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結構なスピードで飛んでるわけだから、風速風向気温気圧の測定って難しそうだけど。
> 結構なスピードで飛んでるわけだから、風速風向気温気圧の測定って難しそうだけど。
精度には2つ指標があります.accuracyとprecisionです.
両者の違いは,射撃の例をつかうと分かりやすいです.ライフルで的の中心を狙って打つ例です.https://jeffkeltner.com/precision-inside-of-accuracy/ [jeffkeltner.com]
気圧の測定に当てはめると,的の中央が真の気圧に対応します.的についた弾痕が,気圧の測定値に対応します.
図の左のように毎回中央付近にあたってる場合は accuracy が高いといいます.図の右はどうでしょうか?毎回中央は外していますが,毎回似たようなところに繰り返しあたっています.これは precision が高いといいます.
図の左右を見比べると,右のほうが弾が当たる箇所のばらつきが小さいです.左は,中心に近いけどばらつきが大きい右は,中心は外しているけどばらつきが小さい,という関係になっています.
正しい気圧を測定したい場合は右と左どちらが都合が良いでしょうか?この場合は左, accuracy が大事です.左の図で,弾があたった箇所の平均を求めれば的の中心になります.つまり accuracy が高ければ測定値の加算平均を取ることで真の値に近い数値が得られます.
では天気予報ではどちらが都合が良いでしょうか?この場合は右, precision が重要になります.
なぜなら天気予報は,有る測定法 x で測定した気圧の値が y のとき,雨が降る確率は z % という計算をする処理でしかありません.このとき,真の気圧 つまり accuracy はさほど重要にはならないのです.
予報で大事なのは 測定値yの値がばらつかないことです.つまり accuracyよりも precisionが大事です.
ですから> 風速風向気温気圧の測定って難しそうだけど。という話をする際には, どうやって precision を高めているか?ということを考えることが大事です.
つまり「有る測定法 x」が厳密に決めてあって,そのprecisionが十分に高くなっていれば,それだけで天気予報には十分な精度がある,と言えます.
別の言い方をすると「正確な測定は難しそう.だから天気予報には不向きそう」という判断は間違いです.accuracyが低くても precision が高ければ天気予報には利用可能です.
(そもそも,今まで天気予報に使って来てて,それが使えなくなるというニュースなんだから,天気予報で使える程度の precision があるのは明らかです.)
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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア
どのくらいの精度で測定できるんでしょうね (スコア:0)
結構なスピードで飛んでるわけだから、風速風向気温気圧の測定って難しそうだけど。
Re:どのくらいの精度で測定できるんでしょうね (スコア:4, 参考になる)
> 結構なスピードで飛んでるわけだから、風速風向気温気圧の測定って難しそうだけど。
精度には2つ指標があります.accuracyとprecisionです.
両者の違いは,射撃の例をつかうと分かりやすいです.ライフルで的の中心を狙って打つ例です.
https://jeffkeltner.com/precision-inside-of-accuracy/ [jeffkeltner.com]
気圧の測定に当てはめると,的の中央が真の気圧に対応します.的についた弾痕が,気圧の測定値に対応します.
図の左のように毎回中央付近にあたってる場合は accuracy が高いといいます.
図の右はどうでしょうか?毎回中央は外していますが,毎回似たようなところに繰り返しあたっています.これは precision が高いといいます.
図の左右を見比べると,右のほうが弾が当たる箇所のばらつきが小さいです.
左は,中心に近いけどばらつきが大きい
右は,中心は外しているけどばらつきが小さい,という関係になっています.
正しい気圧を測定したい場合は右と左どちらが都合が良いでしょうか?
この場合は左, accuracy が大事です.左の図で,弾があたった箇所の平均を求めれば
的の中心になります.つまり accuracy が高ければ測定値の加算平均を取ることで真の値に近い数値が得られます.
では天気予報ではどちらが都合が良いでしょうか?
この場合は右, precision が重要になります.
なぜなら天気予報は,有る測定法 x で測定した気圧の値が y のとき,雨が降る確率は z % という計算をする処理でしかありません.
このとき,真の気圧 つまり accuracy はさほど重要にはならないのです.
予報で大事なのは 測定値yの値がばらつかないことです.つまり accuracyよりも precisionが大事です.
ですから
> 風速風向気温気圧の測定って難しそうだけど。
という話をする際には, どうやって precision を高めているか?ということを考えることが大事です.
つまり「有る測定法 x」が厳密に決めてあって,そのprecisionが十分に高くなっていれば,それだけで天気予報には十分な精度がある,と言えます.
別の言い方をすると「正確な測定は難しそう.だから天気予報には不向きそう」という判断は間違いです.
accuracyが低くても precision が高ければ天気予報には利用可能です.
(そもそも,今まで天気予報に使って来てて,それが使えなくなるというニュースなんだから,天気予報で使える程度の precision があるのは明らかです.)