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「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)は1988年に設立されたもので、意外と古い言葉です。近年特に使われるようになったのは、「地球温暖化」という基本的な事実は既に確認されており、「では、暖かくなることでどのような変化が現れるか」という各論に焦点が移ったためでしょうね。
「地球の気候が変動しなかったことはない」は事実ですが、その原因は様々です。そして、現在得られる知見からは「自然的な変動の原因」では「現在起きている気候変動」を説明できず、一方、「人為的な変動の原因」を考えるとうまく説明できるために「人為的気候変動」として研究されています。
そういうわけで、1992年に始まった「気候変動枠組条約」では「気候変動」という言葉を>「気候変動」とは、地球の大気の組成を変化させる人間活動に直接又は間接に起因する気候の変化であって、比較可能な期間において観測される気候の自然な変動に対して追加的に生ずるものをいう。と定義しています。
この15年で気温は上昇し続けてますよ?http://data.giss.nasa.gov/gistemp/graphs/ [nasa.gov]今年も記録を更新するのはほぼ確実ですし。
2005年に記録を更新してから2009年ごろまで「停滞」が言われたのは「短期間(数年間)の変動を説明できる理論がない」ということで、「今世紀末までに」などのタイムスパンで語られる「地球温暖化/気候変動」とは別の話しです。そして、その短期間の変動も「ENSOなど海流の影響」とされています。
この「停滞」論はすでに2010年に観測記録を更新したので死に体となってます。短期間の変動で「上がった下がった」をいう粗雑な懐疑論はすでに何度もギャグのネタあつかいです。http://www.skepticalscience.com/graphics/Escalator500.gif [skepticalscience.com]https://www.youtube.com/watch?v=se75GW_JDhU [youtube.com]
その「恣意的に処理されている」と主張して懐疑論団体からの資金で気温の解析を行ったバークレー校、MullerたちのBESTプロジェクトなど、様々な団体で異なった解析法で、いずれも「地球の平均気温は上昇し続けている」という結果が得られています。地上の観測点でも人工衛星でも、いずれも矛盾する結果は得られていません。
したがって、現在の科学的見地からは「温暖化は止まっていない」とするのが主流です。
反論としては、単純に観測点のデータを平均したもの(面積による補正などを考えていない)、「1998年を超えていない」という話を逸らせたもの(Roy SpencerのUAHが生き残りですかね?)くらいしかありません。これらは明らかに「おかしな話」であり、科学としてまともに取り上げる価値はありません。(UAHの人工衛星データは、成層圏の寒冷化の影響が大きいと考えられています)
地球温暖化/気候変動の理論は「要因を継ぎ足さなければならないような理論」ではありません。短期間の変動とは「全く別の話」です。いわば、「春から夏にかけて暑くなる」という数か月の予測と「4月1日の気温を当てる」という個別の予測との違いです。
はい、「どっちも予測できる」ように科学は進歩すべきでしょう。近い将来、さらに天気予報は正確になるでしょうね。
しかし、「長期の予測で平均気温が~度上昇する」という情報だけでも有意義です。作物の南限/北限、干ばつ/洪水対策など「長期のリスク」を見て用意することがありますから。
「ほにゃらら年に何度暑くなってその結果いくらいくらの金額と何人の人命に被害が出る」の例では、2011年の震災で全国の原発が止まったとき、懸念される電力不足のモデルとなったのは「2010年の猛暑が起きた場合」でした。その例でいえば、「2050年以降、2010年の猛暑が常態化する」という長期的な予測が立てられれば、「2052年はどうか」という個別の年度の予測を待つまでもなくエネルギー計画が立てられます。
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普通のやつらの下を行け -- バッドノウハウ専門家
いつの間にか (スコア:0, フレームのもと)
暑くなっても、寒くなっても、大雨が降っても、カラカラ天気が続いても、何にでも使える便利な言葉。
地球の気候が変動しなかったことなんか、なかったはずだが。
Re: (スコア:5, 参考になる)
「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)は1988年に設立されたもので、意外と古い言葉です。
近年特に使われるようになったのは、
「地球温暖化」という基本的な事実は既に確認されており、
「では、暖かくなることでどのような変化が現れるか」という各論に焦点が移ったためでしょうね。
「地球の気候が変動しなかったことはない」は事実ですが、その原因は様々です。
そして、現在得られる知見からは「自然的な変動の原因」では「現在起きている気候変動」を説明できず、
一方、「人為的な変動の原因」を考えるとうまく説明できるために「人為的気候変動」として研究されています。
そういうわけで、1992年に始まった「気候変動枠組条約」では「気候変動」という言葉を
>「気候変動」とは、地球の大気の組成を変化させる人間活動に直接又は間接に起因する気候の変化であって、比較可能な期間において観測される気候の自然な変動に対して追加的に生ずるものをいう。
と定義しています。
Re: (スコア:-1)
ここ15年ほどの気温上昇停滞を説明できていない。
ということで、マスコミも「地球温暖化」を使わなくなり
「気候変動」と言うようになったのですよ。
Re:いつの間にか (スコア:2, 参考になる)
この15年で気温は上昇し続けてますよ?
http://data.giss.nasa.gov/gistemp/graphs/ [nasa.gov]
今年も記録を更新するのはほぼ確実ですし。
2005年に記録を更新してから2009年ごろまで「停滞」が言われたのは「短期間(数年間)の変動を説明できる理論がない」ということで、
「今世紀末までに」などのタイムスパンで語られる「地球温暖化/気候変動」とは別の話しです。
そして、その短期間の変動も「ENSOなど海流の影響」とされています。
この「停滞」論はすでに2010年に観測記録を更新したので死に体となってます。
短期間の変動で「上がった下がった」をいう粗雑な懐疑論はすでに何度もギャグのネタあつかいです。
http://www.skepticalscience.com/graphics/Escalator500.gif [skepticalscience.com]
https://www.youtube.com/watch?v=se75GW_JDhU [youtube.com]
Re: (スコア:0)
いくらでも恣意的に処理できますよ。
Re: (スコア:0)
その「恣意的に処理されている」と主張して懐疑論団体からの資金で気温の解析を行ったバークレー校、MullerたちのBESTプロジェクトなど、
様々な団体で異なった解析法で、いずれも「地球の平均気温は上昇し続けている」という結果が得られています。
地上の観測点でも人工衛星でも、いずれも矛盾する結果は得られていません。
したがって、現在の科学的見地からは「温暖化は止まっていない」とするのが主流です。
反論としては、単純に観測点のデータを平均したもの(面積による補正などを考えていない)、
「1998年を超えていない」という話を逸らせたもの(Roy SpencerのUAHが生き残りですかね?)くらいしかありません。
これらは明らかに「おかしな話」であり、科学としてまともに取り上げる価値はありません。
(UAHの人工衛星データは、成層圏の寒冷化の影響が大きいと考えられています)
Re: (スコア:0)
長期の予測などしたところで信用する人はいませんよ。
Re: (スコア:0)
地球温暖化/気候変動の理論は「要因を継ぎ足さなければならないような理論」ではありません。
短期間の変動とは「全く別の話」です。
いわば、「春から夏にかけて暑くなる」という数か月の予測と「4月1日の気温を当てる」という個別の予測との違いです。
Re: (スコア:0)
どっちもやらないといけない
ほにゃらら年に何度暑くなってその結果いくらいくらの金額と何人の人命に被害が出る、それに対して何億円かけてCO2減らせば金と命をどれだけ救える、という議論をしないと何の意味もない。ぽややんといった感じの当たればいいね責任は負わないけど、みたいな話するくらいなら100円出してアフリカ人にワクチン買ってやった方が億倍マシ。
Re: (スコア:0)
はい、「どっちも予測できる」ように科学は進歩すべきでしょう。
近い将来、さらに天気予報は正確になるでしょうね。
しかし、「長期の予測で平均気温が~度上昇する」という情報だけでも有意義です。
作物の南限/北限、干ばつ/洪水対策など「長期のリスク」を見て用意することがありますから。
「ほにゃらら年に何度暑くなってその結果いくらいくらの金額と何人の人命に被害が出る」の例では、
2011年の震災で全国の原発が止まったとき、懸念される電力不足のモデルとなったのは「2010年の猛暑が起きた場合」でした。
その例でいえば、「2050年以降、2010年の猛暑が常態化する」という長期的な予測が立てられれば、
「2052年はどうか」という個別の年度の予測を待つまでもなくエネルギー計画が立てられます。