12歳の少年が紫外線も吸収する3次元型太陽電池を考案、2万5千ドルの奨学金を獲得 68
自分が12歳の時は… 部門より
capra 曰く、
米国のオレゴン州ポートランドに住むWilliam Yuanさん(12歳、日本の中学1年生に当たる)が高性能の3次元型ナノチューブ太陽電池を考案し、それにより2万5000ドルの奨学金を獲得した(Beaverton Valley Times、本家記事、Wired Visionの記事)。
彼が考案した太陽電池は可視光線と紫外線の両方を吸収できるもので、現在の商用太陽電池の500倍、最先端の3次元型太陽電池と比べても9倍の光を吸収できるとのこと。「このプロジェクトの焦点は、光の吸収と効率を更に高めるのに最適な太陽電池を突きとめることと、光を電気に効率的に変換するためのナノチューブの設計にあった」そうだ。
Yuanさんは学校の先生や両親、大学教授などのサポートを受けながら、2年かけて研究を仕上げ、Davidson Institute for Talent Developmentが主催する奨学金に応募したそうだ。Davidson Institute for Talent Developmentは「若くて才能のある研究者を育成・サポートし、その才能を伸ばす」ことを目的とする私設団体で、さまざまな活動を行っている。2008年の「Davidson Fellow受賞者」のうち、5万ドルの奨学金を獲得したのは14歳から17歳までの5名、2万5000ドルの奨学金を獲得したのは12歳から17歳までの8名。この奨学金制度は5歳から18歳までが対象ということだが、Yuanさんは最年少の受賞者とのこと。
彼は次のステップとしてプロトタイプを製作してくれるメーカーを探したいそうで、プロトタイプでのテストが成功すれば、ゆくゆくは製品化してくれるメーカーを見つけて販売したいそうだ。
太陽電池というか (スコア:2, 興味深い)
この件でわかったこと (スコア:1, おもしろおかしい)
Re:この件でわかったこと (スコア:2, 参考になる)
理解するには自分の方の能力や知識が不足していれば、感心や賞賛はするだろう。それは褒めるのとは違う。
自分に理解できないことに対して「褒める」なんて上から見下ろすような態度のどこが素直なんだか。
うじゃうじゃ
Re:この件でわかったこと (スコア:1, すばらしい洞察)
これはライターの問題
Re: (スコア:0, すばらしい洞察)
-- 日本に必要なのはまともなリーダー?
Re:この件でわかったこと (スコア:1, すばらしい洞察)
あきらかに書き手の不手際。本家でも「レポーターあほすぎ」というコメントが見受けられる。
今時インターネットで10分も調べれば、太陽電池の基本的な知識や、開発の現状について大まかな理解が得られるのに、
それさえもやらないで受け売りのありえない数字をそのまま書き写してくるのは、プロの仕事としてどうかと思う。
Re:この件でわかったこと (スコア:1)
#凄い機械を使って1兆倍になるんです。とかだったら夢はあってもさすがに落選してたかと。
Re: (スコア:0)
スラドの恒例です。
これが2万5千ドルなら (スコア:0)
それよりみなさん (スコア:2, おもしろおかしい)
奨学金って助かるけど返さなきゃいけないのが辛いですよね。
社会人一年生でいきなり借金持ちなんてあんまりいませんでしたよ。
Re: (スコア:0)
Re:それよりみなさん (スコア:1)
Re: (スコア:0)
Re:これが2万5千ドルなら (スコア:1, おもしろおかしい)
Re: (スコア:0)
実を食べるだけではなく種を蒔こう (スコア:1)
そして (スコア:0)
12歳の子供に実証実験しろとは言わないけど (スコア:0)
ありえない条件で動作するナノチューブを仮定さえすれば変換効率なんかどうにでもなりそうですね。
あくまでもシミュレーションとシミュレータの構築です(Re:12歳の子供に実証実験しろとは言わないけど (スコア:4, 参考になる)
http://presskit.ditd.org/2008_Davidson_Fellows_Press_Kit/2008_DF_Willi... [ditd.org]
超訳で行間を読みながらまとめたんで、ここから先はかなりいい加減な中身な気がしますが、
今回行われたのは光電変換を行うためのナノチューブの塔("Solar Tower"と称してる)で光電変換するときにどう最適化するかというコンピュータシミュレーションのプログラムと最適化モデルの提示のようですよ。
要はナノチューブに光が当たったときに電子がバリア準位を越えてくれるようなナノチューブの組み合わせ構造(タワー)を考案してシミュレーションして、最適化モデリングするためのシミュレーションソフトを作ったようです。
で、シミュレーションの結果として今の半導体系の太陽電池と比べて9倍のエネルギー変換効率がはじき出された…って事じゃないですか?
カーボンナノチューブを使ってる事などから考えるに応用範囲はフォトダイオードやCdSのような光電センサから始まって、次にCCDやCMOS素子などで実現されてる撮像素子、最後に太陽電池って流れになるでしょうね。
Re: (スコア:0)
9倍の「エネルギー変換効率」になるのかが分からん。
吸収(バンド幅?)が9倍になるとは書いてあるが。
Re:あくまでもシミュレーションとシミュレータの構築です (スコア:2, 参考になる)
「3D太陽電池」「ソーラータワー」あたりからしてわからんので検索してみて、ジョージア工科大の3D太陽電池に関するリリース [gatech.edu]を見つけました。それによると...
表面が平らな従来の太陽電池では、反射した光はそのまま逃げてしまって吸収率が低い。吸収率を高めようとすると光起電素材のコーティングを厚くしなければならないが、厚くすると光によって飛び出た電子が素材内にとどまる時間が長くなる。そうすると素材内に残された正孔に捉えられてしまう可能性が高まり、起電効率を下げてしまう。
そこでシリコンウェハ上に40x40x100ミクロンのカーボンナノチューブによるタワーを10ミクロン間隔で配置して(「ナノ-マンハッタン」と形容されている)、その表面を光起電素材で覆っている。斜めに入ってきた光でタワー間に入り込んだものは反射を繰り返すうちに吸収される。形状で吸収率を高めており、光起電素材のコーティングを厚くすることでの起電効率低下を避けている(図解Flash [gatech.edu])。
...というものらしい。今回のWilliam Yuanの研究は、この吸収率をさらに高めるようなタワーのモデリングとその最適化のためのシミュレーションではないでしょうか(何倍とかの数字についてはよくわかりませんが)。
中国系じゃん (スコア:0)
Re:中国系じゃん (スコア:1, すばらしい洞察)
また、研究機関に出せば必ず奨学金が出るわけでもないでしょう。普通はある程度の査読があります。
気持ちはよくわかりますが、中国系ってことであらゆる要素を無視して否定するのが生産的な行動であるとは思えません。
そういうのはチラシの裏にでも書いてください。
/*
他のツリーにもあったけど、どうして日本のオタっていちいち発言が否定的なんだろうねぇ。
「顔真っ赤にして」なんて揶揄されるその否定論調が「オタキモイ」って世論に結びついてる節があるんだけど。
さんざっぱら自分のことなのでAC。
*/
Re:中国系じゃん (スコア:2, 興味深い)
別にオタに限る必要はないと思いますが、
「中国だから」とかいった理由にならない理由で否定するのはともかく、
言葉尻を捉えたようなものが多いとはいえ、今回のストーリーでの「否定的意見」なコメントの大半は
その技術内容についてのツッコミであり、そういう「疑問を持つ」のは正しい態度だと思いますよ。
/.-Jでストーリーにもなったウォーターエネルギーシステム [srad.jp]だとか、詐欺的商法について疑問を持たずに本人の主張を鵜呑みにする方がよっぽど危険です。
疑問点を挙げた否定的意見が出ただけで終わったら意味がないですが、
今回のストーリーでは、肯定者側がその疑問点を説明してくれたりしているわけで、
特に問題ないでしょう。
早い話、数値資料はないのかな (スコア:0)
数字で示した資料は提示されていないのでしょうか。
シミュレーションの数値でも良いですが。(内容に説得力があれば)
光エネルギー (スコア:0)
ほんとうの幸いは (スコア:0)
Re:エセ科学。 (スコア:2, 興味深い)
>最先端の3次元型太陽電池と比べても9倍の光を吸収できるとのこと。
変換効率ではなくて、受光量のことを言っているのでは?
現在と同等の変換効率を持ったものであれば、
パラボラなどで集光する量が1/9で済むってことかな
Re:エセ科学。 (スコア:2, おもしろおかしい)
次のステップとして、プロトタイプを作成してくれるメーカーを募集中なのです!!!
# 12歳頃といえば、俺もゴジラとキングギドラを合成する事で既存の怪獣の200倍以上強いモンスタ−を考案てしたんだが、ちゃんと公表しとけばよかったな。
Re:エセ科学。 (スコア:3, 興味深い)
今回の太陽電池も、これに近い話ですな。
http://www.katu.com/news/local/28432984.html [katu.com]
子供なりの発想で「もっと効率的な3次元型太陽電池」を考案した。そしてその「太陽電池」によって得られるはずの効率は、彼の計算によれば現在の商用太陽電池の500倍にも達したと。
もっとも、彼自身この計算値が正しいとは信じていないし、そんな効率がありえないのも判っていると。
科学的な正しさとは無関係に、そのような子供なりの研究に対する評価で奨学金を会得したよというだけの話。
#そして大きくなったらその200倍強い怪獣で、襲ってくる怪獣たちをやっつけるんだ!ってね
Re:エセ科学。 (スコア:2, おもしろおかしい)
公表しなくてよかったんじゃないの?
Re:エセ科学。 (スコア:2, 参考になる)
カーボンナノチューブ色素増感太陽電池のサンプル販売されている物の効率は3% 試作で最高記録が約10% 理論値30%
>最先端の3次元型太陽電池と比べても9倍の光を吸収できるとのこと。
上手くいけば理論値に近づくということじゃないでしょうか?
>現在の商用太陽電池の500倍
旧来の色素増感太陽電池の製造はローテク、安価なので玩具等でセンサー且つ若干発電もできる用途に使用されています。
これも納得!?
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
>3%の500倍は1500%ですよ。
0.06以下
http://www.peccell.com/pectom/index.html [peccell.com]
http://www.tech-jam.com/apparatus_for_science_experiment/fuel_cell/KN3... [tech-jam.com]
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
>現在の商用太陽電池が大まかに15%、最先端で40%。
>100%超える効率なんかあり得るわけ無いでしょ。
どこにも、変換効率が100%以上になるなんて書いてない。
吸収できる光の量が増えるってだけでしょ。
変換効率がどこまで上がるかは別の話。
Re:エセ科学。 (スコア:5, 興味深い)
なおさらあり得ない。
あと光の帯域は現在300〜1000nmあたりは利用してます。太陽光は300〜3000nm付近ですね。
帯域で9倍ってのもあり得ません。
参考までに、太陽光エネルギーは紫外光が3%、可視光が47%、赤外光が50%のエネルギーを持ってます。
赤外光は利用したい所ですが、1光子当りのエネルギーは小さいので、使いにくいのが現状です。
関係者というかこれで喰ってる身なのでAC
全体に、今の現状と正しい原理をきちんと知ってもらいたいなぁ。
周りの人には教えてますよ。それが仕事ですから。
Re:エセ科学。 (スコア:1)
1.カーボンナノチューブの物性を制御してバンドギャップを可変にしたものを
積み上げる時の組み合わせの計算(多接合を極端にした広帯域化のシミュレーション)
2.カーボンナノチューブを基板に垂直に生やすなどして、電極実効面積を稼ぐ
(凹凸結晶を成長させる高ヘイズ透明電極の極端な場合)
2はたとえて言うならば、小腸の絨毛みたいな電極構造にして、キャパシタでもやってるように
表面積を稼ぐ作戦かな?ということですが、「表面積9倍」くらいならあり得そうな気がします。
PIN構造がきちんと形成できるのかなというところが問題ですが、CVDでアモルファスシリコンなら
ひょっとしたら積めるかも?と思います。どうかな。
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↓
TTTTTTTTTTTTTTTTTTTT
VVVVVVVVVVVVVVVVVV
UUUUUUUUUUUUUUUUUU
VVVVVVVVVVVVVVVVVV
Re:エセ科学。 (スコア:2, すばらしい洞察)
層を増やしたり構造を複雑にすることによって逃してしまう光を減らすというのは理解できますが…
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
吸収できる光の量が増えて熱々になりますね。
Re: (スコア:0)
じゃばらみたいに縦に9枚ならべて3次元構造!
紫外線は蛍光物質でも塗っとくか!
Re: (スコア:0)
変換効率とは無関係。
Re: (スコア:0)
だれも効率が上がるなんてこと言ってないだろ。
タンデム太陽電池をより多層構造にできるはず、ということだと思う。
12歳という年齢と、なんとなく中国系っぽい名前で色眼鏡かけすぎだろ。
(すば洞つけたモデレータもだ。恥じろ)
色眼鏡かけてると発電効率下がるぞ。
Re:それはすごい!! (スコア:2, 参考になる)
太陽電池の吸収スペクトルは太陽光のスペクトルと多少ピークが短波長よりにずれ
るもののほぼ一致しているので、突然エネルギーで9倍も吸収できるようになるとは
考えられません。帯域を9倍とっても時間あたり発電量は二倍にはならない程度。
短波長に変換して発電するというアイディアはあるけれども、そのためにはパラボラ
とかレンズで一旦集光したりしなければならないから、やっぱり太陽電池の一枚パネル
で短波長側までとれるアイディアは貴重なんじゃないでしょうか?
将来打ち上げたりすることを考えるとモジュールはシンプルなほうがよいはずですから。
Re: (スコア:0)
まあ、幅を取って掛け算というのがどんだけ意味があるのかわからんが、
吸収域の幅は200nmぐらいなので、この500倍というと、100000nmの幅をもつということだねぇ。
単波長側の開始点を波長0nm(!)から始めたって、長波長域の上限が100000nm=(100um)って
もう光じゃなくマイクロ波だよこれは。
本当にガンマ線からマイクロ波まで変換可能領域をもっているなら、大したもんだ。
Re:それはすごい!! (スコア:1)
500倍とるには125,000THz。すなわち波長2.4nmの極端紫外線までうかる
ということでは?
それはようするに短波長側のエネルギーは全部とれるっていいたいんでしょう。
数学をしってる人ならここでエネルギースペクトルを波長方向に積分しようとしないですよ。。
ちなみに100umってのはマイクロ波じゃなくてサブミリ波。マイクロ波ってのは波長
1cmくらいのいわゆるセンチ波を言います。
Re: (スコア:0)
0Hz領域までカバーすることになってやっぱり無理があるでしょ。
逆数にしたところで「500倍」のカバーする範囲の広大さは変わらないというのが「数学的に」わからない?w
ちなみにマイクロ波 [wikipedia.org]
一般的には波長100マイクロメートル - 1メートル、周波数300メガヘルツ - 3テラヘルツの電波(電磁波)を指し、
この範囲には、デシメートル波(UHF)、センチメートル波(SHF)、ミリメートル波(EHF)、サブミリ波が含まれる。
Re: (スコア:0)
「周波数が3~30ギガヘルツ(GHz)、波長は10~1cmの電波で、センチ波ともいう」としてますね。
http://jp.encarta.msn.com/encyclopedia_761567461/content.html [msn.com]
もともと、マイクロ波というコトバに学術的な定義はなく、マグネトロンが発明されたころに
扱った最短の電波をマイクロ波と呼んでいました。このとき、マイクロマシンという言葉がセンチ
スケールの機械に使われたように、実際の波長帯域は10cm〜1cmくらいでした。
その後、ミリ波、サブミリ波、テラヘルツ波を開発した人達は明示してそれらの用語を使いましたから、
デバイス系の開発をする人達がい
Re:見えない敵 (スコア:1, 参考になる)
変換効率は全太陽光エネルギー、すなわち紫外〜可視〜赤外まで全部の波長のエネルギーに対してですよ。
以下参考
https://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/map/kagaku04/1/1-2-2.htm [jpo.go.jp]
http://unit.aist.go.jp/rcpv/ci/about_pv/principle/principle_4.html [aist.go.jp]