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LE-9が当初予定よりも推力が弱くなってしまったのでLE-9が3基でSRB無しのタイプは当分見られないだろう…、と聞いた。やはり大型・大推力のエキスパンダーブリードサイクルは無理があったのか?どうも日本の技術陣には「技術的困難を克服すれば得る見返りも大きい」と錯覚している節がある。
> どうも日本の技術陣には「技術的困難を克服すれば得る見返りも大きい」と錯覚している節がある。否定はしないですが、見返りの評価が難しい(人それぞれ・分野によって違う)ということもあると思いますよ。積載量に余裕があるなら信頼性向上によって受注が増えて結局プラスとか、構造化シンプルだから製造費が下がりやすいとか、いろいろ考えはあるんじゃないですか。それに流石にある程度シミュレーションで結果の目星は付けて、悪い結果の場合も考慮して開発した結果なのではないでしょうか(お金ないのはやってる人が一番感じてるでしょうし)。
2段燃焼サイクルのLE-7が高コストだから安いエンジンを、ってーんで構造を簡略化したエキスパンダーサイクルのLE-9を開発するというのはわかるんだが、能力がLE-7以下になっちゃうというのもなんだかなあ
だったらH-2Aで二段目に使ってたLE-5Bをそのまま束ねてクラスターにしちゃうとかいう発想はなかったんだろうか
推力はLE-7Aの1,098kNに対して、LE-9は1,471kNと、33%アップで、比推力はLE-7Aの長ノズル(後期)が440s、短ノズル(前期)が429sなのに対し、LE-9は425sだから、性能として及第点は取れてるんじゃないかな。
ていうか、LE-5Bは137kNしかないから、さすがにクラスターにするのも厳しいと思う。H-IIA(LE-7A×1)レベルで8本、H-IIB(LE-7A×2)レベルで16本H3-30S(LE-9×3)レベルだと32本も必要…
たとえば故障率1%のエンジンを3個束ねて故障率1%にするなら、1個のエンジンの故障率を0.3%くらいにしないといけないからLE-5Bをそのままは難しいんじゃないでしょうか。
「9基のエンジンを束ねれば故障率を否が応でも下げなければならなくなるから経験が積める」つーのも偉く乱暴なストラテジですな。
3基のクラスターだと1基の故障で軌道投入ができなくなってしまいますが10基のクラスターだと1基くらいの故障は見込んだうえでの運用ができるのでやっぱ小さいエンジン沢山束ねるのは大正義なのかも
10基のクラスターで1基までの故障を許して「2基以上故障」を1%に収めるためには、1基あたりの故障率は1.6% [wolframalpha.com]に抑える必要があります。2基故障まで許すと4.7%、3基故障まで許すと9.3%。10基中1基の故障を許す程度じゃ、故障率の観点で「束ねるのは大正義」にはならないと思う。2~3基は故障を許すぐらいじゃないと。
しかも独立故障を仮定して、ですからね。1台故障時の条件付き確率での故障率はどんなもんでしょうね。
初段軟着陸回収=コストダウンの為には、推力(無段階連続)調整範囲が広いクラスターエンジンが大正義。
サターンVの一段は5基のクラスターで1基故障までは想定内でした(実際アポロ13号では1基故障したが軌道には問題なく投入された)。10基もあれば2基くらい止まっても大丈夫かも。
> 10基のクラスターだと1基くらいの故障は見込んだうえでの運用ができるのでやっぱ小さいエンジン沢山束ねるのは大正義なのかも
https://ja.wikipedia.org/wiki/N-1 [wikipedia.org]30基のクラスターでやろうとしたけど、制御できず失敗した例
ファルコンヘビーはエンジン27基で成功した。時代の差かな?
電子制御の成せる業、ということなんでしょうね。
>能力がLE-7以下になっちゃうというのもなんだかなあ
能力って推力なのか比推力なのか?
エキスパンダーサイクルにすれは確実に二段燃焼サイクルよりも比推力は落ちる。安く・信頼性を上げてそこそこのエンジンを作るんだから初めからLE-7より比推力は下がるでしょ
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LE-9が3基のH3ロケットは… (スコア:1)
LE-9が当初予定よりも推力が弱くなってしまったのでLE-9が3基でSRB無しのタイプは当分見られないだろう…、と聞いた。やはり大型・大推力のエキスパンダーブリードサイクルは無理があったのか?
どうも日本の技術陣には「技術的困難を克服すれば得る見返りも大きい」と錯覚している節がある。
Re: (スコア:0)
> どうも日本の技術陣には「技術的困難を克服すれば得る見返りも大きい」と錯覚している節がある。
否定はしないですが、見返りの評価が難しい(人それぞれ・分野によって違う)ということもあると思いますよ。
積載量に余裕があるなら信頼性向上によって受注が増えて結局プラスとか、構造化シンプルだから製造費が下がりやすいとか、いろいろ考えはあるんじゃないですか。
それに流石にある程度シミュレーションで結果の目星は付けて、悪い結果の場合も考慮して開発した結果なのではないでしょうか(お金ないのはやってる人が一番感じてるでしょうし)。
劣化エキスパンダーサイクル (スコア:3)
2段燃焼サイクルのLE-7が高コストだから安いエンジンを、ってーんで構造を簡略化したエキスパンダーサイクルのLE-9を開発するというのはわかるんだが、能力がLE-7以下になっちゃうというのもなんだかなあ
だったらH-2Aで二段目に使ってたLE-5Bをそのまま束ねてクラスターにしちゃうとかいう発想はなかったんだろうか
Re:劣化エキスパンダーサイクル (スコア:4, 参考になる)
推力はLE-7Aの1,098kNに対して、LE-9は1,471kNと、33%アップで、
比推力はLE-7Aの長ノズル(後期)が440s、短ノズル(前期)が429sなのに対し、LE-9は425sだから、
性能として及第点は取れてるんじゃないかな。
ていうか、LE-5Bは137kNしかないから、さすがにクラスターにするのも厳しいと思う。
H-IIA(LE-7A×1)レベルで8本、
H-IIB(LE-7A×2)レベルで16本
H3-30S(LE-9×3)レベルだと32本も必要…
Re: (スコア:0)
たとえば故障率1%のエンジンを3個束ねて故障率1%にするなら、
1個のエンジンの故障率を0.3%くらいにしないといけないから
LE-5Bをそのままは難しいんじゃないでしょうか。
Re:劣化エキスパンダーサイクル (スコア:3)
「9基のエンジンを束ねれば故障率を否が応でも下げなければならなくなるから経験が積める」つーのも偉く乱暴なストラテジですな。
Re: (スコア:0)
たとえば故障率1%のエンジンを3個束ねて故障率1%にするなら、
1個のエンジンの故障率を0.3%くらいにしないといけないから
LE-5Bをそのままは難しいんじゃないでしょうか。
3基のクラスターだと1基の故障で軌道投入ができなくなってしまいますが
10基のクラスターだと1基くらいの故障は見込んだうえでの運用ができるのでやっぱ小さいエンジン沢山束ねるのは大正義なのかも
Re:劣化エキスパンダーサイクル (スコア:2)
10基のクラスターで1基までの故障を許して「2基以上故障」を1%に収めるためには、
1基あたりの故障率は1.6% [wolframalpha.com]に抑える必要があります。2基故障まで許すと4.7%、3基故障まで許すと9.3%。
10基中1基の故障を許す程度じゃ、故障率の観点で「束ねるのは大正義」にはならないと思う。2~3基は故障を許すぐらいじゃないと。
Re: (スコア:0)
しかも独立故障を仮定して、ですからね。
1台故障時の条件付き確率での故障率はどんなもんでしょうね。
Re: (スコア:0)
初段軟着陸回収=コストダウンの為には、推力(無段階連続)調整範囲が広いクラスターエンジンが大正義。
Re: (スコア:0)
サターンVの一段は5基のクラスターで1基故障までは想定内でした(実際アポロ13号では1基故障したが軌道には問題なく投入された)。10基もあれば2基くらい止まっても大丈夫かも。
Re: (スコア:0)
> 10基のクラスターだと1基くらいの故障は見込んだうえでの運用ができるのでやっぱ小さいエンジン沢山束ねるのは大正義なのかも
https://ja.wikipedia.org/wiki/N-1 [wikipedia.org]
30基のクラスターでやろうとしたけど、制御できず失敗した例
Re: (スコア:0)
ファルコンヘビーはエンジン27基で成功した。時代の差かな?
Re: (スコア:0)
電子制御の成せる業、ということなんでしょうね。
Re: (スコア:0)
>能力がLE-7以下になっちゃうというのもなんだかなあ
能力って推力なのか比推力なのか?
エキスパンダーサイクルにすれは確実に二段燃焼サイクルよりも比推力は落ちる。
安く・信頼性を上げてそこそこのエンジンを作るんだから初めからLE-7より比推力は下がるでしょ