パスワードを忘れた? アカウント作成
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。

連星パルサーから一般相対性理論を実証」記事へのコメント

  • by Anonymous Coward on 2008年07月08日 18時12分 (#1379364)
    一般相対性理論が量子論とあまりにもかけ離れているので、一般相対論が間違っていたことにしてちょっと修正を加えて統一させようとしていると思っていたのですが、相対論も量子論も高精度で正しいとすると統一はまだまだずーと先なのかな?
    • >相対論も量子論も高精度で正しいとすると

      「高精度」かどうかってのは、適用範囲によります。
      一般相対論は、非常に短い距離のスケールで量子論と一緒にしようとすると
      破綻します。また、量子論の側から考えていっても、同様に重力をまっとうに
      扱える量子論が完成していないことから、重力(一般相対論で扱うような効果)
      が効いてくる場合には、そもそも量子論ではきちんと記述できません。
      このため、確かに微細な世界における一般相対論や重力が絡んでくる場合の
      量子論などはとても高精度とは言えなくなりますが,逆に,マクロな系での
      重力理論としての一般相対論や,重力/空間構造やらを気にしなくて良い
      場合の量子論はそれぞれ高い精度で成り立っていても全く問題ありません.

      これはたとえばニュートン力学などもそうで,量子効果の効くような微細な領域や
      相対論的効果の効くような高速/高エネルギーの場合にはニュートン力学はいとも
      簡単に破綻しますが,古典的に扱えるような,たとえば身の回りの物体の運動などは
      ニュートン力学だけで非常に高精度に扱えます.これは別にニュートン力学が
      完全だというわけでもなんでもなく,破綻しない,ニュートン力学近似のよく
      成り立つ領域では高精度,というだけですので.

      今回の例も,「一般相対論は必要だけど量子論は必要ない領域」での運動を考える
      わけですから,一般相対論が高精度で成り立っていても問題ないわけです.

      >一般相対論が間違っていたことにして

      通常,新しい理論と古い理論の関係は,間違ってた云々というよりも,近似理論と
      より精度の高い理論,というような関係です.
      たとえば量子論は古典力学を発展させたものですが,そのある極限(たとえば考えて
      いる粒子の質量が非常に大きい極限)では古典力学に一致します.
      また相対論も,非相対論的な極限(速度が遅いとか,空間が平坦に近いとか)では
      古典力学に一致します.
      これは当たり前の話で,少なくとも極限的な状況である理論が破れていることが分かる
      まではその理論で物事をうまく説明できていたわけですから,より正確な理論であっ
      ても何らかの極限では昔の理論と同じ振る舞いをしなくてはいけません.(さもないと
      通常の実験事実=古い理論と一致する実験事実を説明できない)
      このため,たいていの場合は新しい理論は古い理論を内包し,さらにより一般化した
      ものとなります.ですので今後相対論と量子論が完全に統合された新理論ができた場合,
      その何らかの極限(ある条件下で微小になる項を無視する,等)では相対論と一致し,
      別な極限では量子論と一致するようなものになると考えられています.
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      統一理論を言っている人たち(理論家)が検証法を提案すべきだと思う.
      相対性理論に関しては長年,理論家と実験家が協力して検証法を模索して来た歴史がある.

あと、僕は馬鹿なことをするのは嫌いですよ (わざとやるとき以外は)。-- Larry Wall

処理中...