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政府

科学と技術の間に「・」を、首相に法改正を勧告 75

ストーリー by hylom
人文・社会科学にも金寄こせ 部門より

papa-pahoo 曰く、

日本学術会議は、科学技術基本法を改正して「科学技術」を「科学・技術」と表記するように求める勧告を菅直人首相にした。勧告は「要望」「提言」「声明」など同会議が行う意思表示のなかでもっとも重いものだそうだ(朝日新聞の記事日本学術会議の勧告[PDF])。

勧告によると、「科学技術」は「科学に基礎付けられた技術」の意味で使われがちで、技術重視になると指摘。短期的に結果を求める成果主義に偏り、将来につながる科学の基礎研究が軽視されることを懸念している。また、科学技術基本法には「人文科学のみに係るものを除く」との規定があるが、人文・社会科学も含め学問全体を施策の対象にするべきだとして削除を求めている。

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  • 科学×技術にしよう (スコア:5, おもしろおかしい)

    by fx (21145) on 2010年08月26日 16時39分 (#1815790) ホームページ 日記
    冬コミのネタに(何
  • by soltiox (25610) on 2010年08月26日 16時53分 (#1815802) 日記

    方広寺鐘銘事件 [wikipedia.org]

    // 言霊信仰的な考え方を、この国の中枢から排除することが
    // 先決かもしれません

    • by tmkzr (19129) on 2010年08月26日 17時25分 (#1815827) 日記
      いや言霊信仰というといいすぎかもしれませんが、言葉は大事ですよ。
      どんなにあいまいな感情や、概念、あるいはモノでも、言葉にした瞬間に一定の意味を持ってしまいますし、解釈のされ方にも幅がでてくる。本人の意思とは無関係に言葉が独り歩きして、勝手に意味が膨らんだり、意味づけされなおしたりしているさまは、まるで言葉自体になんらかの力が宿っているようで、言霊とはよく言ったものだと思うことがあります。だから別に言霊信仰を持ち出す必要は無いのですが、言葉に慎重になるべきという考えには賛成です。むしろ政治家には言葉に気をつけてほしいです(「女は子供を産む機械」発言問題なんてのもありましたね)。だから「・」をつけるというと些細なことかもしれませんが、私は意思の表明としては重要なことだと思いますよ。
      親コメント
      • by soltiox (25610) on 2010年08月26日 17時42分 (#1815843) 日記

        意思の疎通、政策の表明等で、誤解が生じぬよう、
        練り上げた言葉を用いる、というのも賛成です。

        ですが、それらは、
        「事実に対して、言葉をマッチさせる」
        という方向性の行為だと思うのです。

        対して、今回の施策は、
        「言葉をいじることで、現実をなんとかする」
        という方向性を持っているように見えます。

        理由や根拠は、多々あるのだろうと思います。
        ですが「科学技術」を「科学・技術」と
        言い換えることで、なにごとかの改善を図る、
        というのは、ナンセンスか、
        出来の悪いジョークとしか思えないのです。

        親コメント
        • 中黒をつけてはっきりさせておきたいのは、 科学と技術は別なんだという「意図」でしょうね。

          さすがに法律の題名が何になろうとそれで直接現実が変わるとは思っていないと思いますが、誤解は生じうるから、それを防ぎたいということなんだと思いますよ。

          「言葉をいじることで、現実をなんとかする」

          上のACさんもおっしゃっていますが、これは現実に起こりえることだと思います。だからこそ言葉を重視するのですよね。

          親コメント
          • by digoh (17917) on 2010年08月27日 10時56分 (#1816213) 日記

            本文からすれば「科学と技術は別」という話ではなくて
            「科学技術」だと「技術」カテゴリの中の「科学技術」というサブカテゴリに捉えられがち、という話。(科学かつ技術)
            本来直行する概念(科学っぽくない技術もあれば技術っぽくない科学もある)のであって、その上でその両方を兼ねた広い概念(科学あるいは技術)という定義にしましょうよ、ということかと。

            親コメント
            • 科学技術とは、Science and Technologyのことであって、Scientific technologyではないという意味で、「科学と技術は別」と書きました。誤解を生む表現でしたね。科学と技術の発展は車輪の両輪とも言われますから、現場ではScientific technologyあり、Technology-driven scienceありだということは理解しているつもりです。
              親コメント
            • 科学技術だとなんだか意味が通ってしまうなら
              技術科学にしたら、聞いたときに頭の中で勝手に分離されるから良いのでは。
              と思ったけど、これだと「技術偏重だ」とか言われかねない?
              親コメント
        • by Anonymous Coward

          現実的に考えて、言葉を見たときに何らかの物を想像する、あるいはそれに基づいて行動するといったことは
          普通に起こりうることです。

          ですから、因果律から導きだされる効率的な手段が「原因を変える」ということです。
          そうして、今回のように文言が変えられるのだと思いますよ。
          何が問題なのでしょうか?

          そもそもあなたは、最初にこの言葉以外の手法で幅広くコンセンサスを得るべきだと主張しているわけですよね。
          いったいどんな方法があるのでしょうか?

      • by Anonymous Coward on 2010年08月26日 17時37分 (#1815839)

        "・"も大事だけど、改行も大事だと思う。

        親コメント
      • Re: (スコア:0, フレームのもと)

        by Anonymous Coward

        本論から外れますが

        > むしろ政治家には言葉に気をつけてほしいです(「女は子供を産む機械」発言問題なんてのもありましたね)

        前後を読めばわかりますが、あれは非常に慎重に選ばれた言葉です。3回も前置きしている。
        つまり「ここから女性の意志と言ったものはあえて捨象した話をしますよ」という宣言ですから、むしろ産む人を人扱いしている。

        なぜそこまで強い表現をとったかについては、やはり現実問題として少子化対策が産めよ増やせよ的側面を持たざるを得ないことを、元大臣はよく自覚していたからだと考えるのが素直です。
        「機械」という表現は特徴的ですが、文系アカデミズムに親しんでいたからではないかと。

        http://nedwlt.exblog.jp/5546576/ [exblog.jp]

        • 当時、私自身も文脈から言ってあの発言は全く問題ないと思いましたが、周りに聞くと「女性を機械に例えるなんて!大臣としての資質が云々」という意見が実際にあったので、非常に印象的でした。

          あそこまでヒステリックに非難するのは、非難する側に実際に少しは「女性は子供を生む機械である」という意識があるからか、そのような意識に実際に悩まされたかなんでしょうね。もしそういうことを全く考えたことがなければ、一笑に付すか、「取るに足らない」と相手にしないはずです。

          親コメント
          • Re: (スコア:0, オフトピック)

            by Anonymous Coward

            非難する側に実際に少しは「女性は子供を生む機械である」という意識があるからか、そのような意識に実際に悩まされたかなんでしょうね。

            前置きがあろうが無かろうが、

            ・子供を産める人 → 機械に例える → 女性は道具(人格以前に機能としての必要性を求められる?)扱いですか?
            ・子供を産まない人 → 機械に例えると → 役割/義務を果たしていないと言われましたか?
            ・子供を産めない人 → 機械に例えると → 機能不足である(役に立たない/要らない)と言われましたか?

            と受け取られても仕方のない例え話だったと思いますね。
            しかも、「母数が限られているから、一人頭

            • by Anonymous Coward on 2010年08月26日 20時57分 (#1815967)
              > ま、そう言ったとしても「母数が限られているから、一人頭の出産の数を増やせ」と言われれば、カチンと来る人は多いでしょうけどね。

              少子化対策というのはつきつめればこれ以外にはありえないわけです。
              あなたのように、おためごかしに慣れきった人が多いのが現実でしょう。まさに自分にとって心地のよいことだけが耳に入る。
              しかしどうあれ、人口を統計的に考える時点で個人性というものは捨象されるわけです。大臣はそのことについて謝っているわけですから、誠実さの表れと考えるのが妥当でしょう。

              「機械」というのが異様な喩えであることには異論はありませんが、それはまさに「個人性を捨象して統計のみを考える少子化対策」の異様さそのものですから、元大臣はそれを明らかにし聴衆に気づいて欲しかったのだと言えるでしょう。
              親コメント
            • というか、意図的に無神経に、個々人の思想信条への配慮を行わず、
              実証に裏打ちされた政策を選択していくことこそ、政治だと思いますが。

              「優しさ」とか「正しさ」とかのスローガンが、効果的な政策決定に資する
              ことなんて、ほとんどないと思います。だからそういうのは、政治ではなく、
              各々が啓蒙活動を行っていけばよい。

              政治とは、100人の幸福のために1人を犠牲にする、その選択を行う行為だと
              思いますよ。

              親コメント
            • Re: (スコア:0, オフトピック)

              by Anonymous Coward
              ミクロの話とマクロの話の区別がついてないんですね。かの大臣はマクロの話それも統計的な話をしていたんですよ。馬鹿にも分かるように例え話で説明してくれたのに、それすら理解できない・しようとしないのだから・・・。
      • by Anonymous Coward

        概念が重ならない言葉も分離できなかったので、科学・技術も別の概念だけど難しいだろうな。

  • 「・」の出どころ (スコア:2, おもしろおかしい)

    by 127.0.0.1 (33105) on 2010年08月26日 18時48分 (#1815891) 日記
    やっぱ首相のほくろをぶちっと取ってつけるんですかね。
    • by Anonymous Coward
      マニフェストにかいてたか、そんなことするって? マニフェストどうなったん? 放置かい?
  • by Technobose (6861) on 2010年08月26日 20時49分 (#1815961) 日記
    科学・技術か科学技術かというのは、科学哲学や科学史の分野では
    随分と前から「科学・技術」とわけるのが多数派だと思います。
    科学は元々、自然哲学から分かれ出たもので、ニュートンのよう
    に自然を第二の聖書と見なして、神の摂理を探求した学問に由来
    します。
    一方、技術は経験的・実利的な知識体系です。
    フランス革命で、それまでの官僚や知識人などを喪失したフラン
    スが急遽官僚や技術者や軍人などを育成するために、エコール・
    ポリテクニークのような教育制度を整え、それが効果を上げるよ
    うになり、ドイツやアメリカがまねをするようになったあたりか
    ら、科学と技術が結びつくようになりました。
    産業的に初めて本格的に結びついたのは、ドイツの化学産業です
    ね。で、第二次大戦のアメリカの戦時研究体制で科学と技術の一
    体化が決定的になります。
    日本は明治維新で、当時の欧米のトレンドを移植しただけなので
    科学と技術の本質的な区別がつかないままとなっています。

    現代の場合、天文学や宇宙論のように技術の進歩が理論の進歩と
    密接に結びついているものもあるので、現代だけを見ると科学技
    術という表現も適切だと思います。
  • by NOBAX (21937) on 2010年08月27日 7時20分 (#1816155)
    なんで賢い学術方面の人が、「技術」如きに目くじらを立てるのか。
  • by urchinhead (39518) on 2010年08月27日 0時16分 (#1816080)
    だと、なんか共産圏っぽいな、、
  • どう考えても・を入れるか入れないかで、大差がない。
    屁理屈としか思えない。
    怪しい、これを修正するためにかかる変更費用が、
    なにか大きな利権と絡んでいる様な気がする。
  • by Anonymous Coward on 2010年08月26日 17時00分 (#1815811)

    短期的に結果を求める成果主義なのは
    研究の将来的な意味を政治家が理解できない(or興味ない)から
    日本の政治家は利権馬鹿ばかりでどうしようもない
    ならば世論に訴えて奴等を動かざるを得ないようにさせようじゃないか
    そしてついに一般人にわかりやすい渾身の提案を発表した

    中点が無かってん

    …全俺が泣いた

  • by Anonymous Coward on 2010年08月26日 17時02分 (#1815813)

    どっちかというと科学技術なら科学が大事に見える。
    うしろに回して技術科学なら、技術の為の科学って感じじゃない?
    でもわからないのが成果主義に偏るってくだり。それは技術も科学も関係ないのではないかな。
    もちろん現在、成果主義的な傾向が強まってきているのは理解しているつもりだけど、
    いまさら世の流れをそう簡単に引き戻せるとは思えないんだけど。
    いずれにせよ、中点の有る無しによって何かが変わるというならば、変えてみるのもいいかもしれないね。

    • by flutist (16098) on 2010年08月26日 17時59分 (#1815859)

      科学においては、研究成果は広く全世界で共有すべきという理念があります。日本の税金で研究した成果も、世界でシェアすべきということです。その成果発表をどのくらい行ったかが科学者としての評価になります。

      しかし産業応用を重視すると、そう簡単には行きません。大ざっぱに言うと、発表しちゃったら公知になって特許がとれないので、研究内容によっては特許や工業化の目処がついてから論文にしてね、ということもあります。すると結果的に発表の機会を逃しちゃうこともあるので、研究者にとっては、あまり歓迎したくない状況です。それに場合によっては主戦力でもある学生は数年で研究室から旅立っていくので、のんびり発表を延ばすわけにも行きません。

      成果主義というと、前者の「とにかく論文の数が勝負」ということかもしれません。また後者も「経済効果はあったか、特許は何件か」みたいな成果主義とも言えます。学術会議は、こういう「とくかく○○」みたいな安直な評価をしてほしくない、だからまずは前者と後者を分けて考えてくれ、ということじゃないですかね?

      なお、朝日の記事では「短期的に結果を求める成果主義」とありますが、学術会議の PDF には「出口志向」とはあっても「短期」はありません。

      親コメント
    • 「代数幾何」は層や圏などを縦横無尽に扱う現代数学の最先端だが、「代数・幾何」とすると解析幾何や線型代数のミニチュア版を教える古臭い学校数学の科目の一つに成り下がってしまう。一方、「幾何代数」はクリフォード代数と呼ばれる複素数のある種の一般化を与える特殊な純代数系(の幾何学論)を意味する。

      数学の本に誤訳が多いと言われるわけが少し判る気がする。

      親コメント
    • by Anonymous Coward


      でもわからないのが成果主義に偏るってくだり。それは技術も科学も関係ないのではないかな。
      もちろん現在、成果主義的な傾向が強まってきているのは理解しているつもりだけど、
      いまさら世の流れをそう簡単に引き戻せるとは思えないんだけど。

      多分勘違いしている。「アカデミックな世界での成果主義」って論文とか著書の数、被引用数って意味になる
      (その意味では「技術も科学も関係ない」というAC氏の意見には同意)けど、
      ここで出てきている「成果主義」って産業界からみた「成果」だから、「それって幾らお

  • by Anonymous Coward on 2010年08月26日 18時49分 (#1815892)

    「理工学部は科学と技術を融合させるものであり、『科学・技術』に相応しくないからダメだ(キリッ)」
    とでも言いたいんだろうか。

    個人的には「・」は入れても良いけれど、
    >勧告によると、「科学技術」は「科学に基礎付けられた技術」の意味で使われがちで、技術重視になると指摘。
    これはトンデモ理論だな。工学部出てるけど、そんな話は初耳だ。

    • by Anonymous Coward

      > >勧告によると、「科学技術」は「科学に基礎付けられた技術」の意味で使われがちで、技術重視になると指摘。
      > これはトンデモ理論だな。工学部出てるけど、そんな話は初耳だ。

      だよな。

      つか、該当法の法文には明確に
      | 研究開発(基礎研究、応用研究及び開発研究をいい、技術の開発を含む。
      って書いてあるわけで。

      法文読まずに「科学技術基本法」って名前だけで政策推進しているバカがいるようなら、
      そもそも名前変える前にそのバカを何とかした方がいいと思われ。
      # もちろん「独占してるから独禁法違反」って思ってる奴も同類な。

      • by maia (16220) on 2010年08月27日 0時16分 (#1816078) 日記

        勧告の1を引用すると

        法における「科学技術」の用語を「科学・技術」に改正し、政策が出口志向の研究に偏るという疑念を払拭するとともに、法第1条の「人文科学のみに係るものを除く。」という規定を削除して人文・社会科学を施策の対象とすることを明らかにし、もって人文・社会科学を含む「科学・技術」全体についての長期的かつ総合的な政策確立の方針を明確にすること。

        「科学技術」は本来「science and technology」でファイナルアンサーなんだけど、日本の霞ヶ関文学では「science based technology」の意味になっている可能性があるから何とかしよう、というのが日本学術会議の考えなんでしょう。

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2010年08月26日 19時39分 (#1815924)
    >科学技術基本法には「人文科学のみに係るものを除く」との規定があるが、人文・社会科学も含め学問全体を施策の対象にするべきだとして削除を求めている。

    化学基本法とか研究基本法とかそういう方向へ向かわせる気は全くないの?
  • by Anonymous Coward on 2010年08月26日 23時27分 (#1816059)
    以下、「科学と学習」を思い出した奴、年齢をどうぞ!
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一つのことを行い、またそれをうまくやるプログラムを書け -- Malcolm Douglas McIlroy

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