なぜこういう事態が起きたんですかね?なんか、 命令系統に雑音でも混じったんでしょうか。担当 者は土下座もんですね。 NY Timesのオリジナル記事 [nytimes.com]に次の文面があります。
It is fairly common for satellites to drop out of orbit and enter Earth’s atmosphere, but most break up before they reach the surface, Mr. McDowell said. Such incidents occur every few months ...
うはっ、これはやばス、、、? (スコア:3, 参考になる)
命令系統に雑音でも混じったんでしょうか。担当
者は土下座もんですね。
NY Timesのオリジナル記事 [nytimes.com]に次の文面があります。
ザクッと訳すとMcDowellさん曰く
「衛星が落ちるのは稀でなく、大抵は地表につ
く前に分解する。これは5、6ヶ月に一度起きる
ことだ」。
また、次のようにもあります。
Re:うはっ、これはやばス、、、? (スコア:0)
落下の時期が迫るにつれ、その時刻も場所も徐々に絞られるでしょうが、
陸上で無ければ、もし陸上であっても、人口密集地などでなければ良いですね。
ミールの処分の際もちゃんと洋上に落としたことは記憶に新しいですし、
もちろんスカイラブのようにミスって陸に命中してしまう場合もあり得ますが、
本来はいつどこに落とすかを能動的にコントロールできるわけです。
この点で、年に何度も行われている通常の処分とは異なる危険があります。
もうひとつは、本当に地表まで落ちては来ないかですが、、
このような大型の衛星でも上空できれいに燃え尽きてくれるものなのでしょうか?
かつては、再突入の直前に複数のモジュールに分解してから飛び込む大型衛星もあったものですが、
もしそのような構造であれば、分解できずに大きな塊のまま突入した場合、
一部が地表まで届いてしまうかもしれません。
Re:うはっ、これはやばス、、、? (スコア:1)
次に示すTechnobahnの記事によると、名前が
NROL-21で12t、大型バスぐらいとかありますね。
しかし、そこで上げられている写真ではバスぐら
いの重量とサイズかどうかは判断できません。
Technobahnの記事 [technobahn.com]
また、その名前のNROL-21で検索をかけてでてく
る次のサイトでは、重量の記載がありません。
Gunter's space page [skyrocket.de]
で、よく考えてみると、スパイ衛星の名前や重量
や形状が分かっているって変ではないですか?
で、さらにDelta IIのペイロードを調べると、
6.1tを低軌道までとあります。
Integrated Defence System [boeing.com]
この時点で、10t説、12t説が誤りであることは確実
です。
元の記事には、2006年12月に打ち上げたものらし
いとの文章がありますが、ケネディ宇宙センタ発の
情報によると、2006年12月にはスペースシャトルの
記載しかありません。
Kennedy Space Center Reflects on a Successful 2006 [nasa.gov]
上述のページの、Feb 8の項には「attempt」という
語が見えるので失敗だから記載しなかったというわ
けではなさそうです。
# 怪しい。実に怪しい。時間が惜しいのでまた、
#後で。
Re:うはっ、これはやばス、、、? (スコア:2, 参考になる)
>いとの文章がありますが、ケネディ宇宙センタ発の
>情報によると、2006年12月にはスペースシャトルの
>記載しかありません。
Gunter's space page [skyrocket.de]の
「LS」の欄に「Va SLC-2W」ってあるでしょ。
LSは「Launch Site」打ち上げ場所。
この場合はVa、つまりヴァンデンバーグ空軍基地のSLC-2W(スペースローンチコンプレックス2番西)発射台から打ち上げられた、ってこと。
軍用はヴァンデンバーグAFB [wikipedia.org]から打ち上げられることが多いのです。空軍基地だから機密保持とかしやすいし、真南に打ち上げても失敗しても海しかないので極軌道が多い軍事衛星には便利。
(ケープカナベラルからだと南米に落ちかねない)
Re:うはっ、これはやばス、、、? (スコア:1)
このくだりは誤解を招くな。
衛星打ち上げには、現在、多段式が用いられる。
うち、最終段より下は、弾道経路をたどって地球表面へと落下する。
深刻な被害が生じないようにするため、落下地帯には人口の少ない海か沙漠が選ばれる。
シャトルだと、固体ロケット・ブースターをどこに降下させるかの問題があり、以前、きつい傾斜角の軌道に投入されたときには、北に向け、東の海岸を縦断するような打ち上げ経路がとられたことがあったはず。
ヴァンデンヴァーグだと、軍事衛星は南方洋上に向けて打ち上げられ、下段ロケットはその洋上に落下する。
万が一の事故に備えてではなく、衛星打ち上げ時には常に、発射方向には常に、海や荒野のような、下段ロケットの落としどころが必要とされるのだ。
YuiTad
Re:うはっ、これはやばス、、、? (スコア:1)
>ケネディ宇宙センタ発の情報によると、2006年12月にはスペースシャトルの
>記載しかありません。
制御不能の米スパイ衛星、米国家偵察局のNROL-21との見方が浮上 - Technobahn
衛星は2006年12月13日に米カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地からデルタ(Delta)II-7920-10型ロケットを使って打ち上げられた後、高度376キロから354キロの低軌道に投入される予定だった。 [technobahn.com]
打ち上げは西海岸のヴァンデンヴァーグ。
軍事用衛星の多くは、高い緯度まで見下ろしができるきつい軌道傾斜に打ち上げが可能なヴァンデンバーグ基地から発射される。
Wikipediaの「ヴァンデンヴァーグ空軍基地」を参照のこと。
ただし、
> で、さらにDelta IIのペイロードを調べると、6.1tを低軌道までとあります。
>Integrated Defence System [boeing.com]
>この時点で、10t説、12t説が誤りであることは確実です。
との指摘は正しい。
コメント主の参照したGunter's Space Pageからリンクをたどると、 Delta-7920-10Cによる低軌道への投入ペイロードは4.8トン。
Delta-7920 (Delta-2920) LEO(10C) 4844kg [skyrocket.de]
軌道要素によってペイロードは上下するが、10トンや12トンでないことは確か。
公表されているデータに衛星の重量などについての記載がないのは当たり前で、そもそも、軍事用の偵察衛星の、それもテスト用のものに関するデータが公表されるはずがない。
秘密のにおいに興奮する気持ちもわかるが、まずは、Wikipediaの日本語版とかGoogleで、宇宙の軍事利用についての入門的知識をさぐってみてからにしては如何?
YuiTad
Re:うはっ、これはやばス、、、? (スコア:1)
なんか情報が錯綜している感じですねぇ。
次に引用するボーイングのページでは、NROL-21は成功となっています。ここは、衛星のページではなくロケットのページなので、予定軌道に乗れば(前に日本であったように)子衛星の切り離しに程度のトラブルでは成功と書くはずです。
Boeing Launch Services: Mission Record - http://www.boeing.com/defense-space/space/bls/missions/index.html [boeing.com]
Delta II - http://www.boeing.com/defense-space/space/delta/delta2/delta2.htm [boeing.com]
しかし、Technobahnの記事を信用するなら予定軌道より80Km〜180Km程低いわけで、軌道投入に失敗してそうな感じです。Delta IIは状況により2段もしくは3段式で低軌道の場合2段式が普通、だそうですから、YuiTadさんの参照しているページのペイロード4.8tという数値を信用するなら2段式だったのでしょう。これが成功だとしたら、衛星が単体でその高さを上昇するつもりだったことになります。いくら軌道を変えられるのが強みの軍事衛星で上は空気抵抗も重力も小さいとは言え、衛星本体で80Kmは上がらないんじゃないかなぁ。
また、どこまで上げるかの判断は衛星の寿命と運用可能性のトレードオフになりますから判断がつきませんが、軌道を積極的に変える能力がなくても定期的な偵察ができるはずなので、私ならば可能な限り吹かして高度を取るようにします。ですから、「燃料が満載」という記述は怪しく思えます。しかも、「2007年1月になってから衛星との通信が途絶えた」とありますが、2週間以上も問題を放っておいたのでしょうか?「予定していたソーラーパネルの展開作業も行われず」とありますから平常運用モードではないようです。そんなに電池が持つのでしょうか?衛星は、そんな非常識な(故障時の?)運用を最初から織り込めるほど余裕のある作りではないはずです。それに、地球低軌道では非力過ぎてイオンエンジンは使えないですから、その間エンジンを吹かしっぱなしというわけではないと思いますが。
さらに、いくら偽装が流行っているとは言え、ロケットの打ち上げ成功率で鎬を削っているボーイングが、そんな重要な情報で誤りの訂正をサボっているとは思えません。ですから、この点に関してはTechnobahnの記事に誤りがあるのだと思います。
とか言いつつ、ヴァンデンバーグを覗いていたら、次の記事を見つけました。
Vandenberg successfully launches Delta II - http://www.vandenberg.af.mil/news/story.asp?id=123035657 [af.mil]
よく見たら日付が「12/18/2006」となってます。しかも、基地司令官曰く「我々が達成した完全な軌道投入(The perfect orbit insertion we achieved)」という発言を下から3段目の段落でしています。とりあえず、打ち上げしたアメリカ軍の基地司令官とTechnobahnのどちらを信用するかっていうと、司令官を信用したいですねぇ。
とすると、Technobahnの記事で、NROL-21の記述に関して信用できるところが残っていません。後半の方はNROL-21に関する記述が間違いなら、正しかろうが間違いだろうが問題はないです。したがって、
「NROL-21は無事に地球を回っている」
ということで、みなさんよろしく。
Re: (スコア:0)
1G下の地上では非力すぎて(推力が小さい)使えないだけで、低軌道だったら十分に活用できます。
つか、低軌道でも静止軌道でも惑星間でも重力にはほとんど差はありませんよ?
イオンエンジンによって空気抵抗による減速をキャンセルさせることにより高度180kmの超低軌道を回る
偵察衛星のアイデアもあるくらいです。
Re:うはっ、これはやばス、、、? (スコア:1)
教えていただいてありがとうございます。分野的には
好きなんだけれど、更新頻度が足りないかなぁ。
# 野尻抱介さんあたりなら書きそそうなネタですね。