アカウント名:
パスワード:
完全に透明な氷の製造http://jstshingi.jp/abst/p/09/904/nagaoka8.pdf [jstshingi.jp]
放射で凍らせるあたりがよく分からんな
pdf5ページ目に図があるんだが、ペルチェの隣の真空層の役割がわからん
ペルチェ直で水に触れて凍るのと真空層を経由して凍るのでは、単純に速度が違うだけの気がするのだが。
あと放射で熱を伝える分、効率が悪くなりそうだし0度以上で凍るようには思えない。
p3 も読もうよ。あと p9も。伝導じゃ問題があるから輻射で冷やすのが今回のミソであると、この資料は主張しているように思うんだけど。その上で、真空層は伝導を遮って輻射だけ通すのに必要。
その真空層の役割が特許を見てもよく分からない。http://jstore.jst.go.jp/PDFView.html?type=nationalPatent&id=17820&... [jst.go.jp]
ペルチェ素子が、接触している真空層容器の上板を冷やす→輻射で熱を伝えて真空層容器の下板が冷える→冷えた下板(金属?ガラス?)が水と接触していて水を冷やす、という理屈みたいなので直接下板をペルチェで冷やすのとどんな違いがあるのかなぁと。直接下板をペルチェに張り付けて特許の図5のように0-2℃になるように制御したら同じことが起きないのかな?特許の段階でまだ単結晶氷が出来る理論的解明はなされていないようだし(【0032】)。
単結晶が起きる理由は、「熱の移動がゆるやかだから」だろうね。
普通の氷は接触によって熱を失うから、水分子からみると、勢い良く冷たい部分に突っ込んでいったら、あっちが全然動かないもんだからグチャっとくっ付いてしまう感じ。この時は相転移だから、自分が動けないかわりに、それまで持っていた運動エネルギーや位置エネルギーを外部に託すことになる(潜熱)。だから、凍る順番にムラがある。
逆に、放射冷却だと、途中の水や氷は透明だから(ほぼ)素通りして、水分子自身と冷却面(ベルチェ素子)が直接熱交換しているから、周りから奪われる熱はないのに、自由行程だけがどんどん減っていって動けなくなる。すると、周りも潜熱を使い切って、もうどうしようもなく動けないところまでいってから相転移する。別の言い方をすると、連鎖反応じゃないから、運動エネルギーと位置エネルギーを使い切ってから相転移するし、ここで位置エネルギーを最低にするのは、結晶格子上に整列することだから、液体状態ですでに結晶格子上に並んでいるし、そこから動く運動エネルギーも残ってない、ってことじゃないかと。
> 放射冷却だと、途中の水や氷は透明だから(ほぼ)素通りして、水分子自身と冷却面(ベルチェ素子)が直接熱交換
この系のエネルギーの出入りを考えると、出る:水が放射する入る:ペルチェ素子の冷却面からの放射を水が吸収するでおおよそ平衡している状態ではないでしょうか。もし水や氷が透明だったらペルチェ素子の冷却面からの放射を吸収できずにどんどん冷えていくという矛盾が生じないでしょうか。
水がある波長で透明だったら輻射はその波長では出ないはず、キルヒホッフの法則考えれば。だから第三段落は前提がおかしい。
それに、もしその理屈だったら上面から順に凍ることはなくなってしまう。
2つの話がごっちゃになっていませんか?上面から順に凍るのは、「単結晶を作る目的で」ベルチェ素子による温度差を抑えている実験です。一方、単結晶に拘らずに急激に放射だけで凍らせると「大きい氷と小さい氷ができて、厚みを増やしても時間に差がない」とあります。つまり、結晶核が同時多発的にできてそれらを中心に凍っていると思われます。
あと、キルヒホッフの法則は透明度とかガン無視ですから、原子間のやり取りを考慮するときは、散乱断面積を考慮しないといけないのと、当たった時に影響がゼロなのは当たらないのと同じことですよ。
材料は特許に書いてあった。真空層は合成樹脂材料で3〜4mmだそうです。
下面は窓なんじゃないの?下面そのもの冷たくならずに輻射を透過させるだけで、水そのものがエネルギーを失って冷えていく、って発想なんじゃね?
真空層容器の上板を冷やす→輻射で熱を伝えて真空層容器の下板が冷えるではなくて、真空層容器の上板を冷やす→輻射で真空層容器の下板のさらに下の水から熱が直接奪われるです真空容器は 2℃~0℃ といった水温の水が出す赤外線の透過率が高いことも必要ですね。ここが少なくとも赤外線に対して不透明だと駄目ですね。
特許には「合成樹脂材料」「厚さ 3〜4 mm」と書かれてますが、透過率のことは触れられていません。273 Kだと波長は10μmぐらいでしょうか。一般的に合成樹脂でこの領域(遠赤外)を透過するものはないと思うのですが。また、試料のどこにも「窓」を使うとも書かれてないですし。
>ペルチェ素子が、接触している真空層容器の上板を冷やす→輻射で熱を伝えて真空層容器の下板が冷えるそこが違うのでは?ペルチェってのは水の輻射熱の到達分の反射を減らす為のものであって、熱を輻射で伝える為に使っている訳じゃないと思いますよ。スカイラジエーターみたいに無限遠が作れれば良いのだろうけど、実際できないからその替わり、みたいなもんでしょう。
無限遠の代わりに巨大ブラックホールの事象の地平面が利用できる
水と接触していてる下板が放射して水を冷やす→真空層容器の上板が光を吸収して温度が上がるのを、ペルチェ素子が上板を冷却することで防ぎ、下板からの輻射熱の反射を減らしたのと同じ状態にする
ということでしょうか。
例えば、ペルチェ素子を50x50mm2とすると、-37 ℃のペルチェ素子からの放射エネルギーはシュテハン-ボツルマンの法則によると、5.6e-8*(273-37)^4*(50e-3)^2=0.43W=0.37kcal/h。20℃で50mm四角の水を0℃にするためには5^3*20/370=6.7時間で合ってますか。
あれか、ペルチェ素子が冷凍光線を放射して水を冷やすイメージをお前は持ってるのか。
20℃で50mm四角からの放射エネルギーはシュテハン-ボツルマンの法則によると、5.6e-8*(273+20)^4*(50e-3)^2=1.03W=0.88kcal/h。ペルチェ素子は-37 ℃とすると20℃で50mm四角の水を0℃にするためには、ざっくり5^3*20/880=2.8時間と考えるべきなのでしょうか?(つまり、ペルチェ素子の温度は、0℃よりある程度低ければ、パラメータとして入ってこない)
しかし、単純に、水からの放射のみを考えると、スレ元のPDFファイルのp.9に載っている時間と氷の厚さの関係が、冷却剤の温度(Dryice, Pertier)により大きく異なる理由が分からないので、冷凍光線(冷却能力を持った側)の方から考えてみたのですが、やっぱり違いましたね。前の式だとより冷たい物を置いた方がより時間がかかるようになりますね。
誰か教えて下さい。
ありがとうございました
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
ソースを見ろ -- ある4桁UID
スライド (スコア:2, 参考になる)
完全に透明な氷の製造
http://jstshingi.jp/abst/p/09/904/nagaoka8.pdf [jstshingi.jp]
Re:スライド (スコア:0)
放射で凍らせるあたりがよく分からんな
pdf5ページ目に図があるんだが、
ペルチェの隣の真空層の役割がわからん
ペルチェ直で水に触れて凍るのと
真空層を経由して凍るのでは、
単純に速度が違うだけの気がするのだが。
あと放射で熱を伝える分、効率が悪くなりそうだし
0度以上で凍るようには思えない。
Re: (スコア:0)
p3 も読もうよ。あと p9も。
伝導じゃ問題があるから輻射で冷やすのが今回のミソであると、
この資料は主張しているように思うんだけど。
その上で、真空層は伝導を遮って輻射だけ通すのに必要。
Re: (スコア:0)
その真空層の役割が特許を見てもよく分からない。
http://jstore.jst.go.jp/PDFView.html?type=nationalPatent&id=17820&... [jst.go.jp]
ペルチェ素子が、接触している真空層容器の上板を冷やす→輻射で熱を伝えて真空層容器の下板が冷える→冷えた下板(金属?ガラス?)が水と接触していて水を冷やす、という理屈みたいなので直接下板をペルチェで冷やすのとどんな違いがあるのかなぁと。
直接下板をペルチェに張り付けて特許の図5のように0-2℃になるように制御したら同じことが起きないのかな?
特許の段階でまだ単結晶氷が出来る理論的解明はなされていないようだし(【0032】)。
Re:スライド (スコア:4, 参考になる)
単結晶が起きる理由は、「熱の移動がゆるやかだから」だろうね。
普通の氷は接触によって熱を失うから、水分子からみると、勢い良く冷たい部分に突っ込んでいったら、あっちが全然動かないもんだからグチャっとくっ付いてしまう感じ。この時は相転移だから、自分が動けないかわりに、それまで持っていた運動エネルギーや位置エネルギーを外部に託すことになる(潜熱)。だから、凍る順番にムラがある。
逆に、放射冷却だと、途中の水や氷は透明だから(ほぼ)素通りして、水分子自身と冷却面(ベルチェ素子)が直接熱交換しているから、周りから奪われる熱はないのに、自由行程だけがどんどん減っていって動けなくなる。すると、周りも潜熱を使い切って、もうどうしようもなく動けないところまでいってから相転移する。別の言い方をすると、連鎖反応じゃないから、運動エネルギーと位置エネルギーを使い切ってから相転移するし、ここで位置エネルギーを最低にするのは、結晶格子上に整列することだから、液体状態ですでに結晶格子上に並んでいるし、そこから動く運動エネルギーも残ってない、ってことじゃないかと。
Re: (スコア:0)
> 放射冷却だと、途中の水や氷は透明だから(ほぼ)素通りして、水分子自身と冷却面(ベルチェ素子)が直接熱交換
この系のエネルギーの出入りを考えると、
出る:水が放射する
入る:ペルチェ素子の冷却面からの放射を水が吸収する
でおおよそ平衡している状態ではないでしょうか。
もし水や氷が透明だったらペルチェ素子の冷却面からの放射を吸収できずにどんどん冷えていくという矛盾が生じないでしょうか。
Re:スライド (スコア:2)
Re: (スコア:0)
水がある波長で透明だったら輻射はその波長では出ないはず、キルヒホッフの法則考えれば。
だから第三段落は前提がおかしい。
それに、もしその理屈だったら上面から順に凍ることはなくなってしまう。
Re: (スコア:0)
2つの話がごっちゃになっていませんか?上面から順に凍るのは、「単結晶を作る目的で」ベルチェ素子による温度差を抑えている実験です。一方、単結晶に拘らずに急激に放射だけで凍らせると「大きい氷と小さい氷ができて、厚みを増やしても時間に差がない」とあります。つまり、結晶核が同時多発的にできてそれらを中心に凍っていると思われます。
あと、キルヒホッフの法則は透明度とかガン無視ですから、原子間のやり取りを考慮するときは、散乱断面積を考慮しないといけないのと、当たった時に影響がゼロなのは当たらないのと同じことですよ。
Re: (スコア:0)
材料は特許に書いてあった。真空層は合成樹脂材料で3〜4mmだそうです。
Re: (スコア:0)
下面は窓なんじゃないの?
下面そのもの冷たくならずに輻射を透過させるだけで、水そのものがエネルギーを失って冷えていく、
って発想なんじゃね?
Re: (スコア:0)
真空層容器の上板を冷やす→輻射で熱を伝えて真空層容器の下板が冷える
ではなくて、
真空層容器の上板を冷やす→輻射で真空層容器の下板のさらに下の水から熱が直接奪われる
です
真空容器は 2℃~0℃ といった水温の水が出す赤外線の透過率が高いことも必要ですね。
ここが少なくとも赤外線に対して不透明だと駄目ですね。
Re: (スコア:0)
特許には「合成樹脂材料」「厚さ 3〜4 mm」と書かれてますが、透過率のことは触れられていません。
273 Kだと波長は10μmぐらいでしょうか。一般的に合成樹脂でこの領域(遠赤外)を透過するものはないと思うのですが。また、試料のどこにも「窓」を使うとも書かれてないですし。
Re: (スコア:0)
>ペルチェ素子が、接触している真空層容器の上板を冷やす→輻射で熱を伝えて真空層容器の下板が冷える
そこが違うのでは?
ペルチェってのは水の輻射熱の到達分の反射を減らす為のものであって、熱を輻射で伝える為に使っている訳じゃないと思いますよ。
スカイラジエーターみたいに無限遠が作れれば良いのだろうけど、実際できないからその替わり、みたいなもんでしょう。
Re: (スコア:0)
無限遠の代わりに巨大ブラックホールの事象の地平面が利用できる
Re: (スコア:0)
水と接触していてる下板が放射して水を冷やす→真空層容器の上板が光を吸収して温度が上がるのを、ペルチェ素子が上板を冷却することで防ぎ、下板からの輻射熱の反射を減らしたのと同じ状態にする
ということでしょうか。
Re: (スコア:0)
例えば、ペルチェ素子を50x50mm2とすると、
-37 ℃のペルチェ素子からの放射エネルギーはシュテハン-ボツルマンの法則によると、
5.6e-8*(273-37)^4*(50e-3)^2=0.43W=0.37kcal/h。
20℃で50mm四角の水を0℃にするためには5^3*20/370=6.7時間
で合ってますか。
Re: (スコア:0)
あれか、ペルチェ素子が冷凍光線を放射して水を冷やすイメージを
お前は持ってるのか。
Re: (スコア:0)
20℃で50mm四角からの放射エネルギーはシュテハン-ボツルマンの法則によると、
5.6e-8*(273+20)^4*(50e-3)^2=1.03W=0.88kcal/h。
ペルチェ素子は-37 ℃とすると
20℃で50mm四角の水を0℃にするためには、ざっくり5^3*20/880=2.8時間
と考えるべきなのでしょうか?(つまり、ペルチェ素子の温度は、0℃よりある程度低ければ、パラメータとして入ってこない)
しかし、単純に、水からの放射のみを考えると、スレ元のPDFファイルのp.9に載っている時間と氷の厚さの関係が、冷却剤の温度(Dryice, Pertier)により大きく異なる理由が分からないので、冷凍光線(冷却能力を持った側)の方から考えてみたのですが、やっぱり違いましたね。前の式だとより冷たい物を置いた方がより時間がかかるようになりますね。
誰か教えて下さい。
Re:スライド (スコア:3, 参考になる)
-37 ℃のペルチェ素子は冷凍光線を出しません。-273℃の黒体と比較すると、熱線を出してることになります。
20℃の水と-37 ℃のペルチェ素子は熱線を撃ち合って、撃ち負ける分ペルチェに熱が移動していきます。件の式にTs 4-Ta 4
のように、それぞれの温度の4乗の差が表れるのはそゆことです。
Re: (スコア:0)
ありがとうございました