何で,16次方程式の判別式程度でそんなに計算がたいへんかな?
コメント先にもあるシルベスターの終結式を計算すれば,簡単な因子を除いて,判別式と一致するものが計算できる.
終結式は富士通のプレスリリースに記号を合わせて
ax^16+bx^15+...px+q
と表すとき,
文字成分の行列式(成分を並べるだけでご容赦)
a b c ... p q 0 ............. 0
0 a b c ... p q 0 ........... 0
0 0 a b c ... p q 0 ......... 0
...
...
0 ........... 0 a b c ..... p q
16a 15b 14c ..... p 0 ....... 0
0 16a 15b 14c ... p 0 ..... 0
0 0
どの時代に求まってたんだろう? (スコア:1)
と、さらっと書いてあるけど、式の作り方自体はコンピュータ登場前に発明されてたという類の話なのかな? 「これこれこういう手順を繰り返すと、判別式が構成でき、その項数は最終的に3億7千...個となる。Q.E.D.」みたいな感じで。
当時としては、証明は出来たけど実際に書き出す事なんて出来ないよね、と思われていたのが、コンピュータの登場でその気になれば88GBを愚直に書き出すことまでは出来るようになり、ついに今度はそれを効率よく計算まで出来るようになった、と。
それとも、判別式の書き出し方自体がコンピュータありきの発明なのかな?
Re:どの時代に求まってたんだろう? (スコア:2, 参考になる)
しかし工学的に重要な粗であるけれども次数がやたら大きい方程式の解法・アルゴリズムというのは最先端の研究課題で、優れたアルゴリズムの特定のマシンへの実装も論文ネタになるくらい(近似計算の繰り返しで解を求めるので様々な手法がある)
今回の話も同様で、理論的には解法が存在するとは分かっていてもあまりにも問題が巨大すぎて実現不可能だったものを、解法に工夫を加えて実装しましたという感じじゃないかな?(数式処理の中にはちょっと次数が上がると、途中の演算量・データ量が爆発するのがあるから.........)
Re: (スコア:0)
「粗であるけれども次数がやたら大きい方程式」ではなくて「疎であるけれども次数がやたら大きい方程式」でした
解があれば必ず解けると分かっている方程式であっても、その時点での計算機能力では解けないほど規模のものであって(なおかつ応用上重要で)数学的なアルゴリズムで解けるようになる見込みがあれば数学者の研究対象になるし、それは工学分野の研究の発展に寄与する
解けないものが現実的な時間で解けるようになっても、応用上さらに大規模な方程式を解きたいというニーズが出てくるので数学者の仕事が無くなることはない
Re: (スコア:0)
数学やっていたのか?
次数は大きいじゃなくて高いと普通は言うぞ
Re:どの時代に求まってたんだろう? (スコア:1)
上の文は「高次方程式の次数」じゃなく行列サイズの意味だから、「大きい」の方だな。
the.ACount
Re: (スコア:0)
電圧みたいなもんすネ
Re:どの時代に求まってたんだろう? (スコア:2)
シルベスターの伝記 [st-and.ac.uk]によるとシルベスターが判別式を発見したのは1951年です。判別式は終結式を使って書くことができて、終結式はシルベスター行列の行列式であるところまでが当時の成果だろうから[要出典]、原理的には約一世紀半前にわかっていたといえます。「式の作り方自体はコンピュータ登場前に発明されてた」で良いでしょう。
Weisstein, Eric W. "Polynomial Discriminant." From MathWorld [wolfram.com]あたりが参考になります。
Re:どの時代に求まってたんだろう? (スコア:2)
Re: (スコア:0)
終結式は富士通のプレスリリースに記号を合わせて
ax^16+bx^15+...px+q
と表すとき,
文字成分の行列式(成分を並べるだけでご容赦)
a b c ... p q 0 ............. 0
0 a b c ... p q 0 ........... 0
0 0 a b c ... p q 0 ......... 0
...
...
0 ........... 0 a b c ..... p q
16a 15b 14c ..... p 0 ....... 0
0 16a 15b 14c ... p 0 ..... 0
0 0
Re: (スコア:0)
なんだかその昔にmuMATH [wikipedia.org]でやってたことをスーパーコンピュータ使ったらこんなのまでできたよってこと?
Re: (スコア:0)
重根を持つかの判定なら、微分と元の多項式とで互助法でGCD求めるほうが速そうな