エジプトでスカラベのミイラが発見される 16
発掘 部門より
調査の対象となったのはウセルカフのピラミッド周辺で、古王国時代の個人の墓所が見つかる可能性が高いために選ばれたという。その結果、人が入ったことのない新王国時代の墓所3か所と、古王国時代の墓所4か所が発見された。中でも特に重要な発見はKhufu-Imhatの墓所で、第5王朝末期から第6王朝初期のものとみられる。
今回の発掘調査では、これまでに発見されたことのないスカラベのミイラが発見されている。スカラベのミイラは蓋に3匹のスカラベが描かれた石灰岩製で長方形の石棺に2体が納められており、布に包まれたミイラは非常に良い保存状態だという。さらに、1匹のスカラベが描かれたより小さい正方形の石棺にはスカラベのミイラが多数納められていたとのこと。
また、女神バステトに捧げた猫のミイラ数十体や金張りで木製の猫の像100体、青銅製の猫の像1体が発見されている。猫以外の動物をかたどった金張りの木製像のほか、コブラのミイラやワニのミイラを収めた木製の棺も発見された。