手書きで作るホログラム 23
ストーリー by hylom
春休みの工作にいかがでしょう、 部門より
春休みの工作にいかがでしょう、 部門より
DocSeri 曰く、
ホログラムを手書きで作成する人が現れた。これは描画部分にも針を取り付けたコンパスにより、ポリカーボネート板に元絵の線上の一点を中心とした円弧状の傷を付けて干渉縞を生成するもので、理論的には針で潰れない程度の密度であれば任意の平面図を立体的に見せることができるようだ。ただし複雑な図柄を再現するには相当の根性が必要そうだが。
原理については作者自身の解説を参照のこと。
リンク先(MAKE)では動画でこのホログラムを紹介している。特に後半の立方体は分かりやすくて面白い。
すげぇぇぇ (スコア:3, 興味深い)
びっくり。
ホログラムの干渉縞なんて光の波長ぐらいの幅で描かないといけないとばかり思ってました。 こんな粗いのでいいんだ。
こういう新鮮な驚きは久しぶりです。 いやはや、びっくり。
Re:すげぇぇぇ (スコア:4, 参考になる)
>ホログラムの干渉縞なんて光の波長ぐらいの幅で描かないといけないと
これは光が干渉しているのではなくて、
引っ掻いた傷が円弧状になっているために、
板の角度を変えると外光が反射して目に入ってくるポイントが変わる=光る位置が見る角度で変化する
ことを利用しているのです。干渉縞を描いているわけではありません。
立体の表現は「角度によって違った絵を見せる」というのが基本ですから。
通常のホログラムは、干渉縞で反射した光が干渉することによって、
見る角度によって光が打ち消しあったり強めあったりすることで角度ごとに違った絵を見せます。
手で干渉縞を描いているわけではないですが、このような手法で立体画像を作れると
思いつくことはすごいと思います。
干渉縞ではありませんでした (スコア:2)
済みません、ちゃんと理解せずに書いてしまったので変なことになってます。
解説頂き有難うございました。
角度で絵が変わる定規とか (スコア:2)
昔よく見ましたが、あれもギザギザを円弧状にしたらホログラムっぽくなるんじゃないかなぁ・・・?
Re:すげぇぇぇ (スコア:2, 参考になる)
引っかき傷の太さが干渉縞の太さに相当するように思える。
ざっと読んだ所では
で、要するに「ケガク円の中心が図形の位置で、半径が奥行き」なようだ。
あと、角度がシビアなようだからあんまり大きなモノは作れないかもしれないな。
Re:すげぇぇぇ (スコア:1)
ひっかき傷の持つ「異方性反射」の特徴を利用しているんですね。
「異方性反射」とは、角度によって「全反射」するか「乱反射」するかが変わるものです。一番身近なのは「髪の毛」。
髪の毛のような「円柱」にあてた光の反射方向は、
反射光の向きを「円柱の長さ方向」と「円柱の円筒方向」の2つのベクトルに分けて考えた場合、
長さ方向については、円柱のどこに光が当たっても、反射先は入射とちょうど反対方向になりますが、
円周方向については、円筒面のどこに光があたるかによって、反射方向が変わってきます。
その結果、髪の毛のような「非常に細い」円柱に一様に光が当たった場合、
円周方向のどこに光が当たっているかはほとんど視認できませんから、
長さ方向には全反射するが、円周方向には乱反射しているように見えます。
結果として「頭」に上から光を当てると、髪の毛の「異方性反射」によって、
・「緯度」(髪の毛の長さ方向)については、「全反射」になるので、ある特定の緯度にあたった光の反射光のみが届く。
・「経度」(髪の毛の円周方向)については、「乱反射」になるので、どの経度の位置にあたった光でも反射光は届く
ことになり、よくある「光の輪っか」になります。
ひっかき傷も、ミクロで見ると「半円柱状の出っ張り・へこみ」ですから、異方性反射をします。
その軌跡を「円弧」にすると、反射光が「半径」に応じた距離の「ある1点」から届く光のように見える、
というのが、今回の立体視画像のキモ
一本一本の線が「凸面鏡」になっているようなもので、
「凸面鏡に平行光を当てると、その反射光はさも焦点のある一点から広がっていく光のように見える」ことから、
距離を再現している、と言えば分かりやすいでしょうか。
ただし、単なる全反射を行う「凸面鏡」では、絵を再現しようにも、ある平面に複数の「鏡」を敷き詰めることができません。
異方性反射を行う「線」を使うことで、複数「鏡」を敷き詰めることができるようになったと。
観測点の違いから「距離」を再現できるのは、光が「全反射」する円周(左右)方向での位置だけです。
光が乱反射する直径(上下)方向では、観測位置が変わっても反射光の見える位置は変わりません。
ですから、今回の立体視システムは、
光の干渉縞を使った「上下左右どこから見ても光のやってくる方向を再現することができる」ホログラムというよりは、
レンチキュラーレンズなどを使った「左右方向の視点の違いについてだけは再現できる」タイプの立体視画像の方が近いと言えるでしょう。
この方法だと、一本一本の「ひっかき傷」に色を付ければ、フルカラーの「ホログラム」も作れると思います。
手間はさらにとんでもないことになるでしょうけど…
Re:すげぇぇぇ (スコア:2, すばらしい洞察)
XYプロッタとかで傷つければ、結構大きなものでも作れるかな?
Re:すげぇぇぇ (スコア:1)
あれって曲線ひけるんでしょうか?
Re: (スコア:0)
stehanさんの認識してるものと同じかわかりませんが、普通のXYプロッタなら全然可能かと。
でもACな機構設計屋としてはNCフライスかなんかで挑戦したいなあ。
Re: (スコア:0)
アレって曲線引いてるように見えても、実際はものすごく細かいジグザグじゃないんですか?
今回は針の先でけがいた溝の、側面の角度がキモですから、ジグザグじゃダメじゃないんですか?
Re: (スコア:0)
全然飛び出て見えねージャン!とか毒づいたが
気がついて立体視してみたら
ずわ!浮いとる!!
タイムトラベラー (1991/SEGA) 以来の衝撃
#見づらかった……
コンパスって… (スコア:0)
Re:コンパスって… (スコア:3, 参考になる)
両側が針であってもディバイダとは限りません. 世の中にはけがきコンパスというのもあるのです.
というか, ディバイダとけがきコンパスでは芯の強度(けがきコンパスは金属などにもけがくため, 超硬チップなどが使われている)が違いますので, ディバイダをけがき用途で使ってはいけません. 先が減って精度が悪くなります.
Re: (スコア:0)
少なくとも私は「ディバイダ」と聞いても「描画部分にも針を取り付けたコンパス」は思い浮かびません。
# divider って言ったら除算器のことだよね
Re:コンパスって… (スコア:2, 参考になる)
ディバイダ(割りコンパス)ってのは元々地図上で旅程を求めるために
道程を単位距離で割り算するための道具ですから除算器で合ってます。
# 除算器といって電子計算機しか思いつかないのは偏ってますぜ。
Re: (スコア:0)
そりゃ、知らない人は浮かび様が無いでしょうが
「あぁ、専門用語なんだな」と思ってググるくらいは出来るでしょうに
アレゲから建築とか機械とかを外す理由もないし
# 除算器が浮かぶ事には同意しますが、この文脈で除算器を指していると思う奴にレベルを合わせるこたぁ無い
Re: (スコア:0)
>少なくとも私は「ディバイダ」と聞いても「描画部分にも針を取り付けたコンパス」は思い浮かびません。
僕の世代の女の子はそうかもしれない
中学時分に技術と家庭に分かれていて、少なくとも義務教育の技術ではディバイダは取り扱っていましたから
アレゲ方面に進んじゃうような人ならきっと覚えているはずなのです。
#ここで言うお嬢さんはみのもんた的な…
#おや、こんな時間にだれだろう
Re: (スコア:0)
コンパスは今でも義務教育でも使うと思うのですが、ディバイダは?
私が大学生の時点で技術系製図はギリギリ対象内でしたが、今だとCADでしょ?
なので、ディバイダを知っている時点で十分アレゲ………あれ?
Re: (スコア:0)
中学の技術の授業でディバイダ使った。
#技術の授業と言ってると歳がばれるのでAC
偽造防止 (スコア:0)
これだけ簡単にできてしまうと、もっとがんばればクレジットカードとかについてる
偽造防止用ホログラムも、ぱっと目に見分けがつかないくらいのものができてしまったり
するのでしょうか?
Re:偽造防止 (スコア:2, おもしろおかしい)
失敗した (スコア:0)
削れるほど深く罫書いちゃダメなのね。
書き損じCD-Rならいっぱいあるから罫書コンパスで軽くキズつければいいのか。
そういえば (スコア:1, 興味深い)
なんちゃってホログラムディスクとかできないですかね?