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NASA

Googleの機械学習でケプラー宇宙望遠鏡の過去の観測データから新たな系外惑星が発見される 31

ストーリー by headless
発見 部門より
NASAとGoogleは14日、ケプラー宇宙望遠鏡の過去の観測データを用い、Kepler-90を周回する8番目の系外惑星「Kepler-90i」を発見したことを発表した(NASAのプレスリリースThe Keywordブログの記事Ars Technicaの記事9to5Googleの記事)。

今回の発見はGoogleのChristopher Shallue氏とNASAのAndrew Vanderburg氏がGoogleの機械学習を用い、ケプラーの記録データから恒星の手前を惑星が通過するときのわずかな明るさの変化を検出することで実現した。天文学を学んで系外惑星の発見に興味を持ったというShallue氏は、空き時間に「大規模なデータセットからの系外惑星発見」についてGoogleで検索し、ケプラーのデータセットにたどり着いたという。

ケプラーの4年にわたるデータセットには惑星の可能性がある35,000のシグナルが含まれる。しかし、特に弱いシグナルは見落とされていることも多い。既に調査済みのシグナル15,000点以上を使用したニューラルネットワークのトレーニングでは96%の確率で惑星と惑星以外を識別できたという。その後、複数の惑星を持つ恒星系にはさらに多くの惑星がある可能性が高いという想定の元、670の恒星系で弱い信号の検出を実行した。

りゅう座に位置するKepler-90は太陽に似た恒星で、地球から2,545光年の距離にある。Kepler-90iは主星を14.4日周期で周回する岩石惑星だ。大きさは地球よりも30%ほど大きく、主星に近いことから表面の平均温度は華氏800度を超えると考えられている。今回の発見により、Kepler-90系は太陽系と並び、最も惑星の数が多い恒星系となった。また、Kepler-80系でも6番目の惑星となる地球サイズの「Kepler-80g」も今回発見されている。

研究成果はThe Astronomical Journalに掲載される(PDF)。Shallue氏とVanderburg氏は今後、150,000以上の恒星を含むケプラーの全データに調査対象を拡大する計画とのことだ。
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国際宇宙ステーション

SpaceX、20回目のFalcon 9ロケット第1段回収に成功 11

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再生 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

SpaceXは15日、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地 SLC-40からFalcon 9ロケットを打ち上げ、国際宇宙ステーション(ISS)補給ミッション(CRS-13)を予定の軌道へ投入した。第1段は6月のIridium NEXT 11-20 CRS-11 ミッションで回収された機番B1036.2 B1035.2で、同機は同基地内の着陸点LZ-1へ帰還した(着陸の様子)。

これで2017年中のFalcon 9の打ち上げは16回 17回目となり、今年中に残された打ち上げ予定はカリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地 SLC-4EからのIridium NEXT 31-40のみとなった。

SpaceXがFalcon 9ロケット第1段の回収に成功したのは今回で20回目。今回のミッションでは、Dragon宇宙船も2015年4月のCRS-6ミッションで使われた機体を再利用している。また、発射台SLC-40からの打ち上げは昨年9月の爆発事故以来初めて。これにより、SpaceXではバンデンバーグ空軍基地のSLC-4E、ケネディ宇宙センターのLC-39Aと合わせ、3か所の発射台が使用できるようになった(プレスリリース: PDFArs Technicaの記事The Vergeの記事)。

13482003 story
インターネット

英ISP、湿らせた紐を通じたADSL通信に成功 62

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成功 部門より
英ISP Andrews & Arnold(A&A)のテクニシャンが、湿らせた紐を通じたADSL通信の実証実験に成功したそうだ(RevK's rantsの記事Motherboardの記事The Registerの記事A&Aのツイート)。

実験では塩水に浸した2mの麻ひも2本を使い、ワニ口クリップを介して電話回線とモデムを接続している。アップリンクは67kbpsと遅いものの、ダウンリンクは3.5Mbps近い速度を実現したという。ただし、紐が乾いてしまうため長時間の通信は困難だったようだ。「インターネットプロトコルは2つの缶と湿らせた紐があれば通信できる」というジョークがあり、今回の実験はその一端を実証するものとなる。なお、紐の両端に缶を取り付け(て紐をぴんと張)ればADSLと同時に音声通話も可能とのことだ。
13480953 story
宇宙

Blue Origin、マネキン・スカイウォーカーを高度99.39kmに飛ばす 8

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名前通り 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

米民間宇宙開発企業Blue Originが12月12日、再使用可能な有人宇宙飛行機「New Shepard」のテスト飛行を行った。今回のNew Shepardの打ち上げでは将来の「宇宙観光」を想定して大きな窓を備えた乗組員カプセルを使用し、「マネキン・スカイウォーカー」なるダミー人形を乗せて打ち上げられたそうだ(NASA SPACEFLIGHT.COMITmedia)。

New Shepardの最初の打ち上げは2015年4月に行われ、今回が7回目の打ち上げとなる。この宇宙飛行機はカーマン・ラインと呼ばれる、大気圏と宇宙空間の境目とされている高度100kmを超えて宇宙空間を飛行する弾道飛行を目指している。

13480955 story
NASA

トランプ大統領、有人月探査を指示する文書に署名 18

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中国への対抗なんですかね 部門より
AC0x01 曰く、

米トランプ大統領は12日、有人月探査ならびに将来の火星探査に向けた月探査拠点の設置を指示する文書に署名した(NASAロイターNHKsorae.jp)。

再び月を目指すというトランプ政権の方針は以前から度々報じられており(過去記事)、既報通りの展開ではあるものの、大きな一歩には違いないだろう。

また同日に日本の宇宙開発戦略本部も、米国が2020年代に建設を構想する月基地や、国際協力での月面着陸に日本も参加を検討するとした宇宙基本計画工程表を正式決定している(産経新聞)。

13480100 story
アメリカ合衆国

米アラスカ最北端の都市の気候観測データ、平均値との差が大きすぎてシステムがエラーと判定 35

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これが温暖化か 部門より

米アラスカで今までに無いような気候変動が発生したため、気候観測システムがデータを異常とみなして処理を行わないという事態が発生していたそうだ(GIGAZINENew Tork TimesWashington Post)。

研究者らが米海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration)による気候観測データを取得したところ、アラスカ最北端にあるバローという都市のデータが消えていたことに気付いたという。バローは今年になって急激に温暖化しており、その結果システムがこのデータを異常とみなして処理対象から外していたことが原因だったそうだ。

このシステムは今まで取得したデータの平均値から大きく外れたデータを異常データとみなすようになっていたそうだが、今年はバロー周辺の流氷の両が少なく、そのために気温が平年よりも大きく上昇していたという。

13479230 story
サイエンス

地球の海由来の水素、地球から24万km先の宇宙空間にまで広がる 20

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飛んでいった 部門より

地球の海由来の水素原子は、地球の直径の約20倍である24万km先の宇宙空間にまで広がっていることが確認できたという(共同通信アストロアーツ)。

地球大気などに由来する発光は「地球コロナ」と呼ばれているが、2014年に打ち上げられた、立教大学の研究チームらが開発した宇宙望遠鏡「LAICA」を搭載する超小型深宇宙探査機「PROCYON」が、地球から1500万km離れた位置からこの地球コロナを撮影したという。これによって、地球由来の水素による発光(地球水素コロナ)が地球から24万km以上遠方にまで到達している様子が確認できたそうだ。

これによって地球水素コロナの全体像が確認でき、水素原始大気の分布を再現するシンプルなモデルを開発できたという。

13479148 story
医療

人間の身長、寿命、体力はピークに達し成長する余地はないという説 44

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そこで遺伝子操作ですよ 部門より
taraiok 曰く、

フランスのパリ・デカルト大学の生理学者であるJean-François Toussaint氏は、「人間の能力は栄養学、医学、科学的な進歩があってもこれ以上は向上しない」と述べた。これは最新の研究と120年に渡る歴史的な記録を照らし合わせた結果導き出されたもの。現代の人間は寿命、運動能力、身長の点で最高の状態に達しているのだという(NewsweekSlashdot)。

1900年代初めから20世紀末にかけては産業、医療、科学の進歩が反映され、ランニング、スイミング、スケート、サイクリング、重量挙げなど、さまざまなスポーツで世界記録が更新されてきた。187カ国の男女で、1896年に生まれた人と1996年に生まれた人を比較した場合、北アメリカとヨーロッパの高所得国では平均で3.5センチほどの身長の増加が見られた。しかし、過去30年間は高所得国でも身長の成長は停滞しているという。

Toussaint氏は人間の寿命についても、よりよい栄養、衛生、ワクチンや医療技術の改善があるにもかかわらず、1997年に死亡した122歳のフランス人女性ジャンヌ・カレンツを超えることを想像することは難しい。私たちはすでに寿命における生物限界を引き出した状態にあるのかもしれないとしている。

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サイエンス

「世界最重量硬骨魚」はウシマンボウ 16

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あんな見た目なのに 部門より
masakun曰く、

元広島大学の澤井悦郎博士のチームがフグ目マンボウ科マンボウ属の分類をめぐる混乱を解決し、今まで捕獲された魚類の中で「最も重い硬骨魚」はウシマンボウだったことを論文発表した(シュプリンガー・ネイチャーによる記事Togetterまとめ)。

澤井博士のチームはマンボウ属Molaに属する種の学名を明確にするために500年前の記録を含む世界中の文献や1000個体のサンプルを調査。そして近年のDNAによる分類で3種が存在することを明らかにし、そのうちの1種は今年7月に新種カクレマンボウ(Mola tecta)として発表した。さらに残りのマンボウ属2種マンボウとウシマンボウの学名を特定するために、世界各地の生鮮標本と博物館保存標本を含んだ30点の標本を詳細に調査。その結果、マンボウにはMola mola、ウシマンボウにはMola alexandriniの学名をそれぞれの種に適用すべきであるという結論に達したという(発表論文)。

なお日本周辺海域で漁獲されるものはほぼマンボウ1種に限られると考えられていたが、頭部の出っ張りゆえに東北の漁師たちはウシマンボウと区別していたことを今年2月放送のタモリ倶楽部で澤井博士自ら紹介していた。さらにギネス世界記録には世界最重量の硬骨魚としてマンボウが登録されていたが、博士は1996年に鴨川沖で捕獲されたマンボウ(2300kg)がウシマンボウであると同定した。

このニュースの反響なのか、澤井悦郎博士が著した「マンボウのひみつ」 (岩波ジュニア新書) がAmazonの魚類学の売れ筋ランキング 1位になっている。中の人は「日本メディアは取り上げてくれないが、#ギネス世界記録 を書き換える成果!願わくば安定した収入得ながらもっとマンボウ研究させてくれえええ!」と切実な願いをつぶやいている。

余談だが、日本近海に生息するマンボウ科にはマンボウ属、ヤリマンボウ属、クサビフグ属がある。

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おもちゃ

スーパーカミオカンデのジグソーパズル、人気を集める 31

ストーリー by hylom
ちょっとほしい 部門より

東京大学宇宙線研究所のニュートリノ観測装置「スーパーカミオカンデ」のジグソーパズルが人気を集めているという(朝日新聞)。

スーパーカミオカンデは大型タンク内に1万本以上の光電子増倍管を設置した構造で、このジグゾーパズルはこのタンク内の写真を使ったもの。サイズは38×26センチで300ピースと比較的小さいが、独特の同じ形の光電子増倍管が並ぶ写真のため難易度が高く、絵柄としても独特なことが人気を集めているようだ。このパズルは公式グッズで、売上は若手研究員の雇用や研究環境整備などに使われるという。

13476507 story
火星

ボーイングCEO「火星一番乗りはSpaceXではなくボーイングだ」と語る 35

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自信 部門より
ボーイングCEOのデニス・マレンバーグ氏がCNBCの「Mad Money」に出演し、最初に有人火星飛行を成功させるのはSpaceXではなく、同社であるとの見解を示した(CNBCの記事[1][2][3]Fortuneの記事)。

これについて AC0x01 曰く、

マレンバーグ氏は「我々は最終的に火星に到達する、そして火星への最初の一歩を踏み出す人間はボーイングのロケットで到達するだろうと固く信じている」と述べている。ボーイングはNASAが開発中の巨大ロケットSpace Launch Systemの1段目の主開発者であり、NASAは同ロケットで深宇宙ミッション用のオリオン有人宇宙船を打ち上げる計画だ。同機は組み立ての最終段階に入っており、最初の打ち上げ試験を2019年に予定しているとのことだ。

これに対しSpaceXのイーロン・マスク氏は「Do it」とツイートした。なお、NASAは7月、火星にいつ人類が到達できるか明言できないと述べている。

13475080 story
インターネット

北極の氷が溶けたことで田舎に高速インターネットが繋がる 36

ストーリー by hylom
変動で新経路 部門より
taraiok曰く、

アラスカ州北西部の岬の先端に位置するポイント・ホープは、岬を囲む三方の海が氷となっている。人口はわずか700人。本土に接している道は舗装すらなく、アンカレッジから牛乳やパンを輸送するには飛行機を使うしかないという。そんな田舎ポイント・ホープに米国でも最高速クラスのインターネット回線が接続された。地球温暖化により北極の氷が交代しており、新たな敷設ルートの誕生に繋がったためだ(The New York TimesSlashdot)。

もちろんポイント・ホープがケーブル敷設の目的地ではない。東京・ロンドン間の通信をより高速化する目的で敷設されたケーブルの副次的なものだという。ケーブル敷設により東京・ロンドン間の金融取引の高速化が可能になる。ポイント・ホープでも回線の高速化により、町に住む患者と都市部の医師とでウェブキャストが可能になり、医療体制が改善されることなどが期待できるとしている。

13473918 story
映画

無音の動画を見て音が聞こえたこと、ある? 59

ストーリー by hylom
そんなものがあるのか 部門より
headless曰く、

GIF動画を見ると無音なのに映像に合わせて音が聞こえるような気がする、このような現象は共感覚の一種なのだそうだ(The Vergeの記事)。

楽音を聞いて色を感じるといった現象で知られる共感覚は、脳の異なる部位の結合によって発生すると考えられている。この現象を「visually-evoked auditory response(vEAR)」と呼んで研究するシティ(ロンドン大学)博士課程のChris Fassnidge氏によれば、他の共感覚を持つ人は2~4%と少ないのに対し、vEARは20%の人が感じる可能性があるという。

これまでvEARはあまり研究されていないが、共感覚の結合が子供時代に起こることを過去の研究結果は示唆しており、乳幼児期から動きと音の関連を見聞きしてきた経験により、多くの人がvEARを持つと考えられるとのこと。Fassnidge氏は現在、参加者を募って無音の動画を見て音を感じるかどうかのオンライン調査を行っている。調査には誰でも参加できるが、動画の再生にはFlashが必要だ。

オンライン調査を実際に試してみたところ、動画の大半では何も感じず、いくつかの動画で音が聞こえるような感覚があった。なお、The Vergeの記事にあるGIFでは音は聞こえなかったが、耳に衝撃を感じた。スラドの皆さんはいかがだろうか。

13473048 story
宇宙

Falcon Heavy デモフライト、積荷はTeslaの初代Roadsterに 18

ストーリー by hylom
関連会社製品 部門より
あるAnonymous Coward曰く、

延期を繰り返しているSpaceXのFalcon Heavyロケットだが、デモフライトのペイロードは創業者のElon Musk氏が個人所有するTesla Roadsterのうちの1台となるようだ(Musk氏のツイートThe Verge)。

第二段に搭載し、地球-火星遷移軌道へ投入すると推測されている。HeavyはRoadsterを10台打ち上げるだけの搭載量を持つが、周回軌道への投入を行うかは不明だ。打ち上げ日は早くとも12/29以降に設定される。

13473020 story
NASA

米探査機ボイジャー1号、37年ぶりにバックアップエンジンを作動させる 51

ストーリー by hylom
あるものでなんとかしなければならない世界 部門より

1977年に打ち上げられた無人宇宙探査機ボイジャー1号のエンジンが37年ぶりに起動された(AFPハザードラボ)。

ボイジャー1号は太陽圏を抜け、現在は地球から約210億キロメートルの位置を飛行しているが、地球との通信を続けるためにはアンテナの向きの微調整が必要になったという。しかし、本来その調整を行うための姿勢制御システムは劣化し始めているため、バックアップエンジンを起動させて調整を行うことにしたそうだ。これによってボイジャー1号の寿命は2~3年延びたという。

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「科学者は100%安全だと保証できないものは動かしてはならない」、科学者「えっ」、プログラマ「えっ」

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