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今のところ多く使われているNb系やTiSn系等の超伝導材料だと, 結晶粒界なんかで渦糸がピン止めされて磁場の侵入を防ぐというモデルらしいんですが, 今回の物みたいに磁場強度がジャンプUPしちゃうと別のモデルが必要になるんでしょうか?
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人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家
渦糸ピン止めとは別? (スコア:3, 興味深い)
今のところ多く使われているNb系やTiSn系等の超伝導材料だと, 結晶粒界なんかで渦糸がピン止めされて磁場の侵入を防ぐというモデルらしいんですが, 今回の物みたいに磁場強度がジャンプUPしちゃうと別のモデルが必要になるんでしょうか?
Re: (スコア:3, 参考になる)
維持が困難になる為、表面で磁場を喰い止めないといかんと云うのが私の理解です。
自動車で例えると、真っ直ぐ順調に高速道路(超伝導物質内)を走ってるはずが
強い横風(Hall effect)で隣の車線に吸い寄せられる状態でしょうか。こんなんでは
快適(抵抗0)に走れないので風防が欲しいところです。
そういう訳で、表面付近で喰い止めないといかんのは変わりないはずです。
# ですよね?
Re: (スコア:1)
磁場中で超伝導体を貫く量子磁束が無くなると超伝導が壊れる、ってのは変わってないよね
最近の動向は知らないから詳しい人、教えて
Re: (スコア:2)
磁束が入り込んだ状態を作るからです。
このとき入り込んだ磁束の周りには磁場の侵入を食い止める電流が流れていて、電荷を運ぶ電
流は磁場の侵入なんて知らないふりして流れていきます。
だから、一つ上の「横風うんぬん」というコメントは的外れ。
問題はこの磁束が超伝導体内で動くときに熱を生じるということです。
この発熱が超伝導を壊したりするので、強い磁場でも大丈夫な超伝導を実現したければ、できる
だけ磁束が動かないようにわざと磁束の通り道みたいなものを作ったりします。
これが「ピン止め」。
しかし一方で他の人のコメントにあるように、上部臨界磁場そのものは物質固有の様々なパラメ
ータで決まるものです。
ピン止めも確かに重要ですが、それは例えれば山の頂に鉄塔を建てるようなもの。
まずは富士山やチョモランマを発見することが肝心です。
マイナス(余計なもの-1)効果 (スコア:1)
> 電荷を運ぶ電流は磁場の侵入なんて知らないふりして流れていきます。
磁場の影響を受けない必要があるのはホール効果による影響を受けないようにする為で、
超伝導状態にあるところはマイスナー効果 [wikipedia.org]で説明される磁場0となります。
ピン止めは部分的に磁場0にしている状態に過ぎません。
> だから、一つ上の「横風うんぬん」というコメントは的外れ
ピン止め(マイスナー効果発揮)した結果、車(電子)の通り道は横風(ホール効果)を
Re:マイナス(余計なもの-1)効果 (スコア:1)
ものでもありませんが。
>磁場の影響を受けない必要があるのはホール効果による影響を受けないようにする為
というほどに殊更、ホール効果の影響を問題視されるのは何故でしょうか?
御指摘の通り、超伝導体内はマイスナー効果により磁場がゼロになります。
結果的に(超伝導体内の大部分では)ホール効果の影響を受けないことになります。
ただ、これは結果であり、超伝導発現の機構とは何ら関係ありません。
ところでマイスナー状態にあるとき、超伝導体表面には磁場を外部に押し出すため
の超伝導電流が流れていて、この侵入深さと呼ばれる領域では超伝導電流も磁場を
感じていることはご存知でしたか?
つまり、測定した人がいるかどうか知りませんが、ホール効果の影響を受けている
ことになります。
それと磁束混合状態で超伝導体内部に取り込まれている磁束は単にピン止めという
「特別な」状態を作っているわけではありません。
磁束も含めたトータルで超伝導状態を作っているのです。
磁束を取り込んだエネルギーの損を補えるだけ超伝導状態でいることのエネルギー
の得が大きいため超伝導でいられるのです。
#う〜ん、言葉での説明は難しいです。