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お金

治療費1回5000万円のCAR-T細胞療法が高い理由 60

ストーリー by nagazou
理由 部門より
白血病やリンパ腫の新たな治療手段として注目されている「CAR-T細胞療法(キムリア)」。しかしこの治療法では治療費が1回5000万円という高額なものだそうだ(BUILT)。

その理由として、この療法に使用されるキムリア点滴静注の原材料は、院内で対象患者から採取されたものから作成される。その加工までの過程として院内で凍結処理を行い、製造メーカーであるノバルティスの指定製造施設へ発送し、加工処理されて再び病院に届くという流れが必要となっている。このうち凍結処理の前段階では、院内でバイオハザード対策用キャビネット内で複雑な作業工程が必要。そのことが運用の煩雑さや管理にコスト増につながり、それが価格上昇の一因になっていたようだ。

pongchang 曰く、

「CAR-T細胞療法(キムリア)」用のクリーンルームの設置の記事
ヒト体細胞加工製品で製造工程の一部を院内で担うことになるため、GMP(Good Manufacturing Practice)に準拠する必要がある。5000万円という薬価にはこのような院内設備の価格も含まれる。

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  • by Anonymous Coward on 2021年09月15日 8時16分 (#4112884)

    キムリア点滴静注は保険収載されているので薬価が公開されている。

    認可時(2019年5月)にメーカー(ノバルティス)が提示した原価が2363万2062円で、薬価は有用性加算で3349万3407円。2021年に薬価が改定されて3264万7761円 [jiji.com]。つまり元記事にある設備費用は約1650万円ってことになるのかな。

    • by Anonymous Coward

      年に何回くらい実施して何回でペイする計算で設備費乗っけてるんだろうね。
      原価が高いからそんな何回も出ないって想定なのかな。

      • by Anonymous Coward

        維持費だってかかるし、使う毎にもかかるだろ
        何が気になってる?

        • by Anonymous Coward

          何が気になってるってどういう意味?
          書いてる通りだけど。

    • こんなものを「健康保険」の適応にするって常識で考えて頭おかしい。
      「最低限の医療」の範囲はどう考えたって超えてると思うのだけど。

      これに限らず超高額の抗がん剤が健保財政を悪化させてるのは明白なのに、
      「どこかからの圧力」でなぜか認められてしまう不思議。
      一方で放射線治療はいつまでも「高度先進医療」扱い。

      • by Anonymous Coward

        >「最低限の医療」の範囲はどう考えたって超えてる
        確かに。
        喫煙も不妊も直接的には死因にならないのに保険適用なんてしてるけどね。

      • by Anonymous Coward

        そりゃ、若いうちは良いかも知れんけど歳を取れば病に倒れる可能性は上がる一方。
        その時に「治療費は5000万円です」とか言われる可能性を考えれば「どこかからの圧力」なんて陰謀論持ち出さなくても、大抵の人は「健康保険適用内にしろ」って言い出すに決まってるでしょ。不思議でもなんでもない。

        それに薬と放射線比べれば、後者の方が印象悪いだけって話でしょう。

        • > そりゃ、若いうちは良いかも知れんけど歳を取れば病に倒れる可能性は上がる一方。

          念のためですが、これは子供向けの薬です。

          と思ったが添付文書 [pmda.go.jp]をみると、「再発又は難治性のCD19陽性のB細胞性急性リンパ芽球性白血病」は投与時 25歳以下だけど「再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫」は成人が対象なのか。

          親コメント
        • by Anonymous Coward

          「1人」に対して5000万円もの大金を、社畜に巨額の拠出金を強いて投入するってちょっとおかしくないか?
          負担の大きさを考えたら大抵の人は「健康保険適用内にしろ」って言うわけないぞ。

          しかも老い先短い高齢者ともなれば、さすがに5000万円の価値があるのかの判断が必要になる。

          • 「遺伝性の疾患を持つこの患者は、生涯6万ライヒスマルクの負担をかけることになる。 ドイツ国民よ、これは皆さんが払う金なのだ」

            この広告を掲げていた政党は数年後、障害者やユダヤ人を大量虐殺することになる。

            親コメント
            • by Anonymous Coward

              少しは数ってものを考えろ。
              6万ライヒスマルクの負担をかける奴が100万人に1人でも虐殺に走ったのは愚行だが、ガンなんて2人に1人がかかる。
              国民の半数が死ぬ直前の5年くらいで6万ライヒスマルク使い潰したら国が滅ぶぞ。

      • by Anonymous Coward

        適応症が少ないから高額になる訳でそういう薬を保険適用しても保険財政に与える影響は小さいよ。
        それよりも老人が常用している高血圧や高コレステロールの薬をジェネリックにして新発品を認めないほうが余程節約になる。

        • by Anonymous Coward

          C型肝炎はウィルス感染者が150-200万人、治療にかかる薬代500万に対して自己負担は1-2万円ですむ。
          患者には朗報だけど保険負担は大きいね。

      • by Anonymous Coward

        どのくらい圧迫してるの?
        悪化させてるのが明白ってくらいなら凄いんだろね
        ぜひ数字で知りたい

        ちなみに、湿布だの鼻炎薬だのドラッグストアで買えるような市販薬を、保険適用して処方してる負担は5000億円
        https://www.nikkei.com/article/DGKKZO47086730Y9A700C1MM8000/ [nikkei.com]

        湿布だけで1300億円
        https://news.yahoo.co.jp/byline/mamoruichikawa/20161113-00064371 [yahoo.co.jp]

  • 地産地消 (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2021年09月15日 11時02分 (#4112990)

    患者がノバルテック社に行った方がよくね

    • by uxi (5376) on 2021年09月15日 11時30分 (#4113017)

      院内で凍結処理を行い、製造メーカーであるノバルティスの指定製造施設へ発送し、加工処理されて再び病院に届く

      このうち凍結処理の前段階では、院内でバイオハザード対策用キャビネット内で複雑な作業工程が必要。そのことが運用の煩雑さや管理にコスト増につながり、それが価格上昇の一因

      ここが本当に価格のボトルネックなら、患者の方を送った方が手っ取り早いよね。
      病院毎に設備設けてコスト増する意味が分からん。
      患者数が極めて少ないならなおのこと。
      原材料と薬じゃなくて患者を送れと。

      --
      uxi
      親コメント
      • by Anonymous Coward

        自治医科大の小沢敬也名誉教授は「CAR-T療法はそもそもつくるコストが高い」と語る。 [nikkei.com]
        一般的ながん治療で使われる抗体医薬などは大量生産できるが、細胞そのものを医薬品として使う治療法でそうはいかない。

        患者の血液から免疫細胞を取り出し、CARという遺伝子を組み込み培養して作る。ただ、自己増殖させるには、決まった温度で
        特定の神経伝達物質を与えるなど刺激してやる必要がある。

        作業は機械化されておらず、ほぼ手作業だ。毎日のよう

        • by uxi (5376) on 2021年09月16日 19時53分 (#4114254)

          なんかもう、どうせ患者は暇なんだし自分の命がかかってるので、自分でやったほうがいいんじゃないかって気がしてくる。
          地産地消+自給自足

          --
          uxi
          親コメント
    • by Anonymous Coward

      在留資格はともかく保険料を払ってない奴に保険使わせたらダメだろ。
      がんになった後でがん保険に入れてくれる保険会社なんて存在しないぞ。

    • by Anonymous Coward

      キムリアはすい臓がんは適用外だ。

  • by Anonymous Coward on 2021年09月15日 7時17分 (#4112871)

    治療するより、クローンを作って記憶を移植したほうが安上がりになったりして

    • by Anonymous Coward

      記憶を移植するより臓器なり必要なものを取りだすほうが楽だと思う
      なんかそういう映画を昔見た気がする

      • by Anonymous Coward

        『THE ISLAND』(2005)ですかね。

        完全にコントロールされた環境下で、いつか『身体部品のスペア』を取られるまで飼われているクローン達……。

    • by Anonymous Coward

      成人のクローンを育成するのに18年かかるので治療まで18年待ってねって言われるのね

      • by Anonymous Coward

        18年も待ってられん!人体錬成だ!
        スラドの諸氏なら「その他少量の15の元素」とは何なのかきっと知ってるはずだ。

        • by Anonymous Coward

          お砂糖とスパイスと素敵な物までは知ってます

          #ケミカルXは混ぜたら危険

          • by Anonymous Coward
            ぼろきれ、カタツムリ、子犬の尻尾
      • by Anonymous Coward

        保険として、生まれた時にクローンを作っておいて、
        クローンも同じように生活させていざというときにその体を利用するんですよ。

        # The Island(2005)。そして、オリジナルがクローンに置き換えられる。

    • by Anonymous Coward

      記憶の移植が、1番の難関かもしれない。
      クローンのところは、他の肉体で妥協も可能だし、記憶の移植で免疫拒否反応とかも無さそう。
      むしろ、他の肉体の方がいいという人もいるのでは。

      • by Anonymous Coward

        星新一のアレみたいなオチになりそう

        周りの人がそれで良ければ、まぁいいのかな

    • by Anonymous Coward

      分霊箱があれば復活できるとおっしゃられております。

    • by Anonymous Coward

      記憶の移植先が生体である必要性はないよ。

  • by Anonymous Coward on 2021年09月15日 8時10分 (#4112883)

    これだけ読むと、規制が主因的な論調ですが・・・

    GMP準拠は医薬品として当然。
    コロナワクチンだって、同様の規制のもとで生産してるでしょ。
    設備のランニングコストは半導体業界だって似たような設備を使ってるし、
    だからといって高額というわけではない。

    カスタムメイドで煩雑な手作業が必要。
    生産量がそれほど多いわけでもない。
    だから、設備投資やランニングコストが大きく乗ってくる。
    自動化できるようになればもう少し安くできると思うけれど、
    革新的な生産方法が見つかるまでは劇安にはできないでしょう。

    という、普通の経済学的なお話だとおもう。

    • by Anonymous Coward

      院内でバイオハザード対策用キャビネット内で複雑な作業工程が必要。

      そこらの店舗にまで半導体製造設備なんてないだろ?設備費用を集中させるために工場があるんだよ。

      • by Anonymous Coward

        まあなのでセンターキッチンみたいに工場で下準備できる、他家細胞を使った再生医療とか研究されてるんですけどね。
        目薬のロートとかも取り組んでるし、普及価格帯になることを望みます。

    • by Anonymous Coward

      現代の技術レベルでかなり高度な工程がたくさん、フルカスタムだからですよ。
      ちょっといい注文住宅一棟建てるくらい

    • by Anonymous Coward

      人件費ならもっと安くなるでしょ。
      仮に年収一億円の人だとしたら半年間つきっきりでひとつの作業をするだけの人件費に当たる。
      年収一億円を10人使っても18日間だよ。
      そんなにかかるか?

      • by Anonymous Coward

        そういう患者が毎年1万人とか出るのなら安くなる余地は有るんだけど
        そもそもこの薬のお世話になるような患者って標準治療も骨髄移植もダメで他に縋るものがないような人でしょ。
        極端な話、全国で年間10人とかそんなレベルじゃ無いかと。
        だったら一人頭5000万円の支出は保険財政的に余り問題ないんじゃないの?

        • by Anonymous Coward

          一人頭5000万じゃなくて、一回あたり5000万。一人で10回必要なら一人5億だし100回なら50億になる。年間患者数が少ないから高くなるというのはあるけど、それは人件費にしては高いのでは?という話とはまた別問題。

        • by Anonymous Coward

          他に縋れる状態でも侵襲の大きい術式嫌って俺も俺もって適用を求めてくるんだよ。
          オプジーボとかメラノーマだけを対象に高額薬価を許したのに肺癌が適応になって莫大な負担になってる。

  • by Anonymous Coward on 2021年09月15日 11時23分 (#4113011)

    ノバルティスのガン治療新薬『キムリア』、保険適用が決まる。1回分で3,349万円 [srad.jp]」

    そのストーリーのコメントにもあるように、治療費がめたくそたっかいというのに、それでも「使えば確実に治る」
    と言うわけではなく、約半数で再発が見られ13か月以内に死亡している。1度使ったら2度目は効き目がなくなるので
    CAR-T療法を受けた後の再発となるともうさじを投げるしかない。

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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson

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