ダイオキシン(PolyChlorinated Dibenzo-p-Dioxins and PolyChlorinated Dibenzo Furans: PCDD/PCDF) の各種発生源からの排出係数(ごみ焼却量あたりのダイオキシン発生量や、燃料消費量あたりのダイオキシン発生量)をまとめた資料としては、国連環境計画(UNEP)のツールキットが代表的かと思います。 http://toolkit.pops.int/ [pops.int] 様々な発生源について、排出係数の値と、その設定根拠(元論文等への参照を含む)を見ることができます。 例えば、薪ストーブは、カテゴリー 3d 家庭用の暖房・調理(バイオマス)に該当すると思います。 付録33に係数設定についての説明があります。 Annex 33 Complementary information to source category 3d Hou
ところで (スコア:0)
薪ストーブってダイオキシンを生成することはないのでしょうか?
野焼きや小規模な家庭用焼却炉ってダイオキシンを作ると言ってなにやら目の敵にされていますが、薪ストーブとの違いがわからん。
Re:ところで (スコア:2)
薪ストーブってダイオキシンを生成することはないのでしょうか?
野焼きや小規模な家庭用焼却炉ってダイオキシンを作ると言ってなにやら目の敵にされていますが、薪ストーブとの違いがわからん。
神戸新聞によると [nifty.com]、
だそうです。ですから薪ストーブだろうと野焼きや小型焼却炉だろうと「ダイオキシンを大量に発生するプラスチック製品等を燃やせば、ダイオキシンが出やすい」という、当たり前の事に過ぎません。乾燥した薪や炭なら、ダイオキシンは発生しないでしょう。ただ、石油製品以外に、自然の葉っぱでも、実は燃やすと微量のダイオキシンが発生します。
後は燃焼温度です。燃焼過程でダイオキシンが発生しても、だいたい800℃ぐらいでダイオキシンは分解するのですが (安全マージンを見ればもっと高い温度が望ましい) 清掃局のような大型の炉ですと、高温による燃焼も達成できますが、小型焼却炉ではそこまで高温に達しません。ですからダイオキシンが分解されません。
薪ストーブの場合は「物による」です。燃焼室に断熱材を使ったもの (ロケットストーブなど) は、乾燥した薪なら1100℃程で燃やします。ですから金属で燃焼室を作ると長持ちしません。とはいえEPAが使用を許可した製品のリストにはロケットストーブは含まれません。燃焼室に断熱材を使わないタイプですと、もっと低い温度で燃やしています。
野焼きですと、燃焼室などは無く熱が逃げるのでさらに低い温度になります。
落ち葉は水分を多く含み、そもそも簡単には燃えないので、とても低い温度で、燃えるというよりグスグスと煙ばかり大量に出します。ですから、落ち葉を野焼きするのは「大迷惑」になります。ただし良く乾燥させた葉なら、木より良く燃えます。
Re:ところで (スコア:1)
まあ、塩素のたっぷり入ったビニールやプラスチック燃やすのに比べればどってことないですが。
それにホラ、薪って天然由来じゃないですか。エコな人は天然なら放射性物質でもなんでもおkなんで許されるんでしょうよ(笑)。
Re: (スコア:0)
具体的な数値を示した信頼性のあるソースってありますか。興味があります。
国連環境計画のダイオキシン・ツールキット (スコア:0)
ダイオキシン(PolyChlorinated Dibenzo-p-Dioxins and PolyChlorinated Dibenzo Furans: PCDD/PCDF) の各種発生源からの排出係数(ごみ焼却量あたりのダイオキシン発生量や、燃料消費量あたりのダイオキシン発生量)をまとめた資料としては、国連環境計画(UNEP)のツールキットが代表的かと思います。
http://toolkit.pops.int/ [pops.int]
様々な発生源について、排出係数の値と、その設定根拠(元論文等への参照を含む)を見ることができます。
例えば、薪ストーブは、カテゴリー 3d 家庭用の暖房・調理(バイオマス)に該当すると思います。
付録33に係数設定についての説明があります。
Annex 33 Complementary information to source category 3d Hou
Re: (スコア:0)
薪ストーブではダイオキシン出すには出すが、ただちに影響()というわけじゃない数値か。もっとも子供の頃はたき火なんてそこら中にあって煙を吸っていた訳で、50歳近い今でも何ともないから、目くじら立てるほどのものじゃない…?
都心部のカマド使ったピザ屋さんみたいな消臭装置をつければいいのかもね(そこまでする意味あるかどーかはおいといて)
Re:ところで (スコア:1)
塩素化合物ですから、塩素を含む物質(ポリ塩化ビニル等)の燃焼(不完全燃焼の場合)により発生する可能性があります。プラスチックでもポリエチレンやポリスチレンの燃焼では発生しません。ただし、ポリスチレンの容器に醤油(塩化ナトリウム溶液)などが付いていると発生の可能性があります。海の浜辺の流木を燃やしたりすると発生するのかもしれません。
ダイオキシンが何かの象徴になってしまっていすが、ダイオキシンだけを減らせばよいと言う訳でもないので、特定の物質に対して極度に神経質になるのは健康に良くないように個人的には思います。
「正しく怖がること」それは、ものの性質を多面的に見つめること。
「ダイオキシン怖い」と震えている(確かに怖いけどね)人にとっては、第二次大戦終了後にDDTなどの有機塩素系薬品に暴露された人達がその後統計的に長寿を謳歌しているなどという事実はあり得ない事でしょう。
Re: (スコア:0)
そうですね。
「正しく怖がる」という立場からは、塩素を含む物を排ガス処理設備なしに焼却する場合には、まずは、塩化水素ガスを気にするべきでしょうね。
Re: (スコア:0)
私は目の敵にはしていないのですが。管理された燃焼炉と、管理されていない燃焼炉の差ではないかと思います。
例えば重油の燃焼炉なら燃やすのは重油なので考慮すべき要素は重油の燃焼により発生するものに限定して考えれば良い話になります。
薪ストーブは薪を燃やすのが基本なので、基本的に薪の燃焼により発生するものを考慮すればよい。(恐らく塩素化合物は含まれないか極微量の可能性が大)
可燃廃棄物焼却炉は、そもそも雑多なものを燃焼することを予定したものなので、信用できないという事かと思います。(多量の塩素化合物が焼却されている可能性を否定できない)
構造的に、薪ストーブに塩化ビニルを大量投入することも可能ですが、そもそもの用途を考えれば、廃棄物焼却炉よりは安全か?、といった認識なんだろうと思います。薪ストーブとの差はその程度のことだろうと思います。