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ボイジャーはなんだかんだ言ってまだうごいてますよねそれに比べてお役目御免が早いのって構造的な違いなんだろうなぁ
姿勢制御のためにスラスタ使う、って点に違和感があるね。3軸安定制御だから、フライホイールだけで姿勢制御できるはず。ってことは、ハヤブサの時みたいにフライホイールはすでに故障してたのかな。
ボイジャーの場合、アンテナを常に地球に向けっぱなしにしておけるのが大きいね。現在は観測対象が空間そのものだから、機体の向きを変える必要がない。電源も原子力電池だし。
空気抵抗がなくて、太陽光圧があって、可変速度三軸フライホイールがあって、姿勢目標があるとするだろ。
姿勢目標と静的な安定姿勢がたまたまバッチリ一致してない限りフライホイールの回転数が無限大に発散するって分からん? 説明した方がいい?
いいと思う。
フライホイールの持つ運動エネルギーと機体が逆方向に受ける運動エネルギーは釣り合うんだよ。宇宙から見て機体が右回転している時にフライホイールの左向き回転数を上げていくと、エネルギーが釣り合った所で回転が止まる。上げすぎると左に回り出す。回転を落とせばエネルギーが機体に渡ってまた機体は回り出す。
そこで通常は機体が静止する状態でホイール回転数を定格に落とし、回転をスラスターで殺す。スラスターの反動質量は系の外へ出ていくから、探査機の中でエネルギーが保存せず、ホイールの定格回転と姿勢の静止が両立する。その状態から必要に応じて随時ホイール回転数を操作して人為的に機体を回転・静止させ、機体を任意の姿勢に指向させるのが基本的な運用。
一度機体を静止させホイールを定格に合わせれば半永久的にその姿勢を維持できそうなもんだが、太陽風だデブリだ光圧だと何だかんだですぐ崩れる。外部からエネルギーが加えられているんだからホイールにも釣り合うまでエネルギーを注ぎ込まなければ静止状態が維持できない。いくら可変でもいずれホイール回転数はモーターの回転数限界に達して機体はホイールと逆方向に回り出す。そうなる前にスラスターに乗せてエネルギーを放出し定格まで下ろす(または上げる)必要がある。これは角運動量のアンローディングという表現で呼ばれる。
さて、外部からのエネルギーで姿勢が崩れるなら飛行機の尾翼のように風見安定ができそうなもんだ。当然出来る。はやぶさの場合は元からある程度宇宙での風見安定を考慮した機体デザインになっていた。そこでスラスターとホイールが次々死んでからは死んだ軸を風まかせに静止させ、抵抗の大きい軸周りに回転軸を近づけるといった方法でアンローディングを行なうことが可能だった。ただあれはどんどん地球に近づいてくる前提かつとにかくカプセルの帰還だけを考えればよかったからそれで用が済んだという性質のもので、それで本来の三軸安定と同等の通信速度や観測性能に間に合うわけではない。
今回の探査機はそれでは間に合わなかった。アンローディングが出来なければ姿勢は崩れアンテナを指向出来なくなる。アンテナの指向が出来なければSNRが悪化する。悪化しすぎれば通信不能となる。だから放棄された。当然だな。
釣り合うのも保存するのも、運動エネルギーじゃなくて角運動量じゃないのか?
RWで風見安定に向けて太陽光圧でアンローディング、通信や観測時のみRWで姿勢制御して終われば戻す、とかだったらRW生きてりゃ運用できるんでは?アンローディングに長い時間が掛かるから他のことする余裕はかなり減るけど。
(姿勢が制御できない状況下では)太陽光圧の向きも制御できないわけで、必ずしもアンローディングできる方向に作用するとも限らず、そのうち詰んでしまうのではと?はやぶさやボイジャーみたいに宇宙空間を一方向に向けて飛んでいるならまだしも、今回のドーンはケレスの周回軌道にいるので、太陽の方向は頻繁に変化するでしょうし。
まぁこいつに関してはRWが4機中3機故障してたらしいんで「姿勢が制御できない状況」になっててアンローディング以前に姿勢制御がスラスタ依存だったぽいですが。RWが三軸生きてる場合なら太陽光圧で安定する姿勢にしてからちまちま削ってけばスラスタ無しでアンローディングは出来るんでないかと。
他レスで言われてるけどリアクションホイール故障してたからスラスタ運用だったようたよ。
っていうか、アンテナを地球に指向してる途中で音信不通になったっぽい、って記事にあるじゃん?リアクションホイールのアンローディング中なら、そのように記事に書くと思うし、なによりもスラスタ使ったアンローディングみたいな操作なら、地球と通信しながらやるもんじゃないかな…。燃料枯渇したなら、枯渇した! って報告できるわけで。
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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人
Re:ボインジャーとか動いてる (スコア:-1)
ボイジャーはなんだかんだ言ってまだうごいてますよね
それに比べてお役目御免が早いのって構造的な違いなんだろうなぁ
Re: (スコア:0)
姿勢制御のためにスラスタ使う、って点に違和感があるね。
3軸安定制御だから、フライホイールだけで姿勢制御できるはず。
ってことは、ハヤブサの時みたいにフライホイールはすでに故障してたのかな。
ボイジャーの場合、アンテナを常に地球に向けっぱなしにしておけるのが大きいね。
現在は観測対象が空間そのものだから、機体の向きを変える必要がない。
電源も原子力電池だし。
Re:ボインジャーとか動いてる (スコア:1)
空気抵抗がなくて、太陽光圧があって、可変速度三軸フライホイールがあって、姿勢目標があるとするだろ。
姿勢目標と静的な安定姿勢がたまたまバッチリ一致してない限りフライホイールの回転数が無限大に発散するって分からん? 説明した方がいい?
Re: (スコア:0)
いいと思う。
Re:ボインジャーとか動いてる (スコア:4, 参考になる)
フライホイールの持つ運動エネルギーと機体が逆方向に受ける運動エネルギーは釣り合うんだよ。宇宙から見て機体が右回転している時にフライホイールの左向き回転数を上げていくと、エネルギーが釣り合った所で回転が止まる。上げすぎると左に回り出す。回転を落とせばエネルギーが機体に渡ってまた機体は回り出す。
そこで通常は機体が静止する状態でホイール回転数を定格に落とし、回転をスラスターで殺す。スラスターの反動質量は系の外へ出ていくから、探査機の中でエネルギーが保存せず、ホイールの定格回転と姿勢の静止が両立する。その状態から必要に応じて随時ホイール回転数を操作して人為的に機体を回転・静止させ、機体を任意の姿勢に指向させるのが基本的な運用。
一度機体を静止させホイールを定格に合わせれば半永久的にその姿勢を維持できそうなもんだが、太陽風だデブリだ光圧だと何だかんだですぐ崩れる。外部からエネルギーが加えられているんだからホイールにも釣り合うまでエネルギーを注ぎ込まなければ静止状態が維持できない。いくら可変でもいずれホイール回転数はモーターの回転数限界に達して機体はホイールと逆方向に回り出す。そうなる前にスラスターに乗せてエネルギーを放出し定格まで下ろす(または上げる)必要がある。これは角運動量のアンローディングという表現で呼ばれる。
さて、外部からのエネルギーで姿勢が崩れるなら飛行機の尾翼のように風見安定ができそうなもんだ。当然出来る。はやぶさの場合は元からある程度宇宙での風見安定を考慮した機体デザインになっていた。そこでスラスターとホイールが次々死んでからは死んだ軸を風まかせに静止させ、抵抗の大きい軸周りに回転軸を近づけるといった方法でアンローディングを行なうことが可能だった。ただあれはどんどん地球に近づいてくる前提かつとにかくカプセルの帰還だけを考えればよかったからそれで用が済んだという性質のもので、それで本来の三軸安定と同等の通信速度や観測性能に間に合うわけではない。
今回の探査機はそれでは間に合わなかった。アンローディングが出来なければ姿勢は崩れアンテナを指向出来なくなる。アンテナの指向が出来なければSNRが悪化する。悪化しすぎれば通信不能となる。だから放棄された。当然だな。
Re: (スコア:0)
釣り合うのも保存するのも、
運動エネルギーじゃなくて角運動量じゃないのか?
Re: (スコア:0)
RWで風見安定に向けて太陽光圧でアンローディング、
通信や観測時のみRWで姿勢制御して終われば戻す、
とかだったらRW生きてりゃ運用できるんでは?
アンローディングに長い時間が掛かるから他のことする余裕はかなり減るけど。
ドーンは周回軌道に乗ってるので難しいのでは? (スコア:0)
(姿勢が制御できない状況下では)太陽光圧の向きも制御できないわけで、必ずしもアンローディングできる方向に作用するとも限らず、そのうち詰んでしまうのではと?
はやぶさやボイジャーみたいに宇宙空間を一方向に向けて飛んでいるならまだしも、今回のドーンはケレスの周回軌道にいるので、太陽の方向は頻繁に変化するでしょうし。
Re: (スコア:0)
まぁこいつに関してはRWが4機中3機故障してたらしいんで「姿勢が制御できない状況」になっててアンローディング以前に姿勢制御がスラスタ依存だったぽいですが。
RWが三軸生きてる場合なら太陽光圧で安定する姿勢にしてからちまちま削ってけばスラスタ無しでアンローディングは出来るんでないかと。
Re: (スコア:0)
他レスで言われてるけどリアクションホイール故障してたからスラスタ運用だったようたよ。
っていうか、アンテナを地球に指向してる途中で音信不通になったっぽい、って記事にあるじゃん?
リアクションホイールのアンローディング中なら、そのように記事に書くと思うし、なによりもスラスタ使ったアンローディングみたいな操作なら、地球と通信しながらやるもんじゃないかな…。
燃料枯渇したなら、枯渇した! って報告できるわけで。