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ソ連がかつて開発していた「N-1ロケット」(独自の月着陸計画用)の1段目に30基が使用されるはずだったエンジン。
二段燃焼サイクルという複雑な構造の上に酸素リッチ(酸化剤と燃焼剤の酸化剤のほうが多い燃焼環境。エンジンの能力は上がるが高温の酸化剤にエンジン内面が晒されて普通ならエンジンが壊れる。アメリカは燃焼剤のほうを多くした燃料リッチでこの問題を回避したがソ連は冶金学で正面からこれを克服するという剛腕で解決してしまった)という1970年代開発のくせに推力重量比と比推力が世界最高クラスになっている。っていうかオーパーツ。
でもN-1ロケット自体が計画中止になってしまったのでそれを見越して(なにしろ1段目に30基も使うのだ)大量に作っていたNK-33は余ってしまった。エンジンも廃棄を命じられたのだが開発者はクッソ高価で高性能なNK-33を捨てるのはもったいないと思い「放射性廃棄物」ということにして倉庫に保管していた。
で、ソ連崩壊時にロシアはこのエンジンを大量に在庫してるって噂をききつけた世界中のロケット企業が買い付けに走った。日本もこれに目をつけてて1段目に使うGXロケットを構想してたんだがアメリカのエアロジェット社に先を越されてしまい、GXロケットは設計変更を余儀なくされた(そして最終的に開発遅延のうえに完成してもH2Aと同じ価格で半分の荷物しか打ち上げられないダメロケットになり民主党政権の事業仕分けで終焉を迎えることとなる。余談だがこの判断は正しかった)
ちょっと違うかも。ストーリにもある通りですが、Antaresは当初クズネツォフ NK-33を輸入して補修したエアロジェット・ロケットダインAJ-26を2機並列で搭載していたところ、5号機の打ち上げの時に長期保管による変形か合金の劣化かなにかで爆発して全損する事故があり、それによってRD-181を1基に設計変更してます。NK-33/AJ-26はそれ以降使用されてないです。
滅びた技術帝国の進んだ冶金学によって実現した酸素リッチ二段燃焼、という物語にロマンはありますが、どうなんですかね。現状で定員10名未満の移乗用宇宙艇を打ち上げるブースターに使うには、過早な最適化でしかないような気もします。
実は経年劣化でもなんでもなく、(設計か製造かは不明だが)問題は解決されていなかった、という可能性を考えてしまった。買付の際に設計を検証しただろうから、そんなことは単なる妄想だろうけど、実物を見ても経年劣化を見落としているし...
考えますよね、それ……いちおうクズネツォフが手掛けたロケットエンジンは前後にもあるようですけど……
スターシップ(イーロンの)が、1段目にラプター2を33基使いますねぇ…。しかもコレも二段燃焼サイクルで、フルフロー型。酸素リッチと燃料リッチの2つあるから燃焼器がエンジン含めて3つある。
ちゃんと飛ぶんだろか、と思ってたけども、まぁちゃんとは飛ばなかったけど一応飛んだ。ソ連のN-1ロケットもこんな感じだったんかなぁ…
ラプター2も大量に作ってるそうだね。量産してるからなのか設計が良いのか、意外と安いんだとのこと。二段燃焼サイクルはフルフローの方が実は安全性高いとか言う話もあるらしい。
今度はオーパーツにならず、活用されると良いんだけどな。まぁ最悪でも、エンジン1個だけでもロケット組めるから潰しは効くか…。
>二段燃焼サイクルはフルフローの方が実は安全性高いとか言う話もあるらしい。
大谷翔平は怪我しないように手抜きでプレイしても基礎スペックの高さで並みの選手より高性能になる理論
アメリカのベンチャーの新エンジンに二段燃焼やフルフローが増えてきてて、2030年に投入する新エンジンがガスジェネレーターな我が国はどうなってしまうのか…
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ハッカーとクラッカーの違い。大してないと思います -- あるアレゲ
NK-33エンジンとは (スコア:2)
ソ連がかつて開発していた「N-1ロケット」(独自の月着陸計画用)の1段目に30基が使用されるはずだったエンジン。
二段燃焼サイクルという複雑な構造の上に酸素リッチ(酸化剤と燃焼剤の酸化剤のほうが多い燃焼環境。エンジンの能力は上がるが高温の酸化剤にエンジン内面が晒されて普通ならエンジンが壊れる。アメリカは燃焼剤のほうを多くした燃料リッチでこの問題を回避したがソ連は冶金学で正面からこれを克服するという剛腕で解決してしまった)という1970年代開発のくせに推力重量比と比推力が世界最高クラスになっている。っていうかオーパーツ。
でもN-1ロケット自体が計画中止になってしまったのでそれを見越して(なにしろ1段目に30基も使うのだ)大量に作っていたNK-33は余ってしまった。エンジンも廃棄を命じられたのだが開発者はクッソ高価で高性能なNK-33を捨てるのはもったいないと思い「放射性廃棄物」ということにして倉庫に保管していた。
で、ソ連崩壊時にロシアはこのエンジンを大量に在庫してるって噂をききつけた世界中のロケット企業が買い付けに走った。日本もこれに目をつけてて1段目に使うGXロケットを構想してたんだがアメリカのエアロジェット社に先を越されてしまい、GXロケットは設計変更を余儀なくされた(そして最終的に開発遅延のうえに完成してもH2Aと同じ価格で半分の荷物しか打ち上げられないダメロケットになり民主党政権の事業仕分けで終焉を迎えることとなる。余談だがこの判断は正しかった)
Re:NK-33エンジンとは (スコア:2)
ちょっと違うかも。ストーリにもある通りですが、Antaresは当初クズネツォフ NK-33を輸入して補修したエアロジェット・ロケットダインAJ-26を2機並列で搭載していたところ、5号機の打ち上げの時に長期保管による変形か合金の劣化かなにかで爆発して全損する事故があり、それによってRD-181を1基に設計変更してます。NK-33/AJ-26はそれ以降使用されてないです。
滅びた技術帝国の進んだ冶金学によって実現した酸素リッチ二段燃焼、という物語にロマンはありますが、どうなんですかね。現状で定員10名未満の移乗用宇宙艇を打ち上げるブースターに使うには、過早な最適化でしかないような気もします。
Re: (スコア:0)
実は経年劣化でもなんでもなく、(設計か製造かは不明だが)問題は解決されていなかった、という可能性を考えてしまった。
買付の際に設計を検証しただろうから、そんなことは単なる妄想だろうけど、実物を見ても経年劣化を見落としているし...
Re:NK-33エンジンとは (スコア:2)
考えますよね、それ……いちおうクズネツォフが手掛けたロケットエンジンは前後にもあるようですけど……
Re: (スコア:0)
スターシップ(イーロンの)が、1段目にラプター2を33基使いますねぇ…。
しかもコレも二段燃焼サイクルで、フルフロー型。酸素リッチと燃料リッチの2つあるから燃焼器がエンジン含めて3つある。
ちゃんと飛ぶんだろか、と思ってたけども、まぁちゃんとは飛ばなかったけど一応飛んだ。
ソ連のN-1ロケットもこんな感じだったんかなぁ…
ラプター2も大量に作ってるそうだね。
量産してるからなのか設計が良いのか、意外と安いんだとのこと。
二段燃焼サイクルはフルフローの方が実は安全性高いとか言う話もあるらしい。
今度はオーパーツにならず、活用されると良いんだけどな。
まぁ最悪でも、エンジン1個だけでもロケット組めるから潰しは効くか…。
Re: (スコア:0)
>二段燃焼サイクルはフルフローの方が実は安全性高いとか言う話もあるらしい。
大谷翔平は怪我しないように手抜きでプレイしても基礎スペックの高さで並みの選手より高性能になる理論
アメリカのベンチャーの新エンジンに二段燃焼やフルフローが増えてきてて、2030年に投入する新エンジンがガスジェネレーターな我が国はどうなってしまうのか…