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東海大が波動エンジンを開発 」記事へのコメント

  • 熱音響機関 (スコア:5, 参考になる)

    by Anonymous Coward

    熱音響機関の(ほどほどに易しく、ほどほどに難しい)説明

    http://www6.ocn.ne.jp/~seisan/632/632-51.pdf [ocn.ne.jp]
    http://www.nagare.or.jp/download/noauth.html?d=24-4-t04.pdf&dir=41 [nagare.or.jp]

    熱力を囓ってた人なら説明を追えると思います。
    #タコニス振動とか懐かしいなあ。

    概要だけいえば、熱を吸収して膨張したガスがちょっとずれたところで熱を放出しつつ冷却&収縮、その体積変化がガス全体に伝わり、ある臨界を超えると自励発振するようになる、というものです。これにより、熱源の熱から音波という仕事が引き出されます。
    音波に伴う気体の膨張・圧縮は同時に熱

    • by Anonymous Coward

      冷凍機として使う場合は、高温熱源と排熱部を使って音波を発生しておいて、この音波が移動する途中で冷却部の熱を吸収&放熱部で排熱、という形になります。

      すごく…永久機関っぽいです…

      • Re:熱音響機関 (スコア:4, 参考になる)

        by taka2 (14791) on 2012年05月31日 12時58分 (#2164154) ホームページ 日記

        ぱっと見には永久機関ぽく感じるのもわかりますが
        原理をちゃんと理解していれば、そんな疑問は氷解するんですけどね。

        熱音響機関というと謎の機関っぽいですが、「スターリングエンジンみたいなもの」と考えれば理解しやすいんじゃないかと思います。

        スターリングエンジンは、「温度差からピストン(ディスプレーサ)の往復運動への変換」もしくは「ピストンの往復運動から温度差への変換」ができる可逆機関です。
        熱音響機関というのは、空気などの媒質が、「ディスプレーサ」の働きをしていると考えてください。
        「温度差」から「空気の微小な往復」=「音」への変換をしたり、逆に
        「音」=「空気の微小な往復」から「温度差」への変換をしたりできるわけです。

        熱音響機関による冷凍機というのは、
        スターリングエンジンを2台用意して、そのピストンを直結したようなものです。
        ピストンの代わりに、「音」で運動エネルギーの伝達を行っているわけです。

        この2台あるどちらの熱機関(スターリングエンジン/熱音響機関)にも、「高温部」と「低温部」があります。

        入力側熱機関では、
        「高温部」に高温熱源を、「低温部」は室温を使います。
        高温部の温度は下がり、低温部の温度は上がり、
        そういう温度移動の結果として運動エネルギーが生まれます。
        そこで、高温部には高温熱源の熱をどんどん供給し、
        低温部には、室温の空気などでどんどん冷却します。

        その運動エネルギーが伝わった先の、冷凍側熱機関では、
        「高温部」に室温を、「低温部」に冷却対象を使います。
        運動エネルギー→温度差への変換結果として、
        高温部の温度は上がり、低温部の温度は下がります。
        より温度差を有効に使うため、高温部を、室温の空気などで冷却し、できるだけ室温に近づけます。
        そうすると、低温部側は、室温よりどんどん温度が下がっていく、ということになります。

        こうやって、高温熱源からの熱による冷却が実現できるわけです。

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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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