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350207 story
宇宙

地球のトロヤ群小惑星、初めて見つかる 19

ストーリー by reo
SCV-70 部門より

ある Anonymous Coward 曰く、

2010 年 10 月に発見されていた小惑星「2010 TK7」が、地球のトロヤ群小惑星であることが確認されたとのこと (NASA の NewsDiscover Magazine の記事本家 /. 記事doi:10.1038/nature10233より) 。

トロヤ群小惑星とは、太陽・惑星系のラグランジュポイントL4,L5に存在する小惑星のことで、地球のトロヤ群は地球からは常に太陽の方向に位置するため、観測が難しく発見されていなかった。小惑星 2010 TK7 は直径が 300 m ほどで、地球からの距離は約 8000 万 km、地球の公転軌道面を横切る複雑な軌道を取っているため、発見できたとのこと。地球のトロヤ群小惑星は存在が予想されていたものの、実際に確認されたのはこれが初めてとなる。

地球に近い小惑星ということで将来は探査機をと考えてしまうが、軌道の傾きが大きいため残念ながらそうした候補としては不向きとのこと。しかしこうした小惑星は他にも存在する可能性があり、中にはより傾きの小さなものもありえるということで、今後の観測に期待したい。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by TarZ (28055) on 2011年08月02日 11時05分 (#1996314) 日記

    月の起源を説明するジャイアントインパクト説では、今回の小惑星と同じ太陽~地球系のL4またはL5で形成された火星大の天体が、這い寄る混沌的軌道(Chaotic Creeping Orbits)を描いて原始地球に衝突し、現在の地球と月を形成したとする説がありますね。arXiv (PDF) [arxiv.org]

    すると今回の小惑星もいずれは地球に…!? がくがくぶるぶる。

    まあ、当面は現在の位置関係で安定しているようではありますが。

    • セカンドインパクト

      あんた馬鹿ぁ

      稲垣早希

      誰がセーラームーンやねん

      月が変わって締め切りよ

      L4/L5の不安定オブジェクトのジャイアントインパクト

      やっと、結びついた。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2011年08月02日 11時12分 (#1996320)
      L4やL5の位置にスペースコロニーを建設しようとしたとき障害になる可能性があるのかむしろ建材として流用できるのか
      親コメント
      • スペースコロニー建設予定地(?)の地球~月系のL4/L5じゃないYO! 太陽~地球系のL4/L5。

        今回の場所は地球と同程度の日照は得られるものの、地球から遠すぎるので、地球・月からの資材搬入(?)や補給が必要なスペースコロニーに適した場所とは言えないと思います。直径数百mの小惑星程度では、大した資材にもならないでしょうし。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          太陽方向ならL3じゃないの?

          • by Anonymous Coward on 2011年08月02日 12時02分 (#1996363)

            L3はトロヤ群じゃありませんがな。

            タレコミの「太陽方向」ってのが良くないのか。
            これは太陽に非常に近い方向という意味ではなく、観測する際に太陽光が邪魔をしやすい方向ね。ピンポイントな太陽の方向よりもかなり幅広い範囲を指す。
            と言うか、観測するときに夜の側に入る天体以外全部だから、実際には天球のかなりの部分が入っちゃう。で、遠い天体だと季節とか変わればそういう領域から出てきて観測できるんだけど、トロヤ群のような天体は位置関係がほとんど変わらないからずっとそういう方向にいて観測しにくいよ、と。

            親コメント
            • 「太陽方向」ってのは Wikipedia のコピーでしょ。
              60°離れてれば太陽が沈んでて天体だけ見える状況はある。

              --
              the.ACount
              親コメント
              • by Anonymous Coward

                「太陽方向」ってのはナショナルジオグラフィック ニュースやアストロアーツでされている表現ですね。アレたまではそっちにリンクが貼られてます。

                地球にトロヤ群小惑星が存在することは、以前から予想されていた。しかし、トロヤ群小惑星は比較的小さく、また地球から見て常に太陽の方向に位置することが多いため、まぶしい太陽にさえぎられて発見が難しく、これまで一度も見つかっていなかった。

                トロヤ群小惑星はそもそも非常に小さく、そのうえ地球から見た場合は太陽に近い方向に見えてしまうため、地球のトロヤ群小惑星を観測することは非常に難しかったのだ。

                # なんで日本語のソース全部カットして英語のに差し替えたんだろ?よく分からん。

            • by Anonymous Coward

              >タレコミの「太陽方向」ってのが良くないのか。
              えっと、ここを読んでいるような皆様には常識だと思いますが、念のため。

              太陽離角がほぼ60度であるってことでよろしいでしょうか?

      • by Anonymous Coward

        >L4やL5の位置にスペースコロニーを建設しようとしたとき障害になる可能性があるのか

        この小惑星は太陽と地球のL4,L5であって、スペースコロニーを作ろうと考えている人がいるのは地球と月のL4,L5ですのでこれとは無関係です。

        で、ちょいと気になったのが
        >地球からの距離は約 8000 万 km

        太陽-地球のL4点ということは、地球と同じ公転軌道を60度先行して太陽の周りを回ってるってことですよね。
        だったら地球と太陽とこの小惑星でそれぞれ角度60度の正三角形を構成するわけで、だったら地球とこの小惑星の距離も(地球-太陽の距離と等しい)1億5000万kmじゃないの?

        • http://blogs.yahoo.co.jp/marburg_aromatics_chem/64625001.html [yahoo.co.jp]

          L4というラグランジュ点は、地球から見るとこ公転軌道上の先にある。
          ただ、2010TK7の軌道(2011年)の図を見れば明らかなように、L4の厳密な位置にとどまっているのではなく、L4を周回している。
          周回しながら地球に近づいたり、そして遠ざかったりしているが、今のところは安定した軌道ということで、地球に急接近す

          • by Anonymous Coward

            L3とL4の間を周回しているようです。

            L3に近づいていると、太陽に近づくことになるので発見しにくい。
            今回は地球に近づいた位置で、太陽から離れたので発見された。
            ということかな。

            • WISE(NASAの赤外観測衛星)による観測で見つかってます.

              衛星からの観測では,地上からの観測のように大気による光の散乱がないため,直接太陽の方向を向かない限り太陽の影響はそれほどありません.そのため,地上からだと太陽に近い方角(=昼間にしか観測できない天体)であっても,衛星からだと観測が可能になるわけです.
              (地上からだと,太陽の方向を直接向いていなくても,昼に相当する領域全体が太陽光の散乱で明るくなり観測できない)
              その一方,衛星はどうしても観測器機の口径が小さくなりがちだったりで絶対的な感度は落ち気味で,暗い天体(小惑星など)は見つけにくくなってしまいます.もちろん露光時間を長くすると言うことは出来るのですが,その場合は(単位時間あたりの)観測範囲が狭くなってしまいます.

              WISEはそういった近傍にある暗い天体を見つける事に(も)適した高感度の赤外観測器機を搭載しており,地球近傍の小惑星の発見などもその目的の一つとして運用されています.高感度のカメラで高速に撮影することで,広い範囲で暗い天体を発見することが可能となり,多くの小惑星が発見できると考えられているわけです.

              以前ここでも取り上げられた,小惑星発見の歴史の動画
              http://srad.jp/idle/article.pl?sid=10/08/30/0039203 [srad.jp]
              を見ていただくとわかりますが,通常の観測で発見されているのは地球の裏側(夜の側)に小惑星が来た場合です.そのため,今回のように地球の裏に回り込まない軌道の小惑星の発見は困難でした.
              一方,動画の最後の部分で変な方向に猛烈な勢いで小惑星を発見しているのがWISEによる観測です.前述の大気の散乱(昼)による観測の制限がないので,非常に広い範囲で小惑星を発見できます.

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  • by Anonymous Coward on 2011年08月02日 15時31分 (#1996529)

    ところでこいつ [youtube.com]を見てくれ・・こいつをどう思う・・・?
    NASAのニュースにある動画よりイメージが掴みやすいと思うんだが。

    クルーシンみたいに、地球からは複雑に見えるけど太陽を基準として考えればそうでもない、ってのとはまた違う軌道だな。
    どうりで静止画の緑色の線を見てもそれが小惑星の軌道とイメージできないわけだ・・・。
    トロヤ群の小惑星ってみんなこんな感じの動きをするもんなのか?

    • 傾いてる軌道を上から見てるんでちょっと変に見えますけど,違う方向から見ると結構普通.

      代表的な木星のトロヤ群に属する小惑星のNASAの公開してる軌道の様子.
      http://ssd.jpl.nasa.gov/sbdb.cgi?sstr=1867%20Deiphobus;orb=1;cov=0;log... [nasa.gov]
      #JAVAでぐるぐる回せるぞ!(軌道を見る向きも,右と下のスライダーで変えられます)
      #stepは1もしくは3 monthsぐらいがお勧め.「>>」を押すとオート再生.

      同じく今回の2010 TK7
      http://ssd.jpl.nasa.gov/sbdb.cgi?sstr=2010%20TK7;orb=1;cov=0;log=0;cad=0#orb [nasa.gov]
      #stepは3か10 daysぐらいが見やすいかと.
      #まあ同じような軌道ですね.

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      • by Anonymous Coward

        わかりやすい解説ありがとうございますm(__)m

        元の動画だと、何だかやたら上下に揺れているような気がしていましたが、こうしてみるといたって普通の軌道なんですね。
        太陽を一周する間に上から下、また上へと戻っているだけでしたか、、、
        NASAもこのイメージ図をつけて発表してくれればいいのに。

        # たぶん、詳しい人からしたらすぐ分かることなんですよねorz

    • どう思うって、
      地球の進行方向に変な物体がぐるぐる回っているようにみえます。
      ぐるぐる回っているということはその中心部になんらかの重力が働いていると思います。
      その見えない物質の重力に引かれて地球が進んでいるということがよくわかりました。

      わかりやすくいうと、馬の前ににんじんを吊るして、そのにんじんの回りにハエが飛んでいる、ということでしょうか。
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2011年08月02日 11時01分 (#1996311)
    MMR「そろそろアップを始めてよろしいですか」
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