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H3ロケットのエンジン改修に目処、2022年度内に初打ち上げへ」記事へのコメント

  • by Anonymous Coward on 2022年09月06日 8時04分 (#4319513)

    駄目だと思ってた。 能力を妥協して、H2比で性能向上ゼロで妥協した設計にすればいいんじゃね、と思ってた。

    • by Anonymous Coward on 2022年09月06日 12時25分 (#4319676)

      駄目だと思ってた。 能力を妥協して、H2比で性能向上ゼロで妥協した設計にすればいいんじゃね、と思ってた。

      H3ロケットはわりとそういうのを目指したロケットですね。

      H-IIAと比べて打ち上げ能力はそれほど増えてないけど値段が半分程度になる、というのが最大のメリットです。
      そのために高出力ではあったものの構造が複雑な二段燃焼サイクルのLE-7Aエンジンを構造は単純で安価に作れる(はず)のエキスパンダーブリードサイクルのLE-9エンジンに置き換えた…んだけどその
      エンジン構造が単純なぶん、エンジンの主燃焼室に燃料と酸化剤を投入するターボポンプの高出力化が難しく難航していたわけですが。

      二段燃焼サイクルではプリバーナと呼ばれる副燃焼室で燃料と酸化剤を燃やしてできた高圧燃焼ガスでターボポンプを駆動して主燃焼室に燃料と酸化剤を投入していた。
      一方エキスパンダーブリードサイクルは主燃焼室の壁に燃料パイプを走らせて、主燃焼室の熱で膨張した燃料(水素)の圧力でターボポンプを駆動して主燃焼室に燃料と酸化剤を投入する仕組み。
      ターボポンプの出力が弱いので投入する燃料と酸化剤の量が少なくなっちゃうんですな。なので主燃焼室と燃料パイプの間の壁を薄くしたり、ターボポンプを高回転化したりと工夫が必要だった。

      今回はそのターボポンプの工夫がうまく行った、ってことなんでしょうね。

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      • LE-7A(後期型)が推力1,098kN、比推力440秒に対して、
        LE-9は推力1,471kN、比推力425秒なので、
        推力33%アップで比推力3.5%ダウン。

        比推力は燃費的な数字でそのまま打ち上げ能力に直結するので、
        ここまで推力アップして、やっとLE-7Aよりちょっと打ち上げ能力アップ、ってところなんですよね。

        コストダウン重視で二段燃焼サイクル→エキスパンダーブリードサイクルにしたら
        比推力が下がるのはしかたないので、それでもH-IIAと同等以上の能力を欲したら
        これだけの推力大幅アップが必要になった、って感じで。

        LE-7A前期型(比推力429秒)と比べると、それほど悪い数字じゃないので、
        ほどほどの推力にしてH-IIA初期型と同程度の性能で妥協する、という手もあったと思うのですが、
        打ち上げ能力アップも必須だったんでしょうねぇ…

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        • by Anonymous Coward

          推力アップしたから、ブースターなしの最安50億円構成を実現できたのかな。
          LE-7系は諸外国のエンジンと比べ比推力に振りすぎたバランスの悪いエンジンの気がする。
          お手本というか目標が当時の最先端だったSSMEだったからかもしれないけれど。
          LE9はエキスパンダーブリードサイクルにすると聞いたとき、もう少し小型でクラスター数を増やすのかと思っていた。

          • by Anonymous Coward

            LE9はエキスパンダーブリードサイクルにすると聞いたとき、もう少し小型でクラスター数を増やすのかと思っていた。

            LE-5Bにちょっとだけ手入れた4基クラスタにするのかな?と思ってたけどあまりに小型だとスケールメリットがないってーんである程度大きめの2or3基クラスタにしたそうです。

            エキスパンダーブリードサイクル大型化は困難なんじゃないの?と思ってた案の定そこで難航してたみたいですね。

            • by Anonymous Coward

              #4320208です。
              自分は、5基or9基の選択にしてブースターを完全廃止するかと。ソユーズやファルコン9みたいな感じ。
              で、少し手を加えて2段目とも部品共用したり、可能なら新型イプシロンの一段目とも共用する。
              そうすれば量産効果も上がるかなと。素人考えなのでたぶんいっぱい問題ある。

              • by Anonymous Coward

                横レスですが、自分も素人考えですがそれでいいと思うんですよね。
                エンジンは大型にできるならそれはそれで越したことはないですけど、無理なら無理にしなくても今は9基クラスターぐらいなら実用になる筈なので。

                課題は、エンジンコストが大きいの1基<小さいの3基 とかになっちゃうことで、エンジン価格を十分下げられないとコストアップしちゃいそうなことでしょうか?
                後は、液体水素の1段目だと推力不足で固体ロケットブースターの廃止が難しい、って話ですかね?
                ブースターの廃止は、燃料をケロシンやメタンにしないと厳しいとかどっかで見ました。

              • by Anonymous Coward

                横レスですが、自分も素人考えですがそれでいいと思うんですよね。
                エンジンは大型にできるならそれはそれで越したことはないですけど、無理なら無理にしなくても今は9基クラスターぐらいなら実用になる筈なので。

                LE-5Bをクラスタ化するアイデアはあったものの「エンジン開発能力を維持する」というのがH3開発の一つの目的でもあったそうなので却下されたとかいうハナシをきいたことがあります

              • H3の第1段はLE-9を束ねるのが前提ですし、計画上のバリエーションとしてはロケットブースター無しもありますよ。
                ・LE-9を3基、ブースター無し
                ・LE-9を2基、ブースターを2基
                ・LE-9を2基、ブースターを4基
                の3種類。

                …LE-9を2基と3基で同じH3とみなしていいのかとツッコミ入れたいところですよね。H-IIAとH-IIBぐらい違うじゃん。

                親コメント
              • by Anonymous Coward

                2基/2基構成がメインになっちゃうと結局100億ぐらいになって、うるさい人たちから失敗扱いされちゃうんだろうな。
                ブースターなしの50億円構成をメインにしないと、H-IIA比半額という新規開発の前提条件が壊れちゃう。
                でもそうなると新型イプシロンが割高になっちゃうし、きっとブースターを作るIHIも困るだろう。

                > …LE-9を2基と3基で同じH3~

                H3AとH3BとH3Cで区別するほうがわかりやすいですよね。スペースシャトルとSLSぐらい違うかもしれない。
                LE-9を1基構成の一回り小さいロケットを作った場合、イプシロンとどれぐらいの性能差があるか気になる。
                射場とか全部新規になるから現実的じゃないけど。

        • by Anonymous Coward

          Kerbal Space Programで得た知識によると
          推力が33%も増えるなら比推力3.5%ダウンを相殺して燃費よくなるかもしれません

          落下する前に周回軌道に乗ってしまえってのが人工衛星なので

    • by Anonymous Coward

      同じく、原因が割とどうにもならない部分っぽい話(性能を保つためには薄くせざるを得ないがそこに穴が開いた)だったから、現状の性能では解決できないとかいう結論になるかと思ってた。
      性能を大きく落とすことなく解決できそうということならこれは僥倖だわ。

海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs

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