太陽に似た恒星のハビタブルゾーンで惑星発見 59
ストーリー by reo
グローバルマイグレーション 部門より
グローバルマイグレーション 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
NASA は 5 日、ケプラー探査機による観測で初めて、液体の水が存在する領域 (ハビタブルゾーン) 内に位置する太陽系外惑星を確認したと発表した (NASA's Kepler Mission のニュース記事、本家 /. 記事) 。
「ケプラー22b」と名づけられたこの惑星は地球から 600 光年の距離に位置しており、その半径は地球の約 2.4 倍。恒星から 0.85 AU の軌道を 290 日かけて周回している。地球より内側の軌道だが、恒星の熱量が太陽よりも小さいことからハビタブルゾーンに位置していると考えられており、地球と同程度の温室効果を持つ場合、平均気温は 22 ℃程度だと推定されている。
観測チームでは 2 月にハビタブルゾーンに位置する惑星の候補として 54 個が見つかったと発表していたが、実際に確認されたのは今回が初めて。また、こうしたハビタブルゾーン内に位置する惑星としてはこれまでもグリーゼ 581d や HD 85512 b 等が発見されていたが、いずれも小型の矮星の近くを周る惑星であり、太陽に近い恒星ではこれが初めてとなる。
太陽系は辺境の地 (スコア:1)
一番近い似た星が600光年も離れてるなんて、太陽系ってつくづく辺境だよな。
たぶん銀河の中心付近だと似た星がもっと近くにあるんじゃね?
一番近い似た星(で最初に見つかったのが)600光年先 (スコア:2, 参考になる)
全然ニュアンスが違う。
ケプラーが観測しているのは、はくちょう座と琴座の一部の全天の0.25%だけで、
かつ、トランジット法で地球に似た惑星が観測可能な確率は、太陽系と一直線の関係になる0.5%程だけで、
かつ、3回連続して観測して確認したことになるので、地上観測もあわせての確認では天候等の条件もあるので、短期間で発見するには運も必要。
最初の2つだけでも8万分の1の確率。なので潜在的には20光年以内に見つかってもおかしくはない。
Re:太陽系は辺境の地 (スコア:1)
まぁ、あんまり近すぎても、ガンマ線バーストとか、そういうのを気にしなきゃならないんで、一長一短はありそうw
通知の設定いじったから、ACだとコメントされても気づかない事が多いよ。あしからずw
Re:太陽系は辺境の地 (スコア:2)
実際、銀河の中央部に近くなると近傍の超新星爆発の頻度が高いため
知的生物まで進化するだけの時間が取れないという話はあるようで
人間以外の知的生物がいたとしても銀河外縁部の可能性が高かろうという
説はありますね。
地球っていったな (スコア:0)
まあまあの星じゃないか
カホナ! (スコア:1)
リングワールドの倍以上も遠いじゃないか!
600光年先の恒星に (スコア:0)
探査機を送るとかまして移住とか、軌道エレベーターが今すぐ100%実現可能に思えるくらい夢物語なわけだが、ときどき「人類がこの先生きのこるにはこれしかない」とかいうお花畑が湧いてくるのはなんなんだろう。
少なくとも相対論を打破(って言うと怒られるんだっけ? えーと「拡張」)しなければどうにもならんだろ。
Re:600光年先の恒星に (スコア:2)
まあ、現在の人類の手の届かない場所で、今のところ知的好奇心の対象以外にはならない、ってのには同感ですけど。
いや、別に知られている物理法則を拡張するまでもなく、光速の10%で航行して6000年、1%でも6万年ってだけですよ。生きたヒトが乗っていると大変な感じですけど、将来のロボットなり播種船なりなら可能かもしれません。そもそも、600光年先を狙うような時代なら、ヒトは現在のような肉体に束縛されていないかもしれません。
Re:600光年先の恒星に (スコア:2)
そうなんですか。光速の1~10%で巡航する宇宙船って、「エネルギー保存の法則を拡張しないと」できそうにないくらいに難しいものだとは知りませんでした。
ちなみにどんな計算なのか、差し支えなければ教えてください。
# 「ちょっと」なんですよね?
そりゃそうでしょう。
仮に他の恒星探査が行われるとしても、それは「太陽系だけに住んでいたらエネルギーや資源がなくなってしまうから(他の恒星系からエネルギーを調達するために)行われる」わけではないでしょう。
だから、少なくとも太陽の死までは、「地球(太陽系内に拡張してもいい)だけで」持続可能な文明を築くことが喫緊の課題であることは間違いない。
Re: (スコア:0)
>ちなみにどんな計算なのか、差し支えなければ教えてください。
光速の1%まで加速しつつ、60000年間方向や姿勢を維持して、着陸のために減速しないといけないわけで、
そのエネルギーを予め地球で搭載しておくことって物理的に出来るんかね。
仮にエネルギーが用意できるとしても、
ちょっと考えただけでも宇宙船が地球から飛び出すのが無理な重量になりそう。
Re:600光年先の恒星に (スコア:2)
はい、「物理的には」できると思います。少なくとも「エネルギー保存則だの相対論を破らないと」実現できない、なんてレベルでの物理上の壁はないと思います。
問題があるとしたら技術的・工学的、経済的に実現可能かどうかです。その意味では、現在の地球人類の技術・産業規模のレベルではまだ無理です。(数光年くらいの距離なら、数世紀内に無人探査機の射程に入る可能性もあるかもしれませんが)
で、そういった点から「600光年先に探査機を送るとか殖民だとか、お花畑だ」という指摘であれば、別に間違っていないと思います。
そうですね。それはさすがに間違ったやり方だと思います。「ちょっと考えただけ」ではなくて、もっと考えてみることをお勧めします。
Re: (スコア:0)
>はい、「物理的には」できると思います。少なくとも「エネルギー保存則だの相対論を破らないと」実現できない、なんてレベルでの物理上の壁はないと思います。
逆にお訊きしたいですが、物理的に出来るかどうかの計算を差し支えなければ教えてください。
もっと考えてお答えしてるのかとは察しますが、思いますとかじゃなく、その根拠を。
Re:600光年先の恒星に (スコア:3)
いえ、わざわざ私が計算するまでもなく、既に検討した例がいくつもあって…といいたいところですが、単に「計算」をお望みのようなので、基本のツィオルコフスキーの公式を出しちゃいますよ!
H2AロケットのLE-7エンジン(比推力440秒)で恒星間探査を行うケースで考えてみましょうか。10トンのロケット(単段)を光速の1%まで加速するなら、推進剤こみのロケット全体質量は 10トン*exp((c*0.01)/(440秒*重力加速度) [google.co.jp] で、ざっと 5.5*10^305kg です。質量比は 5.5*10^301 といったところですね。
どうでしょう。恒星間探査といっても、わりと簡単なもんでしょう?
ところで、わざわざ「計算」を求めた理由は、きっとこの式を添削して「物理的に不可能」な理由を説明してもらえるということですよね? よろしくお願いします!
Re:600光年先の恒星に (スコア:1)
むかーし、ブルーバックスで読んだ覚えが。
「宇宙旅行」とか「SFはどこまで実現するか」とか。
http://www.amazon.co.jp/dp/4061328018 [amazon.co.jp]
Re:600光年先の恒星に (スコア:2)
TarZさんが「物理的にできる」というのは”物理法則上の壁はない”ということをおっしゃられているのでしょうが、
LE-7を使うのであれば、”エネルギーを予め地球で搭載しておくこと”というのは物理的に難しいといえなくもないかなと感じました。推進剤の質量が過大すぎてブラックホールになっちゃうんじゃないでしょうか。ブラックホール状の推進剤をエンジンで吸い出して燃焼させることに物理法則上の壁はないのか・・・あくまで工学上の問題なのか・・・素人なんでよくわかりませんが。
まあエネルギーとしてほかのものを使う(要はなんでもあり)ってことであれば物理的に妨げるものはないと思います。
元のACさんとは別人ですが、ちょっと気になっちゃいました。
Re: (スコア:0)
Re:600光年先の恒星に (スコア:2)
んもー、贅沢ですね。初期の無人探査機なら通過観測でもいいじゃないですか。
しょうがないなあ、どうしても相手の恒星系で停止したいなら、これ以上ロケット大きくするわけに行かないから、ペイロードのほうを削りますよ。えーと…
# あっ、もう LE-7 が入らない!
Re:600光年先の恒星に (スコア:1)
Re:600光年先の恒星に (スコア:2)
えー、ひどーい。相対論もエネルギー保存則も破ってないのにぃ。
Re:600光年先の恒星に (スコア:2)
そうした恒星間宇宙船というものが実際に検討された例があります。
技術的に難易度が低そうなのが、オリオン計画 [wikipedia.org]の核パルス推進式原子力ロケットですね。
これは、言ってみれば核爆弾を船尾で爆発させ、反動で前に進むという凄い計画です(笑)
今の技術で作ることは可能だと思われますので、実現性はかなり高いかと。
それから、より大規模なものとしてはダイダロス計画 [wikipedia.org]があります。
こちらは慣性核融合(ビームをペレットに照射して爆縮、核融合を起こさせるもの)を使った核融合ロケットです。慣性核融合の技術が未完成(大阪大学などで研究されている模様)なので、実現するとしてもまだまだ先ですね。
他にも、反物質を使ったロケットなどのアイディアもありますけど、今の技術では反物質の生成能力がまったく足りないので、前二者と比べると実現性は低いかも。
それ以外の案としては、星間物質そのものを圧縮して燃料にするバサード・ラムジェット [wikipedia.org]、あるいは物理学者にしてSF作家ロバート・L・フォワード氏が小説『ロシュワールド』で使ったレーザー推進 [wikipedia.org](宇宙船を背後からレーザーで押すため、燃料積載不要)のような手段もありうるかもしれません。
Re:600光年先の恒星に (スコア:1)
太陽はまだ50億年くらいもつだろうが、人類が後一万年存続するつもりなら、地球が住めなくなる災害くらい覚悟しとけ。
一万年に一回程度の隕石落下は人類絶滅レベルじゃないはずだが、原発があると住む所がなくなるだろうな。
the.ACount
Re: (スコア:0)
先のことは先の連中に任せて、今のところはこれらの惑星に生命の兆候がないか続報を楽しみにしたいものです。
Re: (スコア:0)
類人猿が人類を支配している星があるんですね、分かります。
こっちは僅か300光年か。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8C%BF%E3%81%AE%E6%83%91%E6%98%9F [wikipedia.org]
http://www.amazon.co.jp/dp/4488632017/ [amazon.co.jp]
#ああ、そういえば新作映画があるんだっけ?手の込んだ宣伝だな。(違
Re: (スコア:0)
映画の影響もあるでしょうし、なによりメディアのセンセーショナルな取り上げ方が問題でしょう。
詳しい人間には、「お花畑」などとレッテルを貼らずに、受容して説明の手ほどきを試みるくらいの心の広さが欲しいものです。
地球からの通信 (スコア:0)
無線通信が始まって130年位なので
通信としての電波はこの星にはまだ届いて無いだろうな・・・
Re: (スコア:0)
よし、お前行ってこい
Re: (スコア:0)
行くのはいいが、ワープ技術を先に開発してください。
Re: (スコア:0)
では将軍様、ちょっと行って参りますので任務を受け継ぐ子孫を残す為のペアをください。
#書いててちょっと悲しくなったのでAC
Re:地球からの通信 (スコア:1)
「では一休、この屏風の中からペアを出してみせい」
「お言葉ですが、将軍様。それだったら私が屏風の中に入りたいです」
-- 哀れな日本人専用(sorry Japanese only) --
Re: (スコア:0)
神様もいっぱい連れていけば子孫に困らなくて済むね
Re: (スコア:0)
向こうから電波は来てるかも。
Re: (スコア:0)
今からでも遅くない。送るんだ。
往復1200年+α位の時間なら、人類側でも送信した記録は残せるだろうし。
オカヱリナサ「イ」ほどの時間は必要ない。
遠くの星雲に向けてメッセージを送信したこともあるんだから
この距離と可能性ならやってみる価値はあると思うけどなぁ。
確率的にはどうなの (スコア:0)
恒星は宇宙に何個あって、惑星を持つ割合はX%であって、その中で表面温度が20度程度なのはこのくらいであってと、計算すると、
結局、宇宙には数万数億数兆と有りそうなきがするんだが、そういう計算はないの?
ちなみに近い恒星
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BF%91%E3%81%84%E6%81%92%E6%98%9F%E3%8... [wikipedia.org]
Re:確率的にはどうなの (スコア:1)
宇宙にどのくらいの地球外生命が分布しているのか推定する、ドレイクの方程式 [wikipedia.org]という計算式があります。
I'm out of my mind, but feel free to leave a comment.
Re: (スコア:0)
スラドでドレイクの方程式まで説明しないとならないとは、アレゲではないな。
オルバースのパラドックス [wikipedia.org]のせいで多少少なめに出てるだけだよ。
Re: (スコア:0)
ん?
なんでいきなりオルバースのパラドクスが出てくるの?
Re:確率的にはどうなの (スコア:2)
「もし宇宙が無限であり、そこに通信するような地球外知性(ETI)がある有限の確率で発生・存在し一様に分布するなら、夜空はETIからの通信電波で満たされているであろう」
実際はそうなっていないのでパラドックスなのですね。もっとも、「今のところ、通信するような文明に到達したのは地球だけ」って極端な解釈もありますが。
# ネタです!
Re:確率的にはどうなの (スコア:1)
ネタにネタを重ねると、地球外生命が存在する確率が非常に低く、無限の宇宙が観測されている
とおりに膨張しているとすると、ETの電波はドップラーシフトで波長が長い方向にズレたごく弱い
電波の背景雑音のような感じで届いてることになりますね。
とすると、
波長の長い電波ってのは地上には届かないし、衛星でもあまり調べられてないと思うので、
人類は知らないだけかもしれないという可能性も
Re: (スコア:0)
背景放射は実は宇宙人の出した電波だったんだよ!
#とかそんなどうしようもないネタが浮かんだ。
なん……だと…… (スコア:2)
ネタとしてどうしようもないぃー。(笑)
# くそう、誰もが思いつきやがる! くそうくそう!
Re: (スコア:0)
いえいえ、何の矛盾もありません。
発信した電波を巨視的に見ると、発信した年数に等しい光年の厚みを持った球形の殻(無指向性の場合)になります。
ある星がたまたま殻の厚みの中にいる間にたまたま高度な文明が発生した場合だけ、受信が可能なのですよ。
#人類の発信する殻は薄そうだ
Re:確率的にはどうなの (スコア:2)
まだ殻じゃないやい! 今のところ中身の詰まった球です。
# んもう、縁起でもない。
Re: (スコア:0)
銀河に散った7つの電波殻(たまご)~ 呼び合うときが今訪れた~♪
# 誰もがみんな半熟で クオリティよりバラエティ
Re: (スコア:0)
宇宙が無限であるなら、文明の発生確率が0でも文明が存在して矛盾はありませんよね。数学的には。
(参考: ほとんど (数学) [wikipedia.org])
Re:確率的にはどうなの (スコア:1)
ですね。
したがって、宇宙が無限であったり、時間が無限に続いているとすると、
あらゆる事柄が全て起こったということになり、観測されている宇宙と
整合性が取れないことから、時間や空間は有限であろうという論法が
使われることもありますね。
Re: (スコア:0)
でも時間が無限なら、熱的死に到達したはずの宇宙のあらゆるものが「偶然」1点に集中した後再びビッグバンを起こしてもぜんぜん問題ありませんね。どんなに確率が低くても必ず起きますから。
Re: (スコア:0)
しかしエルゴード性がない場合……という言い方が良いのかわからんが、「無限の時間があれば、どんなものであれ可能な状態は通過する」ということ自体は(現在の統計力学の範囲内では)保証されないはず。
例えば状態が1から6までの6種類があって、1からスタートして順番に遷移していくけど6の次は2になるような場合(これは比喩だけど)。どんなに確率が低くても、有限の確率を持つ事象は無限の時間の間に実現するけど、確率が厳密にゼロの事象は実現できない。
量子論における遷移確率の議論が無限小に近いぐらいに小さい確率領域、かつ宇宙の非常に広い範囲にまたがる現象にまで適用できるなら確かに無限時間であらゆる可能な配置は実現しそうだけど、それもまた(現代物理の範囲では)保証がないからなあ。
(そもそも相対論的/宇宙論的規模のサイズと量子効果を完全に取り込んだ理論が完成されてないわけで)
十分に発達した無線通信はノイズと区別がつかない (スコア:0)
スペクトラム拡散とか、ノイズと区別つきませんね。
惑星表面での通信は最低限度の出力で、鋭い指向性での通信になる。
すでに地球での通信はほとんどこれになっちゃってます。
惑星間通信、あるいは恒星間通信の場合でも、極めて鋭いビームにしてエネルギー効率を上げるはず。
どちらの場合でも、偶然、太陽系外文明の通信を傍受する可能性は極めて少ないと言えます。
あり得るのは、意図的に我々に向けて通信してきた場合ですけど…。向こうも気づいてないだろ。
というわけで、最近は電波通信を受信しようという研究は趣味領域ですね。
やるなら、直接惑星観測して、生命がいる証拠を探す方が良いです。
Re: (スコア:0)
暗号化されたデジタル放送もノイズと区別のしようがない気がしますね(宇宙人がP=NP問題を肯定的に解いたのでない限り)。たとえ文明が滅亡していなくてもノイズ以外のものが受信できる可能性はせいぜい百数十年しかない、みたいな。
Re: (スコア:0)
スペースシャトルを背に乗せて飛ぶジャンボジェット [srad.jp]
こんな話題まで出る所だから、ドレイクの方程式を知らない人も多いのではない?
#個人的には、知ってて当然の感覚だったけど