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宇宙

小惑星の鉱物資源の所有権と採掘を認める米宇宙法、大統領に送付 55

ストーリー by headless
資源 部門より
米国会は2015年宇宙法(H.R. 2262: U.S. Commercial Space Launch Competitiveness Act)を承認し、19日に大統領へ送付した(プレスリリース法案ハイライト: PDFIGNの記事The Guardianの記事)。

法案では地球外での資源発見者に資源の所有権を認める内容が盛り込まれており、西部開拓を促進した1862年ホームステッド法にもなぞらえられている。

この件について maia 曰く、

2015年宇宙法は小惑星の資源への所有権と商業的利用の権利を米国市民や企業に認めている(WIRED.jpの記事)。

7月18日にはプラチナなど推定価値5兆4000億ドルの鉱物資源を含む小惑星「2011 UW158」が地球から約240万キロの位置を通過するなど、希少金属が小惑星の資源として注目されている。直径45m以上の小惑星は地球の軌道付近に9,000個以上存在する。実際の資源量や採算性は未知数だが、可能性はあるし、探査する価値はある。

しかし、この宇宙法は1967年に発効した宇宙条約や1984年に発効した月協定に抵触する可能性がある。宇宙空間や天体、資源に対し、国家主権的な占有や私的所有権は認められていないはずだ。実際に資源採掘が行われる前に、新たな国際協定が必要なのではないか。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • オッサンの見た未来 (スコア:5, おもしろおかしい)

    by skapontan (35455) on 2015年11月21日 13時10分 (#2921300) 日記

    宇宙産業が発展するために、民間の占有を認める。 今の時点ではそれでいいんじゃないでしょうか。

    本来なら、国家がガンガン進出して、国家同士宇宙で角突き合わせる状況を想定して宇宙条約とか作ったのに、
    それが今じゃ国家にはそんな余力がない。やれるのは民間だけという。

    だったら宇宙墾田永年私財法、いいんじゃないですかね。
    宇宙開拓時代っすよ。オッサンの子供時代の夢じゃないすか。
    実現するなら。

    • by Anonymous Coward

      宇宙開拓時代っすよ。オッサンの子供時代の夢じゃないすか。

      ガルタイト工業の思い出

    • by Anonymous Coward

      >民間の占有を認める。 今の時点ではそれでいいんじゃないでしょうか。

      問題はそこじゃない。
      月や火星、宇宙天体はアメリカの持ち物じゃない。なのにアメリカが勝手に民間企業に権利を認めることが問題。

      じゃ、日本はアメリカとは別に勝手に権利を同じ場所に認めてもいいのか?
      って事。

      • by Anonymous Coward
        無主地先占なんだから、アメリカ人が先に宇宙天体を占有したらアメリカ政府がそのアメリカ人の所有権を認める、不満がある国はアメリカに宣戦布告する、で何も問題ないだろ。アメリカ人以外はどうせ月条約で所有権持てないだろうから、アメリカ人が後から来た場合もほとんど問題になることはないだろう。
        • by Anonymous Coward

          >無主地先占
          月は別として、他の天体であればアメリカも友人でついているわけでもないし、占有してるわけでもない。
          無人でも到着すればいいなら日本も含め、他天体に到着している国はほかにもある。

          アメリカ専有物でもないものの権利を勝手に認めてるのが問題。

          • by Anonymous Coward
            先占ってのは先に旗さえ立てちまえばこっちのもの、という意味ではないよ(もしそうなら色々な国境紛争も少しは分かりやすくはなるかもしれないけどね)。
            そういう意味では他の天体を先占するのはまだこれからってこと。
        • by Anonymous Coward

          > アメリカ人以外はどうせ月条約で所有権持てないだろうから

          月条約の締結国 [wikipedia.org]

  • by Anonymous Coward on 2015年11月23日 18時15分 (#2922108)

    なぜなら、アメリカは月協定 [wikipedia.org]に参加していないからです。参加していないルールを守る義務はどこにもありません。

    この宇宙法により私的所有権は(少なくともアメリカ政府からは)はっきり認められることになります。
    頑張って技術開発した挙句に、後になって法律上の問題で権利が認められないでのは投資家にとって話になりませんので、これは民間宇宙開拓を進める上で大きな一歩でしょう。

  • by NOBAX (21937) on 2015年11月23日 17時22分 (#2922087)
    未知のウイルスとか持って帰ってきて、
    人類絶滅とか
    シャレにならんな。
    • by Anonymous Coward on 2015年11月23日 17時45分 (#2922098)

      はたまたそのウイルスや鉱物や
      未知の粒子のおかげで
      超能力に目覚めて進化するって可能性も

      # 旧人類は淘汰されます 緩やかか急激かは人のみぞ知る

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年11月21日 12時11分 (#2921260)

    お前のものは俺のもの、俺のものは俺のもの
    何か文句あっか?

    by アメリカ様

    • by Anonymous Coward

      どう考えても国際問題なのに、米国ローカルの法でルールを決めよう、って発想が流石だよね。
      悪い意味で。

      他国が黙って従うと思ってるんだろうか。
      でないんなら、文句を言ってきた国は武力で黙らせるつもりなのかな?
      まさに、ならずもの国家ってやつだな。

      • Re:ジャイアニズム (スコア:3, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2015年11月24日 0時34分 (#2922231)

        文句があるなら先に小惑星を占有すればいいんですよ。
        旗立てたもん勝ちです。

        あらゆる法律・条約には、背景に「力」が必要ですが、
        宇宙条約を実効たらしめるのは、そこに参加できる力です。

        悔しかったら自分でたどり着いて採掘するしかないんですよ!

        その力もない国・団体が文句を言うのは、弱者による暴力です。発展の敵ですよ。

        ※コレが月や火星、準惑星に匹敵する巨大小惑星なら話は変わってくるのだが、小規模小惑星なら議論の余地は無いんじゃないか。

        尚、南沙諸島の問題などは、周辺各国が到達・占有できる能力あったけど国際法を尊重して遠慮してたら中国が分捕った事例。
        同様の世界になったら、また宇宙条約も別の形になることでしょう。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2015年11月24日 10時43分 (#2922299)

          旗立てたもん勝ちという原則はそのとおりなんだけど、それでも、まるはだかの原則だけだと世界大戦になっちゃう
          ということを人類は経験してきたからこそ、さまざまな国際的な枠組みをなんとか作り上げてきたわけです。

          「じつは旗立てたもん勝ちなんだよ」と原則を言い放つことは簡単ですが、先人たちが作り上げてきた国際的な
          枠組みを保ち発展させる努力が必要だと思います。

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          > 文句があるなら先に小惑星を占有すればいいんですよ。
          > 旗立てたもん勝ちです。

          米国がどんな歴史を辿って、今存在しているかご存じ?
          連中が「旗を立てた」前にいた住民たちが、どんな末路を辿ったかを?

          ちなみにこと考え方を否定するのが、記事に書いてある月協定なんだよ。
          でも、米国は参加してないみたいだね。

          • by Anonymous Coward

            イトカワ星人が居るなら、そりゃ考慮すべきですけどね。
            先住民居ないでしょ、地球外小天体には。

            もし居たとしたら超大発見だから開発なんて話は吹っ飛びますし。

            完全に未開拓・完全に無主地であり、到達自体がきわめて困難であるのに、地球の帝国主義時代の反省なんてもんを持ち出すのがちゃんちゃらおかしいのです。
            宇宙開発は帝国主義が実現できる以前の段階ですよ。バイキングの探検以前のレベル。定住や植民、帝国主義なんて先のその先見果てぬ夢かもしれない。
            せめて、資源を占有できる夢ぐらいなきゃ、探検冒険の駆動力になりゃしないですよ。
            後発国が不利益を得るというのな

            • by Anonymous Coward

              月協定なんて、所詮は到達できない連中の弱者連合。

              そりゃぁその通りですが、だからと言って強者の理論のみを押し通すと、911やパリのテロのような事態を引き起こさないとも限りませんぜ、旦那。

              船出しなかった者に分配はありません。

              船出しなかったものに対してはそう言ってもいいかもしれません。
              が、船出できなかったもの(しかもそれが本人の怠惰や努力不足によらない)への配慮を忘れてしまってはいけないでしょう。
              そういう部分で信用を得ておかないと、

              もし居たとしたら超大発見だから開発なんて話は吹っ飛びますし。

              先住者が居たとしたら、その存在を必死で隠すようなこともしかねない(インディアンの時のよ

        • by Anonymous Coward

          1mm*1mmくらいの粉、もとい旗を小惑星帯に向けて大量散布するプランはどうでしょう

      • by Anonymous Coward

        武力なり経済力なりで黙らせられなければ条約は成立しない。良くも悪くも国際ルールというのはそういうもの。それはアメリカが
        黙らせる場合でも黙らせられる場合でも同じ。

        宇宙条約において既存の国家が天体を所有できないなら、条約を改正するか、破棄するか、既存の国家以外の主体が所有するしかない。
        上手いこと新しい条約が作れるようでなければ、16世紀のヴァージニア入植から始めることになるんだろね。

    • by Anonymous Coward

      今だとむしろプーチニズムといったほうが
      これまで
      プーチン VS 国際ユダヤ機関
      プーチン VS チェチェン人
      だったのが
      気が付くと
      プーチンとユダヤ勢力&欧米諸国
      VS チェチェン人も加わるイスラム国
      になってるんだけど
      何がどうなってんだこれ?
      アサドの独裁とか他所の国飛び越えてミサイル攻撃とかもう何でもOKになっちゃってるんだけど…

    • by Anonymous Coward

      で、ネット住民の大半って、中国が同じ事するとすると顔真っ赤にして怒るくせに、アメリカ様がやるとそれ自体知らないんだよね。

      • by Anonymous Coward

        ネット住民というのが日本のネットユーザーのことを指すなら仕方ないんじゃない?
        アメリカは、問題も多いとはいえ同盟国。かたや中国は仮想敵国wなんだから。
        中国に多額の支援を受けてる国とかだと中国の評判も良いみたいですよ。

        • by Anonymous Coward

          でも知りすらしないってのはどうよ?って感じ。
          アメリカの工作員については全く話題にならない。

          # かつて、自民党はアメリカから、共産党はソ連から資金援助を受けていましたよ〜

          • by Anonymous Coward

            地球上のことと宇宙のことを同列に語るってw
            別に法律があったって地球外の資源を近未来的にも運んでくることも出来ないわけで、
            知る必要もないよね・・・南シナ海もそのぐらい遠い未来の事なら誰も気にしないと思うよ。

        • by Anonymous Coward

          ダブルスタンダードはよくない。

  • by Anonymous Coward on 2015年11月21日 12時17分 (#2921267)

    小惑星から資源を採取できても、それを地球に持ち帰らないと話にならない。
    そしてそれがまた困難すぎる。僅かなチリを持ち帰るだけではやぶさがあんなに苦労したんだから。

    この法律ができても、民間でまともに小惑星を掘り起こすことなど出来ないだろう。それはいい。
    で、将来旨いこといったとしても「掘った人の権利」が「国家は主張しない」以外に国際的には何も定まっていないのだから、
    将来の宇宙条約で「あ、やっぱりなしね」にすることが可能。(宇宙開発企業が金儲けできていたら派手にロビー活動するだろうけど、それは未来の話)
    ということで、大いにやったら良い。
    もし宇宙ヤマ師が勝ち組になるとしても、それはそれで人類の未来のためにはいいんでないかと思う。

    • Re:今の時点では (スコア:5, 参考になる)

      by BIWYFI (11941) on 2015年11月23日 18時29分 (#2922111) 日記

      はやぶさは、実験機なんだから苦労して当然。
      あと、単機に再突入までの全機能を盛り込んだので難度が高かったってのも在る。

      採取計画は、原料の採掘から精製までを小惑星上で行い、精製済みの状態で持ち帰るって物。

      この場合、まず試掘機を小惑星に送る事から始まるだろう。片道だけな分、はやぶさよりも難度は低い。

      次に、採掘機を送り込む。
      これは、採掘速度を稼ぐ点も考慮すれば、恐らく複数機を送る事を想定するだろう。
      回収で得られるコストの範囲で成功するまで繰り返せるのが特長。
      当然、ここで小惑星への送達技術を確立させる。機体数が多ければ、それなりの量産効果も期待出来る。
      この辺りでは、小惑星の衝突回避策なんかも相乗りさせるだろう。

      そして、精製機を送り出す。
      この時点では、実用レベルの生成期が開発出来るかが一番の問題になっている筈。

      最後に回収機を送って、精製物を持ち帰る。
      精製まで成功していることが前提だから、ドッキング等の技術がほぼ確立出来ている事が期待出来る。
      回収機自体の開発は衛星軌道でも行えるので、意外に難度は低いかなと。

      で、一番の問題は、上記全てが完了して生成物を手にするまで利益が出ない事。かなりの長期作業になるから、企業の体力が持つかが怪しい。
      尤も、途中段階まで成功していれば、資金調達は格段に楽になる。

      そして、更に大きな問題となるのが、中間成果物を横取りされる危険。
      今回の法案は、その問題を解決する為のもの。
      「発見者」に回収までの占有権を保証する訳だから、段階を踏んだ開発が出来る。
      青写真を書いて資金調達するには、この法律が必須なんで、これが無いと何も始まらない。
      //ま、実際の所は、資金調達段階で挫折すると思うけど。

      --
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      親コメント
      • by Anonymous Coward

        とりあえずは手近な小惑星捕まえてISSとかに運んで採掘実験するんじゃないかな。

        • by Anonymous Coward

          ISISに遊星爆弾だって?

        • by Anonymous Coward

          ISSとかに運ぶというのが、すごく困難 無人で移動中に進めるのが一番

    • by maia (16220) on 2015年11月21日 12時48分 (#2921285) 日記

      この法律は宇宙開発企業の熱心なロビー活動の成果と考えられます。法的ステータスを安定化させる事が宇宙資源産業の発展(投資)に必要だからでしょう。

      親コメント
      • 遠い将来、または大きな技術的ブレークスルーがあればともかく、今の段階で
        鉱物「資源」を云々するのは、投資詐欺の後押しにしかならんでしょう。
        「政府も認めてる、、」云々のセールストーク用のそれ。
        学術的な「サンプル」ならいまのところ、(取れるなら)取り放題なんだから、
        意味ないでしょ。
        周期律表を見渡してもコスト的に見合いそうな元素が思いつかん。
        いまんとこ、宇宙から持ってかえってコスト的に見合うのは、情報のみかな。

        親コメント
    • by hig (25417) on 2015年11月23日 23時26分 (#2922216) 日記

      >それを地球に持ち帰らないと話にならない。
      他でもコメントされているけど、お持ち帰りではなくて現地消費でしょう。
      お宇宙で活動するのに、重力井戸の底から持っていくのはコストに合わないから現地で材料調達するっていうやつ。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      研究資料として苦労してチリ一つ持って帰ってきて、

      万が一、手違いで何か価値のあるものが見つかった時に、
      「資源採掘だからそれアンタのじゃないよ。没収」
      ってされたら困るからじゃね。

      レアメタルにしろ何にしろ、計画的に採掘する話が出るのはそのずっと後の話。

    • by Anonymous Coward

      惑星規模の物体の公転軌道を動かすのは、最小規模の惑星水星であっても当面人類には不可能だろう。
      しかし所謂小惑星の公転軌道を動かすのは充分視野に入ってくる。
      小惑星は不動産なのだろうか。
      動産を動かし所有≒利用する事が宇宙条約で禁じられていると解するのなら、バサードラムジェット(星間ガス)や小惑星噴射ロケット(軌道上で捕まえた小天体を砕いて射出して反動推進力を得る構想中の宇宙推進器)は駄目と云う話になる。

    • by Anonymous Coward

      結果的にチリしか持ち帰れなかったけど最初からチリだけ持ち帰るためにあそこまで苦労したわけではなかったような。

    • by Anonymous Coward

      > 地球に持ち帰らないと話にならない。

      その前提がまず話にならない。地球に持ち帰ろうとすると(地球の重力井戸のせいで)どう考えても赤字になるので、現地消費する方向で話を進めないと。いちいち地球にまで戻らなくてはならないのではさらに遠くまで進出するとか到底不可能だし。

    • by Anonymous Coward

      大量の質量の物質を小惑星から地球に持ち帰るのに十分な推進剤を運ぶのは難しそうだから、ターゲットにした小惑星を正確に爆破して、真っ二つにして片方を地球に近い軌道に持ってく、とかしなくちゃいけなそう。
      (もっともそれで地球に接近させても、受け止める方法が無いんだが・・・)

  • by Anonymous Coward on 2015年11月23日 19時15分 (#2922122)

    現在のプラチナの相場によって惑星の価格が変動して
    実体経済が全くないものから金を生み出しってバブルが起きるな

    • by Anonymous Coward

      大暴落したりして。

      # クラークの短編に、月のクレーターから巨大ダイヤの原石が見つかって…みたいなのがあった。

      • by Anonymous Coward

        そして、国際シンジケートからG13型トラクターが発注されるんですね。

        #賛美歌13番がリクエストされる可能性もありますが。

      • by Anonymous Coward

        現実には、宇宙で巨大な資源が見つかっても、採取できる技術があるとこが独占してすぐに表には出さないだろう。
        それが問題になるのは「競争相手」が現れた時。
        そしたら晴れて宇宙戦国時代。
        なんせ「調停」する奴がそこに行けないんだもの。

    • by Anonymous Coward

      小惑星の先物取引とか胸熱

      総額6兆(予想)の小惑星を発見。地球接近&採掘は100年後です。
      30年後に発覚する詐欺とか、50年後に「観測ミスでしたゴメンネ」

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犯人は巨人ファンでA型で眼鏡をかけている -- あるハッカー

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