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困ったときのphasonさんの日記 [slashdot.jp]頼み。以下引用。
今回のキモとなるのは,「ホットスポット部分の加熱に使われたエネルギー」を上回る熱が核融合で発生しましたよ,という点だ.「加熱に使ったレーザーの出力」だとか,「レーザーを出すのに使ったエネルギー」と比較しているわけではない点に注意.具体的に言うと,10~20 MJぐらいのエネルギーを消費して(レーザー出力からの適当な推測),1.8 MJのレーザーを発振して照射し,それがhohlraumに当たって発生したX線のエネルギーのうち10 kJ程度を燃料ペレットが吸収し,核融合により14 kJぐらいの熱が出ましたよ(投入熱量の1.4倍出たよ),という話になる.
Q>1が連続運転に最低限必要な閾値だから。20kJ投入して、20kJ+α回収した時に、系に20kJ残っていないと次は20kJの出力が得られない。
>系に20kJ残っていないと
?
熱力学の第二法則があるんで初期状態から24kJほどエネルギーが加えられたからといってその全てが取り出せるとは限らない。というかまず無理。なぜならそれはペレットだった反応済みの物質の内部エネルギーを初期状態程度に下げるって意味だから。今回のこの「核融合で発生したエネルギーが吸収された分を超えた」って事の意味は、「核融合で発生したエネルギーを他の燃料ペレットにロスなく投入できた時に燃料ペレットを供給するだけで核融合が継続できる最低ライン」ってことかと。なんでペレットの吸収したエネルギーを加えないかと言えば、別の燃料ペレットが反応出来る状態までエネルギーを移すわけだから、熱力学の第二法則から反応が起きる状態(反応済みペレットの吸収したエネルギー量)以下になるまでは物理的に無理なので。厳密には核融合後の内部エネルギーと温度の関係とかが等しいのかとかあるのかもしれないし、そもそも他のペレットにロスなく投入なんて出来ないけれど、「これ以上なら出来る」ってラインじゃなく「これ以下なら不可能」ってラインを(一つ)越えたって事になる。
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
何が達成された? (スコア:1)
・Xジュールのエネルギーを使ってレーザを照射
・その内、燃料ペレットに吸収されたエネルギーがYジュール
・結果、燃料ペレットやらがZジュール分、熱くなった
と大ざっぱにモデル化したとして、現状、XがYより遙かにでかいので実用化はまだまだで、
今のところこの手の「小さいが重要な一歩前進」は、YとZの関係が云々のことだと思うんだけど、
今回のこれは、ZがYを上回った、と言う事?
燃料ペレットで核反応が起こらなかったらY=Zなので、Z>Yなら、当然、核融合が起こったという事になる。
「初めてZ>Yになった」というんであれば、「ついに核融合を起こすことに成功」というもっとお祭り騒ぎになりそうな気がするんだけど、
そういう書き方がされていないと言うことはそういう意味ではなさそうで、結局何が達成されたのかいまいち分からない。
Re: (スコア:5, 参考になる)
困ったときのphasonさんの日記 [slashdot.jp]頼み。以下引用。
Re: (スコア:0)
その、核融合で発生したエネルギーが吸収された分を超えた、と言うことにどういう意義があるのかいまいち分からない。
超えない限り反応を活用できないと言うわけでもないし。
例えば、目的として核融合発電を考えて、エネルギーは湯を沸かすことに使われるとすると、
大ざっぱに考えると、ペレットに吸収された10kJ分と、核融合で発生した14kJ、合わせて24kJ分の湯が沸く。
なにせ、ペレットに吸収された10kJ分も消えて無くなるわけではなく、一旦ペレットに吸収された後、
最終的にはペレットから湯に吸収されるわけで。
この過程を、この逆転が達せられる前
Re:何が達成された? (スコア:2)
Q>1が連続運転に最低限必要な閾値だから。20kJ投入して、20kJ+α回収した時に、系に20kJ残っていないと次は20kJの出力が得られない。
Re: (スコア:0)
>系に20kJ残っていないと
?
Re:何が達成された? (スコア:5, 参考になる)
熱力学の第二法則があるんで初期状態から24kJほどエネルギーが加えられたからといってその全てが取り出せるとは限らない。というかまず無理。なぜならそれはペレットだった反応済みの物質の内部エネルギーを初期状態程度に下げるって意味だから。
今回のこの「核融合で発生したエネルギーが吸収された分を超えた」って事の意味は、
「核融合で発生したエネルギーを他の燃料ペレットにロスなく投入できた時に燃料ペレットを供給するだけで核融合が継続できる最低ライン」
ってことかと。なんでペレットの吸収したエネルギーを加えないかと言えば、別の燃料ペレットが反応出来る状態までエネルギーを移すわけだから、熱力学の第二法則から反応が起きる状態(反応済みペレットの吸収したエネルギー量)以下になるまでは物理的に無理なので。
厳密には核融合後の内部エネルギーと温度の関係とかが等しいのかとかあるのかもしれないし、そもそも他のペレットにロスなく投入なんて出来ないけれど、「これ以上なら出来る」ってラインじゃなく「これ以下なら不可能」ってラインを(一つ)越えたって事になる。
Re: (スコア:0)
レーザー方式は、ガソリンエンジンのように点火して爆発させたら1サイクルが終了だから、
核融合に寄与するのはレーザーから投入されたエネルギーのみというイメージだった。
爆発四散するまでの短時間でも、発生したエネルギーで追加の核融合が起こらないと採算ラインには乗りそうにないわけか。
Re: (スコア:0)
反応済みペレットから、次のペレットへ熱を移すのが全くの不可能というわけではなく、
両者の質量と比熱が似たような物なら、両者をくっつけて同じ温度になるまで待てば、
いろいろ大ざっぱに考えて半分を超えない範囲ではエネルギーを移せるはず。
それは核反応で発生したエネルギーも熱になってしまうとすると同じ。
と言う事は、最初のペレットにレーザーから10kJが投入され、核反応で14kJが発生、
最初のペレットは24kJ分だけ
Re: (スコア:0)
2つのペレットが熱平衡に達したときに、最初のエネルギーが1つめのペレット側に残って核反応分だけが移動したと見なすか、
全エネルギーが均等に移ったと見なすかという思考過程の差だけで、結局、物理的には同じ現象でした。