血栓にナノ粒子の「銀の弾丸」 6
ストーリー by reo
アセチルサリチル酸にさよならを 部門より
アセチルサリチル酸にさよならを 部門より
ScienceNOW の記事 ``So Long Aspirin, Hello Silver''より。
血液の凝固作用は傷口を塞ぐのには無くてはならないものですが、血管内部で凝集して血栓を作ることで、冠動脈疾患や脳梗塞などの病気も引き起こしてしまうことが困りものです。世界で 5 億人のもの人が病気で苦しみ、また薬を飲んで血栓ができるのを妨げる必要があるのです。ただそうした薬にも問題があり、凝固すべき時に出血が止まらなくなるという危険やリスクを抱えておりました。
バナラス・ヒンズー大学の Siddhartha Shrivastava、Tanmay Bera、Debabrata Dashらの研究チームは、ACS Nano に投稿された研究成果の中で、試験管内およびマウスに対する動物実験によりヒトの髪の毛の 1/50000 の大きさの銀のナノパーティクルが有望な抗血小板剤として働くことを報告しています。
ちょうど粘着テープに砂が絡んで粘着力を落とすようなものだと Debabrata Dash 教授らは説明しています。さらに、彼によると必要な凝固まで抑制して出血が止まらなくなるといった有害な作用も無いという話です。まだ人体で安全とも言い切れませんが、期待のもてる話です。
ソフトウェアエンジニアリングの分野には銀の弾丸などないとは良く言われていますが、血栓には銀の弾丸があるのかもしれません。
逆の話もあったような・・・ (スコア:3, 興味深い)
ソース探したんですが、出てこなかった。
銀を摂取しすぎると (スコア:2)
確か、顔の色とか変化して宇宙人みたいになるんじゃなかったっけ。
銀入りの薬を服用した女性、副作用で顔が銀色に [labaq.com]
結局のところトレードオフの問題では?(Re:銀を摂取しすぎると (スコア:2, すばらしい洞察)
血栓は、場合によっては非常にフェータルな事象なので、
皮膚変色のリスクと、得られる効果とを天秤にかける事に
なるのではないでしょうか。
Re: (スコア:0)
本当に変色だけで済むのかどうかは今後の報告待ちですかね
と同時に、一度産業ベースに乗ったら
よほど何か根底から覆す悪影響がない限り悪い報告は握り潰される予感がする
人血の神話 (スコア:2)
銀ナノパーティクルだと、アスピリンと違って経口で投与できず注射になりそうなのが痛いところですかね。(文字通りの意味で)
いずれにしてもリンク先を見る限り研究は始まったばかりで、危険性なども十分には解っていないようなので、実用化はまだ先になりそうです。銀が凝固作用を抑えるメカニズムが解れば、経口で効く薬もできるかも。
ただ、今でもバナジウム水なんて感じの商品がありますが、銀でも先走った商品が出ちゃわないかちょっと心配です。
# 冗談で書いていた水素 [slashdot.jp]が商品化されたしなあ…。
なに?血栓ができた? (スコア:1)
俺は以前インターネットで、血栓に銀の弾丸が効くってのを見たことがある。
幸い、信心深いじーさんが銀の弾丸を持っててな。
安心しな、これでも腕には自信があるんだ。
# ・・・で?そのM19をどうするんだ?狼男でも撃つつもりか?