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バイオテック

植物の気孔の数を増加させる方法を発見 45

ストーリー by hylom
これでCO2問題解決とは思いつかなかった 部門より

LARTH 曰く、

MSN産経ニュースの記事によると、京都大大学院理学研究科の研究チームが植物の表面にある「気孔」の数を増やす方法を発見したそうだ。

京都大学のニュースによると、

私達は、モデル植物シロイヌナズナの遺伝子発現データベースを用いることで、新しいペプチド性因子「ストマジェン」を発見しました。植物にストマジェンを過剰に作らせると気孔がたくさん増え、逆にストマジェンを作る能力を弱めると気孔が減ることが分かりました。

ストマジェンは、植物自身がもっている45個のアミノ酸からなる小さなペプチドです。私達は、化学合成したストマジェンを含む溶液に植物を3日間つけるだけで、気孔の数が劇的に増加することを見出しました。これは、遺伝子の改変ではなく、外から物質を投与することにより気孔の数を特異的に制御することに成功した世界で最初の例となります。

植物に与えるだけで気孔の数が増えることから、遺伝子組み換えに頼ることなく、様々な植物のCO2吸収能力を上げることが可能になります。

とのことで、これを利用することでCO2の削減に繋がる可能性があるとのこと。また、CO2吸収が増えるとデンプンや油の物質生産量も上がるため、食糧問題の解決にも期待できるという。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2009年12月14日 23時18分 (#1688805)
    あ、いや
    • by Anonymous Coward

      俺と同じ誤読をするやつがいるとは!
      世の中の広さにちょっと感動した

      #気孔を秘孔って音だけだったら似てるよね
      #いや誤読したのは文字だけどさ!

      • by Ambitious Coward (31380) on 2009年12月15日 8時55分 (#1688919)
        百歩譲って、気孔と秘孔は似てるかもしれません。
        正直いって、私も秘孔という言葉が頭をよぎりました。
        それは認めます。

        しかし、アミノ酸からアミバ様は出てこなかった。
        発想が世紀末的すぎです。

        確かに、アミバ様は独自の秘孔を開発しようとしていましたが、
        それを秘孔の数を増加させるととらえるのも、かなり世紀末です。
        親コメント
        • by Anonymous Coward
          > しかし、アミノ酸からアミバ様は出てこなかった。

          アミバ様ではなく、フランクにアミバさんではどうか
          • by Anonymous Coward
            アミバ様はアミバ様であってアミバさんでも
            アミバでもないんですよ

            #ローディストは死滅したのかもな
            • by Anonymous Coward

              アミノ酸ではアミバ様のトップは防げません。

              #アウシタンなんでAC

              • by Anonymous Coward

                あっ、何を勘違いしてたんだろう
                防げるじゃないか(汗

                #1689189のAC

      • by soltiox (25610) on 2009年12月15日 8時09分 (#1688915) 日記

        いや、常識的に、かつ、普通にこのストーリのタイトルを読めば、
        セコイアのような巨木が「ひでぶっ」という断末魔を上げながら
        崩壊するように倒れていく情景が脳裏に浮かぶだろ。

        親コメント
        • by Anonymous Coward
          あたしゃなぜか蓮コラを思い出しちゃいましたよ
          理科の時間に見た気孔の写真
          あれがうじゃ~~~~っと……
          • by Anonymous Coward
            私も小学生の時にはちょっとトラウマになりました。
            しかし今では「入れたら気持ちよさそう」としか思えません。
      • 何人釣れるだろうか。
    • この気孔変動によりCO2排出権取引が・・・

      # ん~?間違ったかな

  • 気孔の数が増えることから、遺伝子組み換えに頼ることなく、様々な植物のCO2吸収能力を上げることが可能になります。

    葉っぱがもつ光合成する能力が変わらないのに、ただ気孔の数が増えたところで摂取する二酸化炭素の吸収量は変わらない気がするんだけど。なにかデータがあるのでしょうか。

    --
    モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
    • by Anonymous Coward on 2009年12月15日 1時20分 (#1688866)
      収穫を増やせる、の前にCO2云々の話が来る辺り、時代だなぁ、とか思った。
      親コメント
    • 一例をあげれば、二酸化炭素を固定するために使われるATP(アデノシン三リン酸) [greengrape.net]も増やさないと、葉っぱに吸収される二酸化炭素が増やせないんじゃないの?、ということ。

      --
      モデレータは基本役立たずなの気にしてないよ
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2009年12月14日 23時56分 (#1688818)
        直接の解ではないけど、植物工場では成長を加速させるために
        空気中のCO2濃度を高めてます。ということは、葉っぱのCO2
        吸収能力は余裕があるんじゃないの?

        すべての植物がそうであるかは知らないが。
        親コメント
        • 光合成で作れるのはデンプン=糖だけですよ。
          植物と言えど、糖だけでは生きていけませんし、
          二酸化炭素が増えて光合成が活発になっても、
          それに釣り合うだけ土壌の養分が増えなければ、
          植物は成長しませんし、しても中身はスカスカでしょう。

          植物工場で二酸化炭素の濃度を上げて成長を促進できるのは、
          それに見合うだけ糖以外の栄養分を供給出来るからであって、
          光合成は成長には必要ですが、それだけで成長できるものではありません。

          親コメント
          • by Anonymous Coward

             糖が増えると果物は美味しくなりますねぇ
            まぁ、多少増える程度なら、肥料を増やす程度で十分でしょう
            下水の汚泥をはじめとする未利用の肥料はまだまありますから

            --
            純米と純葡萄と純甘藷しか呑まない狐

        • by Anonymous Coward on 2009年12月15日 1時48分 (#1688871)
          気孔が増えても、蒸散量も増えてしまうので、水が制限になってしまいます。溶液栽培だったら水がジャブジャブあるじゃんと思われるかもしれませんが、水は上で引っ張りあげるものではなくて、根から押し上げるものなので、それなりにエネルギーを食います。なので、蒸散とCO2吸収のバランスを考えなくてはいけません。あと、気孔は病原菌の入り口の一つ。増やせば良いってものではありません。むしろ、減らす方が有効な場合の方が多いかも。

          CO2濃度を高めれば、蒸散を増やさないで、光合成量を増やすことができます。でも、今度は炭素がだぶついて、光合成能が低下します。

          だぶついた分は、成長にまわせばいいのですが、今度はN、P、Kが不足します。それなりに供給しないと、CO2濃度の効果は限定的です。

          結局のところ、Cだけ増やしただけでは、バランスが崩れるので、総合的に考える必要があります。
          親コメント
          • by Anonymous Coward

            水は上で引っ張りあげるものではなくて、根から押し上げるものなので

            ここのソース希望。植物体内の水輸送、とくに木部を介した長距離輸送を(いかなる植物種や環境条件においても)「根から押し上げる」力だけで説明するという立場はちょっと珍しいと思うので。最新の植物生理学ではそういうことになっているの?

            • by Anonymous Coward

              中高レベルの実験で申し訳ないが、
              適当な植物の葉の数の多いものと少ないものとを用意し
              ビーカーにつけて吸水量を比べると葉の多い植物の方が水の減りが早い
              この実験から葉の蒸散量が吸水量に影響を与えるとならないかな?
              #困ったことに根をつけていたのか切花だったのかどうか覚えていない
              #葉が水の消費に関わるという実験なので確かつけていたと思うのだが
              #検索しても葉にビニール袋をかぶせて…という実験ばっかり最近はしなくなったのかな

              • by Anonymous Coward
                > 最新の植物生理学ではそういうことになっているの?
                なってません
                植物が水を吸い上げる力は浸透圧です
                葉で水分を蒸散させることにより浸透圧を生じさせ、水を吸い上げます
                よって、
                > 適当な植物の葉の数の多いものと少ないものとを用意し
                > ビーカーにつけて吸水量を比べると葉の多い植物の方が水の減りが早い
                > この実験から葉の蒸散量が吸水量に影響を与えるとならないかな?
                こういう実験結果が得られるわけです
            • by Anonymous Coward

              蒸散量は大きな植物で無い限り、水の運び上げに関係ありません
              ほとんど植物は葉の表面積より根の表面積の方が大きいからです
              つまり、気孔からの蒸散量より根から吸水量の方が多くなります
              水でパンパンに膨れた吸水ホースを想像してください
              シャワーノズルについた穴(気孔)が多少増えたところで
              蛇口からの供給(根による吸水)が十分であれば問題ありません
              #蒸散量が水の運び上げに関るのは100mを越えるような大きな植物
              #小さな植物でも蒸散量が凝集力として働いていないとは言えないけど
              #枝葉に水を行き渡らせる以上の意味は無いと思う

              • by Anonymous Coward

                せっかく説明してくださったのに申し訳ありませんが、私がお願いしたものはソース(貴方の話と同様な説明が書いてある教科書や専門書、レビューなど。定説という感じの書きぶりなので、単独の論文ではちょっと弱いように思います)であって、解説ではありません。

                ほとんど植物は葉の表面積より根の表面積の方が大きいからです
                つまり、気孔からの蒸散量より根から吸水量の方が多くなります

                この議論には飛躍があると思います。葉からの蒸散、根からの吸水、いずれにおいても水の移動に対する抵抗があるはずです。また、常に根の表面全体が自由水で覆われているなら別ですが、水耕栽培でなければ、現実には水と接してい

              • by Anonymous Coward

                1689232の説は根の役割について勘違いしてると思う。
                観葉植物を育ててる実体験から言わせてもらえば、葉の表面積より根の表面積が大きいのは本当だと思う。
                だけど根のすべてが水を吸うための根ではないので、そんなふうに例えれるほど吸水率は無いだろう。
                実例として2mのシュロチクをあげてみる。
                植え替え時期になると50*30の丸鉢が根で埋まってしまうが、実際に水を吸っているヒゲ根の部分なんて数%程度。
                鉢から引っこ抜くと、ひげ根があるのは鉢に触れている部分と土の表面だけだよ。
                要するに丸鉢の表面積がひげ根の表面積、シュロチクを画像検索すれば分かるだろうけど、どう考えても葉の方が表面積が大きいです。
                #ただ、植物によって、また植え方によって根の性質かなり違うので当てはまる場合もあると思う。
                #雨後に植物を切って茎から水が浮き上がってくるのを観察した人は多いだろう。
                #なんと言う植物かは忘れてしまったけど、コップになみなみ水を注げる植物もあるらしい。

          • Re: (スコア:0, すばらしい洞察)

            by Anonymous Coward

            >水は上で引っ張りあげるものではなくて、根から押し上げるもの
            そんな馬鹿な。

        • 炭酸ガス施用 最前線 [ruralnet.or.jp]
          これは個人の一例なんですがハウス程度の閉鎖空間でも午後にはCO2が足りなくなるんじゃないか?ということみたいですね

    • by Anonymous Coward
      多くの植物の光合成能力の律速要因はCO2濃度なので、気孔密度の増加させれば、それだけ葉のガス交換速度が高まり、光合成能力が上昇すると考えられます。ただ単純にいいことばかりではなく、気孔密度の増加に伴い、蒸散速度(葉から放出される水蒸気のこと)も増加するので、根の吸水力とのバランスも考えないといけません。また、蒸散が過剰な場合、葉に無機塩類が蓄積し、傷害を引き起こすこともあります。
      • by Anonymous Coward

        大学教養レベルの知識しかありませんが。

        光合成時、葉の気孔がすべて利用されているわけではありません(大気程度の二酸化炭素濃度では不要な気孔は閉まっています)。なので、単純に気孔の密度を上げてもガス交換速度が高まるか疑問です。

        また、仮にガス交換速度増加しても、葉の中の二酸化炭素濃度と葉の外の二酸化炭素濃度が平衡状態となり気孔の開度が調整されますから、長期的に吸収量が増えるとも思えません。

        もちろん、条件(光、水、二酸化炭素濃度)を変えれば変わりますが、条件変更にエネルギー投下するのもどうかと。

        • 素人考えで申し訳ないのですが、たとえば(実際に適しているかはともかく、例として)火力発電所の排気を気孔がふやされた植物を利用したシステムに通してから大気に排出することで、二酸化炭素の量を減らすことが出来るんじゃないでしょうか。
          つまり、条件変更が自動的に行われる場所にエコシステムとして利用するという方法です。
          --
          ドウシテオレハ、ココニイルンダ!
          親コメント
          • 例に挙げられた火力発電所では、排ガス温度は煙突出口で100℃位あります
            これを常温まで下げてしまうと、煙突効果による排気が出来なくなる→排気のための電動ファン増強→CO2増加となってしまうかもしれません
            KTFSさんのアイディア実現には、更にいくつかの技術開発が必要になると思います
            親コメント
            • あー、ものすごく適当に火力発電所を例に挙げたまでで、話の趣旨はエネルギー投下して条件変更することを前提にするのではなく、条件がそろっている場所にシステムとして導入できないかという話です。ごみ処理所の温水プールの様に。ごみ処理所の横に排熱を利用した温水プールを作るのには何かしらの技術開発が必要だったとは思いますし、それはそれということで。
              --
              ドウシテオレハ、ココニイルンダ!
              親コメント
  • この遺伝子が発現するだけで気孔の数が増大するってことは、鍵遺伝子なんでしょうか?
    気孔といえば小さなものですが、きちんと機能するものができているのが素晴らしいです。
    外部からの投与でも効果があるみたいで、気孔の数自体を一定に維持する機構も面白そうです。

    動物でも遺伝子発現による組織形成の研究は幾らかあって、教科書などで有名なのはDrosophila melanogasterにeyelessを異所発現(本来発現しないところに強制的に発現させる)させて脚などに目(複眼)を形成させた例でしょうか。
    これは神経とかまで繋がっているわけではなくて単に『器官』が形成されただけ。
    気孔自体は器官が出来てしまえば機能するものなのですが、再生系の研究につながったりすると『機能する器官』の形成方法とかに繋がったりするかも知れませんね。
    #植物の基礎研究系は研究費取ってくるのが大変なので、きっとそのへんのテーマも持ってるんだろうなぁ……

    • by Anonymous Coward
      いやこれって「男性ホルモンが多いと毛深くなる」レベルの話じゃない?
  • by Anonymous Coward on 2009年12月14日 23時14分 (#1688800)
    人間て肺をでかくしたら、二酸化炭素をいっぱい吐き出すんだろうか。
    要は気孔の数が酸素の排出量を決めているんだろうか、ということなんだが。
    • by Anonymous Coward
      そんなことも確かめないでCO2削減なんていわないんじゃない?
  • by Anonymous Coward on 2009年12月15日 0時16分 (#1688835)

    これは細胞をつけるのか、それとも茎を溶液につけて導管から取り入れるのか?
    後者なら今すぐ植物工場などの水耕栽培の現場で使えるね。
    あと、ダメージを受けた古木の再生にも使えそうだ。
    #デンプンや油とかかれると方向性がバイオ燃料にしか向かないような気もするんだけど

    • by firewheel (31280) on 2009年12月15日 0時49分 (#1688858)

      一歩間違えると環境ホルモン問題みたいな危険も孕んでると思う。

      ご利用は計画的に。

      親コメント
    • by Anonymous Coward
      とりあえず溶液漬け実験したんだろうね。
      根か空気から吸収しても効果が無ければ、限られた場所でしか使えない話だし、それは今後の課題だと思う。
      単に収穫増やすならそれでもよかったが、CO2って言った以上全世界的にローコストで使えなければ意味が無い。
  • by Anonymous Coward on 2009年12月15日 2時17分 (#1688879)
    毛穴の数に見うぇうてしまう私
  • by Anonymous Coward on 2009年12月15日 14時59分 (#1689145)
    なんかこわい。
  • by Anonymous Coward on 2009年12月15日 15時27分 (#1689167)
    遠くまで歩ける馬になってほしい→足を8本に増やしてあげる

    こんなことな気がします。
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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

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