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さらにこの弁明が正しいのなら、査読者は何を見てたんだってことにもなりますね。 図や参考文献の番号と本文中からの参照関係は、僕は自分が頼まれた査読では必ず確認しますけど。
その辺りの話は元記事にきちんと書かれてますね。本文では参照されていないということで良さそうです。http://www.asahi.com/articles/ASG2L53TJG2LPLBJ002.html [asahi.com]
仮に記事の内容が正しいのだとすれば小保方さんは投稿論文および博士論文を書くときに相当うっかりしておりかつ、査読者がきちんと査読していなかったということで良さそうですね。
研究に携わっていない人にとっては信じがたいミスに思えるでしょうが個人的には両方ともあり得る話だと思います。前々からさんざん指摘されている話ですが少なくない学問分野で査読システムが機能不全に陥っているのは明らかなのでいい加減、学術界全体で問題解決に取り組んでほしいところです。
こと文書作成においては、学者のバカさ加減と言ったらとんでもなく、いい大人とは言えないレベルにある。てことか。記事読んだときに「おいおい、そりゃいい大人を馬鹿にした話じゃねぇの?」とか思ってたんですが...。まさかそんなだとは...。
院生や若手研究者については、教授にこき使われて激務に追いやられているせいで論文を見直す時間すら取れないという研究環境の問題があるんですけどね。大学改革の影響によってここ10年で一気に悪化しました。
査読も査読者が忙しいという問題があることはあるのですが、査読は科学が科学として成立するための必須要件なので、深刻さの次元が違うと思っています。こういうケアレスミスを査読で正すのは筋違いという意見もあるでしょうが、かといって正されないのは機能不全と言わざるを得ないでしょう。
批判覚悟で言うわ。激務を理由にケアレスミスもざらの文書を出せるなんて相当甘い環境ですね。
ごめん、伝えたい状況はわかるつもりなんだけど。少なくとも私が身を置く世界では絶対に許されない。
いや、文書作成の基準とか査読の甘さという面では、むしろ中堅クラスのジャーナルの方が厳しいかも知れず、通常の論文ではこんなのは通りません。私も論文の査読を行いますが、図と本文の対応は読めばすぐに分かりますし、指摘します。私が投稿した論文でも、参考文献の内容について「ここに引用するのは不適切」という指摘もあり、よく読んでくれてるなあと感心します。査読者が論文をよく読んでいない、ミスがある論文も見逃す、というのは一般的ではないです。さらに、論文が通った後も出版側で校正プロセスがあり、英語の表現とかで訂正が来ます。これは「学者」によるのではなく、出版社の仕事です。
今回の甘い査読は、「ネイチャーだから起きた」と言えるかも知れないです。ネイチャーは、高IFゆえに人気がある商業誌で、その高IFを維持するためにセンセーショナルな論文を優先するところがあります。科学としての厳密性というより話題性優先ですね。研究者は「ネイチャー掲載」の魅力に抗うことは難しいし、ネイチャーも話題性のあるテーマを独占したいという需要があります。そういう需要と供給の関係で、やっつけでも通ってしまうのかもしれません。
研究者が忙しくて査読を疎かにするということはあるのですが、ジャーナルの方でも構造的な問題を抱えていますね。
自然科学の分野ではそうなんでしょうね。ただ、学際的領域だとまた別の要因で「査読が甘い」事態が発生しちゃうんですよね。厳密に査読できる人がいないにもかかわらず論文を受け入れてしまったりとか査読なのに身内に甘かったりとか、まあいろいろです。
というわけで、分野によって甘い査読の発生要因は違うとは思うのですがいろいろな学問領域で査読システムが上手く機能していないという問題意識は共有されるべきだと考えています。
いや、まったくごもっともで異論はないです。許せと言ってるわけではないです。ただ、社会問題として考えた場合、査読で食い止められればこんなことにはならなかったのにという思いが強いです。
ケアレスミスには甘い業界ですよ。他の部分(新規性とか)には厳しいけど。
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にわかな奴ほど語りたがる -- あるハッカー
追試は関係なくない? (スコア:2)
さらにこの弁明が正しいのなら、査読者は何を見てたんだってことにもなりますね。 図や参考文献の番号と本文中からの参照関係は、僕は自分が頼まれた査読では必ず確認しますけど。
Re: (スコア:2, 参考になる)
その辺りの話は元記事にきちんと書かれてますね。
本文では参照されていないということで良さそうです。
http://www.asahi.com/articles/ASG2L53TJG2LPLBJ002.html [asahi.com]
仮に記事の内容が正しいのだとすれば
小保方さんは投稿論文および博士論文を書くときに相当うっかりしており
かつ、査読者がきちんと査読していなかったということで良さそうですね。
研究に携わっていない人にとっては信じがたいミスに思えるでしょうが
個人的には両方ともあり得る話だと思います。
前々からさんざん指摘されている話ですが
少なくない学問分野で査読システムが機能不全に陥っているのは明らかなので
いい加減、学術界全体で問題解決に取り組んでほしいところです。
Re: (スコア:1)
こと文書作成においては、学者のバカさ加減と言ったらとんでもなく、いい大人とは言えないレベルにある。
てことか。記事読んだときに「おいおい、そりゃいい大人を馬鹿にした話じゃねぇの?」とか思ってたんですが...。まさかそんなだとは...。
Re:追試は関係なくない? (スコア:0)
院生や若手研究者については、教授にこき使われて激務に追いやられているせいで論文を見直す時間すら取れないという研究環境の問題があるんですけどね。大学改革の影響によってここ10年で一気に悪化しました。
査読も査読者が忙しいという問題があることはあるのですが、査読は科学が科学として成立するための必須要件なので、深刻さの次元が違うと思っています。こういうケアレスミスを査読で正すのは筋違いという意見もあるでしょうが、かといって正されないのは機能不全と言わざるを得ないでしょう。
Re:追試は関係なくない? (スコア:1)
批判覚悟で言うわ。
激務を理由にケアレスミスもざらの文書を出せるなんて相当甘い環境ですね。
ごめん、伝えたい状況はわかるつもりなんだけど。少なくとも私が身を置く世界では絶対に許されない。
Re:追試は関係なくない? (スコア:1)
いや、文書作成の基準とか査読の甘さという面では、むしろ中堅クラスのジャーナルの方が厳しいかも知れず、通常の論文ではこんなのは通りません。
私も論文の査読を行いますが、図と本文の対応は読めばすぐに分かりますし、指摘します。
私が投稿した論文でも、参考文献の内容について「ここに引用するのは不適切」という指摘もあり、よく読んでくれてるなあと感心します。
査読者が論文をよく読んでいない、ミスがある論文も見逃す、というのは一般的ではないです。
さらに、論文が通った後も出版側で校正プロセスがあり、英語の表現とかで訂正が来ます。
これは「学者」によるのではなく、出版社の仕事です。
今回の甘い査読は、「ネイチャーだから起きた」と言えるかも知れないです。
ネイチャーは、高IFゆえに人気がある商業誌で、その高IFを維持するためにセンセーショナルな論文を優先するところがあります。
科学としての厳密性というより話題性優先ですね。
研究者は「ネイチャー掲載」の魅力に抗うことは難しいし、ネイチャーも話題性のあるテーマを独占したいという需要があります。
そういう需要と供給の関係で、やっつけでも通ってしまうのかもしれません。
研究者が忙しくて査読を疎かにするということはあるのですが、ジャーナルの方でも構造的な問題を抱えていますね。
Re: (スコア:0)
自然科学の分野ではそうなんでしょうね。
ただ、学際的領域だとまた別の要因で「査読が甘い」事態が発生しちゃうんですよね。
厳密に査読できる人がいないにもかかわらず論文を受け入れてしまったりとか
査読なのに身内に甘かったりとか、まあいろいろです。
というわけで、分野によって甘い査読の発生要因は違うとは思うのですが
いろいろな学問領域で査読システムが上手く機能していないという問題意識は共有されるべきだと考えています。
Re: (スコア:0)
いや、まったくごもっともで異論はないです。許せと言ってるわけではないです。
ただ、社会問題として考えた場合、査読で食い止められればこんなことにはならなかったのにという思いが強いです。
Re: (スコア:0)
ケアレスミスには甘い業界ですよ。他の部分(新規性とか)には厳しいけど。