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硫酸塩エアロゾルには地球温暖化を防ぐ効果がある?」記事へのコメント

  • by FLCN2 (47460) on 2016年04月02日 16時56分 (#2990759) 日記

    硫酸塩エアロゾル->寒冷化
    ブラックカーボンエアロゾル->温暖化
    というのはだいぶ前からわかっていたはずなので、今回のは30%という数字にインパクトがあるのでしょう。論文を読んでいないのでわかりませんが、統計的手法によるならエアロゾルの増減に相関する成分をん見ているだけではないかと想像します。

    最近の学会で面白かったのはブラウンカーボンエアロゾル。
    ブラックカーボンに加えて、ブラウンカーボンの温暖化への寄与もわかってきたという話。
    ブラウンカーボンは山火事による植物の不完全燃焼や、有機エアロゾルの大気反応によって生成するという。

    • by SanPierre (37035) on 2016年04月02日 18時32分 (#2990828) 日記
      3年前のこちらのストーリーが sulfate aerosols による寒冷化の話ですね。
      1980年代の北半球の大気汚染がアフリカの干ばつを引き起こした? [science.srad.jp]

      同報告書によれば、60年代から80年代にかけて米国及び欧州では、石炭を動力源としていた工場が大気中にエアロゾルを放出していたのだが、このエアロゾルが北半球を寒冷化させ熱帯降雨帯を南に移動させたのだという。そのため、サハラ砂漠の南側に広がるサヘル地域に雨が降らなくなってしまったのだそうだ。

      元ネタのワシントン大学のページ [washington.edu]を見ると

      To understand the reason, authors looked at all 26 climate models used by the Intergovernmental Panel on Climate Change. Researchers discovered that almost all the models also showed some southward shift, and that cooling from sulfate aerosols in the Northern Hemisphere was the primary cause.

      IPCCで用いられている26の気候モデルのほとんどが北半球の硫酸塩エアロゾルによる寒冷化の影響を示していたとあります。
      この当時のモデルのばらつきがどんなもので、今回の30%という数字がどのあたりの位置に来るのかというあたりは知りたいところです。

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    • by Anonymous Coward

      IPCC第5次評価報告書(AR5) WG1 [jma.go.jp]でも、エアロゾルがもつ温室効果の強さについては定量的に示されていますね。

      論文のアブスト [nature.com]を読んだ感触だと、今回の話は、二酸化炭素が増えたら結局どれだけ温度が上がるのか?、という気候感度に関する話題のようです。

      アブストによると、これまでは、温暖化予測モデルの気候感度より、観測をもとに算出した気候感度の方が低く算出されていました。

      • ありがとうございます。とても良い訳文です。
        IPCC第5次では、エアロゾルの減少が温室効果をもたらすと書いてありますね。
        エアロゾル全体としては、マイナスの温室効果をもたらすので。

        ところでGIZMODOのタイトル「地球温暖化を3分の1に抑えてるある意外なモノ」は明らかな間違いなので訂正してほしいですね。

        親コメント

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