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研究者にとっては意外な結果とありますが素人から見ると当然な結果に思えます
人手で管理された杉林なら日当たり,肥料,根を張るスペース,いずれも低密度の方が有利です
密度が低い方が成長は速くなって当然のような気がしますが研究者にとっては何が意外だったんでしょうか?
(それにしてもこのニュースは去年から定期的に報道されていますね.現地の広報が頑張っているんでしょうか?)
>密度が低い方が成長は速くなって当然のような気がしますが>研究者にとっては何が意外だったんでしょうか?
これまでの多くの例では,密度に依存しないという実験結果が出ていなかったためです.例えばhttps://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/bulletin/201/documents/210-1.pdf [affrc.go.jp]とそこの参考論文など.多くの実験場,種での研究結果から,ほとんどの場合で疎密は樹高に大きな影響がないことが知られているようです.※ただし,一部の種では疎の方がやや高めになってはいる.
>人手で管理された杉林なら>日当たり,肥料,根を張るスペース,いずれも低密度の方が有利です
このうち,日当たりに関しては低密度でも高密度でもほぼ変化はありません.林業での成長なので,基本的には樹冠閉塞(隣接する樹木の樹冠がぶつかり合い,天蓋のようになっている状態)となった場合が考えられています.この場合,言ってしまえば「地表面と同じ面積の葉のシート」が上を覆ってしまっているので,面積当たりの日当たりは均一になります.一本当たりでは変化があるのですが,結局面積当たりでは同等になり,しかも広い面積の葉を支える(育てる)ためにその面積に比例した分が必要となるので,結局細くて長かろうが太くて長かろうが同じぐらいの収支に平均化されるということでしょうか.※ただし,幹の太さなどは密度の影響を受ける.
で,今回の件に関しては,実験されていた方々の見解としてはhttp://www.forest-pro.jp/2017-10-12-fore-obisugi-sikennti.pdf [forest-pro.jp]・通常は光合成側が律速になるので,(前述の通り)疎密の影響はあまり表に出ない・ところが今回のオビスギの場合,成長が速い&樹脂が多いため根からの栄養も大きな制限要因になり,こちらは当然ながら疎密の影響が大きいということで樹高が植樹密度の影響を大きく受けたのではないか?と考えているようです.
そんなわけで,
>肥料,根を張るスペース,いずれも低密度の方が有利です
の側(施肥はしないんで,天然の養分ですが)が効いてくる系なのでは,という推測ですね.
念のため確認ですが、
> これまでの多くの例では,密度に依存しないという実験結果が出ていなかったためです.
は、「依存する」か「出ていたためです」の誤植ですよね?
ストーリーからリンクされているFSSのサイトでも、
> 今回は、密度が高くなるほど木の高さが高くなっています。
と、そこ重要だから! なところが逆になってて。え? 競争でより伸びるって話? と混乱します。図解があるから文章の間違いなんだろうとすぐに推測できるんですが、ただでさえ、「一般人には意外に思えない『意外な結果』」というややこしい話なのでこれ以上捻りを加えて、読者に脳みそを使わせないで下さいorz
>> これまでの多くの例では,密度に依存しないという実験結果が出ていなかったためです.>は、「依存する」か「出ていたためです」の誤植ですよね?
うわ,これは申し訳ない.ご指摘の通り,間違ってますね……#年を取ると年々こういう細かいところのミスが増えてきて情けないもんです.
phason先生いつも解説コメントで勉強させて頂いております。どうぞ細かいミスなどお気になさらず今後ともお時間の許す限りコメント頂ければ幸いです。
毎回いちいち反応しませんがすらどの多くの民はphason先生のコメントを楽しみにしてますよ。
# オフトピなのでAC
俺も結果を確認する前は「密度が高いと競争でより伸びる」と思ったぜ。素人が当たり前ってのは考えが浅いだけだな。
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い
素人から見れば当たり前の結果に見える (スコア:0)
研究者にとっては意外な結果とありますが素人から見ると当然な結果に思えます
人手で管理された杉林なら
日当たり,肥料,根を張るスペース,いずれも低密度の方が有利です
密度が低い方が成長は速くなって当然のような気がしますが
研究者にとっては何が意外だったんでしょうか?
(それにしてもこのニュースは去年から定期的に報道されていますね.現地の広報が頑張っているんでしょうか?)
Re:素人から見れば当たり前の結果に見える (スコア:4, 興味深い)
>密度が低い方が成長は速くなって当然のような気がしますが
>研究者にとっては何が意外だったんでしょうか?
これまでの多くの例では,密度に依存しないという実験結果が出ていなかったためです.
例えば
https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/bulletin/201/documents/210-1.pdf [affrc.go.jp]
とそこの参考論文など.
多くの実験場,種での研究結果から,ほとんどの場合で疎密は樹高に大きな影響がないことが知られているようです.
※ただし,一部の種では疎の方がやや高めになってはいる.
>人手で管理された杉林なら
>日当たり,肥料,根を張るスペース,いずれも低密度の方が有利です
このうち,日当たりに関しては低密度でも高密度でもほぼ変化はありません.
林業での成長なので,基本的には樹冠閉塞(隣接する樹木の樹冠がぶつかり合い,天蓋のようになっている状態)となった場合が考えられています.
この場合,言ってしまえば「地表面と同じ面積の葉のシート」が上を覆ってしまっているので,面積当たりの日当たりは均一になります.
一本当たりでは変化があるのですが,結局面積当たりでは同等になり,しかも広い面積の葉を支える(育てる)ためにその面積に比例した分が必要と
なるので,結局細くて長かろうが太くて長かろうが同じぐらいの収支に平均化されるということでしょうか.
※ただし,幹の太さなどは密度の影響を受ける.
で,今回の件に関しては,実験されていた方々の見解としては
http://www.forest-pro.jp/2017-10-12-fore-obisugi-sikennti.pdf [forest-pro.jp]
・通常は光合成側が律速になるので,(前述の通り)疎密の影響はあまり表に出ない
・ところが今回のオビスギの場合,成長が速い&樹脂が多いため根からの栄養も大きな制限要因になり,こちらは当然ながら疎密の影響が大きい
ということで樹高が植樹密度の影響を大きく受けたのではないか?と考えているようです.
そんなわけで,
>肥料,根を張るスペース,いずれも低密度の方が有利です
の側(施肥はしないんで,天然の養分ですが)が効いてくる系なのでは,という推測ですね.
Re:素人から見れば当たり前の結果に見える (スコア:1)
念のため確認ですが、
> これまでの多くの例では,密度に依存しないという実験結果が出ていなかったためです.
は、「依存する」か「出ていたためです」の誤植ですよね?
ストーリーからリンクされているFSSのサイトでも、
> 今回は、密度が高くなるほど木の高さが高くなっています。
と、そこ重要だから! なところが逆になってて。え? 競争でより伸びるって話? と混乱します。
図解があるから文章の間違いなんだろうとすぐに推測できるんですが、ただでさえ、「一般人には意外に思えない『意外な結果』」というややこしい話なのでこれ以上捻りを加えて、読者に脳みそを使わせないで下さいorz
Re:素人から見れば当たり前の結果に見える (スコア:1)
>> これまでの多くの例では,密度に依存しないという実験結果が出ていなかったためです.
>は、「依存する」か「出ていたためです」の誤植ですよね?
うわ,これは申し訳ない.
ご指摘の通り,間違ってますね……
#年を取ると年々こういう細かいところのミスが増えてきて情けないもんです.
Re: (スコア:0)
phason先生いつも解説コメントで勉強させて頂いております。
どうぞ細かいミスなどお気になさらず今後とも
お時間の許す限りコメント頂ければ幸いです。
毎回いちいち反応しませんがすらどの多くの民はphason先生の
コメントを楽しみにしてますよ。
# オフトピなのでAC
Re:素人から見れば当たり前の結果に見える (スコア:1)
俺も結果を確認する前は「密度が高いと競争でより伸びる」と思ったぜ。
素人が当たり前ってのは考えが浅いだけだな。
the.ACount