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交通

廃食用油車で日本一周、燃料は現地調達 66

ストーリー by hylom
荒野での燃料切れが恐ろしい 部門より

fuku0185 曰く、

フォトジャーナリスト山田周生さん(51)が19日、使用済み食用油を精製したバイオディーゼル燃料(BDF)で動く自動車での日本一周の旅を始めた。燃料は現地調達でまかなうという(北海道日報)。

山田さんは世界各地を写真撮影しながらバイク、乗用車で回り続けており、ダカール・ラリーの取材などでも活躍しているとのこと。BDFについては「ガソリンなどの化石燃料と異なり環境に優しいと言っても、性能は大丈夫なのか」と疑問を抱き、四輪駆動車に積み込める廃食用油精製装置を考案して自身でその性能を実証しようとしたそうだ。これを使って2008年には米国や欧州、ロシアなど17か国、約48,000kmを廃食用油を集めながら走破したとのこと。

使用済みの廃油を使った冒険と言えば、元F1ドライバーの片山右京氏が、パリダカールラリーに使用済みてんぷら油再生のバイオディーゼル燃料を使用して参戦していることが有名(片山右京オフィシャルウェブサイトの該当ページ

日本一周するだけでも大変なのに、燃料を現地調達するという厳しい条件を課した山田氏の挑戦、ぜひとも成功して欲しいものだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by YO1201 (17300) on 2009年04月23日 1時29分 (#1553776)

    バイオディーゼル燃料を自動車で使用する場合、軽油取引税はどうなるのだろうか…
    と思ったので調べてみました。

    どうやらバイオディーゼル燃料100%で使用する場合には軽油取引税は課されないそうです。
    でも、軽油と混和してしまうと軽油取引税が課されるそうな…

  • > 四輪駆動車に積み込める廃食用油精製装置

    これがガソリンを燃料にしてたりしないよね?
    それともただの濾紙だったり??
    --
    ---- ばくさん!@一応IT土方
    • by geln12 (18637) on 2009年04月22日 12時49分 (#1553422) 日記

      > 四輪駆動車に積み込める廃食用油精製装置

      これがガソリンを燃料にしてたりしないよね?
      それともただの濾紙だったり??

      山田式バイオディーゼル精製機Bio-DF40 [biodieseladventure.com]
       1. 廃食油のフィルタリング(不純物を取り除く)
            2. 触媒を混ぜる (メタノール & 水酸化カリウム)
            3. グリセリンの水分を取り除く
            4. 遠心分離器に掛ける
            5. 陽イオン交換樹脂を分ける
            6. ペーパーフィルターにかける
            7. カーボンフィルターにかける

      だそうです。化学には詳しくないので (#1553399 [srad.jp])のコメントの有害廃棄物等については識者からお願いします。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      "Still unaware of what's wrong. Yeah, no big deal, we got Mr. Fusion, right?"

      "Mr. Fusion powers the BDF. But it runs on ordinary gasoline. Without gasoline, we can't get this car up to 11 miles per hour."

      "Facing mirror. So what'll we do?"
  • 鉄腕DASHで (スコア:1, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2009年04月22日 12時18分 (#1553387)
    千葉-東京間だかやってましたよね。あれはバイクでしたが。
    あのときの難敵は結局「気温」で、てんぷら廃油が気温低下で固まってしまうと。
  • by saitoh (10803) on 2009年04月22日 12時30分 (#1553399)
    暖かい時季でなら、たしか食用油をそのまま(天かすなどをフィルタで取り除いて)、ディーゼルエンジンに喰わせても働く、という記述をどこかで読んだ記憶があるけど。これはプラントを積んでるんですね。

    一般的なBDFの製法だと、廃食油にアルコールを加えて硫酸を触媒としてはたらかせる。硫酸は使い捨てだし、副産物としてグリセリンが出てくる。 BDFとグリセリンと硫酸を分離するのにも、化学薬品とか水とか使うんじゃなかったっけ。

    車で持ち歩くのに適したプラントじゃないと思うんだがなぁ。 住民でもない通りすがりの車が出したグリセリンピッチとかの廃物は、地元自治体の家庭ごみに捨てるわけにはいかないし、下水に流すなんてのはもってのほか。どこに捨てる気なんだろう?

    最近研究されていると聞く、有害廃棄物を出さないBDFプラントを積んでるのかなぁ??

    • by shiragaoyadi (27158) on 2009年04月22日 13時01分 (#1553431)

      このプロジェクトのページからたどっていくと、
      おそらくこの装置かその改造版だと思われます。

      http://eosys.jp/eosys/100.html [eosys.jp]
      まず気になるのが、定格5KWの電源。200Vでも25Aが必要です。

      また提案資料によりますと、
      http://biodiesel.seesaa.net/image/50rental.pdf [seesaa.net]
      >食用廃油に化学処理を施し、メチルエステルを主成分とする液体燃料。
      >精製工程は食用廃油にメタノール、苛性ソーダを加えエステル交換反応により、燃料のベースを造ります。
      >その後数回の洗浄ろ過工程を経てバイオディーゼルが完成します。
      とのことで、廃液がかなり出るのではないかと思うのですが、
      そのあたりについては、触れられていないように思われます。
      廃油を出さない、エナジーサイクルを作る、という点では良いと思うのですが、
      果たしてエコなのか・・・が心配になりました。

      親コメント
      • by tiga (4391) on 2009年04月22日 15時47分 (#1553520) 日記

        また、親コメントの提案資料をたどっていくと、
        >SOxフリー
        となっていることから、
        1.廃油の浮遊物除去(ろ過)
        2.水分除去(加熱)

        3.苛性ソーダによる乳化
        4.メタノール付加および共沸によるエステル交換反応の実施
        メタノール沸点付近での温度維持 ⇒ 脂肪酸エチルの合成

        5.イオン交換膜でのNa+の回収
        6.比重、沸点差などによる不純物の除去/精製

        と考えられます。

        このうち、有害廃棄物となりうるものは、回収できなかった
        1.未反応のメタノール(劇物)
        2.苛性ソーダ(公害防止法に基づく汚染物質)

        で、脂肪酸エチルの合成過程では、水とグリセリンが発生しますが
        有害物質とまでは、いえないでしょう。
        あとは、微量微細の炭水化物など(小さなてんかす等)ですかね。
        これらは、分解時に生物化学的有機分解されますが、汚染物質といえば、
        ・・・そうなりますね。
        グリセリン自体は、工業用途でも振り向ければ、よいでしょう。

        >果たしてエコなのか・・・が心配になりました。
        この部分は、私も同感です。
        とかく工業化学の世界では、化学反応のための反応熱など、
        見えないところでのエネルギーロスが、無視されがちです。
        このために、巨大なプラントを必要とするのです。

        さらに、提案資料にあるように、植物バイオマスに準じた恩恵が
        この種の装置には、受けられるようで、CO2 0エミッション扱い
        されるみたいで、発電時出ていても関係ないみたいな・・・です。

        親コメント
      • Re:有害廃棄物は? (スコア:3, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2009年04月22日 13時15分 (#1553438)

        > 果たしてエコなのか・・・が心配になりました。
        日本では行動が完全に裏目に出ていても、気持ちだけがとにかくひたすら重要なので、実際にエコであるかどうかは全く問題ではありません。

        親コメント
      • by Anonymous Coward
        > 廃油を出さない、エナジーサイクルを作る、という点では良いと思うのですが、
        > 果たしてエコなのか・・・が心配になりました。

        大規模にやったときに本当にエコなのかどうかというのは今後議論が必要でしょう。

        一方で、タレコミ文にも書いてあるけれど、「実際この油で車が動くの?」ということを
        検証するための実験なので、これ自体が完璧にエコである必要はないのでは。
  • by Anonymous Coward on 2009年04月22日 12時12分 (#1553381)

    今の時代にタダで廃油をくれる優しい人なんているの?

  • by Anonymous Coward on 2009年04月22日 12時23分 (#1553390)

    > 性能は大丈夫なのか」と疑問を抱き、四輪駆動車に積み込める廃食用油精製装置を考案して自身でその性能を実証しようとしたそうだ。

    っていう気持ちはわかるんだけど、

    > これを使って2008年には米国や欧州、ロシアなど17か国、約48,000kmを廃食用油を集めながら走破したとのこと。

    ↑これだけ走ってるならもう充分なんじゃないの?ロシアで廃油あつめるなんて尋常でなく難しそうだし。

    • by albireo (7374) on 2009年04月22日 13時25分 (#1553442) 日記

      この手の「日本一周チャレンジ」みたいなのは実績アピールだけではなくPRも兼ねているのが普通です。
      廃油を現地調達するのも、各地で地元の人と接点を持つ手段として悪くないでしょう。

      --
      うじゃうじゃ
      親コメント
    • by s02222 (20350) on 2009年04月22日 13時25分 (#1553443)
      穿った見方なんですが、油の質ってどうなんでしょ? 特に日本だと、健康○○を主張する謎の物質が添加されてる凝った油が結構多いですよね。 変な化学的性質のせいで装置が壊れる・・・とか、特有のトラブルはないものかと期待心配してしまいます。

      むしろ素朴な油を使ってそうなロシアの方が実証実験を行う環境としては難易度が低そうな素人印象。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      実績としては十分だよね。日本一周なんて余裕なんじゃないの?
      米国/欧州/ロシアなんて、人のいない広大な土地とかもまだ残ってるし。
      そういうところを走破したんなら日本みたく狭いところなんて余裕でしょ?

      それともこれはあれかな? 住人を試すのかな?
      向こうの人達は気前よく廃油を提供してくれたが、果たして日本人は?とか。

      #うちは天ぷら系はしないので、提供できるほどのまとまった廃油はございませんです。

    • by Anonymous Coward
       別記事でロシアはガソリンより食用油が高価なので、新品の食用油と交換して手に入れてたとありましたね。 エコロジーとしてはいいのかもですが、エコノミーにかなり疑問符が。
  • by Anonymous Coward on 2009年04月22日 12時48分 (#1553416)
    腐食用油(ふしょくようあぶら)と空目し、「なんと無謀な」と心配。

    試しに「腐食用油」でググると誤入力かその名の製品そのものか、
    判別できない結果がチラホラ・・・
  • by Anonymous Coward on 2009年04月22日 12時53分 (#1553427)
    http://www.tdk.co.jp/techmag/knowledge/200704/index2.htm [tdk.co.jp] 
    こちらですね。廃液はどうしてるんだろう…
  • by Anonymous Coward on 2009年04月22日 13時06分 (#1553433)

    てんぷら油を積んでおいて食事をてんぷらにしたら使用済み食用油も
    楽に手にはんるんじゃないか。

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吾輩はリファレンスである。名前はまだ無い -- perlの中の人

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