アカウント名:
パスワード:
http://srad.jp/comments.pl?sid=582559&cid=2257036 [srad.jp]地震予知の件は、ニュースに情報が足りないことが多い (スコア:0)by Anonymous Coward on 2012年10月23日 11時33分 (#2257036)
>地裁ということもあろうが、ともあれ「地震予知」の類は信頼の対象にしてはいけないと思う。
その通りなんですけどね、この件はもっと色々あったんですよ。単に「地震予知が外れた」だけじゃないんです。
群発地震が発生 → 住民不安 → ある地震学者「これは大地震の可能性がある」と警告 → 住民さらに不安 → 政府と(いわゆる御用)学者が集まり、会議 → 「群発地震でエネルギーは放出されているので、大地震は来ない」「大地震が来るという話はデマ」「安心して家の中にいて下さい」 → 大地震
という流れで、住民に訴えられたという話。ちゃんと危険性を周知していれば、避難なり耐震補強なりしたのにってこと。
日本の地震学者の人は、 「地震が来るかもしれない」という予測はできたとしても、「地震が来ない」という予測はできない。 それをしちゃったのが間違い。と言ってました。
→ ある地震学者「これは大地震の可能性がある」と警告 → 住民さらに不安 → 政府と(いわゆる御用)学者が集まり、会議 → 「群発地震でエネルギーは放出されているので、大地震は来ない」「大地震が来るという話はデマ」「安心して家の中にいて下さい」
ここに行政側の裁量(ってイタリアでもあるんかいな)が入ったのがまずい、との指摘が。
http://blogs.yahoo.co.jp/aso_yudamari/6694188.html [yahoo.co.jp]
【5】災害対策委員会で安全宣言が出された経緯当初,議事録は存在しないとされた.かわりに,僅か2ページのメモが証拠採用.学者発言は次の通り: 「再来周期は2000年以上だが直近は18世紀.大地震発生は3/1000ぐらいの確率」 「確約できないが,群発が必ずしも大地震にはつながらない」 「たび重なる地震でエネルギーが解放されているので,むしろ好ましい」 =この最後の発言の存在は,裁判で学者は否定.しかし,行政官は「誰も否定しなかったじゃないか」と反論.会議は僅か1時間で終了.しかし,テレビ新聞では「安全宣言=大地震は起きない」と大々的に報道された.裁判での議論は, 学者側:あのような「安全宣言」は本意ではなかった 行政側:あのような「安全宣言」を出すことに反対した学者はいなかった
(最後はともかく)、学者は客観的事実を提供しただけのように見える。「安全だ」という積極的証拠は出していない。
【6】裁判で判明した背景長官の電話録音が出てきた: 「お騒がせ野郎(ジュリアーニを指す)を黙らせるため,地震学の権威に話をさせ,市民を安心させる」さらに,災害対策委員会の議事録発見される.以下のやり取りが明るみに:記者会見を担当した女性 「今から政治的判断をする.緊急事態を吹聴する人間(ジュリアーニ)に対してどうしたらいい?」地震学者 「ラドンは研究として興味深いが,科学的根拠はない」記者会見を担当した女性「これで市民を安心させることができます」
会議後の記者会見で,記者会見を担当した女性は 「大地震は大丈夫です」 「地震予知など不可能.行きすぎた警告を出す人間(ジュリアーニ)を告訴します」
「地震予知は不可能」と言いながら「安全宣言」を「政治的判断」として出した。
えーと、「ある地震学者『これは大地震の可能性がある』と警告」とされているのは、おそらくGiampaolo Giuliani氏のことですね。この方、地震学者じゃないです。それどころか、科学者ですらない。伊グラン・サッソ国立研究所(ちょっと前にCERNの「ニュートリノ光速度超え騒ぎ」がありましけど、そのニュートリノの飛ばし先)に勤めていらした技師で、地震研究は趣味でやっていたものらしいです。
Giuliani氏の主張は「ラドン濃度観測で地震が予知できる」という、いわゆる地震予知マニアの方が好む説です。しかしながら、Giuliani氏はこの大地震の前には全く知られていなかった人物で、ラドン研究に関する査読を経た論文をひとつも書かれていません。(情報ソース:NATURE記事 [nature.com]※PDF)
で、肝心の予知ですが、
3/14:Giuliani氏、ブログのインタビューに「群発地震は正常で、3月末には減少する」と答える。→3/30にこれまでで最大の、マグニチュード4.0の地震が発生。3/27:Giuliani氏、24時間以内に地震が発生すると、ラクイラ市長に警告。→地震規模は最大でマグニチュード2.3。3/29:Giuliani氏、6~24時間以内に「カタストロフィック」な地震が発生すると、スルモーナ [wikipedia.org](ラクイラから南東に55km離れた町)市長に警告。→何も起こらず。 但し、避難勧告を受けた住人にパニックが発生。 (この件でGiuliani氏は扇動を行ったとして出頭を命じられる)大地震発生後:Giuliani氏、地震の数時間前にラドン濃度が警戒レベルに上昇していたと主張。(前の晩、知人に警告の電話をかけたとも)→International Commission on Earthquake Forecasting for Civil Protectionはインタビュー後、「証拠なし」と結論。
3/14:Giuliani氏、ブログのインタビューに「群発地震は正常で、3月末には減少する」と答える。→3/30にこれまでで最大の、マグニチュード4.0の地震が発生。
3/27:Giuliani氏、24時間以内に地震が発生すると、ラクイラ市長に警告。→地震規模は最大でマグニチュード2.3。
3/29:Giuliani氏、6~24時間以内に「カタストロフィック」な地震が発生すると、スルモーナ [wikipedia.org](ラクイラから南東に55km離れた町)市長に警告。→何も起こらず。 但し、避難勧告を受けた住人にパニックが発生。 (この件でGiuliani氏は扇動を行ったとして出頭を命じられる)
大地震発生後:Giuliani氏、地震の数時間前にラドン濃度が警戒レベルに上昇していたと主張。(前の晩、知人に警告の電話をかけたとも)→International Commission on Earthquake Forecasting for Civil Protectionはインタビュー後、「証拠なし」と結論。
といった具合です。
その流れで住民が訴えるべきなのは政府のような。
> 防災庁付属委員会メンバー
ってことみたいだし、責任はとりあえず政府(もしくは防災庁?)にあると思う。やっぱり直接(御用?)学者が訴えられるのはおかしいんじゃないかな。
政府を訴えても、10年以上経って「責任はあるが当時としては合憲云々かんぬんすんぬん」って判決が出るだけだもの。
イタリアの政府はマフィアとのつながりが・・・
そのくらいはみんな知ってて話してるとばかり思ってたんだが。あと「地震が来ない」という予測は学者はしてなかったらしいよ
なるほど、それは駄目ですね。原発の御用学者についてもこのくらい厳しい判決出すべき。
じゃあ訴えればいいじゃない判決も何も訴えられてないっすよ
訴える気マンマンですよhttp://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/ [blogspot.jp]
この理屈でも、よく言われる「この地域は最大震度xの地震が想定される」とか「この地域の最大津波の高さはxxメートル」とか言っちゃうのも駄目だって事になりかねない気がする。これを信用して対策していたら実際にはそれよりもっと大きかったとかそう言う場合に責任を問われるような事になるような…。
程度問題かも知れないけど、被害想定を言えなくなってしまうと現実的に無限に対応するためのコストが上がっていくわけで、そこをどーすりゃいいんでしょうか。
「この地域は最大震度xの地震が想定される」とか「この地域の最大津波の高さはxxメートル」
最大値を言ってはいないと思いますけど。「震度x以上」とか「xメートル以上の津波」とかいう表記になってません?
いや、結構「最大で、震度x程度の揺れ」とか「最大で、xメートルの津波が予想される」とかって言われてますよ。たとえば政府の首都直下型地震被害想定 [bousai.go.jp](PDF)。最大震度7又は6強みたいに書かれてます。確かにここではいろいろな条件を提示して書かれているんですがこの中でも最大という表現はあり、最大震度 想定 [google.com]でググってみるとごろごろと…。
おなしくないぞ
判決理由は後日公表されるらしいが、検察側が、「地震の予知ができなかった責任を問うのではなく、状況の分析と情報の伝達が慎重に行われなかったことが過失に当たる」と主張していたのがこの判決を導き出した最大の要因らしい。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家
やっぱり肝心の部分を報道しないで擁護一辺倒だね (スコア:5, 参考になる)
http://srad.jp/comments.pl?sid=582559&cid=2257036 [srad.jp]
地震予知の件は、ニュースに情報が足りないことが多い (スコア:0)
by Anonymous Coward on 2012年10月23日 11時33分 (#2257036)
>地裁ということもあろうが、ともあれ「地震予知」の類は信頼の対象にしてはいけないと思う。
その通りなんですけどね、この件はもっと色々あったんですよ。
単に「地震予知が外れた」だけじゃないんです。
群発地震が発生
→ 住民不安
→ ある地震学者「これは大地震の可能性がある」と警告
→ 住民さらに不安
→ 政府と(いわゆる御用)学者が集まり、会議
→ 「群発地震でエネルギーは放出されているので、大地震は来ない」「大地震が来るという話はデマ」「安心して家の中にいて下さい」
→ 大地震
という流れで、住民に訴えられたという話。
ちゃんと危険性を周知していれば、避難なり耐震補強なりしたのにってこと。
日本の地震学者の人は、
「地震が来るかもしれない」という予測はできたとしても、「地震が来ない」という予測はできない。
それをしちゃったのが間違い。
と言ってました。
Re:やっぱり肝心の部分を報道しないで擁護一辺倒だね (スコア:5, 参考になる)
→ ある地震学者「これは大地震の可能性がある」と警告
→ 住民さらに不安
→ 政府と(いわゆる御用)学者が集まり、会議
→ 「群発地震でエネルギーは放出されているので、大地震は来ない」「大地震が来るという話はデマ」「安心して家の中にいて下さい」
ここに行政側の裁量(ってイタリアでもあるんかいな)が入ったのがまずい、との指摘が。
http://blogs.yahoo.co.jp/aso_yudamari/6694188.html [yahoo.co.jp]
【5】災害対策委員会で安全宣言が出された経緯
当初,議事録は存在しないとされた.かわりに,僅か2ページのメモが証拠採用.学者発言は次の通り:
「再来周期は2000年以上だが直近は18世紀.大地震発生は3/1000ぐらいの確率」
「確約できないが,群発が必ずしも大地震にはつながらない」
「たび重なる地震でエネルギーが解放されているので,むしろ好ましい」
=この最後の発言の存在は,裁判で学者は否定.しかし,行政官は「誰も否定しなかったじゃないか」と反論.
会議は僅か1時間で終了.
しかし,テレビ新聞では「安全宣言=大地震は起きない」と大々的に報道された.
裁判での議論は,
学者側:あのような「安全宣言」は本意ではなかった
行政側:あのような「安全宣言」を出すことに反対した学者はいなかった
(最後はともかく)、学者は客観的事実を提供しただけのように見える。「安全だ」という積極的証拠は出していない。
【6】裁判で判明した背景
長官の電話録音が出てきた:
「お騒がせ野郎(ジュリアーニを指す)を黙らせるため,地震学の権威に話をさせ,市民を安心させる」
さらに,災害対策委員会の議事録発見される.以下のやり取りが明るみに:
記者会見を担当した女性
「今から政治的判断をする.緊急事態を吹聴する人間(ジュリアーニ)に対してどうしたらいい?」
地震学者
「ラドンは研究として興味深いが,科学的根拠はない」
記者会見を担当した女性
「これで市民を安心させることができます」
会議後の記者会見で,記者会見を担当した女性は
「大地震は大丈夫です」
「地震予知など不可能.行きすぎた警告を出す人間(ジュリアーニ)を告訴します」
「地震予知は不可能」と言いながら「安全宣言」を「政治的判断」として出した。
Re:やっぱり肝心の部分を報道しないで擁護一辺倒だね (スコア:5, 参考になる)
えーと、「ある地震学者『これは大地震の可能性がある』と警告」とされているのは、おそらくGiampaolo Giuliani氏のことですね。
この方、地震学者じゃないです。それどころか、科学者ですらない。
伊グラン・サッソ国立研究所(ちょっと前にCERNの「ニュートリノ光速度超え騒ぎ」がありましけど、そのニュートリノの飛ばし先)に勤めていらした技師で、地震研究は趣味でやっていたものらしいです。
Giuliani氏の主張は「ラドン濃度観測で地震が予知できる」という、いわゆる地震予知マニアの方が好む説です。
しかしながら、Giuliani氏はこの大地震の前には全く知られていなかった人物で、ラドン研究に関する査読を経た論文をひとつも書かれていません。
(情報ソース:NATURE記事 [nature.com]※PDF)
で、肝心の予知ですが、
といった具合です。
Re:やっぱり肝心の部分を報道しないで擁護一辺倒だね (スコア:1)
その流れで住民が訴えるべきなのは政府のような。
> 防災庁付属委員会メンバー
ってことみたいだし、責任はとりあえず政府(もしくは防災庁?)に
あると思う。
やっぱり直接(御用?)学者が訴えられるのはおかしいんじゃないかな。
Re:やっぱり肝心の部分を報道しないで擁護一辺倒だね (スコア:1)
政府を訴えても、10年以上経って「責任はあるが当時としては合憲云々かんぬんすんぬん」って判決が出るだけだもの。
Re: (スコア:0)
イタリアの政府はマフィアとのつながりが・・・
Re:やっぱり肝心の部分を報道しないで擁護一辺倒だね (スコア:1)
~ロベルト・マルチェスコーニ著(1889年):マフィアは神をも欺く~より
Re: (スコア:0)
そのくらいはみんな知ってて話してるとばかり思ってたんだが。
あと「地震が来ない」という予測は学者はしてなかったらしいよ
Re: (スコア:0)
なるほど、それは駄目ですね。原発の御用学者についてもこのくらい厳しい判決出すべき。
Re: (スコア:0)
じゃあ訴えればいいじゃない
判決も何も訴えられてないっすよ
Re: (スコア:0)
訴える気マンマンですよ
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/ [blogspot.jp]
Re:やっぱり肝心の部分を報道しないで擁護一辺倒だね (スコア:2)
Re: (スコア:0)
独立した第三者機関とか三権分立とかそういうきちっとしたことが苦手な国民性なんだから
その辺かきちっと出来てればそもそも事故起きてねえよ
Re: (スコア:0)
この理屈でも、よく言われる
「この地域は最大震度xの地震が想定される」とか「この地域の最大津波の高さはxxメートル」とか言っちゃうのも駄目だって事になりかねない気がする。これを信用して対策していたら実際にはそれよりもっと大きかったとかそう言う場合に責任を問われるような事になるような…。
程度問題かも知れないけど、被害想定を言えなくなってしまうと現実的に無限に対応するためのコストが上がっていくわけで、そこをどーすりゃいいんでしょうか。
Re: (スコア:0)
「この地域は最大震度xの地震が想定される」とか「この地域の最大津波の高さはxxメートル」
最大値を言ってはいないと思いますけど。
「震度x以上」とか「xメートル以上の津波」とかいう表記になってません?
Re: (スコア:0)
いや、結構「最大で、震度x程度の揺れ」とか「最大で、xメートルの津波が予想される」とかって言われてますよ。
たとえば政府の首都直下型地震被害想定 [bousai.go.jp](PDF)。
最大震度7又は6強みたいに書かれてます。確かにここではいろいろな条件を提示して書かれているんですがこの中でも最大という表現はあり、最大震度 想定 [google.com]でググってみるとごろごろと…。
Re:やっぱり肝心の部分を報道しないで擁護一辺倒だね (スコア:1)
Re: (スコア:0)
責任は政府にあるんじゃないの?
Re: (スコア:0)
おなしくないぞ
Re: (スコア:0)
オナしぃなのは私ですた。
Re: (スコア:0)
判決理由は後日公表されるらしいが、
検察側が、「地震の予知ができなかった責任を問うのではなく、状況の分析と情報の伝達が慎重に行われなかったことが過失に当たる」と主張していたのがこの判決を導き出した最大の要因らしい。