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不妊虫放飼 [wikipedia.org]ではなく、あえて世代交代させているのは何故だろう?こちらの方がコストが低いのかな?
通常の不妊虫放飼では、不妊化した虫は当然1世代でいなくなるので、対象が絶滅するまで不妊虫を大量に放ち続けなければいけない。という困難さがありますが、これの場合は、雄ばかり生まれるという特性が遺伝するので、最初にある程度の数を放てば、遺伝操作雄の割合がどんどん増えて、結果として対象虫が減り続けてくれる。
ってことかと。
仮に雌がであう雄の半数が遺伝操作雄だった場合、次世代では 通常雄25% 雌27.5% 遺伝操作雄47.5% になる。すると、次の世代ではさらに遺伝操作雄の割合が増えて、雌の絶対数がどんどん減っていって…… みたいな感じ?
雄が偏って多いというのは生存に不利な因子だから、はじめから通常雄を圧倒するくらいの数は用意しないと淘汰圧に負けるのでは。
個としては別に他の個体に対して不利ではありませんのでメスに出会えれば通常雄と同じように遺伝子をのこすことができます。選択的に組み替え雄だけ減らす淘汰圧はないんじゃないでしょうか。
種としてはもちろん不利なので、絶滅するわけですが。
その放っておいたらすぐに絶滅しちゃいそうな蚊を、どうやって大量に繁殖させるのか、ってところも課題なんじゃないか思ったりする。
それを言ったら不妊虫も個体としては別に不利なわけではないと思うが。
いや、次世代が残らないから、戦略が違う。
不妊虫:オスが出会う個体に遺伝子が残せない相手が存在しうる、次世代はいない。-> 一定期間の次世代発生を抑制するだけ、時間が経つと個体数は戻る(だろう)。
雄優位:メスが出会う個体にオス優位な子孫を残す相手が存在しうる、次世代はオス優位の特性からオスが増え、その増えたオスはオス優位を確率的にもっている(通常の場合、オスメス数は同じかな)-> オスにどんどん優位が増える(かな?)
的?
> 種としてはもちろん不利なので、絶滅するわけですが。不利なのは種全体ではなくこの形質を持つ系列だけなので、通常雄の系列だけが生き残っちゃうんじゃないの?
通常雄と遺伝操作雄がそれぞれ純血を守っていれば仰しゃるとおりですが、双方は適度に交配しますもので
>通常雄と遺伝操作雄>双方は適度に交配
つまり蚊の世界が腐っていくわけですね
その交配を見て喜ぶ蚊が増えれば蚊の世界が腐っていくといえるけども。
一度撒いたら自動的にこのタイプの虫が増えるので、放置すればどんどん数が減る、という訳にはいかないでしょうね。操作した虫の子孫が減少して、操作してない虫が増殖するんだから。やっぱり全体数が減るまで何度も撒く必要があるでしょう。
> 操作した虫の子孫が減少して、操作してない虫が増殖
いや、この場合、「オスの中」では「操作した虫の子孫が増える」(操作していない虫が減少する)ことになりますよ。操作蚊からはメスが生まれない分、オスが生まれる数は増えますから。
ごく大ざっぱな計算ですが、全体数の1%の「子孫がオスになる蚊」をまいたとすると、
第1世代: 50%の通常蚊メス、49%の通常蚊オス、1%の操作蚊オス
第2世代: 通常蚊メスが、相手のオスの割合に応じて、49/50=98%の確率で通常蚊、1/50=2%の確率で操作蚊を生む。 通常蚊の子は、50%(全体の49%)がオス、50%(全体の49%)がメス 操作蚊の子は、100%(全体の2%)がオス →49%の通常蚊メス、49%の通常蚊オス、2%の操作蚊オス
第3世代: 通常蚊メスが、相手のオスの割合に応じて、49/51=96.1%の確率で通常蚊、2/51=3.9%の確率で操作蚊を生む。 →48.0%の通常蚊メス、48.0%の通常蚊オス、3.9%の操作蚊オス
第4世代: 通常蚊メスが、相手のオスの割合に応じて、48/52=92.5%の確率で通常蚊、3.9/52=7.5%の確率で操作蚊を生む。 →46.2%の通常蚊メス、46.2%の通常蚊オス、7.5%の操作蚊オス
第4世代: 通常蚊メスが、相手のオスの割合に応じて、46/54=86%の確率で通常蚊、7.6/54=14%の確率で操作蚊を生む。 →43.0%の通常蚊メス、43.0%の通常蚊オス、14.0%の操作蚊オス
…と、確実に操作蚊の割合は増えていきますよ。
ちょっと計算したところ、0.0001%(100万分の1)からのスタートでも、15世代で1%を超え、28世代で99%が操作蚊になります。0.0000001%(10億分の1)からのスタートでも、38世代で99%が操作蚊になります。このあたりはまー机上の空論ですが、それでも不妊化したものを放すよりはかなり効率良さそうです。
計算上はそうなんですが、こういう疾患が発生するだけで種の危機に陥るのはなんだかあまりに脆弱な気がして、見落とした穴や対抗策があるんじゃないかと思ってしまう。#とはいえ繁殖もできるし効率が良いし種にとって不利なのは間違いなさそうかな?
童貞の私はどうしたらよいでしょうか
スケールが大きくなったとき拡散ムラがカギになったりしないのかな?ムラが出来て空洞化した地域に通常種が繁殖しだしたりとか。世代交代と混合拡散度合の関係とか町や川などの障壁の存在とか。そういうのコミでシミュレーションするとどうなるんだろう。
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弘法筆を選ばず、アレゲはキーボードを選ぶ -- アレゲ研究家
不妊虫放飼 (スコア:1)
不妊虫放飼 [wikipedia.org]ではなく、あえて世代交代させているのは何故だろう?
こちらの方がコストが低いのかな?
Re:不妊虫放飼 (スコア:5, 興味深い)
通常の不妊虫放飼では、不妊化した虫は当然1世代でいなくなるので、
対象が絶滅するまで不妊虫を大量に放ち続けなければいけない。
という困難さがありますが、
これの場合は、雄ばかり生まれるという特性が遺伝するので、
最初にある程度の数を放てば、遺伝操作雄の割合がどんどん増えて、
結果として対象虫が減り続けてくれる。
ってことかと。
仮に雌がであう雄の半数が遺伝操作雄だった場合、
次世代では 通常雄25% 雌27.5% 遺伝操作雄47.5% になる。
すると、次の世代ではさらに遺伝操作雄の割合が増えて、
雌の絶対数がどんどん減っていって…… みたいな感じ?
Re: (スコア:0)
雄が偏って多いというのは生存に不利な因子だから、はじめから通常雄を圧倒するくらいの数は用意しないと淘汰圧に負けるのでは。
Re: (スコア:0)
個としては別に他の個体に対して不利ではありませんのでメスに出会えれば
通常雄と同じように遺伝子をのこすことができます。選択的に組み替え雄だけ
減らす淘汰圧はないんじゃないでしょうか。
種としてはもちろん不利なので、絶滅するわけですが。
Re:不妊虫放飼 (スコア:1)
その放っておいたらすぐに絶滅しちゃいそうな蚊を、
どうやって大量に繁殖させるのか、ってところも課題なんじゃないか思ったりする。
Re: (スコア:0)
探してくれるので、絶滅するとき=その地域の同種の蚊の全滅ってことになるんではないでしょうか。
Re: (スコア:0)
それを言ったら不妊虫も個体としては別に不利なわけではないと思うが。
Re:不妊虫放飼 (スコア:1)
いや、次世代が残らないから、戦略が違う。
不妊虫:オスが出会う個体に遺伝子が残せない相手が存在しうる、次世代はいない。
-> 一定期間の次世代発生を抑制するだけ、時間が経つと個体数は戻る(だろう)。
雄優位:メスが出会う個体にオス優位な子孫を残す相手が存在しうる、次世代はオス優位の特性からオスが増え、その増えたオスはオス優位を確率的にもっている(通常の場合、オスメス数は同じかな)
-> オスにどんどん優位が増える(かな?)
的?
M-FalconSky (暑いか寒い)
Re: (スコア:0)
> 種としてはもちろん不利なので、絶滅するわけですが。
不利なのは種全体ではなくこの形質を持つ系列だけなので、通常雄の系列だけが生き残っちゃうんじゃないの?
Re:不妊虫放飼 (スコア:1)
しかしその後放置すると、たとえば遺伝子プールの構成が雄だらけ99%+野生種1%になってもじわじわと野生種が盛り返してきます。
激減した段階で根絶できなければいずれ雄だらけ遺伝子は駆逐されて元通り。
つまり、激減時にきっちり滅ぼすことが前提の手法だと思います。
Re:不妊虫放飼 (スコア:1)
この手法のポイントは雌自体は常に普通の雌であり、操作が影響するのが雄(とその子孫のうち雄だけ)だけであることです。
野生雄、操作雄、野生雌の3者しか登場せず中間がないのです。
このうち野生雄と野生雌はやはり野生である両親からしか生まれませんし、特別生存に有利なわけでもありません。
よって操作雄を減らす淘汰圧がまず存在しないのに対し、雌の資源(産む卵の数)は有限です。
操作雄が増えれば増えるほど急速に野生種同士のメイティングの機会が減り、雌が減少するばかりになります。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
通常雄と遺伝操作雄がそれぞれ純血を守っていれば仰しゃるとおりですが、双方は適度に交配しますもので
Re: (スコア:0)
>通常雄と遺伝操作雄
>双方は適度に交配
つまり蚊の世界が腐っていくわけですね
Re: (スコア:0)
その交配を見て喜ぶ蚊が増えれば蚊の世界が腐っていくといえるけども。
Re: (スコア:0)
一度撒いたら自動的にこのタイプの虫が増えるので、放置すればどんどん数が減る、
という訳にはいかないでしょうね。
操作した虫の子孫が減少して、操作してない虫が増殖するんだから。
やっぱり全体数が減るまで何度も撒く必要があるでしょう。
Re:不妊虫放飼 (スコア:5, 参考になる)
> 操作した虫の子孫が減少して、操作してない虫が増殖
いや、この場合、「オスの中」では「操作した虫の子孫が増える」(操作していない虫が減少する)ことになりますよ。
操作蚊からはメスが生まれない分、オスが生まれる数は増えますから。
ごく大ざっぱな計算ですが、全体数の1%の「子孫がオスになる蚊」をまいたとすると、
第1世代: 50%の通常蚊メス、49%の通常蚊オス、1%の操作蚊オス
第2世代: 通常蚊メスが、相手のオスの割合に応じて、49/50=98%の確率で通常蚊、1/50=2%の確率で操作蚊を生む。
通常蚊の子は、50%(全体の49%)がオス、50%(全体の49%)がメス
操作蚊の子は、100%(全体の2%)がオス
→49%の通常蚊メス、49%の通常蚊オス、2%の操作蚊オス
第3世代: 通常蚊メスが、相手のオスの割合に応じて、49/51=96.1%の確率で通常蚊、2/51=3.9%の確率で操作蚊を生む。
→48.0%の通常蚊メス、48.0%の通常蚊オス、3.9%の操作蚊オス
第4世代: 通常蚊メスが、相手のオスの割合に応じて、48/52=92.5%の確率で通常蚊、3.9/52=7.5%の確率で操作蚊を生む。
→46.2%の通常蚊メス、46.2%の通常蚊オス、7.5%の操作蚊オス
第4世代: 通常蚊メスが、相手のオスの割合に応じて、46/54=86%の確率で通常蚊、7.6/54=14%の確率で操作蚊を生む。
→43.0%の通常蚊メス、43.0%の通常蚊オス、14.0%の操作蚊オス
…と、確実に操作蚊の割合は増えていきますよ。
ちょっと計算したところ、
0.0001%(100万分の1)からのスタートでも、15世代で1%を超え、28世代で99%が操作蚊になります。
0.0000001%(10億分の1)からのスタートでも、38世代で99%が操作蚊になります。
このあたりはまー机上の空論ですが、それでも不妊化したものを放すよりはかなり効率良さそうです。
Re: (スコア:0)
計算上はそうなんですが、こういう疾患が発生するだけで種の危機に陥るのはなんだかあまりに脆弱な気がして、見落とした穴や対抗策があるんじゃないかと思ってしまう。
#とはいえ繁殖もできるし効率が良いし種にとって不利なのは間違いなさそうかな?
Re: (スコア:0)
あくまで特定地域から排除できるということで。
Re: (スコア:0)
童貞の私はどうしたらよいでしょうか
Re: (スコア:0)
スケールが大きくなったとき拡散ムラがカギになったりしないのかな?
ムラが出来て空洞化した地域に通常種が繁殖しだしたりとか。
世代交代と混合拡散度合の関係とか町や川などの障壁の存在とか。
そういうのコミでシミュレーションするとどうなるんだろう。