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そうですね。
SSCの計画がぽしゃったとき、米国で戦後、物理学、中でも素粒子の分野に多額の資金が投じられたのは原子の研究を始めとする物理の基礎研究から原水爆という超兵器が作られたという事実が背景にあり、国家安全保障が物理学への投資のモチベーションになっていたことが何度か指摘されてました。
その後、ソヴィエト崩壊を経て、ビッグサイエンスの新発見で国家安全保障を脅かすような敵が見当たらなくなったこと、さらに先端のビッグサイエンスから今までなかったような超兵器が生み出される可能性はゼロではないにせよ限りなく小さくなっているといったようなこともあるので、物理学への投資のモチベーションはさらに低下してるだろうと思われます。
どちらにしても、LHCを超えるような加速器を建造するのは途方も無い金が必要ですし、最終的には地球上で実現可能なエネルギー領域が高エネルギー物理学の限界になるということもあっていずれ終りが来るものでしょう。国家国民に資金を負担してもらうことができる限界というのもありますからね。
というようなわけで、これからは宇宙を丹念に観測することで、地球上では起き得ない高エネルギー現象を探して、それをさらに調べることで新たな知見を得るというように、ビッグサイエンスに頼らない研究の方向に進むしか無いのでは、といったような話はちょっと前からされるようになってるようです。
更に言うと、基礎的な物理理論というのもそろそろ限界なのかもしれません。現時点で、すでに上は宇宙スケールから、下はTeVスケールまで、それなりに機能する理論を手にしているわけで、スケールにして2メートル足らずの人間が必要とする基本理論はほぼ手にしており、また人間スケールで手に入れられる理論はほぼ手に入れてしまったのかもしれないとか。そんな悲観的な見方もありかもしれませんね。
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
結局、役に立たないと進まないのかも (スコア:1)
これまでは未知の領域へ投資しても割と早めに見返りがあったのでそれなりに回ってたけど、 最近、見返りがありそうな気配すら見えなくなって来てるので、投資が見込めなくなるんじゃないか、やばい、みたいな現状に思える。
Re:結局、役に立たないと進まないのかも (スコア:3)
そうですね。
SSCの計画がぽしゃったとき、米国で戦後、物理学、中でも素粒子の分野に多額の資金が投じられたのは
原子の研究を始めとする物理の基礎研究から原水爆という超兵器が作られたという事実が背景にあり、
国家安全保障が物理学への投資のモチベーションになっていたことが何度か指摘されてました。
その後、ソヴィエト崩壊を経て、ビッグサイエンスの新発見で国家安全保障を脅かすような
敵が見当たらなくなったこと、さらに先端のビッグサイエンスから今までなかったような超兵器
が生み出される可能性はゼロではないにせよ限りなく小さくなっているといったようなこともあるので、
物理学への投資のモチベーションはさらに低下してるだろうと思われます。
どちらにしても、LHCを超えるような加速器を建造するのは途方も無い金が必要ですし、最終的には
地球上で実現可能なエネルギー領域が高エネルギー物理学の限界になるということもあって
いずれ終りが来るものでしょう。国家国民に資金を負担してもらうことができる限界というのもあ
りますからね。
というようなわけで、これからは宇宙を丹念に観測することで、地球上では起き得ない高エネルギー
現象を探して、それをさらに調べることで新たな知見を得るというように、ビッグサイエンスに頼らない
研究の方向に進むしか無いのでは、といったような話はちょっと前からされるようになってるようです。
更に言うと、基礎的な物理理論というのもそろそろ限界なのかもしれません。現時点で、すでに
上は宇宙スケールから、下はTeVスケールまで、それなりに機能する理論を手にしているわけで、
スケールにして2メートル足らずの人間が必要とする基本理論はほぼ手にしており、また
人間スケールで手に入れられる理論はほぼ手に入れてしまったのかもしれないとか。
そんな悲観的な見方もありかもしれませんね。