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京、10 PFLOPS を達成」記事へのコメント

  • さんざん既出だけど、京の使い道って何?

    「事業仕分け (行政刷新会議)」で、「次世代スーパーコンピュータ」(当時は「京」と名付けられる前だった)は「予算計上見送りに近い縮減」(事実上の凍結)と判定された後、巻き返しが図られ、こうなった訳だけど。
    Wikipediaによると、「プロジェクトの目的は、過去に世界最高性能を記録した数値風洞、CP-PACS、地球シミュレータに続くナショナル・リーダーシップ・スーパーコンピュータの構築、およびプロジェクトを通じた計算科学・計算機科学分野の人材育成」だそうだが。
    ベクトル・スカラ複合型からベクトル部を切り捨て、スカラ型になった時点で、11.2億円のスカラ型量産スパコン50台を導入した方が、総事業費約1120億円かけた「京」より、よほど物の役に立つと、誰しも思うことだ。
    見栄(ナショナル・リーダーシップ・スーパーコンピュータの構築)を捨てて、プロジェクトを通じて計算科学・計算機科学分野の人材育成したところで、どうせ日銀主導の円高による産業空洞化で、中国に流れていくだけだし。

    • プロセッサ時間、ジョブ優先度でオークションして一般開放でもすればいくらでも使えるだろうよ。

      • by Anonymous Coward

        だったら安くてそこそこの性能のスパコンたくさん作ったほうがいいんでないの?というのが上のACの言いたいことなんじゃないかな

        • by Anonymous Coward

          安くてそこそこの性能のスパコンをたくさん作ったら、高性能なスパコンの代わりになると思っている時点でだいぶアレ
          ちりが積って山になる事もあれば、単なるゴミの山にしかならんこともある

          • Re: (スコア:3, すばらしい洞察)

            安くてそこそこの性能のスパコンをたくさん作ったら、高性能なスパコンの代わりになるか?

            かなりの比率でYes.
            なぜならスパコンのほとんどの処理時間は分割されて使われていますので.
            大規模な割り当てもらうの大変ですし(枠も少ない).

            例えば地球シミュレータ2,160ノードありますけど,2011年の利用実績をご覧いただくとわかるとおり

            http://www.jamstec.go.jp/es/jp/status/2011req.html [jamstec.go.jp]

            3割強以上のノード(65ノード以上)を利用したのはジョブ数(下のグラフ)にして1.8%に過ぎません.実際のCPU時間(上のグラフ)で見てもほとんど無いのはご覧の通り.CPU時間

            • >>規模が半分で良ければ価格は半分以下になりますので 空調その他管理コストを考えると、バラバラに作った方が安いとは一概にかぎらないかも。 何故データセンターが一極集中なのか、とか考えると。 まあでも例えば同じ場所で1/4の規模を2年毎にローテーションで更新していく、とかの方がコストパフォーマンスはいいだろうなー。 それこそ無理すりゃハイブリッドクラスタ構成で全機横断並列計算もできるだろうし。 そういう多数の実利よりも、バカでかい計算一発に意味がある問題向けに作ったってことなんでしょう。
              • >バカでかい計算一発に意味がある問題向けに作ったってことなんでしょう。

                それも無いではないんですが,理研の方の話を聞く限りではもっと単純に「生命科学用のスパコンが欲しい!出来ればでかい方がいい!」とかそんな雰囲気も.
                ……いえ,うちの組織も絡んでるんで,否定的なことばかり言うと上司に怒られるのですが.

                当初の夢(例えば茅先生達の夢)としては,階層をまたいだ計算(*)を実現して,より統一的な理解を実現する(そして精密科学のレベルまで持って行く)というのをぶち上げていたんですが,いろいろ検討が重ねられた結果結局それは現状の計算能力ではフルに利用したとしてもとても足りない(桁でいくつか足りない),という.
                (新しい計算法の開発も進んでいて進展はあるんですが,当初の「夢」がでかすぎて追いついていない)

                *例えば単純な1分子は,量子化学計算により非常に精密に計算できます.しかしタンパクぐらいになるとそういう精密な計算では計算量が発散してとても計算できず,もっと経験的手法が使われます.さらに周辺の溶媒の効果を取り込んだり,分子集合体である生体膜などになると経験的手法ですら計算が発散してしまうため,もっと単純な剛体球+引力(斥力)といった単純な扱いや,統計的な扱いになります.このように生体を扱おうとすると異なる階層で異なる手段が用いられるわけですが,これを計算力を駆使して同じ計算手法で原子から生体組織まで取り扱いたいとか,細胞の中での酵素反応を細胞丸ごと計算に取り込みつつピンポイントな部分は量子化学計算並みの精度で計算したいとか,そういうのがそもそもの夢です.

                スパコンセンターを作ったり,そういった組織を中心にして生体分子系の計算手法(理論&アルゴリズム)の開発をしたり,とかは非常に素晴らしいと思うんですが(そういうことは今もどんどん進んでいます),使うスパコンが本当に世界一の必要があるの?とかいうと,ほら,そこはまあ.
                (生命科学系を中心とした計算系の組織を作り上げるために,予算獲得の旗印としてぶち上げた,という印象が……)
                #とか言うとボスに怒られます.

                親コメント
              • by Anonymous Coward on 2011年11月03日 0時56分 (#2044183)

                「生命科学系」のひとくくりにするのはどうかと思うのでちょっと補足。

                量子科学計算やってる人には計算能力が桁でいくつか足りないので
                計算力でスケールさせるよりよりよいモデルを作る方が生物学の
                アウトプットとしてはずっと重要ですが、その他の、例えばゲノム解析とか
                やってる人には京ぐらいの計算量でも十分魅力的ですので
                「使うスパコンが本当に世界一の必要があるの?」という話が出るのは
                単にアプリ選定が間違ってるだけのような気がしなくもないです。
                生命系のグラチャレ課題リストとか見るとどれも計算力よりモデルが
                効いてくる問題ばかりに見える。中の人がどう思っているのか聞きたい。

                親コメント

UNIXはシンプルである。必要なのはそのシンプルさを理解する素質だけである -- Dennis Ritchie

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