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90033 story

ぶつけた速度よりも跳ね返る速度のほうが大きくなる現象が確認される? 74

ストーリー by hylom
あくまでシミュレーションですが 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

中央大学の国仲寛人助教が、「極小サイズのボール同士を衝突させたとき、ぶつけた速度よりも大きい速度で跳ね返ってくる」という現象をシミュレーションで確認したと発表した(東京新聞論文要旨シミュレーションの様子を示す動画)。

原子が700個集まった直径約100万分の3ミリのボール同士が正面衝突する様子をシミュレーションしたところ、ボールを秒速10メートル前後でぶつけたとき、反発の速度が増す現象が20回に1回程度発生したという。

20回に1回を毎回できれば永久機関? 何かの間違いな可能性大ですが...

東京新聞によると、

この不思議な現象が起きる主な理由として国仲さんは「ボールの中の個々の原子は熱によって振動している。二つのボールがゆっくり接するとき、原子がちょうど相手をはじき飛ばす方向に振動していれば反発のスピードが増す」と考える。

とのことで、ボールの原子が持っている熱が運動エネルギーに変わったと考えられるそうだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 13時40分 (#1557967)
    駅で余所見をして歩いてる人が前を向いた拍子に側頭部を鉄柱にぶつけて
    360度以上、高速回転して地面にたたきつけられる様を
    目の前で目撃した事があるのですが、
    明らかにぶつかった速度より、跳ね返った速度のほうが早かったです。

    プロレスではぶつかった速度より、ぶつけられた方が
    高速にすっ飛ばされる現象をよく見かけます。
    • by Anonymous Coward

      っ 角速度

    • by Anonymous Coward

      360度以上の高速回転をへそあたりを軸に回ったと想像してしまったため、思わず吹き出しそうになってしまいました。
      #島本和彦の漫画みたいに
      ##効果音は「ギュルルル!」に決まりだな

      • by Anonymous Coward

        >360度以上の高速回転をへそあたりを軸に回ったと想像してしまった

        バク宙、もしくは前宙ってヤツですね。
        プレイヤーが軸で串刺しになってるサッカーゲームでよくそういうアクションを(以下略

  • この論文の主旨は,「ぶつかったら速くなった!」(だけ)ではありません.
    元の論文を読んでいただけば分かる通り,異なるクラスターを構成する原子間にレナードジョーンズ型のポテンシャルを適用し,その斥力項に対する引力項の大きさc,クラスター同士の衝突速度Vの二つのパラメータを変えてやることで衝突現象がどのように変化するかを見てやったものです.
    その結果得られたものの一つが,cとVがある範囲の時に跳ね返り係数が1より大きいような場合が生じやすいよ,ということであって,ことさらそれだけを強調する論文ではありません.

    • 素人の質問です。
      ぶつかったら早くなった粒子があれば、ぶつかったら遅くなった粒子がないと、
      エネルギーが増えたことになりおかしいような気がするのですが違うのでしょうか?
      分かりやすく教えていただけると幸いです。

      恥ずかしいけどIDで。
      親コメント
      • by Anonymous Coward
        タレ込みに書いてあるのに!

        > とのことで、ボールの原子が持っている熱が運動エネルギーに変わったと考えられるそうだ。

        # このツッコミの形式を流行らせようと思っている。
    • by Anonymous Coward
      まあそうなんですが、本当はこのことを一番強調したかったのに、いろいろ既存の理論と整合しているとか、他のことも詳細に良心的に調べているという科学論文としてのアリバイ作りをしていたとも読めます。一番のウィークポイントはcohesive parameterと呼んでいるパラメータcがどのように決まるかということでしょう。下手をすると、どんな物質の組み合わせでもcの値が小さくならず、この衝突速度領域では全て合体するかもしれません。それでもPhysical Review Focusでリンクされている論文を見れば反発することは可能みたいだから実験でも観測可能なんじゃないかな。モデルが正しければ、結果は自明なんですけどね。
  • 粒子が小さい場合には熱による運動量の揺らぎが目に見えるほど大きく観察される、というだけならブラウン運動と同じじゃないの?
    ブラウン運動はミクロンオーダーの粒子と水分子の衝突、今回のはナノオーダーの粒子の衝突という違いがあるだけで。
  • ソフト屋なら… (スコア:2, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2009年05月01日 13時14分 (#1557953)

    そんな現象シミュレーションのバグだと思っちゃうだろうなぁ。

    • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 13時59分 (#1557972)

      > 原子が700個集まった直径約100万分の3ミリのボール同士が正面衝突する様子をシミュレーション

      まず丸め誤差の積算によるカオス状態になったのをまず疑うけれどね

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 15時13分 (#1557998)

      MDは歴史のある計算手法で,十分検証されたコードを使っていると思います.
      あと,粉体で跳ね返り係数が1を超える現象は実験でも確認されていますよ.とはいえ,倍になったりはしませんが.
      粒子の持つエネルギーも運動エネルギーだけではないのでエネルギーは何らかの形で保存されていると考えられています.永久機関のようなエセ科学とは違いますよ.

      親コメント
      • by nox_dot (11614) on 2009年05月02日 12時17分 (#1558358) 日記

        もうちょっと高エネルギーの物理をやっています。
        まさに昨日の話なのですが、複数の研究者が何重にもチェックして、何年も使われ続けてきたFORTRANのコードに(潜在的)バグが発見されました。
        並列計算でコア(スレッド)間のデータ受け渡しの際に、データを受け取った順番が送った順番と同じであること(一般には保証されていない)をチェックし忘れていたようです。
        これまでのプロセッサでは演算速度が遅く、データの順番が入れ替わることはなかったようですが、10年前とは演算速度も通信速度も、その実装もずいぶん変わっているので、今後問題になる可能性はありました。
        まさか、今回もまさにそういうケースなのでは・・・

        # なんてことは無いとは思いますが、タイムリーだったので。

        親コメント
    • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 17時04分 (#1558042)
      数式を解いてプログラムを作った後、最初にハミルトニアンのような保存量が保存されることを確認してから本格的なシミュレーション行うから、プログラムのバグを疑うことはまずないかなぁ
      粒子数や温度、圧力を変えても保存する量は保存するんで

      むしろこういうレア?イベントが起こる確率とかも計算できるから、モデルを疑うほうが多いな。

      最初に思うのが「俺たちはとんでもない勘違いをしていたのかもしれない…」なAC
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      そしてだれにも気がつかれないように、正しい解の逆数で掛けて、
      シミュレーションの結果が、心象的な正解になる様に修正しちゃうんですね。

      # すごい技術力だ。

  • 20回に1回ぐらいは速度が遅くなるのかな。
  • by the.ACount (31144) on 2009年05月01日 13時02分 (#1557947)

    気体に電磁波を当てると温度が上がる。
    電磁波を当てる→分子のエネルギー順位が上がる(分子回転など)→分子衝突の際にエネルギーが速度に変換される→分子速度が上がる→温度が上がる

    --
    the.ACount
  • by deleted user (32782) on 2009年05月01日 13時37分 (#1557964)
    気体、重力、磁場、電磁波等の影響が少ない場所で実験してみたら面白いかも。
  • by s02222 (20350) on 2009年05月01日 13時41分 (#1557969)
    >ボールの原子が持っている熱が運動エネルギーに変わったと

    ゆで卵が熱くて剥けないときに、えいやと2個をぶつけると1/20ぐらいの確率で冷ますことができる。勢いよく跳ね返ってくるようぶつけるのがコツ。
  • このシミュレーションの意義は、ボールの分子の熱運動(ブラウン運動)が衝突方向に作用した場合、ボールの熱エネルギーが運動エネルギーに変わるということなんですよ。つまり、熱力学の第二法則を覆したシミュレーション結果だということです。
  • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 12時40分 (#1557922)

    > 20回に1回を毎回できれば
    それをラプラスの悪魔と言います。つまりできません。
    もっともエネルギー保存の法則も熱力学の第二法則も経験則に過ぎないので、せいぜい「人は必ず死ぬ」という経験則と同程度の確からしさしかないのですが。

  • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 12時54分 (#1557939)
    プラモデルのランナーみたいなプラスチックの輪っかを 地面に落したときも同じような現象が起りますよ。
    • by the.ACount (31144) on 2009年05月01日 13時08分 (#1557949)

      マジックボールとか、衝撃でバネがはずれて飛び上がるオモチャとか。

      --
      the.ACount
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      寧ろ小さな部品をランナーから切り離すときピンと飛んでいく事がありますが
      床で撥ねて有り得ない勢いでどっかに行ってそのまま見つからない現象が多発する
      現象の説明が出来るかもしれない

      しかしそれから何か月も経った頃に見つかるのはもしかして時空の移動とか
      そういう現象も伴っている可能性も否定しきれないのだが

      • by Anonymous Coward

        こちらでも、切った爪がどこかに消えるという現象が頻繁に発生しています!

        数日後、床と足の裏の間というあり得ない場所に突如現れることがあるので、
        やはり切った衝撃によって時空移動をしている可能性が高いです。

        #衝撃で超能力(テレポートの時だけ?)を発揮する魔法少女が昔いたっけ?

        • by PEEK (27419) on 2009年05月01日 16時33分 (#1558031) 日記

          >#衝撃で超能力(テレポートの時だけ?)を発揮する魔法少女が昔いたっけ?
          アルバイトでヌードモデルをやってる中学生ですね。
          仁丹ぶつけてテレポート。

          でも魔法少女では無いと思う。

          超能力も魔法だとするととらハ初の魔法少女の座がなのはから知佳に移ってしまう。

          --
          らじゃったのだ
          親コメント
        • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 19時14分 (#1558083)

          それなら例の縮れ毛のほうがすごい。
          股の高さから落下するだけの筈がタンスの上にも存在する。
          たぶん縮れの形に秘密があるんだろう。

          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 14時12分 (#1557974)
    素人考えで、ボール同士が衝突した時、
    片方が速く跳ね返れば片方は遅く反対側に跳ね返る
    っていうのは当たり前のように思えるけど、
    それとはまったく筋の違う話?
    跳ね返ってから慣性運動する速度が速くなるのではなくて
    跳ね返る反応速度が早くなるってこと?

    シミュレーションとかも、どんな事象を考慮にいれていて
    それが、どこまで現実世界に対して忠実に再現されているのか
    いろいろ気になるなぁ。
    • by Anonymous Coward

      >跳ね返ってから慣性運動する速度が速くなるのではなくて

      跳ね返ってからの速度です.
      今回の計算では,大きさ(構成粒子数,積み上げ方)の等しい二粒子を正面から衝突させます.
      で,その際の跳ね返り係数eが1より大きくなることもあるよ,という(ことを含んだ)話です.

      #跳ね返り係数が1より小さい場合は,衝突後の重心の運動エネルギーの和が衝突前よりも小さい.
      #1ならば弾性衝突,1より大きければ衝突前の重心の運動エネルギーの和より大きい.

  • by Anonymous Coward on 2009年05月01日 19時01分 (#1558076)
    いわゆる Stochastic Resonance [wikipedia.org]という現象でしょうか?

    ノイズ(熱)の影響で速度が上がるような事象の発生する確率が5%とか?

    # リンク先がウィキペでごめんなさい
typodupeerror

「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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