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うん、まあ、言いたいことはよくわかるんだけど、「抗生物質が云々」と書いた後に例としてウィルス持ってくるのは話の流れとして変だよね。元々抗生物質はウィルスに効かないんだから。#タレコミ文が変ってだけで、元のDARPAの公募や研究が変だというわけではない。
私も、なんで抗生物質の代替医療でウィルスの話が出るのかと思ってWIREDの記事を流し読み。エボラ云々はWIREDの記事のほうには書かれていますが、DARPAの資料では書かれていませんね。
で、こんな理解で合っているでしょうか。
DDS自体に耐性を獲得でもされない限りはバッチリ?
元コメACです。
>小さな粒子に、特別にデザインした siRNA を運ばせる(ドラッグデリバリー)。小さな粒子なのでどこにでも届く。
ドラッグデリバリーですんで、これに加えて、目的とする場所に届きやすい(例えば炎症反応をターゲットにする、とか)ってのも多分組み込まれるかと。
>siRNA は対象の病原体の細胞壁だとか病原体に特異な分子に対して作用するのではなく、遺伝子(の発現)そのものをターゲットとする。ターゲットに合わせてデザインすれば細菌にも効くし、ウィルス(に感染した細胞)にも効く。
研究例として確かインフルエンザなどのウィルスを対象としたもの、結核などの細菌を対象としたものの両方あったと思うので、おそらくその通り。抗癌ってのもあったかなあ。でもよく見る研究は対ウィルスなので、もしかしたら制限とか効きやすさに差があるかも。
昔のうろ覚えの知識によれば、
二本鎖RNA(を含む薬剤)を投与↓細胞内には通常二本鎖RNAは存在しないので、異物として短いRNAへと切断(siRNAの生成)↓専用のタンパクがsiRNAを取り込み一体化、相補的なmRNA(通常これはウィルスなどの病原体由来)に特異的にくっつく複合体を形成↓くっついたmRNAを片っ端から切断↓病原体の活動を阻害
とかそんな感じだったはず。……でも、うろ覚えだし、この分野の進展も早いんで詳しい人フォローよろしく。
>siRNAはターゲットの病原体が明確になりさえすれば迅速にデザインできる。
ここは必ずしもそうではない。siRNAの配列によっては効きが悪いとかそういう話があったはず。末端の塩基の種類に依存するとか、なんかいろいろ説があったような。だから必ずしも作ったら則効く、とは限らない。また、塩基配列部分が長いと免疫反応を強烈に引き起こして細胞死を誘発するんで、あまり長い配列は使えない(だからsiRNA-Small Interfering RNAを使う)。20-30塩基ぐらいが限界。また導入時に使う二本鎖RNAは体内で迅速に分解されるんで(何せ典型的な異物)、投与方法だとか効果時間だとかその辺も考える必要があった……ような。
>DDS自体に耐性を獲得でもされない限りはバッチリ?
標的としているmRNA(に関わる)部分が変わると駄目とかはあるかも。あとこの手のsiRNA的な防御反応は生物が元々持っている防御反応(最初に生じる二本鎖RNAが、元々のウィルス由来の場合を考えれば良い)なので、進化の過程でウィルス側もこれを回避する機構を持っていたりする。RNA干渉抑制タンパクとかそんな感じだったかな?こいつはsiRNAなどの分断されたRNA小片をトラップすることで、それ以降の免疫系によるmRNAの分断プロセスを抑制する。
ありがとうございます。うーむ、抗生物質に代わる選択肢の一つになるには、ブレイクスルーがいくつか必要そうなのですね。
もちろん、困難ではあるものの、もしモノにできれば有用そうだからこそ今回のように「そうした目標に向けた研究を推進しよう」という要請が出てくるのでしょうけど。
スラドで生物学・医学の分野を出す場合、細かいメカニズムは不要かと。すぐれたドラッグデリバリーシステムがあれば・・・ということだと思います。siRNAの合成にはとんでもなくお金がかかるので、それもどうするんだろう。
いやいや、別分野で飯食ってる元学生としては#2055497みたいなコメントは楽しく読めてありがたいです ;-)
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人
言いたいことはわかるんだけど (スコア:0)
うん、まあ、言いたいことはよくわかるんだけど、「抗生物質が云々」と書いた後に例としてウィルス持ってくるのは話の流れとして変だよね。元々抗生物質はウィルスに効かないんだから。
#タレコミ文が変ってだけで、元のDARPAの公募や研究が変だというわけではない。
Re:言いたいことはわかるんだけど (スコア:3)
私も、なんで抗生物質の代替医療でウィルスの話が出るのかと思ってWIREDの記事を流し読み。エボラ云々はWIREDの記事のほうには書かれていますが、DARPAの資料では書かれていませんね。
で、こんな理解で合っているでしょうか。
DDS自体に耐性を獲得でもされない限りはバッチリ?
Re:言いたいことはわかるんだけど (スコア:1)
元コメACです。
>小さな粒子に、特別にデザインした siRNA を運ばせる(ドラッグデリバリー)。小さな粒子なのでどこにでも届く。
ドラッグデリバリーですんで、これに加えて、目的とする場所に届きやすい(例えば炎症反応をターゲットにする、とか)ってのも多分組み込まれるかと。
>siRNA は対象の病原体の細胞壁だとか病原体に特異な分子に対して作用するのではなく、遺伝子(の発現)そのものをターゲットとする。ターゲットに合わせてデザインすれば細菌にも効くし、ウィルス(に感染した細胞)にも効く。
研究例として確かインフルエンザなどのウィルスを対象としたもの、結核などの細菌を対象としたものの両方あったと思うので、おそらくその通り。抗癌ってのもあったかなあ。
でもよく見る研究は対ウィルスなので、もしかしたら制限とか効きやすさに差があるかも。
昔のうろ覚えの知識によれば、
二本鎖RNA(を含む薬剤)を投与
↓
細胞内には通常二本鎖RNAは存在しないので、異物として短いRNAへと切断(siRNAの生成)
↓
専用のタンパクがsiRNAを取り込み一体化、相補的なmRNA(通常これはウィルスなどの病原体由来)に特異的にくっつく複合体を形成
↓
くっついたmRNAを片っ端から切断
↓
病原体の活動を阻害
とかそんな感じだったはず。
……でも、うろ覚えだし、この分野の進展も早いんで詳しい人フォローよろしく。
>siRNAはターゲットの病原体が明確になりさえすれば迅速にデザインできる。
ここは必ずしもそうではない。
siRNAの配列によっては効きが悪いとかそういう話があったはず。末端の塩基の種類に依存するとか、なんかいろいろ説があったような。
だから必ずしも作ったら則効く、とは限らない。
また、塩基配列部分が長いと免疫反応を強烈に引き起こして細胞死を誘発するんで、あまり長い配列は使えない(だからsiRNA-Small Interfering RNAを使う)。20-30塩基ぐらいが限界。
また導入時に使う二本鎖RNAは体内で迅速に分解されるんで(何せ典型的な異物)、投与方法だとか効果時間だとかその辺も考える必要があった……ような。
>DDS自体に耐性を獲得でもされない限りはバッチリ?
標的としているmRNA(に関わる)部分が変わると駄目とかはあるかも。
あとこの手のsiRNA的な防御反応は生物が元々持っている防御反応(最初に生じる二本鎖RNAが、元々のウィルス由来の場合を考えれば良い)なので、進化の過程でウィルス側もこれを回避する機構を持っていたりする。RNA干渉抑制タンパクとかそんな感じだったかな?こいつはsiRNAなどの分断されたRNA小片をトラップすることで、それ以降の免疫系によるmRNAの分断プロセスを抑制する。
Re:言いたいことはわかるんだけど (スコア:2)
ありがとうございます。うーむ、抗生物質に代わる選択肢の一つになるには、ブレイクスルーがいくつか必要そうなのですね。
もちろん、困難ではあるものの、もしモノにできれば有用そうだからこそ今回のように「そうした目標に向けた研究を推進しよう」という要請が出てくるのでしょうけど。
Re: (スコア:0)
スラドで生物学・医学の分野を出す場合、細かいメカニズムは不要かと。
すぐれたドラッグデリバリーシステムがあれば・・・ということだと思います。
siRNAの合成にはとんでもなくお金がかかるので、それもどうするんだろう。
Re: (スコア:0)
いやいや、別分野で飯食ってる元学生としては#2055497みたいなコメントは楽しく読めてありがたいです ;-)