマウスを使って実験してるので、ある意味「細菌がCagAを注入する」というのとは異なる状態での実験を行ってるようです。これは実験デザイン上(胃内に定着したピロリが長期間に亘ってCagAタンパク質を注入しつづける状況を再現するためには)仕方のないことなんだけど、ある意味トリッキーな実験でもある(マウスの系統によっては、もともとリンパ腫を起こしやすかったりするのもいたりする)。PNASに通ってるので、そのあたりは大丈夫だとは思いますし、その実験で「癌タンパク質である」と呼ぶことは確かに可能だとは思うけど……正直言うと、もう一押し、in vitroでtransformation(細胞癌化/形質転換)に成功してたら、もっとはっきり物が言えるんだけど…というところかな。
        親コメント
      • by LOL3763 (14315) on 2008年01月09日 19時45分 (#1277814)
        除菌すると、体重が増加することを説明せずに治療することは良くないと思います。
        (説明しない医療機関が多いと思います)
        せっかく胃癌のリスクが減っても、心筋梗塞などのリスクが増えては元も子もない。

        ピロリ菌による発癌を抑制しつつ、体重も維持できれば、理想的です。
        ピロリ菌がいるのに、代々絶対に胃癌にならず、適正体重で長生きしている家系のピロリ菌をいただけないだろうか。
        親コメント
        • by Anonymous Coward
          感染(?)すると、やせられますか。
        • by Anonymous Coward
          >ピロリ菌がいるのに、代々絶対に胃癌にならず、適正体重で長生きしている家系のピロリ菌をいただけないだろうか。

          具体的に要約すると

          ウホッ!いいピロリ菌!やらないか

          って感じですか
    • by Anonymous Coward
      ピロリ菌をもっている人は胃がんで先に死んでしまう確率があがるから、相対的に食道腺ガンにかかる人が少なくなる

      ピロリ菌を持っていない人の方が、ピロリ菌を持っている人と比べたら食道腺ガンにかかる率があがる

      というだけなのかもと(ピロリ菌と食道腺ガンの間に因果関係はないのではと)勘繰ってしまいます。
      なんせ、胃がんは、日本でがんの罹患数1位、2位を争うがんですから。
      出典をご存知でしたら教えてください。
  • by 335 (4199) on 2008年01月09日 15時48分 (#1277626) 日記
    かつて内視鏡経由でピロリ菌に院内感染した人達で、癌になってしまった人達
    ってのは救済されるのでしょうか。。。。。。
    • すでにこの結果がある状況で無視してたのならともかく、今の現状だと難しいんじゃないでしょうか。

      # というか病院も医療関係者も患者も不幸にしかなってない気がする。最近の医療現場
      --
      M-FalconSky (暑いか寒い)
      親コメント
      • Re:院内感染 (スコア:2, 興味深い)

        by Anonymous Coward on 2008年01月09日 16時15分 (#1277645)
        ># というか病院も医療関係者も患者も不幸にしかなってない気がする。最近の医療現場
        全く以てその通りです。
        病院は医療費削減で火の車。
        医療関係者は過剰労働&訴訟リスクで悲惨な状況。
        患者は医療崩壊による煽りを受けて医療難民に。

        完全にデフレスパイラルですよ。
        何か革命的なテコ入れでもしない限り、間違いなく医療は行き着くところまで行きます。

        元々こうなる潜在性を秘めていたシステムだったので、どこが原因かってのは鶏か卵かの話になってしまいますが。
        ただ一つ言えるのは、マスコミの煽りと無能な政治家が加速度的に崩壊をもたらしてるってことです。
        親コメント
        • リアルタイムで治療が進行していく中で、健康保険の枠内、制限時間内でできる検査、
          その患者にとって認容できる治療を説明しながらやっていって、うまくいけばいいのですが

          患者にとって満足いく結果に終わらなかった場合、
          治療の過程でのリアルタイム性は無視して完璧な判断を後から要求されます。
          仮にそれが臨床医学的に非常に難しい判断であったとしても、
          かつそのもうひとつの判断をとったところで生命予後にとってよいものかどうかわからないとしても、
          ロジックとして「そちらのほうが有効そうであれば」検察側はその点を訴訟で突っ込んでくるようです。

          そして、「有効そうかどうか」を話を聞いた印象で判断するのは医学素人の裁判官です。

          なにか起こったらこんなオールアウェイの法廷で裁かれるのだから、
          何か起こる可能性の高いハイリスク患者は診たくない、あるいは
          ハイリスク患者を過負荷の状態で受け入れたくはないという心情は想像に難くない、と思うのですが...
          親コメント
          • 『受け入れ拒否』というと救急搬送での『たらい回し』問題かと思いますが、それとコメント内容は無関係です。救急搬送の際、搬送先の病院・診療所を探すのに電話を用いるのですが、その際多忙や専門外などの理由で受け入れ不可の返答が為されることがあります。これを指して、マスメディアは『たらい回し』と呼んでいるだけです。受け入れを断る要因があるから断っているというのと、面倒だからなどという理由で断るのは区別しないといけません。

            親コメントのようなものは『防衛医療』でしょう (防衛医療 - Wikipedia [wikipedia.org])。それでも、寡聞にしてそのような理由で一般患者を断る医療機関があるとは聞いたことないです (問診だけで他の病院へ行け、というのは有り得るけど)。というか拒否可能でしたっけ? 救急患者は拒否することは出来ないとは聞いた事がありますが (三重大学医学部医療倫理のページ:医師の応召義務 [mie-u.ac.jp])。

            親コメント
            • 拒否可能 (スコア:2, 参考になる)

              by Anonymous Coward on 2008年01月09日 20時12分 (#1277833)
              ぶっ倒れた人が、既に現れているなら拒否できませんが、
              まだ来ていないのだったら「専門外」を理由に拒否できます。

              医師側は、一度引き受けたら専門外であろうと専門レベルの治療を要求されます。(法的に)
              法曹側は「医師であるから」「医師という権利に付随する義務」と言ってきましたが・・・
              何でも診られるスーパーDr.なんている分けないので、みんな二の足を踏みます。

              #IT業界で言えば・・・SEなんだから、VBでもC++でも何でもあたり前だろ!ってとこでしょうか。
              #アレ、どっかで聞いたことあるような…(汁)
              親コメント
              • 元コメント (#1277667) が何をいいたいかがちょっと不明だったんで読みづらくなってますね。すみません。仰るとおり、問い合わせ時点でなら専門外を理由に多くの自治体では断れる、は書いてあるつもり…

                救急搬送の際、搬送先の病院・診療所を探すのに電話を用いるのですが、その際多忙や専門外などの理由で受け入れ不可の返答が為されることがあります。

                「多くの自治体」というのは、一部自治体では専門外であろうと手術中で手一杯であろうと断れないそうで ( [dyndns.info]。自治体名は名誉の為に伏せておく。ここに限った、特別な話という訳でもなさそうです)。

                # 他の業界ならどんなに悪くても査定にマイナス程度で済むんでしょうけど、医師だと訴追の可能性がある訳で一概に比べてしまうのも…。

                親コメント
              • by Anonymous Coward
                >ぶっ倒れた人が、既に現れているなら拒否できませんが、
                >まだ来ていないのだったら「専門外」を理由に拒否できます。

                これが通るならば――医師法第19条は理解した上で――とりあえず医者だったらどこへでも持ってっちゃえという運用が可能ですよ。

                こんどは医者の側が、「死んでもかまいませんか?」と搬送してきた側に言うターンです。
              • Re:拒否可能 (スコア:3, 興味深い)

                by lynnlynn (15967) on 2008年01月09日 22時29分 (#1277913)
                えーと元コメントの人です。元僻地の中小病院勤務です。

                実はわざとぼかしてかきました。
                受け入れ拒否というのはおっしゃるとおりいくつかケースがあるのですが

                ・専門外
                その理由で断ったおぼえはありません(うちしかなかったので)。
                他科疾患は初期診察を当直医がやって、他科の待機医を呼び出していました。
                重症などは救急隊が直接専門の病院に運んでいました。
                (たとえば、切断後の四肢の接合を伴うような症例とか。うちではできませんから。)

                ・患者多数にて受け入れ不能
                その地域の患者すべて基本的に運ばれてきていたので、救急隊で把握してくれていたようで、
                そういう理由で断ったことはないです。

                ・病棟が多忙
                これも断ったケースはなかったと思います。待機(無給)の医師を呼び出して対応していました。

                救急隊も大事にしてくれていたし、患者側も病院に対して配慮してくれていたように思います。
                (いわゆる無茶をいう患者さんは少なかったと思う)

                当直医は病棟の自科の入院患者と、外来患者、救急患者の対応をしていました。
                入院患者は各科の待機医(または主治医)がvoluntary に対応していました。

                昔は、無理してでも引き受けてた先生が多かったのではないでしょうか。
                統計取ったわけじゃないですけど。
                でも、最近は無理して引き受けてまずいことが起こると
                「受け入れ能力もないのに引き受けて患者に損害を与えた」
                ということになるので、無理して引き受けるわけにも行かない。

                何があろうと断っちゃいけない、という政策は先に治療を受けている患者さんの不利益は考えないんだろうか。
                たぶん、こういう話は日々無理な仕事をむりやりこなしているここらへんの皆さんには
                共感してもらいやすいと思っているんですが...
                親コメント
              • Re:拒否可能 (スコア:3, 興味深い)

                by Anonymous Coward on 2008年01月10日 1時14分 (#1277994)

                昔は、無理してでも引き受けてた先生が多かったのではないでしょうか。
                統計取ったわけじゃないですけど。
                でも、最近は無理して引き受けてまずいことが起こると
                「受け入れ能力もないのに引き受けて患者に損害を与えた」
                ということになるので、無理して引き受けるわけにも行かない。

                ン十年ものの扇風機を現役で使っているのですが、
                扇風機の発火事故が報道されたとき、さすがに心配になって、
                長年お世話になっている電気屋さんに相談したところ、
                「実際は古い製品でも問題なく使える場合が多いし、
                 ちょっとした修理で発火防止の対策をすることも可能なのだが、
                 修理した上で万が一発火事故が起こってしまった場合、
                 責任の所在がとてもややこしいことになってしまう。
                 だから、長く大切に使うのは良いことだし、本当は修理してあげたいが、
                 万が一のことを考えると、申し訳ないが買い替えてくださいとしか言えない。
                 “親切心で修理→大事故”となると、お客さん・電気屋・メーカー、全員が困るので」
                と言われました。
                何かコトが起こってしまうと「小さな親切大きなバッシング」ですから、
                最悪の事態を予想してしまうことは、仕方ないのかもしれません。
                親コメント
              • by lynnlynn (15967) on 2008年01月10日 7時07分 (#1278053)
                >こんどは医者の側が、「死んでもかまいませんか?」と搬送してきた側に言うターンです。

                運んでこられちゃうと、こういわれちゃって負けちゃう [srad.jp]
                のです。ロジックとしては。

                たとえば、妊婦検診してなかったひと(自費なので、都会だと受診しないひとが結構います)
                が結構週数がたってから突然産婦人科のある病院に駆け込んでくる。
                ほかの患者さんで分娩進行中のひとがいても駆け込まれたら診察は断れない。
                そして、検診してなかったひとだとどういう合併症があるかわからない。
                (分娩は、簡単に言うと90%は no risk でほっといても生まれる、9%は医療の手助けがあって問題なく生まれる、
                残りの1%は仮に病院で生まれても生命の危険が伴います)

                これはあくまで仮説ですが、前半だけ、後半だけ(健診なしで分娩/分娩でリスク発生)はよくあります。
                両方コンボという事例は幸い聞いたことがありませんが、法廷ではどのように判断されるんでしょうね。
                親コメント
          • どこかしらからお金を引き出して現状悲惨な患者の救済の救済に当てるために、
            出来る限り過失を認定しようとしている、ってこともあるのかも。
            交通事故でも保険金を出させるために、過失相殺せずに被害額を見積もる手法がありますんで。
            って検察ってあるから刑事の話か。とりあえず医者用の弁護士が必要ですね。
            弁護士も医学、の前に科学素人が多そうですが。
            親コメント
          • >そして、「有効そうかどうか」を話を聞いた印象で判断するのは医学素人の裁判官です。

            医療に限らず,裁判官というのは裁判そのもののこと以外の
            ほとんどのことについて素人ではないだろうか.
            特許関連訴訟を見ていても,基礎的な用語についての理解も怪しいように思える.

            一部だけを見ての感想(あくまで感想)ではあるが,
            現代における賎業は政治家,裁判官,マスコミ関係者だと思う.
            しかしそんなことをいくら吼えても彼らの多くはいわゆる勝ち組で
            自分はそうではないことは自明である.
            • 特許関連訴訟みたいな民事だと原告被告双方がそうだと言ったなら基本的にそうだと認めるので、基本的な用語であることについて争いがなければ後はそれを裁判官に教えればよいので、まあ手間はかかりますがそれほど困ったことではなかろうかと。それが基本的な用語であるかどうかについて争いがある場合は問題になりそうですね。


              Aと言えばそれはBだろ、という基本的な用語の理解に齟齬があったり、そのことで一方がごねている場合に、Bとして判断してよいものかどうか。一般常識であればBとして認めて当たり前ですが、それが専門分野での常識の場合はどちらかに証明させるべきかもしれません。特に一方が素人の場合は。さらに専門分野での常識をその事件に当たった裁判官個人がたまたま知っている場合、訴訟を起こすものの裁判官への信頼を考えると、どの程度の知識なら証明を要すのか、判断は難しくなります。証明を求めることになったなら、裁判官の判断は当事者の主張に縛られるため、一方が下手を打てば詳しい人から見ればおかしな判断が出ることになるかも知れず、それは裁判官の頭の具合によるものではなく、制度に起因するものです。


              でもまあ裁判官は専門バカっぽいよね、分からないことが出てきたら勉強するらしいけど。

              親コメント
            • by Anonymous Coward
              >医療に限らず,裁判官というのは裁判そのもののこと以外の
              >ほとんどのことについて素人ではないだろうか.

              「裁判官は裁判で争われることについては素人でなければならない。
              専門的な内容を訴えた側、訴えられた側が説明することで公平な判断ができる。」
              ってなことを聞いた覚えがあるんだけど、勘違いかなあ。

              これは聞いた時はそんなの理想論で
              説明されてもそう簡単に理解できるわけがないとか、
              嘘でも分かりやすく説明した方が勝っちゃうでしょ
              とか考えたもんだ。

              #裁判官も人手不足で大変みたいだけど、もうちょっと
              #なんとかなって欲しいって思ってる

              ---勘違いの可能性が高いのでAC
        • by Anonymous Coward
          > マスコミの煽り
          特にこれがひどいと思います。
          「命の線引き」などと感情的なキャッチフレーズで、大衆のヒステリーを煽ることしか能がないですからね、連中は。
          それに煽られる大衆のレベルの低さも問題ですが。

          「政治家の無能」を批判するというのは、結局そのような政治家を選んだ自分の責任につながりますがね。
          • by Anonymous Coward
            同感。

            タミフルのときも、「徹底的な調査を」とか言っていたけど、いりょうにおける「徹底的調査」なんて不可能だし、やろうと思ったらそれこそ人体実験くらいしかないのに、安易に言っちゃうんだよね。もうやめてくれって感じ。
            • by Anonymous Coward
              一方……どころか、同じ連中がドラッグラグはおかしい、新薬は速やかに認証しろなんて言ってるんですからねぇ
    • Re:院内感染 (スコア:2, すばらしい洞察)

      by lynnlynn (15967) on 2008年01月09日 16時04分 (#1277639)
      内視鏡で感染したということを立証できて、かつ
      当時の医療水準において感染が避けられるものであったかどうか、
      (当該医療行為が不可避なものであったかどうかなど含め)
      勘案した上でお話し合いが始まるんじゃないか、と思いますが...

      C型肝炎のときもそうですが、当時ウィルスや菌が同定されていなかったり、
      感染源となりうることがわかっていなかった場合、
      不法行為として成立するかどうかはケースバイケースではないでしょうか。
      親コメント
  • by renja (12958) on 2008年01月09日 18時55分 (#1277770) 日記
    ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!
    --

    ψアレゲな事を真面目にやることこそアレゲだと思う。
  • 選択的にピロリ菌だけを除菌する方法はないと思うので、除菌の際には
    他の常在菌もやられて、体調悪化を招きます。
    消化性潰瘍の治療など特段の事情がなければ除菌しなくてよいのでは。

    腸炎で入院した際、一週間ほど抗生剤の点滴を受けましたが、退院後も
    下痢や便秘を繰り返し、元の体調へ戻るのに1年~1年半かかりましたよ。
    腸内常在菌がやられたらしい。
    • 胃ガンで自覚症状がでるって、結構進行してしまっているような気が…。

      親コメント
      • 元コメの自覚症状ですが、
        胃炎とか胃潰瘍の痛み等、ガン以前でも発症しうる症状を指しているのではないかと思います。
        (胃ガンがそこそこ進行するまで自覚症状が無い場合もあるらしいですが……)


        自分は胃炎が原因でピロリ除菌を行いましたが、
        経験者としては「無症状での除菌はしないほうが良い」に激しく同意。

        自分の場合、投薬直後から口内炎になり、
        3~4日目くらいからあちこちから出血、炎症と薬の所為で味覚麻痺、食欲不振、胃痛悪化、脱水症状etcに苦しめられ、
        投薬後、半年以上も体調不良が続きました。
        中には投薬期間中、寝たきりで殆ど食事を摂取出来ない人もいるようです。
        尤も1次除菌(投薬1週間)の場合、寝込むほど酷い副作用に苦しむのはごく少数らしいですが。

        除菌から1年半以上経過した今、全快したとは言えませんが、
        胃炎からの回復は驚くほど早くなり、乗り物酔いも殆ど起さなくなったりと除菌した甲斐があったと満足していますが、
        メリット、デメリットを考えると、無症状の人が敢えて除菌する価値があるとは思えません。
        --
        ☆大きい羊は美しい☆
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2008年01月09日 15時54分 (#1277631)
    Wikipedea?

    なんかかわいいな
    • Re: (スコア:0, オフトピック)

      タレコミ人です。すみません。Wikipediaのtypoでした。編集人の責任ではありません。
      # 今後ちゃんと綴り調べます。手が間違って覚えていたみたい。
  • by Anonymous Coward on 2008年01月09日 16時51分 (#1277670)
    もう、とりあえず国民全員で除菌やってみては?

    アモキシシリン(250):\15.70×3=\47.1
    クラリスロマイシン(200):\115
    タケプロン:\119.7
    計:\281.8
    1週間で\1972.6。

    除菌できなかった人だけ保険適用とか。
    • by lynnlynn (15967) on 2008年01月09日 16時59分 (#1277678)
      ランサップ [takedamed.com]

      確かにピロリ菌の検査してからやるよりは、安上がりではありますが、
      耐性菌の出現を考えるとあまり好ましくないと思います。

      #え、どうせクラリスロマイシンやアモキシシリンなんて使いまくられているとおっしゃられても...
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      そりゃまあ、国民が一斉に一週間の投薬を間違いなくやってくれりゃあいいけど、途中で忘れたり、勝手にやめたりする人が続出するでしょう。そういう服薬管理が出来ない状況こそが、薬剤耐性が出現する最大の要因です。

      #だからこそ、WHOは結核の治療に「DOTS(直接監視下短期化学療法)戦略」なんてのを打ち立ててるわけで。
    • by Anonymous Coward
      だから除菌治療をしたら別の癌が増えたと http://srad.jp/science/comments.pl?sid=386430&cid=1277620 [srad.jp] にあるってば
      今、一度除菌して潰瘍などが治ってから再度感染させる、というのを調査としてやってるらしいよ
  • なんでこんな無茶苦茶な論理が成立するんですかね?
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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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