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米国、人工涙液が関係するとみられる超多剤耐性緑膿菌アウトブレイク」記事へのコメント

  • カルバペネムは抗生物質ですね。この抗生物質に耐性もつ菌にも効くのはコリスチンという昔ながらの抗生物質ですがこれも前途多難のようです。
    カルバペネム・コリスチンどちらにも効かない菌がでてきているようです。

    第十六回:超重要!!特に危険な薬剤耐性菌③ 〜危険度「鬼」〜 [antibacter...nimals.com]

    アシネトバクターはブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌というグループに属します。このグループに属するメジャーな菌は緑膿菌で、元々環境変化に強く抗菌薬が効きにくい性質があります。このグループの細菌に有効な抗菌薬はST合剤、ピペラシリン(+タゾバクタム)、アミノグリコシド系、ホスホマイシン、キノロン系、カルバペネム系などです。カルバペネムだけでなく他の抗菌薬に対しても耐性化が進んでおり、多剤耐性菌も出現しています。もし、いずれの薬剤も効かないようであればコリスチンを検討してください。

    コリスチン耐性について [maff.go.jp]

    コリスチンとは:濃度依存的かつ強力な短時間殺菌作用が特徴であり、一部のグラム陰性菌に対して強い抗菌活性を有する
    1970年代~ 腎機能障害、神経毒性などの副作用が強く、また、他の安全性が高く有効な抗菌薬の登場により使用の減少。
    1997年 薬価削除、2004年承認取り消し
    2015年 再承認(耐性菌の最後の切り札としてWHOなどが「重要な抗菌薬」として位置づけた)

    コリスチンは家畜(鶏、豚、牛)の飼料添加物として使用されています。動物用医薬品として9.9t、飼料添加物として27.7t。
    動物でのコリスチン耐性菌が出た例があるようです。さらに中国では2014年に動物からヒトに伝達したことを示すデータもあるようです(その後米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、デンマークでも報告あり)

    学会などでは注意喚起されていますが、ヒト使用での困難さと家畜での大々的な使用でどこまでうまく運用できるか未知数です。

    コリスチン製剤の適正使用に関するお願い [chemotherapy.or.jp]

    本剤が適正に使用されない場合には、腎毒性等の安全性上の問題や耐性菌の出現等が顕在化することが懸念され、その結果、将来的に本剤の使用が制限される可能性もあります。

    • by Anonymous Coward

      > 危険度「鬼」

      ワンパンマンの怪人かな?

    • by Anonymous Coward

      先日の某新聞の耐性菌の記事で、普段使われていない抗菌薬を使って救命したという話があった
      コリスチンのことだろうか?

吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人

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