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UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie
悲観的な方のお話 (スコア:0)
まず、恒星の核融合でもって生命に必要な重い元素が合成されるまでに
宇宙誕生から数十億年が必要、と。
一方、ちょっと分かりにくいですけど我々人類は自分たちの歴史が宇宙の歴史から
みるとほんのわずかなものだということを知っていて、それが特別なものでないと
するのなら、人類の歴史、ひいては文明の歴史はそう長くはないに違いない、という。
というのは、宇宙の膨張が加速していることがほぼ確実のようで、となると宇宙は
永遠に続く可能性があります。そうなると、たとえば100億年の歴史を持つ文明が
あってもおかしくないはずで、そういう歴史を持つ文明では自分たちの歴史が宇宙の
歴史に対して有意の長さを持つと考えるはずです。また、そのように捕える文明
の方がより多く存在するはずで、我々がいまある状態はとても特別なもの
(初期に生まれた特別な文明)ということになってしまう、という論法です。
自分らが見ている状況が正規分布の中央付近と考えれば文明は長続きしないだろう
という妙な結論が導ける、と。
後者はひとつの考え方ですけど、そういう考え方もあるということで。両方を合わせ、
さらに光円錐を考慮するとコンタクトが取れる文明は意外に希少というかほとんどないかも、
というお話ですな。
Re:悲観的な方のお話 (スコア:1)
宇宙について話す時に同時とか言っちゃいけないかな。
Re:悲観的な方のお話 (スコア:3, 参考になる)
少ない.だから多数宇宙に文明が生まれたとしても,たまたま同時期にいくつもの文明がある可能性は
少ない」というもので,まあいわゆるDoomsday argumentに基づいています.
このDoomsday argumentってのが何物かと言いますと,「ランダムに取ってくればまあだいたい
分布の95%ぐらい(この辺の区切りはどこでもいいんですが)に収まってんだろうから,自分らの余命は
長くないね」とした議論です.
#J.R. Gottあたりが有名です.ってかそもそも議論を始めた人でしたっけ?
代表的な適用例を示すと,
「人類を,過去最初に生まれたものから順番に,人類滅亡の最後の一人まで並べた仮想的な列を考える.
この中で自分の位置を考えると,まあ自分が「人類」というものの中で特殊とは考えにくく,自分てのは
平均的な存在であろう(コペルニクス原理)から,全体の真ん中あたりの95%の中には入っているだろう.
とすると自分ってのが居る位置は人類の最初の2.5%と,最後の2.5%を除いた部分になるだろう.
ここからわかることは,自分より前に生まれた人間の総数は,人類の全歴史で生まれる人数の2.5%よりは
多く,97.5%よりは少ないと言うことだ.逆に言うと,人類の滅亡までにこれから生まれる人間は,これ
までに生まれた人類(ここでは仮に500億人としましょうか.概算だとまあこんなもんです)の1/39から
39倍までの間でしかない.つまり,(我々がtypicalだとするならば)どんなに多くとも人類はあと
500億*39∼2兆人程度しか存在しない.ということは,(適当に概算で各世代が50億人,世代間の
年齢差が30年とすれば)人類はあと12000年以内ぐらいには滅亡してるだろう」
となります.で,きっと我々の文明自体もtypicalだから(コペルニクス原理),他の文明も短命だよね,
だから同時期に存在する数は少ないんじゃない?とも展開可能です.
ただこのDoomsday argumentには,自分らをtypicalとしていいのか,とか,一様確率でいいのか,
とかまあ様々な反論があります.今でもいろいろと議論が行われたりもします.
#我々の直感に反し,そう簡単に反論できるものでもない.
まあ蛇足ですが,もっと昔のあの方はこんな質問をしたこともあります.時々関連した文脈で取り上げられることも.
Life is finite. Time is infinite. The probability that I am alive today is zero.
In spite of this, I am now alive. Now how is that?
Re: (スコア:0)
1〜ある数Xまでの数字Yをランダムに選ぶとする。Xが宇宙の寿命の中で発生するすべての文明の数、Yが我々の文明が何番目かを表すとしよう。
宇宙の年齢と我々の文明の年齢の比較から、どうやらYはほとんど1らしいことが分かっている。
さて、ある数Xはいくつだろう?
Re: (スコア:0)
いやいや、そんな観測結果はありませんぜ。
Re: (スコア:0)
Re:悲観的な方のお話 (スコア:1, 興味深い)
「『惑星初の科学文明』は珍しいものではない」つまり「『2番目以降の科学文明』はあまり発生しない」。 そこに「自分達は長続きしている文明と言える段階にない」を加えると、「長続きする文明はありふれていない」から「文明は長続きしない」わけで、「ある惑星上で科学文明が発生してもさっさと滅んでしまう。その後の惑星では科学文明の発生は見込めない」。
さらに、それが普遍的な真理だとすると、何かしら理由付けが出来るはずと考えれば、「科学文明が生じた場合、以降の科学文明発生を妨げるほどの影響を残す」。思いつく影響としては、「科学文明は回復不能なまでに資源を使い尽くして滅ぶ」とか「科学文明は再進化が不可能なほどに生態系を破壊して滅ぶ」とか。
# サンプル数1から導く統計のむなしさ・・・。
Re: (スコア:0)
そこで我々は大規模なモンテカルロシミュレーションに取り組んでいます。
様々な状態の世界をランダムに生成し,その発展を追跡しています。
でもってそのうちの一つが君たちの世界なわけですが。
まーこの状態はちょっとありえねえだろ。偏りすぎ。せいぜい頑張れ。
# 君たちの世界では表現できない名前なのでAC