経済物理学者、中国証券市場の暴落予測に成功? 115
ストーリー by mhatta
当たるも八卦 部門より
当たるも八卦 部門より
pinbou 曰く、
MIT Technology Reviewの記事より。元は地球物理が専門だった経済物理学者で、スイスの連邦技術研究所(ETH Zurich)教授のDidier Sornette氏(邦訳された著書に『入門 経済物理学』がある)と彼のチームは、7月初め、上海総合指数(SSE)の暴落が7月17日から27日の間に起こると予測した。
Sornette氏らによれば、証券市場におけるバブルはポジティヴ・フィードバック・メカニズムの結果、指数的成長を上回る非線形の上昇として形成される。こうした上昇率を測定するのはそれほど難しくないので、バブルの発生や破裂の時期も簡単に検知・予測できる、というのが彼らの主張である。そしてSornette氏らは、上海証券取引所の上場銘柄の値動きを示すSSEの最近の上昇率がバブルの発生を示唆しており、まもなく暴落するだろうと予想した。
結局期限の27日までには何も起こらず、むしろ17日から27日まで約8パーセントの上昇を見せるなど、大方の「株価予測」と同じく予想はまるで外れたかのように見えたが、しかし予想期限の一週間後である8月4日にSSEはピークを迎え、あとは下がる一方。8月19日には、ピーク時から20パーセントもの下落となっている(ただし、21日には4.52パーセントの上昇)。Sornette氏らの理論が本当に今回の暴落を予測したのかどうかについては今後慎重な検討が必要だろうが、とりあえず興味深い偶然とは言えそうだ。
外れでしょう (スコア:3, 興味深い)
問題は、短期的にどう動くかと、動くのがどの時期になるかです。これらは当てることなど到底できておらず、今日に至っております。確実に予測できれば株でボロもうけできます罠。ついでに言うと、幾らまで上がるか下がるかも予測は難しいです。
何処まで上がるか下がるか。または、どの時期に上がるか下がるかが分かれば、誰でも大もうけ(苦笑)。
Re:外れでしょう (スコア:2, 参考になる)
何所まで上がるか下がるか、どの時期に上がるか下がるかが予測できる場合、上がることがわかっているぎりぎりまで誰も株を手放さないですし、下がる事がわかっている株は保有されません。
このような状態であれば、株の売買による差額で儲けることは出来なくなり、究極的には株式、社債、国債等金融資産すべての収益率が同一になるでしょう。
このような状態が生じうるかは予測不可能な確率的ショックが存在するか否かに依存しますが、予測不可能な確率的ショックが存在しないと考えている科学者は少数派ではないでしょうか。
となれば、予測が当たるか否かは確率的となるため、経済物理学の予測を評価するのであれば、当たり、外れ、ではなく、他の予測との精度比較をすべきでしょう。
予測自体は簡単 (スコア:3, 興味深い)
中国のバブルは政府によって意図的に作られたものですし、中国政府が発表する統計情報と実際の数値は食い違っているのでまともなコントロールは期待できません。
実は深刻! 中国経済 [voiceplus-php.jp]というコラムですら
なんて書いてあるくらいですから近々崩壊するのは自明でした。
この崩壊時期を勘に頼らず計算で導き出せるのであれば画期的だと思います。ただ、今回は相手が中国だったので政府発表の数値と実際の数値が噛み合わず誤差が出ただけかもしれません。
Re:予測自体は簡単 (スコア:1, 参考になる)
>日本は完全に属国だから何があっても米国債を絶対に手放さないから関係ない
(文面の汚さは目をつぶるとしても)たしかにオフトピだし内容的にも煽りっぽさが漂う。
ただ、指摘というか可能性としては実に興味深い話だ。
「日本は取り崩さなかった」のの背景を考えて、
「中国も取り崩さない」と予想しても良いのかどうかを検証する、ってのは、
それなりに理が適っているだろう。
#べつに愛国も嫌国もしていないが少なくとも「日本と他国が同じ振る舞いをする」と決め付けるのは危険だとは理解してる。
属国という言葉使いは煽りでしかないだろうが、
それを「依存度」とか「出し抜きたいと野望を持ってる度」とかと読み替えると、
それなりに的外れじゃないのではないかな?
#あるコメントを読んだひとりの人間が複数の読み方を同時に見出したとき、
#ひとりがひとつの項目しかチェックできないモデレーションは役に立たない。
#もっともそういう場合はこうして明示的に文面でコメントつければ済むので、
#あまりモデレーションに「依存」しないほうがいいと思う>モデレータ諸兄
Re:予測自体は簡単 (スコア:1)
国家に依存しない、金じゃないかな?
大渦よりの来訪者
Re:予測自体は簡単 (スコア:1)
今の中国市場は、「景気がいい」ということになっているので各国からは投資先と見られています。
ここが実は投資先として不適格ということになれば、投資先が無くなりお金が余ります。余ったお金は原油や穀物といった安定した市場に流れることが予測され、食料や燃料が暴騰するかもしれません。
Re:予測自体は簡単 (スコア:1, フレームのもと)
↓
ヘッジファンドや投資家が真っ先に米国債の売りor空売りを開始する
↓
中国が売ってようと売ってなかろうと米国債価格が実際に暴落する
↓
米国債はドル建て資産なので基軸通貨であるドルも暴落する
↓
アメリカはハイパーインフレになって終了。関係各国も終了。
Re:予測自体は簡単 (スコア:1)
しかし、中国経済がバブルでいずれ縮小する、という主張は合ってますよね?
Re:予測自体は簡単 (スコア:1)
白か黒かだけ主張しても無意味でしょう。
あなた、石油や穀物が安定市場だなんて、商品やったことありませんね?
こういう理論が相場を形成する (スコア:3, 参考になる)
システムで実際に売り買いするようになるので相場はその理論に沿うように形成される。
って話を聞いた。
なので、「この理論100%当たってんじゃん」とかっていうナイーブな取引をしてると
ある時突然大きな調整が起きてLTCM破綻 [wikipedia.org]と同じようなことに繋がるわけです。
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
説にもよるのかもしれませんが、皆がモデルに基づいて利益を得ようとすると、
値段が下がると予測されるところで、みんなが買い注文を入れ、値段が上がると予測されるところで、みんなが売り注文を入れるので、打ち消されるような気がします。
# 一度値段が上がるともっと上がるからもっと買えって理論だと、ポジティブフィードバックがかかるのかな?
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1, フレームのもと)
その価格に沿うようにみんなが取引をするので、価格が理論価格通りになってしまい理論が100%的中するという事態が起こっている。
皆が広く信じてしまえば、その理論の反対取引を行ってしまうと大損をこいてしまう。
中には多少なり理論を疑っているトレーダーがいても、損をこいてまで大局的な流れに逆らう、なんてことはなかなかできないんですよ。
そこで理論の想定外の出来事(例えばサブプライムローン証券化商品の中身が一気に全部腐ってしまったとか)があって、
ほんとのその金融商品の価値がずっと低かったってことに気付いて一気に大崩壊するわけです。
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
必ずしも理論どおりに動くのが正しいとは限りません。
> そこで理論の想定外の出来事(例えばサブプライムローン証券化商品の中身が一気に全部腐ってしまったとか)があって、
サブプライムローン証券化商品を、理論値よりも少し安く売ってれば、損するの免れてましたよね。
# 今まで大体の局面で、自力で予想するよりはいい答えを出してくれてたから、信じちゃってたんですよ。
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
理論で現在の価格しか出ないって言うんだったら、そんな理論、何のために使ってるんですか?
わざわざ計算しなくても、市場に行けば分かるのに。
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
それのことなら、なんとなくは知っていますが、それだとどうもコメントの流れに噛み合っていない気がするのですよ。
少なくとも私は、#1627378において、他人がいくらで売ろうと、自分はそれより安い価格ならいくらでも売れることを示しており、
コメント主がどのような理論を想定しているかは知らないが、反対取引によって得する事例を示したのみであったのです。
>理論価格は「現在の」価格
というツッコミに対しては、少なくともなぜ私に、そういうツッコミが入るのか分からなかったのです。
コメント主の、市場価格=理論価格という前提にのっとった上で、書いていたのですが、それに対するツッコミがそのようなもので、一体どういうことか、と思った次第です。
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
意味は分かりません。
しかし、コメント主の書いてある前提が間違っているか合っているかには興味がなく、合っていたと仮定した上での話をしているのです。
そちらが間違っているという指摘は、私ではなくコメント主にしてください。
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
合っていると仮定することと、合っていると思うことは全く違うことです。
場合によっては、明らかに間違っていると思うからこそ、合っていると仮定することすら多々あります。
少なくとも私には、redwine氏の言っている「理論」とは、どのようなものか分かりませんでした。
ブラック-ショールズの方程式を言っているのか、それ以外の別の理論を言っているのかも分からなかったのです。
合っていると仮定した理由は、そこにあります。
>いいですか。普通のサイコロを振ると1の目が出る確率は1/6です。これが理論価格です。現実世界では刻一刻とサイコロの形は変わっていきます。ちょっと変形したサイコロを振ると1の目が出る確率は1/7になります。これも理論価格です。わかりますか?
なにひとつ、説明になっていません。
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
>しかしナンセンスを仮定することはできまません。
そんなことはない。
>合っているとか間違っているとか、そういうものを超越したナンセンスです。
合っているか間違っているか、現時点では判断できないのどれかしかない。
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
一体、何の話がしたいのですか?
そもそも、オプションも価格の決め方も知っている必要がないのです。
知っている必要がないことを、知っているか知らないか拘って何の意味があるというのか。
> オプションはご存知ですか?
知っていたとしても、おそらくあなたの満足する回答ではない。
>オプションの価格はどうやって決まりますか?
決めた人に聞けばよろしい。
>金融商品には市場があるとは限りませんよ?
これは質問ではない。
>あなたはご自身が何を知らないかすらご存知ないようですが?
これも質問ではない。
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
>(私の言う事が信じられないというのなら、ご自分で気が済むまで調べればいいでしょう)
信じる、信じない以前に、私はそのことについての話をしていなくて、あなたが一人でその話をしているのです。
また、redwine氏のことをナンセンスと批判している割に、redwine氏があなたのいう「金融の世界で理論価格」について話していると決定づけられるのが不思議でなりません。
私が言っている「理論」は、どのような理論であるか、それが正しいか間違っているかを問うていません。
>()内を気にしなければ、redwine氏はここだけは正しいことを言っています。しかし
(snip)
>というのは無知が言わせたナンセンスでしかありませんし、
それは、あなたの知っている理論の話で、redwine氏の言っている理論と同じかどうかは分かりません。
>あなたの言っていることは、理論値というのを目こぼしすれば「高いときに売れば損をしなくてすんだ」というだけのことですし、
もともとそれ以上のことは書いていないのですから、そりゃそうでしょう。
何をお目こぼしいただいたのかは存じませんが、そちらの専門用語には興味がありません。
理論的に出た数値を理論値と読んでいるにすぎません。理論値という言葉の用法としては、間違ってはいないはずです。
>予想だの答えだの信じるだのと一文に三つも無意味を詰め込む曲芸だってできちゃうわけです。
専門用語が使われていなかったり、自分の知っている理論以外の理論が使われていたら意味を考えることを投げ出す人間には、無意味に見えるのかもしれません。
本当に無意味であるか議論するには、相手の言っていることを理解する必要があります。
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
それでは「中国人は四足のものは何でも食べる(ただし机以外)」と書いた場合はどうなるのでしょうか?
括弧内が間違っている以外は完璧に理解していたとしたら?
1を聞いて0を知れ!
Re:こういう理論が相場を形成する (スコア:1)
>それは、括弧内までふくめてはじめて正しい理解になりますが。
ええ、その通り。一般には、括弧内の文章も含めて、はじめて正しい理解になるのです。
そうでないのは、特殊な場合であり、それが成り立つことを何の説明もなく使うことはできません。
すなわち、
>なぜなら、redwine氏のこの発言は、伏字にしたカッコ内以外は金融工学や理論価格について完全に正しいからです。
だけでは、何一つ理由になっていないのです。
1を聞いて0を知れ!
猫相場 (スコア:2)
今後の猫相場について (スコア:3, おもしろおかしい)
まず、お詫びがございます。世界的な経済学者お二方にお越しの予定でありましたが、
量子経済学で有名な、ベルリン大学経済学部の、Katze Schrödinger 氏は、昨日、
生死の間をさまよっているとの連絡を受け、来日がキャンセルされました。
医師による診断もできない状態であり、今後の動静が大変危惧されております。
また、相対性経済学で有名な、プリンストン高等学術研究所経済部 Bastet Nonthrowdice 女史に
つきましては、本日行われていますコペンハーゲンでの講演が長引いており、会場入りが
遅れております。もうしばらくお待ちください。
ただ、既にこの会場に来ているという噂があります。現在、この件につきまして確認をして
おりますので、状況が判明次第、ご連絡いたします。
まずは、京都大学経済学部 猫又素三世氏によります、「猫相場の自発的対称性の破れについて」を
お聞き下さい。
Re:今後の猫相場について (スコア:2, おもしろおかしい)
> 生死の間をさまよっているとの連絡を受け、来日がキャンセルされました。
> 医師による診断もできない状態であり、今後の動静が大変危惧されております。
医師による診断がなされた瞬間に生死が確定するすれば、
生死の間をさまよっていた方がまだましと、
シュレーディンガー博士が思っていたかどうかは判定不能。
> 「猫相場の自発的対称性の破れについて」
なぜ猫相場で損する者が圧倒的多数で、儲ける者がごく少数なのか、その原因を解明。
Re:いっぽう狼さんが言うには (スコア:1, おもしろおかしい)
>1話ですむような話を6話ぐらい
おっと、エンドレスエイトの悪口はそこまでだ!
何が言いたいのかわからない (スコア:2, すばらしい洞察)
ようするに要約すると、外れたけど、その後当たったから、今後も俺とチームをヨロシクってこと?
後出しジャンケンおよび数打てば当たる (スコア:2, 興味深い)
過ぎてから予測していたってのはどうなのよ。
予測している奴らは沢山いるから、誰かしら当たる。
まぁそれだけの話し。
Aaron Rashid
理論が実証されたとたん破綻する (スコア:2)
経済って将来予測が正しければ正しいほど、実社会はその逆を行くと思います。
経済版不確定性原理でも考え出して、「経済予測はナンセンス!」って早めに言ったほうがいいような。
これじゃ予測じゃなくて予言 (スコア:1, 興味深い)
共産党上層部の一言で、各企業に指示して上にも下にも市場全体を
操作できる中国市場では予測じゃなくて予言になってしまう。
「共産党の人が今何を考えてるか見える」って言ってるようなものだから。
必ず当たる? (スコア:1)
Q.「ある部族が雨乞いを行うと必ず雨が降る。なぜか?」
A.「雨が降るまで雨ごいをするから」
と似たような話なのかな?
毎年「富士山が噴火する」とか雑誌に載ったりしますよね?
-- 哀れな日本人専用(sorry Japanese only) --
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:5, 参考になる)
経済物理学というのは(新古典派)経済学とはだいぶ異なる学問分野で、互いに互いをあてにならないと見なしている傾向にあります。
(新古典派)経済学は各プレイヤーのインセンティブ構造を仮定して、その結果として生じる均衡状態の性質を用いて現実を説明する演繹法を用いた理論体系です。
もちろんその体系の妥当性をデータを用いて検証することも行われていますが、前者の理論的洞察が(新古典派)経済学の核にあるでしょう。
他方、経済物理学は主として多量のデータを用いて現実を説明する事に主眼が置かれている物理学の一分やであり、どのような確率過程や分布を用いれば過去のデータがうまく説明されるかを模索している学問のようです。
そのため、よくわからないがどうもしばらくすると株価が下がるらしい、という予測を行い、それが当たった、外れたという事が可能なようです。
しかし、(新古典派)経済学では、このような変化が起これば株価が上がる/下がるという複数のシナリオを列挙する事は出来ますが、結果的に株価が上がるのか、下がるのかの予測をする事には適しません。
新古典派経済学者端くれの自分としては、ある種の指標の変化の方向について予測を行ったときに、指標が同様に動いたからと行って、それが自分の想定した構造による変化でなければ予測が当たったとは考えません。
そして、想定しなかった状況の変化の結果として生じた指標の変化が、想定していた状況の変化の結果と異なるものであったとしても、それは理論の妥当性を損ねるものであるとも考えません。
マスコミや一般レベルの理解では(新古典派)経済学者の分析の詳細に触れられることは少ない事や、専門知識がなければ分析の枠組みが理解しづらいので、眉に唾をつけて理解するのも悪くないですが、経済物理学とひとくくりにされるのは不本意ですし、占い師と一緒にされるのはさすがに困ります。
# 個人的には(新古典派)経済学者は「○○は健康によい」と主張する医学博士よりはよっぽど信用出来ると思ってます
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1, 興味深い)
テクニカル分析 ー 経済物理学
ファンダメンタル分析 ー 新古典派
ってこと?
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:2, 興味深い)
まぁそんな感じじゃないでしょうか。
このストーリーの人達は、背景の分析はぜんぜんやんないでも
「グラフの動きを見てればいつ暴落するかわかるよ」って言ってるわけですからね。
経済学とも金融工学とも毛色が違うような。
二三年前に「暴落直前のグラフの動きは、地震前の地殻の歪みのグラフの変化に似てる!」とか言われて
地震学者があっちの分野に呼ばれたという話を読んだこともあります。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1)
ですね。
「想定しなかった状況の変化」ってのは、モデル化が適切でなかった、と理解すべき。
「でもモデルの中では間違ってなかった」というのは、工学あるいは実用上言い逃れにならない。単に「使えない」ってだけ。
まあ、その程度のことすら自覚していない経済学者なんかいないはず。そこまでバカの集団じゃありません。
でも、自覚と同時に、そう言い逃れする厚顔無恥さも持ち合わせている人種なんでしょう。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1)
> 「想定しなかった状況の変化」ってのは、モデル化が適切でなかった、と理解すべき。
モデルというのは現実の全ての要素を含めるものではなく、焦点を当てた部分の関係を整理するために用いるものです。
従って、良くできたモデルであっても、現実の現象に影響を与える要素の多くは含まれていないのが普通です。
モデルで想定していなかった事象によってモデルに基づく予想が外れるというのは、例えば政府の公共支出の規模とGDPの関係を説明するモデルに基づき、政府の補正予算によって公共支出が増えるので、GDPが増加すると予測をしたときに、海外で金融機関の破綻が生じて輸出が減少してGDPが減少した場合等になります。
この場合、予測が外れたのはモデルが間違っていたからではなく、モデルの想定していなかったであり、モデル化が適切ではなかった訳でも、モデルが間違っていたわけでもありません。
モデル化が不適切な場合とは、GDPと政府支出の予測の関係を表すパラメータが何らかの他の変数の関数(消費の平準化に対する態度等)になっており、その関数の決定要因として必要な変数が十分に組み込まれていなかったため、政府支出によるGDPの変化をうまく予想できなかった場合などになります。
ある状況をよく描写出来るモデルを作成したが、それが他の状況で役に立たなかった事を厚顔無恥と呼ばれるのは大変心外です。
鳥の羽と鉄球が現実には異なる速度で落下するにもかかわらず、重量の異なるものの自由落下における加速度が等しいニュートン力学を用いて現実を説明する物理学者を厚顔無恥と呼ぶ人はまずいないと思いますが、Ryo.Oさんは現実を完全に説明ないモデルを作成する全ての学者の仕事を厚顔無恥とお考えでしょうか。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:2)
ある状況をよく描写出来るモデルを作成したが、それが他の状況で役に立たなかった事を厚顔無恥と呼ばれるのは大変心外です。
最初から「現実の経済には、このモデルに含まれていない要素がたくさんあるから、『それなり』程度にしか当たりません」と主張するのなら、厚顔無恥とは呼びません。でも、はじめて大ハズレを引くまでは「このモデルは当たります」って言うよね。
そういう厚顔無恥な経済学者ばかりが目立つのかもしれないけど。
Ryo.Oさんは現実を完全に説明ないモデルを作成する全ての学者の仕事を厚顔無恥とお考えでしょうか。
いえ。最初からそのモデルの限界を明示して、かつそのモデルが実用上十分有用なら、それはそれで問題無いわけです。
あるいは、あるモデル化によって、予測が困難であることを示す、というのでも構わないと思います。
#「Ryo.Oさん」って誰よ?
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1)
>最初から「現実の経済には、このモデルに含まれていない要素がたくさんあるから、『それなり』程度にしか当たりません」と主張するのなら、厚顔無恥とは呼びません。でも、はじめて大ハズレを引くまでは「このモデルは当たります」って言うよね。
このモデルが当たる、という事を主張している学術論文を読んだことがありません。
通常は、この論文は既存の研究になかったこのような要素を入れたのでその分説明力が上がっている、という言い方をします。
トレーニングを積んでいる学者であれば裏にそれ以外は考慮していない事を理解できますが、一般の方がそれを誤解してしまう事はあるかもしれません。
そうした一般の人の誤解を招くような言説を繰り返す者であれば厚顔無恥な詐欺師と呼ばれても仕方ないかもしれませんが、そうした方が学術研究として認められている業績をあげ続けている狭い意味での経済学者であることは少ないはずです。
Ryo.Fさんが何所で経済学者の言説を目にしているかわかりませんが、経済学者に限らず一般向けの雑誌、新聞、テレビなどによく出演している学者が狭い意味での学者であることは少ないです。
たとえば、マスコミでよく見る研究や専門と無関係の言説を繰り返す脳科学者、心理学者、数学者等が良い例です。
そうした学者に騙されないための簡易な方法として、その方の名前をGoogle Scholarで調べてみるというのは大変便利な方法です。
ScopusやEconolit等の学術論文DBが利用できるならもちろんそちらの方が好ましいです。
Ryo.OというのはTypoでした、申し訳ありません。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1)
通常は、この論文は既存の研究になかったこのような要素を入れたのでその分説明力が上がっている、という言い方をします。
お言葉ですが、それは言葉遊びに過ぎません。経済学界(?)では意味のある言いかえかも知れませんが、それ以外のところでは必ずしもそうではない、ということを知るべきでしょう。説明力が上がったけれども、未来の予測には使えないよ、というのでは、(前にも書いた [srad.jp]通り)工学的に見て意味がありません。
ただ、考古学のように、過去のことを研究するのみで、成り立つ学問もありますし、実用をまったく考慮しない純粋数学のような学問もありますので、存在価値ゼロ、とまでは言いません。
しかし、ならば最初から実学ではない、と宣言すべきでしょう。そもそも、現実の経済を対象としてモデル化することの意味を問い直すべきかも知れません。
私は門外漢ですが、経済学はそこまで「使えない」学問だとは思っていません。おそらく少なくとも、「使える」ことを目指しているんだろうと思っています。
ならば、上の様な下らない言葉遊びは止めて、どのくらい「使える」かを真剣に論じるべきです。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1)
> お言葉ですが、それは言葉遊びに過ぎません。経済学界(?)では意味のある言いかえかも知れませんが、それ以外のところでは必ずしもそうではない、ということを知るべきでしょう。
> 説明力が上がったけれども、未来の予測には使えないよ、というのでは、(前にも書いた通り)工学的に見て意味がありません。
工学でも極所的によく説明するが、大域的には説明できないモデルはよく用いられています。
また、特定の変数間の影響のみを予測するモデルもよく用いられています。
このとき、大域的な変化やモデルに含まれていなかった変化が起こってモデルの予測が外れたとき、結果的にこのモデルがこの状況では使えなかったと言うことが事後的に判明することも、十分意味のある研究です。
説明力があるモデルというのはそのモデルの想定の範囲内であれば未来の予測に使えるということであり、モデルの想定外の現象については何も語りません。
そして、想定外の現象を予測できないモデルは意味がないと見なす事も、実学ではないと見なすこともなく、既存のモデルが想定していなかった変化をどうやってモデルに組み込むかを考えるのが学問だと思うのですが。
これまでのコメントを見るに、ある状況を想定していないモデルが、その状況を説明するモデルとして使えないということや、その状況のモデル化として誤りであったということは共通見解のようですが、Ryo.Fさんの発言は想定していない状況があるモデルが使えない、意味がない、という趣旨に読めます。
もしそうお考えなのであれば、まさしくそれは新古典派経済学と経済物理学の間にあるスタンスの違いになるでしょう。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1)
竹中平蔵氏は一般向けのニュース解説や実務家として大臣まで勤められるなど、一人の人物として大変な努力をした方なのだろうと思います。
しかし、経済学者として執筆した学術論文を一度も見たことがありませんし、論文博士号取得に関するスキャンダルなどを見るに、狭い意味での経済学者には含まれないと考えています。
著書は大臣日記をざっと読んだことがあるだけなのですが、一人当たり経済成長率と経済成長率を区別しないで論じるというごく初歩的な誤りが見られました。
他人の研究を一般の人向けにわかりやすく解説するのも学者の仕事の一つだとは思いますが、明確な誤りは有害でしかないので、その後の版で改訂されている事を期待しています。
慶応大学に限らずですが、教員が全員優秀である大学は見たことがありません。
しかし、一般の方は個々の大学教員の学者としての能力を判断できないため、ブランドのある大学の教員の言説はたとえそれがどんなものであっても流布しやすいものです。
ブランドのある大学の人事はより慎重であって欲しいものです。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:2, すばらしい洞察)
表面的に似てるからって理由だけで理工学的手法を経済に持ち込むのは、いいかげんやめて欲しいものです。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:2, すばらしい洞察)
>いいかげんやめて欲しい
そうか?
わけがわからない状況ではあるものの(というか、だからこそ)
畑違いのモデルをあえてぶつけてみて、
それでうまくいったら儲けものだよな!と、
「いろいろ」試みるのは、悪いことではないと思います。
ブレークスルーにめぐりあえる(=発見)かも知れないのだから。
ただし、「いろいろ」やる、つまり試行錯誤で素早く大量に取捨選択しまくるのが大事なのであって、
「ひとつの」モデルに拘泥する期間が長ければ長いほど、メリットよりご懸念のデメリットのほうが多くなると思われます。
つまり「やめるな。どんどんやれ。ただし徹底的にどんどん&色々をだ」が答えだと思う。
もちろんそれ以外の道を探る研究も平行して必要。
だから別方向の研究者も常に必要。
ケンキュウなんて結局はバザールモデルでしょ。目の数が多いほうが(そのうちの誰かが)真理を見つける確率があがる。
特に「これはいけそうだ」と思えるモデルがまだ確定してない分野なら尚のこと、個々のケンキュウについては眉唾をつけて結論をペンディングしつつ、ケンキュウの数(社会全体における)を増やすことを考えないと、どうにもこうにも先に進むことが出来ない。
たしかに未完成のケンキュウを半可通が変に「信じる」のは世の中の困った現象ではあるものの、それが怖いからといってケンキュウ自体を抑えてしまっては、その分野は中世のままです。
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1, すばらしい洞察)
Re:経済学者という名の山師ですかね (スコア:1)
理工学的手法自体は、便利ならどんどん使うべきでしょう。
波を扱うのに複素関数を持ち出すのは便利ですし、変化を扱うのに微積分やラプラス変換を持ち出すのも便利です。
確率過程や、関数が与えられた場合の時間発展、膨大な数を扱うときの統計的手法も、理工学では確立しています。
ただ、基本原理もモデル化も何もない上で、このグラフ似てるよね?は学問ではない。
似てると思ったなら、無理にでもそういうモデルを構築してみたらいい。
1を聞いて0を知れ!
Re:うーん (スコア:1)
Re:うーん (スコア:1)
経済学の研究と物理、宇宙開発の研究では金額の桁が2,3つどころではなく違うからでしょう。
Re:うーん (スコア:1)
行動分析よりも脳の研究の役に立ちそうだぜ.
> 結果的に高い確率の市場の未来予測に結びつくと思うのですが・・・
彼は市場の予測、みたいな規模のでかいのはしょっちゅう外していたよ(笑)
Re:うーん (スコア:1, フレームのもと)
特殊な投資手法というのは、研究・分析されて広く知れ渡ってしまった時点で無価値になってしまうんですよ。
何度も言いますが、みんながその手法をマネすれば、市場の変動がそのgainをかき消すように動くようになるからです。
Re:恐怖の大王 (スコア:1)
「七の月」は「9月」のことだって知ってる?
「9月」を英語で言うと「September」
「Sept-」は「七」
1999年9月には、臨界事故が起こった。その日、ドラゴンズが優勝した。
どっちがそうかなー?
the.ACount