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英国

エアバス、飛行中に翼の先端を跳ね上げることが可能な航空機のスケールモデルで試験飛行に成功 54

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柔軟 部門より
エアバスが飛行中に翼の先端を跳ね上げることが可能な航空機のスケールモデルを開発し、リモート操縦による試験飛行に成功したそうだ(プレスリリースAirbus In The UKの動画ツイートSlashGearの記事)。

翼の可動部分にはエアバスが開発した半空力弾性ヒンジが用いられており、突風や乱気流の影響を受けにくくしつつ、抗力や翼全体の重さを減少させることが可能だという。先端を跳ね上げ可能な翼は軍用機で格納時のスペース確保のために用いられているが、飛行中自由に先端を上下させることが可能な翼はこれまでなかったそうだ。

翼の構造は状況に応じてロック/アンロックされるアホウドリ(albatross)の翼をヒントにしたもので、A321をベースにしたデモ機はAlbatrossOneと名付けられている。突風に柔軟な反応が可能になれば負荷が減少するため、より軽く、より長い翼を作ることが可能となり、翼を長くすれば抗力が減少する。これにより、燃料効率の向上も期待できるとのこと。

AlbatrossOneは英国・フィルトンでエアバスのエンジニアにより20か月かけて開発された。フィルトンで開発された航空機としてはコンコルド以来だという。2月に行われた試験飛行では翼の先端をロックした状態と完全にアンロックした状態での安定性が確認された。エアバスではさらなるテストを重ねたうえでデモ機をスケールアップしていく計画で、次の段階としては飛行中にロック/アンロックを切り替えて2つのモードをテストするとのことだ。
13934730 story
お金

CERN、ソフトウェアライセンス料増加対策としてオープンソースへ移行するMAltプロジェクトを発表 67

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対策 部門より
CERNは12日、ソフトウェアライセンス料の増加を見越してオープンソースソフトウェアへの移行を図る「Microsoft Alternatives(MAlt)」プロジェクトを1年前に開始していたことを明らかにした(CERNのニュース記事BetaNewsの記事The Registerの記事Neowinの記事)。

CERNの活動やサービスでは商用ソフトウェアへの依存が増しているが、これまで提供されていた学術・非営利・研究機関向けの有利なライセンス条件から企業向けライセンスへの切り替えを要求される傾向にあるという。たとえばMicrosoftでは過去20年にわたり、CERNに学術機関向けライセンスでソフトウェアを提供していた。しかし、直近の契約が終了した今年3月以降、ユーザー数ベースの契約に切り替えるよう要求してきたそうだ。これにより増加するライセンス料は10倍以上におよび、継続的に支払える金額ではなかったとのこと。

MAltが基本とするのは、すべてのCERN職員にこれまでと同じサービスが提供できること、持続不可能な商用条件によるリスクと依存性を減らすためベンダーロックインを避けること、データを手元で管理すること、一般的なユースケースに対応すること、の4点が挙げられている。MAltは数年がかりの取り組みとなるが、現在は最初の移行を開始する段階に入っているという。まず、今夏にはIT部門とボランティアを対象にしたメールサービスのパイロットプログラムを実施し、その後CERN全体の移行を行う。これと並行してSkype for Businessやアナログ電話機の一部をソフトフォンへ置き換えるパイロットプログラムを実施するとのこと。

MAltは野心的なプロジェクトだが、CERNがベンダー/データロックインなしにコアサービスを構築できることを示すまたとない機会とのことだ。
13934961 story
医療

外来測定時の血圧上昇と心血管疾患リスクに関する調査結果 28

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血圧 部門より
pongchang 曰く、

外来血圧の上昇と心血管疾患リスクの関係について、無治療の白衣高血圧(WCH)患者と白衣効果(WCE)の治療を受けた患者をそれぞれ正常血圧の対照者と比較したメタアナリシスが米内科学誌「Annals of Internal Medicine」に掲載された(論文アブストラクト)。

無治療のWCHは正常血圧者と比較して、心血管イベント(ハザード比 1.36、95%信頼区間で1.03~2.00、以下同)、全死亡 (1.33 、1.07~1.67)、心血管イベントに伴う死亡(2.09、1.23~4.48)がいずれも上回った。一方、治療を受けたWCEでは心血管イベント(1.12、0.91~1.39)、全死亡(1.11、0.89~1.46)、心血管イベントに伴う死亡 (1.04、0.65~1.66)のいずれも正常血圧者と同程度に抑えられていたとのことだ。

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地球

気象庁が発表する台風の進路予報円、精度向上で半径を平均20%縮小 70

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そんなに改善するものなのか 部門より

台風進路予報では、台風の中心が70%の確率で入ると予想される範囲を「予報円」として公開している。今後この「予報円」が、予測精度の向上によって20%ほど縮小されるという(気象庁の発表NHK)。

新しいスーパーコンピュータの導入やプログラムの改善によって進路予測の精度が向上したことから、予報円の半径を小さくすることができるようになったそうだ。

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お金

統計的に宝くじを購入して大儲け 62

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期待値の有用な使い方 部門より

NOBAX曰く、

アメリカ・ミシガン州の片田舎でコンビニを経営していた老人が、公営宝くじに設けられたルールの穴をついて2600万ドル(約28億2240万円)もの賞金を手にしていたそうです。映画化の話も出ているようです(GIGAZINE)。

問題の宝くじでは、「1等の賞金が繰り越しにより500万ドル(約5億4000万円)に達したが1等の当選者が現れなかった場合、その賞金が下位当選者に振り分けられる」(ロールダウン)というルールがあり、この老人はロールダウンが発生しそうなときに宝くじを買うっておけばこれによって購入金額以上の配当が得られる可能性が高いということに気付いたそうです。

この話は以前から話題になっていて、同様の手法で稼いでいた人達はほかにもいたようです。「MITの学生、宝くじ必勝法を用いて6億円超を荒稼ぎ!!」によれば、運営していた団体も2005年からこの行為に気づいていたのに、賞金を一部受け取る代わりにMITの学生らの行為を見逃していた可能性があるとのことでした。

こっちの方が映画になりそう。

13931279 story
サイエンス

高知県や静岡県で確認されていた未知の甲殻類、絶滅種とされていた「オオスナモグリ」だった 31

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生きていたのか 部門より

2016年から2017年にかけて高知県土佐市や静岡県沼津市で確認されていた未知の甲殻類を分析したところ、絶滅したとされていた「オオスナモグリ」であることが分かったという(NHKサイエンスポータル日経新聞)。

当初は新種のスナモグリと思われていたが、捕獲したサンプルやそのDNAを分析したところ、はさみの形がオオスナモグリの化石と一致し、DNA解析結果からもオオスナモグリであるとの結論が得られた。

オオスナモグリは干潟や海底などに1メートル以上の巣穴を掘って生息するとのことで、そのためこれまで発見されていなかった可能性があるそうだ。

13931543 story
宇宙

SpaceXのStarlink衛星の光害を示す天文写真が撮影される 29

ストーリー by hylom
興味深い写真ではあるが天文学的にはダメだ 部門より

Anonymous Coward曰く、

SpaceXは通信衛星「Starlink」を多数打ち上げ、これらを使った衛星通信サービスの展開を目指している。これに対しこれらの衛星が天体観測を妨げる可能性があるとの指摘があったが(過去記事)、実際にこれらの衛星が映り込んだ天文写真が国際天文学連合(International Astoronomical Union)によって発表された

この画像は、5月25日に米アリゾナ州のLowell ObservatoryがNGC 5353/4銀河団を撮影したもの。通過するStarlink衛星群の航跡で画面全体にバーコードのような縞が入ってしまい、背景の星のいくつかは見えなくなっている。

SpaceXが推進するStarlink通信衛星計画は、最低で1600基、需要に応じて最大で1万2000基の超小型衛星を軌道周期90分前後の低軌道にくまなく配置し、有料の固定型衛星メッシュネットワークサービスを提供する計画で、既に60基の衛星が放出され、徐々に軌道上に分散して試験が行われている。

13931043 story
テクノロジー

JAXAなど研究機関でヘリウムの調達が困難に、大気中に捨てている産業用の回収・再生に向けた動き 44

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MRIでの使用が多いのか 部門より

2017年、以前ヘリウムの不足が話題となったが、現在でもヘリウム不足は深刻な問題になっているという。そのため、東京大学物性研究所では使用したヘリウムを回収・再生する装置を導入、企業での活用も検討しているそうだ(日刊工業新聞)。

産業用として利用されるヘリウムの多くは使用後に大気中に廃棄されるという。一方で東大物性研究所では各研究室に配管を設置、使用済みガスを回収して精製・液化しているそうだ。国内のヘリウム販売量のうち研究用途でのヘリウム販売量はガス換算で4.4%と少ないことから、ガス会社と連係してヘリウムを回収し東大の施設で再生することを考えているという。

13931038 story
地球

最近酸性雨があまり話題にならない理由 32

ストーリー by hylom
確かにあまり聞かれない 部門より

かつてメディアなどで大きく取り上げられた酸性雨問題は、今でも続いているという。それでも最近あまり酸性雨問題が話題にならないのは、多少雨が酸性になっても樹木への影響は小さいことが判明したからだそうだ(ウェザーニュース)。

ウェザーニュースの記事によると、pH3程度までの酸性度では植物の生育に影響が無いことが分かっているという。また、ヨーロッパでは酸性雨の影響で多くの樹木が枯れたとも言われていたが、実際には酸性雨ではなく乾燥が原因で、硫黄酸化物や硫酸などが高濃度で降り注いだチェコ・旧東ドイツ・ポーランド国境に広がる「黒い三角地帯」が唯一の酸性雨による森林被害だとされているそうだ。

ただ、大気汚染の結果としての酸性雨問題は続いており、問題が解決したわけではない。酸性雨による酸が蓄積されるとどうなるかもまだ分かっていないという。

13930077 story
変なモノ

防衛省の調査報告書に誤ったデータ、Google Earthを定規で測って計算したことが原因 194

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計算 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

防衛省は8日、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画の調査報告書で発見された誤りはGoogle Earthをデータとして使用したことが原因だと発表した(朝日新聞デジタルの記事西日本新聞の記事時事ドットコムの記事FNN.jpプライムオンラインの記事)。

誤りが見つかったのは東日本の候補地に関する調査結果。秋田市の陸上自衛隊新屋演習場を唯一の適地とし、計19カ所のうち9カ所で山の仰角を理由に不適と判断していたが、これら9か所では実際よりも大きな仰角が記載されていた。

報告書の作成者はGoogle Earthの断面図が縦方向に拡大されていることに気付かず、定規で測った数字を元に仰角を計算していたという。問題の9か所では山が電波をさえぎるとの理由で不適と判断されていたが、防衛省はデータの修正後も判断に変わりはないと説明しているとのこと。これについて毎日新聞の社説では、新屋演習場を唯一の適地とする結論が先にあったと疑われても仕方ないと指摘し、西日本も含めデータを精査すべきだと述べている。

13930060 story
月

ドナルド・トランプ米大統領、NASAは月へ行く話をすべきではないと意見する 44

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意見 部門より
米国のドナルド・トランプ大統領がNASAに対し、月へ行く話をすべきではないと意見している(トランプ大統領のツイートGeekWireの記事The Vergeの記事Mashableの記事)。

趣旨としては、大金をかけたNASAのミッションのうち、50年前に実現している月探査のような小さな話をせず、火星(月はその一部)や防衛、科学に注力してほしいというものだ。月が「火星の一部」だというのは月探査が火星探査計画の一部という意味だと思われるが、文字通り月が火星に属する衛星(moon)だという意味に受け取った人々から批判を受けることになる。これについてNASAのジム・ブライデンスタイン長官は、「大統領が言う通り、NASAは人類を火星へ送るために月を利用している」と補足した。
13929454 story
国際宇宙ステーション

NASA、国際宇宙ステーションの民間利用拡大計画を発表 13

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拡大 部門より
NASAは7日、国際宇宙ステーション(ISS)の民間利用拡大に関する計画の詳細を発表した(プレスリリース民間利用ポリシーの紹介価格設定FAQ)。

ISSの民間による利用は現在のところ研究開発に限られているが、今後は米企業による製造目的での利用にも拡大される。NASAでは当初、年間の宇宙飛行士のリソースおよび貨物容量の5%を割り当てるという。利用の条件としては、製造や商用アプリケーション開発に微小重力環境が必要なこと、またはNASAのミッションに関連すること、持続可能な地球低軌道経済の開発をサポートすること、のいずれかが求められる。

認可された民間利用に関連する作業はNASAの宇宙飛行士が割り当てられた時間内で行うが、必要な場合は民間宇宙飛行士が最大30日間ISSに滞在して作業を行うことも可能になる。NASAでは年に最大2回の民間宇宙飛行士ミッションを受け入れ可能であり、ミッションは民間資金による専用の打上げとなる。宇宙船はNASAの民間宇宙船によるクルー輸送計画で開発されたものが使われる。長期的には地球低軌道を宇宙旅行の目的地とし、より多くの人が訪れるようになることを見据えているとのことだ。
13929047 story
宇宙

暗黒物質が存在しないと考えられていた銀河、実は計測の間違いだった? 26

ストーリー by hylom
宇宙は難しい 部門より

manmos曰く、

去年、暗黒物質が存在しないと考えられる銀河が発見され、銀河の生成に関する議論が上がった(過去記事)。暗黒物質自体が銀河生成に関わるとの説明もあるので、その銀河の生成に関する新しい理論も考えられていた。

ところが、この銀河「NGC 1052–DF2」は地球から6500万光年離れた場所に存在すると測定されていたが、別の独立した方法で計測したところ、この銀河は実際はそれより近い4200万光年の場所に存在するという結果が出たそうだ。

さらにその結果からNGC 1052–DF2を再度分析した結果、この銀河に暗黒物質が存在することが示唆されたという(GIGAZINE論文Phys.org)。

やはり、世の中はダークな物にまみれているようだ。

13928208 story
サン・マイクロシステムズ

119年前に撮影された皆既日食の動画が公開される 28

ストーリー by hylom
動画なのか 部門より

headless曰く、

119年前にフィルム撮影された皆既日食の動画を英国・王立天文学会と英国映画協会(BFI)が公開した(王立天文学会のニュース記事The VergeSlashGearYouTube)。

動画は1900年5月28日、英国天文学協会の調査旅行に同行したマジシャンで映画製作者のネビル・マスケリン(グリニッジ天文台5代目責任者で天文学者のネビル・マスケリンとは別人)が米国・ノースカロライナで撮影したもの。皆既日食の撮影は容易ではなく、マスケリンは特製の望遠アダプターをカメラに取り付けて撮影したそうだ。マスケリンは1898年にもインドで日食の写真撮影に成功しているが、帰路でフィルムが盗まれてしまったという。

このフィルムは初期の映像歴史学者が何年も探して見つからなかったものだが、最近になって王立天文学会のアーカイブで断片が発見されたそうだ。映像はBFIナショナルアーカイブの専門家がスキャンし、4K映像に復元した(YouTubeで公開されているのは最大720p)。動画は現存が知られるものの中で、皆既日食の動画としては最古、マスケリンの映画としては唯一のものとなる。また、天文現象を撮影した映画としても最古の可能性があるとのこと。

ビクトリア朝の世界ではテクノロジーの進歩とマジックが混然一体となっており、初期の映画製作者にはマジックシアターで働いていた人やイリュージョニストとしてパフォーマンスしていた人も多いという。マスケリンはロンドン・ピカデリーにあった有名なマジックシアター「エジプシャンホール」を経営しており、ショーで映画を使用したトリックも取り入れていたとのことだ。

13928020 story
宇宙

アポロ11号をイメージして作られたチョコ「アポロ」が誕生から50周年、「きのこの山」とも関係が 24

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スナック部分不要なのでアポロ好き 部門より

明治のチョコレート菓子「アポロ」が発売から50週年を迎えるという(明治の発表)。明治はこれを記念し、通常のアポロと「濃いいちごと甘酸っぱいフランボワーズのコントラストが楽しめるダブルベリーのアポロ」が入った「アポロ2種のアソート袋」を発売するとのこと。

アポロは2種類のチョコレートを重ねて円錐のような形状に成形したチョコレート菓子。1969年に人類初の月面着陸に成功した宇宙船「アポロ11号」の形状をイメージして作られ、1969年8月に発売が開始された。

なお、明治の人気菓子「キノコの山」はアポロを製造する機械から「もっといろいろな形ができないか」と試行錯誤した結果生まれたという。

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物事のやり方は一つではない -- Perlな人

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