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宇宙

ジェットとロケットを切り替えられる宇宙往復機向けエンジン、英リアクション・エンジンズとBAEが共同開発へ 15

ストーリー by hylom
進む宇宙開発 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

現在、宇宙に行くための唯一の方法は、非効率的な多段ロケットを使った方式しかない。地球低軌道上の輸送コスト低下は宇宙開発黎期から念願だった。そのため、英リアクション・エンジンズ社は飛行機のように離陸して宇宙空間で活動した後、飛行機のように着陸。再整備後にふたたび飛び立つことができる、単段式の宇宙往還機「スカイロン」を開発中している。そして11月2日、同社は英BAEシステムズ社とスカイロンのエンジン開発で協力することを発表した(ConversationIEEE SPECTRUMexaminer.comsorae.jpZAPZAP!Slashdot)。

BAEシステムズ社はリアクション・エンジンズ社の株の20%を取得、また同社に対して2060万ポンドを投資するという。スカイロンで要となるのが、複合サイクル・エンジン「SABRE」。マッハ5まではジェット・エンジン・モードで、その後はロケット・エンジン・モードに切り替えて動かすことができる。リアクション・エンジンズ社によると、現在SABREの実証モデルを開発しており、順調に開発が進んだ場合は2025年までにこのエンジンを搭載したスカイロンの初飛行試験を行うとしている。

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  • 一方日本ではベンチャーのPDエアロスペース [pdas.co.jp]がパルスジェットとロケットエンジンの切り替え式を開発中。

    V1ではないです。

    • by Anonymous Coward

      高度100kmまでしか到達できないんではなぁ。

    • by Anonymous Coward

      パルスジェットとは古風だな、と思いきやパルスデトネーションエンジンですか。
      最新技術ですねぇ。
      ロケットと兼用させるなら、単純な仕組みだから向いてるのかな。
      スクラムジェット兼用とかもうまくやればできるかも?

  • by wakatonoo2 (30019) on 2015年11月12日 15時10分 (#2916151) 日記

    >再整備後

    スペースシャトルの二の舞にならなきゃいいが。

    機体おなか側のむき出しの耐熱タイルが問題だったので、
    それに代わる再突入手段を考えてあるのなら大丈夫でしょうか。

    ※多段式ロケットがフェアリングや連結部などで守られているのに比べ、
     スペースシャトルではむき出しだったので、傷つきやすく
     筋の悪い設計だと言われていたため。

    • by 90 (35300) on 2015年11月12日 15時39分 (#2916175) 日記

      こいつの肝は大気吸気型のSABREロケットエンジンで、具体的な機体の方は大して決まっていないはずです。
      SABREってのは超音速でインテイクから吸気した大気を分離・冷却・圧縮して連続的に液体酸素を作り、ロケット
      エンジンに供給して飛行するというシステムです。これにより一般の航空機と同じように燃料だけを搭載して
      大気中を飛ぶことができます。大気が尽きたら酸化剤を供給し、後は平凡なロケットとして推進します。

      ロケットってのは体積の7割くらいが原理的に燃料です。例えばもしスペースシャトルをこのエンジンだけで
      飛ばすことができれば、あのオレンジ色の外部燃料タンクは機首から突き出てる長さ、水素の分を残して不要に
      なってしまいます。総質量も軽くなりますから必要な増速も減り、水素タンクも小さくできるでしょう。

      マッハ5の空気を叩き込むだけで液体酸素がもりもり出てくる魔法の筒なんて作れるのか、というところがチャレンジですね。

      # 反動質量を"燃料"と呼称する一般人の会々長

      親コメント
      • Re:死亡フラグ? (スコア:5, 参考になる)

        by maruto! (18665) on 2015年11月12日 15時56分 (#2916189) 日記

        実はSABREエンジンは大気を液化しない。
        http://reactionengines.co.uk/sabre.html [reactionengines.co.uk]
        英語サイトなので勘弁して欲しいが、SABREエンジンは空気を液体水素で(ヘリウムガスを介して)冷やすが液化はしない。
        液化したのはスカイロンの前身であるHOTOL [wikipedia.org]のRB545エンジンのほう。HOTOL計画が挫折したのはコイツが重すぎたため。
        SABREエンジンはその反省を生かして、液化をやめて軽量化したうえに、翼端に搭載することで重量バランスも改善された、らしい。

        親コメント
        • by maruto! (18665) on 2015年11月13日 12時56分 (#2916725) 日記

          ちなみに空気を液化するタイプのエンジンを空気液化サイクルエンジン(LACE)というが、
          かつてのNASDAもスペースプレーン実現のためにLACEを研究、試作していた。
          研究は無駄にはならず、JAXAになって極超音速機用の予冷ターボジェットエンジンの開発に生かされている。

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      • by Anonymous Coward

        > あのオレンジ色の外部燃料タンクは機首から突き出てる長さ、水素の分を残して不要に
        なってしまいます

        前部(上部)3割は液体酸素の方ですよ

  • by Anonymous Coward on 2015年11月12日 15時55分 (#2916187)

    妙に色っぽいオネーさんの記憶が…

  • by Anonymous Coward on 2015年11月12日 16時03分 (#2916196)

    オリジナルジェットロケットでGo your way!

    #おふとぴ

  • by Anonymous Coward on 2015年11月12日 17時55分 (#2916267)

    空を飛ぶのに、地上ではジェット、宇宙ではロケットに切り替えているとアトム自ら語るストーリーがあるのを思い出した。

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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家

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