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バイオテック

温室効果ガスの排出量を減らし、収穫量が増える遺伝子組み換えイネが開発される 40

ストーリー by headless
GMO 部門より
遺伝子組み換えにより収穫量を増やす一方で、温室効果ガスの排出量を減らすことのできるイネが開発されたそうだ。土壌中の酸素が不足する水田では、イネの根から出される有機物を嫌気性微生物が分解してメタンが生成される。そのため、水田は最大のメタン排出源となっているという(論文アブストラクトArs Technicaの記事Slashdotの記事)。

Swedish University of Agricultural Scienceの研究チームは、イネにオオムギの遺伝子を組み込んだ「SUSIBA2」を作成。中国の水田で栽培実験をしたところ、地上部分の重量がおよそ30%増加する一方で、地下部分は35%減少したという。その結果、コメの収穫量は重量で50%近く増加し、デンプンの含有量もおよそ10%増加。メタン生成量は成長段階によって異なるが、90~99%減少しており、根の部分に住む微生物も半分以下に減少したとのこと。

Nature掲載論文の関連記事でNetherlands Institute of Microbial EcologyのPaul Bodelier氏は研究成果を称賛しつつ、この作物が長期間かつ広範囲で利用可能なものであるかどうかの確認が必要であると述べ、微生物の減少による病気への耐性が低下する可能性や肥料の使用量が増加する可能性を例として挙げているとのことだ。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2015年08月02日 18時40分 (#2857430)

    何か倒れそうな稲。(稲の品種改良の一つの方向は、背を低くして倒れ難くする方向とした記憶がある)

    • by Anonymous Coward

      >地上部分の重量がおよそ30%増加する一方で、地下部分は35%減少したという。

      真っ先にそれが思い浮かんだ。
      台風にたえられるのん?

      • by Anonymous Coward

        んだよね。
        台風などがあまり来ない場所の作物の特性を、
        台風来まくりの国の作物に採用していいものか。

        作る場所も考えての改良なのかな。
        つまりアジアではなく、アメリカの大平原とかの稲として。

        • by Anonymous Coward

          食用農作物で収量の増大へ品種改良を行うことは常道ですから、その辺の判断は栽培技術もあわせての総合的なものであるべきでしょうね。
          現代的な稲で数本ずつの苗をまとめて田に植えているのも倒れやすさへの対応ですし。

  • by SteppingWind (2654) on 2015年08月02日 21時41分 (#2857530)

    水田に鋤き込んで肥料として使うのなら, 元の木阿弥にしかならないだろうし.

    # 「これは肥料を別に買わせようとする肥料会社の陰謀なんだ」

    # 「な, 何だってー!!」

    • by T.SKG (20663) on 2015年08月03日 9時44分 (#2857724) 日記

      恐らく肥料は大量に要るでしょうね。

      先ず単純に、お米として水田から持ち出される量が増えるなら、その分だけ肥料が必要です。
      次いで、稲は窒素固定が出来ませんが、メタン菌は窒素固定できます。稲はこの窒素を結構利用しているはずです、これが一番効くでしょう。
      また、根が有機酸を出すことで溶かして吸収していた(く溶性)肥料分の代わりも必要と思われます。他にも根の出す有機酸に集まった微生物のお礼的な肥料分の供給があるかも知れません。

      水稲は、他の穀物より施肥が少なくても収穫が上がりましたが、その特長は殺すことになるでしょう。
      ------
      外から化学肥料を大量供給するなら、藁は別途資源として利用すればよいかと思います。

      親コメント
    • by nim (10479) on 2015年08月03日 9時00分 (#2857695)

      藁を水田に鋤き込むと、「元の木阿弥」というくらいの量のメタンが発生するの?
      (稲の成長の過程で継続的に発生する)微生物によるものに比べると、大分少なくてもおかしくないと思うんだけど。

      親コメント
    • 水田には水が張られているのでメタンが発生しやすくなります。水を抜いた状態で藁をすきこんでもメタンの発生量は少ないでしょうね。実際に間隔をあけて水抜きをするという「間断灌漑 [affrc.go.jp]」という方法でメタンの発生量を減らす試みも行われているようです。
      親コメント
  • by minemo (41273) on 2015年08月02日 19時08分 (#2857443) 日記

    日本ではやめてくれ。
    以上。

    • by hohoho (14727) on 2015年08月03日 11時29分 (#2857788)
      未だ、福島の核汚染のデータは
       ”新潟” については空白にしているし

      行政的に何でもOKか???
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        そりゃロプノール核実験場からの放射性降下物の影響もあるからなぁ。

    • by Anonymous Coward

      何故?

    • by Anonymous Coward

      日本で売るなら「遺伝子組み換え米」ってことで売るはずだからいいんでね。

      収量が多くて安いならそれはそれで。
      美味しいかどうかには、この記事何も言及してないし。
      それに記事にもあるけど、災害や病気で壊滅して逆効果になる可能性も。

      そもそも実験してるのが中国の時点で、日本に売ることはほとんど考えてないはず。
      中国の食料供給がやばいから。

  • by Anonymous Coward on 2015年08月02日 19時17分 (#2857446)

    遺伝子組み換え作物というと、農薬の代わりに遺伝子組み換えするケースが
    よく議論されますが、「ビタミンA欠乏症を解決する」という
    「ゴールデン・ライス」の話が非常に注目されていますね。
    栄養成分改善を目的とした最初の組換え食品です。
    http://www.nhk.or.jp/catchsekai/marugoto/2014/09/0929.html [nhk.or.jp]
    http://www.niaes.affrc.go.jp/magazine/088/mgzn08806.html [affrc.go.jp]

    ゴールデン・ライス~開発者はかく語りき
    http://www.foocom.net/column/gmo2/10206/ [foocom.net]
    http://www.foocom.net/column/gmo2/10218/ [foocom.net]

    聞いたことありますか? 「ゴールデンライス」 グリーンピース
    http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/48342/ [greenpeace.org]

    遺伝子組み換え作物で何が悪い 山形浩生
    http://shuchi.php.co.jp/article/1691 [php.co.jp]

    ゴールデン・ライスの栽培が一般化すれば、それ以外の遺伝子組み換えイネの
    栽培への抵抗は確実に減りますし、本記事のような様々なアイディアが
    実行に移されることになるでしょう。
    それを「福音」と呼ぶか、「トロイの木馬」と呼ぶかどうかは政治的な話です。

  • by Anonymous Coward on 2015年08月02日 19時16分 (#2857445)

    いイネ!

  • by Anonymous Coward on 2015年08月02日 19時30分 (#2857451)

    エネルギー源にしてはどうか?

    • by Anonymous Coward

      回収が大変かと…
      効率的な回収技術が誕生すれば畜産の副収入になるかも。

  • by Anonymous Coward on 2015年08月02日 18時51分 (#2857439)

    北極圏でも育つ稲を開発しろ
    スゥエーデンならそっちのほうが役に立つ

    • by Anonymous Coward on 2015年08月02日 20時53分 (#2857488)

      植物の代謝・成長は、基本水中化学反応。
      冷えれば低調になる。

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        だから品種改良を、と言ってるんじゃないの?

        • by Anonymous Coward

          だから物理法則にはさからえないんだっつーの、ヴァーカ。

          といいたいのでは?

  • by Anonymous Coward on 2015年08月02日 19時49分 (#2857455)

    > 地上部分の重量がおよそ30%増加する一方で、地下部分は35%減少したという。

    根っこが少なくなるってことでしょ?台風が来たら軒並みなぎ倒されるな。
    いかにも現場を知らない賢い科学者が考えそうなことだ。

    • by Anonymous Coward

      台風が来ない地域で栽培すればいいんじゃないかな。

    • by Anonymous Coward

      次は台風と止める研究をします。

      • by Anonymous Coward

        温暖化じゃなくなれば台風も威力が減って一石二鳥でしょう。

    • by Anonymous Coward

      稲が倒れるのは、木が根こそぎ倒れるのは仕組みが違います。効くのは根の量じゃなく、茎の太さや長さ、そして稲穂の重さです。
      茎がしっかり育っている場合、一般に根もしっかり育っています。逆に肥料のバランスが悪い等で根も張らず茎も弱いと、台風などなくても倒れることがあります。しかし、いずれの場合でも効いているのは「茎」です。

      少ない根で地上部を育てることのできる、この少メタン型の系統でも根の特性はそのままに、倒れ難さの品種改良はそれはそれで進めればよろしいかと思います。

      • 一応反論。

        >茎がしっかり育っている場合、一般に根もしっかり育っています。

        高温時期の水管理がラフだと根がやられます。
        その状態で雨が降り穂の重量が増えると若干の風でも倒伏します。
        実際、隣の人は肥料を過剰に散布して茎の太さ本数は半端じゃないですが、
        水を抜かないんですわ。当然お湯になる。見事に倒伏です。

        当該品種は根の耐熱性がどうかは分からないですが。

        親コメント
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